島本理生のレビュー一覧

  • 2020年の恋人たち

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    ネタバレ

    終始悶々とした空気を感じながら最後まで読み進んでしまった。
    葵さんはすごく真面目、だけどちょっと卑屈なところもあり、彼女の過去がそうさせたのか、或いは持って生まれたものなのかは本人すら分かっていないけど、きっと真面目が故に考え過ぎなところが災いし、諸々上手く行かないのかな?そう思った。
    しかし、幸村という登場人物の嫌らしさには正直ゾッとした。
    深夜枠でドラマ化して放送したり、ネット配信ドラマ化したら結構受けそうな内容だと思う。

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    2024年06月01日
  • 春色梅児誉美

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    ネタバレ

    1832年、為永春水の原作を現代語訳した、男と女の人情本。
    女性が主軸の三角関係の恋愛モノで、どうなるのかと思ったけど、最後は怒涛の裏設定により大団円(?)
    男側の誠意はほぼ見られなかったけど、花魁たちの心意気は見事でした。

    あとがきにも『甲斐性がなくて口先ばかりの色男、だがしかし古今東西こういう男ほど女性が離れない』とあった

    丹次郎ダメ男すぎなのに、最後いいとこ取りになってムカついた。

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    2024年05月28日
  • 2020年の恋人たち

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    自分から背負いにいってしまう女性。そんな彼女がさまざまな男性と出会い、お店を通じて、彼女自身を再認識する物語。


    この後は自分の生活を整理しています。

    私は男性だが、彼女に似て自分を忘れてしまう。私の場合、他人の意見に乗り自分を見失い苦しくなる判断と、自分を貫き後悔する判断をともに経験している。
    最近は前者の方がなんだかんだ良かったりする。ただ、一般的には自分で決めたものの方が納得して今を生きることができるのだろう。しかし、自分流にアレンジするならば、自分の濃いファンがいる方、自分のファンが多い方に判断、行動するといい。

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    2024年05月26日
  • 2020年の恋人たち

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    最後の加藤シゲアキの解説を含めて完結した気がする。うまく生きていくのが苦手な女性だなあとつくづく思う。

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    2024年05月23日
  • 2020年の恋人たち

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    ネタバレ

    「大人の恋愛小説大賞」受賞作品、ってのがうかがえる大人の女の恋愛話だなーと言う印象。23時以降の30分ドラマになりそうな。

    32歳の前原葵。母が事故死して残されたワインバーをどうするか?母の愛人にかなり資金を出してもらっていだその店は移転する予定で,店も決まってたのに。
    愛人の長男(義兄と記されてるけどあってる?)に、OLの葵が持っててもしょうがないから処分すると言われたが、意地になって自分がやる!と決める。

    昼は営業の仕事をして、夜はワインバーの開店のために奔走。そして、開店、コロナを経て・・・という流れのなかで、
    会う男たちとの話って感じ。

    最初は同棲相手の湊がいたが、彼はリストラに

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    2024年05月21日
  • 春色梅児誉美

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    為永春水原作の現代語訳。かなり自由に訳され、一人称で気持ちも表現しやすくなって、会話も多くして読みやすくもなっている(らしい、原作は読んでないのでわからない)。最後のご都合主義で何もかもうまく収まるのには驚いたが、木場の藤さんに免じて良しとしよう。

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    2024年05月19日
  • 星のように離れて雨のように散った

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    春は自分の過去と向き合うため、納得するために大学院の卒論に宮沢賢治の銀河鉄道の夜の研究をする。
    恋人の亜紀君との関係はギクシャク

    わだかまりは曖昧にしておくのが良いのか、とことん向き合うのがいいのか
    向き合うならどんなやり方で?
    何にせよ、人のせいにしてはいけない。

    タイトルが良い

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    2024年05月13日
  • 一千一秒の日々

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    島本理生さんの初期の頃の作品
    不器用な人達の恋愛のお話
    短編集かと思いきや、少しずつ接点があって、切なくもあり面白くもあり…
    真琴と哲の別れるシーンはとても切なかった
    昔話しかしなくなったら悲しいよね
    未来に向かっていく二人でないとね
    瑛子の恋も切ないね
    一千一秒って、16分41秒なんだね
    初めにこのタイトルを見た時はピンと来なかったけど読み終えてフムフムって思ったよ~
    私の感想はいつも纏まりがないつぶやき…

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    2024年05月08日
  • イノセント

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    アンダースタンドメイビーやRedなどがすきで読んでみました。登場人物にあまり共感できなかったですが、結末がどうなるのか気になり、夢中になって読みました。みんな色々な過去をもっていてそれを乗り越えていくのがいいと感じたのですが、振り回される紡がとてもかわいそうに思えました。

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    2024年04月29日
  • 2020年の恋人たち

