島本理生のレビュー一覧

  • ナラタージュ

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    序盤と終盤で全く違う小説を読んでいるみたいだった。前半の青春劇が爽やかな分、泉と付き合ってからの小野君の変化にかなり大きなダメージを喰らう。
    今の言葉で言ったらモラ男なんだろうな…彼のような人を言い表す語彙ができて、絶対的に非難されるような社会になっていることに、時代の変化を感じる。
    心の底では自分と違う人を見つめている人を、それでも受け止めて愛せるか、というのがテーマの小説だと思う。そう考えると、泉はそんな彼女のことも受け入れてくれる人と結婚したことが感慨深い。

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    2026年06月30日
  • ノスタルジア

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    純文とエンタメの間でメタファーと読みやすさが一緒にある。

    島本理生作品の男女って「いなそうでギリいそう」な人たちが多いなと思ってたんだけど、
    この作品は「いやこんな男おらんやろ」ばっかり頭にちらついて時々我に帰ってしまった。
    スーパーナチュラルな描写は全然気にならないのに創の描写が(荒んだ環境で育ったこの教養ばり高の英語ペラ男なんなんだ?)で非現実すぎるというか…これも偏見なのか…

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    2026年06月28日
  • 真綿荘の住人たち

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    レトロな下宿を舞台にした物語なのに、どこかほろ苦さが残る読後感でした。
    上京した大和くんは気配りが少し足りず、言葉の選び方ひとつで状況をこじらせてしまう場面が多く、実際にいたら思わず「今のは違うよ…」と言いたくなるタイプ。

    下宿やルームシェアへの憧れはあるけれど、まったく違う価値観の人たちと暮らす時間は、きっと想像以上に濃い経験になるんだろうなと感じました。

    そして、人はなぜ“こちらの方が合いそうなのに”と思う相手ではなく、別の誰かに惹かれてしまうのか。綿貫さんのこれからを思うと、ただただ心配になって終わる一冊でした。

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    2026年06月27日
  • 2020年の恋人たち

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    3.5 知らない世界すぎてはまらず。生い立ちのトラウマが結婚にも、恋愛にも前向きになれない女子が主人公。実際、自分の恋愛対象だったらめんどくさく感じるだろうな。異性愛、女子から見たらこの主人公に共感はあるのか?は興味あり。

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    2026年06月24日
  • やるせない昼下がりのご褒美

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    織守きょうやさんの一編が最高に好きでした。尊い。
    作者さんの別の短編集でも描かれていたけれど、美味しいものを食べて(できれば)喜んてほしいって、シンプルに愛の本質だなぁ。尊すぎて何回も読み返しました!

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    2026年06月21日
  • ノスタルジア

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    最愛の人と別れ、小説を書けなくなった作家の沙文。
    殺人事件の加害者の息子・創。
    2人の痛みと喪失が重なり合ったとき、不思議な現象が起き、それぞれ分岐点に立たされる…。
    私の集中力が散漫だったのかもしれませんが、突然現実なのか並行世界なのかわからない描写があり、やや理解に苦しみました。読み進めていくと、あえてそういう描き方をされているのだなと理解しましたが、作品の世界観に入り込んだ瞬間に現実に引き戻されるようで、作品に浸ることができなかった。
    ただ、表現の美しさはさすがの島本さんです。
    自分も大きな喪失を経験したときには響きそうな作品なので、改めて読み返したいと思います。

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    2026年06月20日
  • ノスタルジア

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    途中で現実離れした展開になったときに一気に冷めてしまったが、要所要所で心に刺さる文があり、読み終わったときには満足感のある本だった。

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    2026年06月18日
  • 天使は見えないから、描かない

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    この作品の軸となる叔父と姪の関係については、最後までそれが正しいのかどうか判断できず、複雑な思いを抱えたまま読み終えました。しかしラストでは、「生きていく上で本当に大切なもの」について、一つの答えが示されたように感じました。
    人は一人では生きていけない。誰かを頼ることで安心や安定を得られる一方で、誰かに頼られる存在になることも同じくらい大切なのだと気付かされました。
    人と人との支え合いの尊さを改めて考えさせてくれる作品でした。