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    ネタバレ

    恋愛はしてもしなくてもいい、振り返っても持ちたいものが無かった、というのが印象に残った。
    読み始めた時、葵は恋愛体質な人なのかなと思った、自立してるけど甘えるさじ加減がめちゃ上手い気がしたので。
    もちろん人それぞれだけど、恋愛はもういい、と思ったら10年以上恋愛しない人もいる。でも葵は気持ちのシャッター的なものを下ろさない人なんだなと思った。
    でも、私の好きなようにしたらいいんだとちょっと思えた。何事にも無意識に一歩引く癖がついてしまったのは仕方ないけど、下がった所からでも見えるのになんでしなかったんだろうなぁって、なんか少しだけ、やわらかい思考になれるような気がした。

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    2024年04月27日
  • あなたの愛人の名前は

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    2024.4.15
    大人たちの複雑な恋愛感情。
    心理描写、言葉の紡ぎ方が上手すぎる。
    猫目線の話や純粋な恋愛の話、対になる話もあって良かった。
    登場人物が少しずつ繋がっていく短編集好き。

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    2024年04月16日
  • 二周目の恋

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    普段は読まない恋愛小説。
    人気作家さん7人の短編集で大人の恋愛小説。
    もちろん初めての作家さんたちでした。
    二周目の恋とは何ぞや?と思いながら読み進めて、色々な恋愛がありました。
    「最悪より平凡」が1番好きでした。

    たまには恋愛小説も良いですね。

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    2024年04月11日
  • 春色梅児誉美

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    現代語訳されているからさらさらと読めたけど、原文のままだったら読めなかっただろうな。
    私が好きだったのは花魁・此糸。この本には吉原のこととか詳しくは書かれていないけれど詳しく調べてみたいなと思いました。
    それにしても丹次郎はなぜモテるのか。私は読みながらこんな男性は嫌だわーと思ってました。口先ばかりで本当の気持ちはどこにあるのやら。

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    2024年04月08日
  • 星のように離れて雨のように散った

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    どこか陰のある彼女と、そんな彼女を支える彼氏のお話と思いきや。

    彼女が不安定だから支えたい。自分が彼女を幸せにしてあげたい。そうやって相手に自分の存在意義を見出すのは、逆に依存していることになるんだなと思った。
    春はその不健康さに気づいていたから、自分と混じり合う前のそのままの亜紀くんが好きだった、と過去形で語るのかな。

    春と亜紀(あき)。
    けして隣り合わない季節を名に持つ二人の未来は、どうなるのだろう。
    今まで避けてきた対話を通して、理解し合える関係になれたらいいなと思う。

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    2024年03月31日
  • あなたの愛人の名前は

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    浅野さんと瞳さんの話は読み入っちゃいましたね。

    本気で思っている人ほどその人に本音が言えなかったり、上手くコミュニケーションが取れなかったりするよね、、その人のことについて色々知りたくても聞けなかったりね、、、
    見事にお互いにすれ違ってましたね、、

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    2024年03月26日
  • 一千一秒の日々

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    著者の作品は基本的には私とは合わないのだけど、たまには、と思って読んでみました。

    本作は連作短編集的な作品なのですが、案の定どの章のどの主人公も苦手でした。
    恋愛体質でひとりよがりの気があって・・・つい、ウザっと思ってしまうのですが、相変わらず文章は瑞々しくて繊細で、人気の作家さんなことは理解できます。

    著者の、色恋じゃないストーリーが読んでみたいなあ。

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    2024年03月20日
  • 生まれる森

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    個人的に内容はそこまで面白くなかったけど、小説全体に流れている空気、雰囲気が爽やかで良かった。情景描写のおかげかな?

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    2024年03月11日
  • 星のように離れて雨のように散った

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     心の傷に気付いてない、気付いて必死に生きているあなたに読んでほしい本。
    誰もに心の傷がある。大人になって、ひしひしと鮮明になる傷。私自身、日々、表現することで自分を救っている。
     世の中、孤独でなく孤高に生きなければと焦っている。その葛藤の中で、人は弱くて脆い。結果、恋愛や酒やタバコなどを求め依存。自分の傷を埋めようと必死な人々がたくさんいる。その気持ちも大いに分かる。しかし、埋めようともがいた結果、何も残らなくて虚しくなる。それが人間。
    この小説を読んで、
    「自分の傷は自分で治す」
    ことがいかに大事か、主人公や取り巻く環境における人々の心の変容を通して感じた。

     主人公が、恋愛から抜け出

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    2024年03月10日
  • 波打ち際の蛍

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    さとるの堂々として頼もしい性格に惹きつけられた。

    ★印象に残ったフレーズ
    「私が蛍に見せたいものはほんの少しの矛盾もシミもない綺麗な傷跡だからだ。その上からつけた無数の掻き傷は、自分自身の弱さだ。」

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    2024年03月03日
  • 二周目の恋

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    大人な恋だったり、
    同性愛だったり、
    どうしようもない恋だったり。
    7人の先生の作品だったので
    ゆっくりゆっくり読みました。

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    2024年02月29日