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    2026年06月15日
  • 一撃のお姫さま

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    ネタバレ

    特に、「家出の庭」が面白かった。

    「お義母さんが困っているなら、病院に行くのもいいと思います。上手くカレーが作れなかったら、レシピを見るようなものだと思いますよ。私と春斗さんはべつに今でもお義母さんのカレーが好きですけど」

    「物理的にやることが詰まった日常は、悲しみを遠ざけるには有効だけど、その分、とても大事なものを覆い隠す。現代人はそうして何年、何十年でも生きていけてしまう。」

    この二人の関係性は暖かくて、唯一無二でよかった。
    現代を生きる人間だからこそ、はっとさせられた。

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    2026年06月14日
  • ノスタルジア

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    《人は、簡単には過去を手放せない》

    楽しみにしていた島本理生さんの新刊✧*。

    書けない作家の女と、5年前に消えた年上の男。そして、犯罪加害者を母に持つ青年。
    孤独な魂が惹かれあう時、この世ならざる景色が見える──。

    こちら、何を書いてもネタバレになりそうな気がするので感想は少しだけ。

    全体的に静かな死の気配が漂う作品だった。

    島本さんの文章は相変わらず美しくて素敵だし、島本作品に出てくる男性ってやっぱり魅力的…!
    私は紗文と歳が近いから、しっかりしているようで甘え上手な創がツボだった- ̗̀ ෆ( ˶'ᵕ'˶)ෆ ̖́-

    過去を乗り越えて自分の人生を生きてい

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    2026年06月14日
  • ノスタルジア

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    ネタバレ

    読みやすい。
    途中、現実から離脱するところはついて行けなかった。
    虐待や宗教の話しかと思ったがあまり関係なく、
    読後はさわやかだった。

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    2026年06月09日
  • ノスタルジア

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    人と人との関係や記憶がその人の人生を縛る力になるか支える力になるか。
    対話を補完させて呪いを解き、祝う。
    祝福と呪詛。言葉や思いには現実を動かす力がある

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    2026年06月08日
  • はじめての

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    著者のラインナップに惹かれて手に取った。本作は「はじめて」小説に触れる人を想定したアンソロジーのようだ。各編読みやすいながらも、それぞれの作家さんのカラーがしっかり出ていて、元々抱いていたイメージとすんなり繋がる。あまり小説を読んでいない人が、このうちのどれか一編が気に入って、同じ作家さんの本を読んだら、きっとその本にも満足できるはず。それぞれの作家さんの入り口になれる本だ。
    森絵都さんの描く中学生はやはり生き生きとしていて良いなと思った。私はこの話が好きかな。島本理生さんの作品は儚くて切ない。はじめて人を好きになったときか‥

    YOASOBIとのコラボとのことで、読後にYouTubeで全曲を

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    2026年06月08日
  • ノスタルジア

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    「戻れない過去」と「消えない記憶」。
    過去は変わらず、今も心に残り続ける。

    個人的には、幻想的な描写が少し合わず、物語に入り込みきれなかった。

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    2026年06月08日
  • ファーストラヴ

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    臨床心理士の由紀が、ノンフィクションを執筆するための取材で、女子大生の聖山環菜が父親を殺さなければならなかった理由を探っていくミステリー。

    最初は感情が抑圧され自己評価が低かった環菜が、由紀や弁護士の迦葉たちと接するうちに感情を表し堂々と振舞えるようになっていく過程が繊細に表現されていた。

    ミステリーだけど、それだけではない文学的な作品。

    朝井リョウさんの解説も、今作をより深める一助になる解説だった。

    生まれ育った環境が異なり、別の価値観・常識を持つようになった中、同じ事象でも見る人によって意味合いや事実は違ってくる。

    未来や他者の気持ちへの想像力が薄れてきている今、読んでほしい1冊

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    2026年06月06日
  • ノスタルジア

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     それぞれに想像を絶するような過去を抱えて生きる、紗文と創の物語は人間ドラマとしても描けそうなところを、ここではタイトルに込められた意味合いもあって恋愛ものにしたことで、読み終えた後に抱く感慨がまた違ったものになってくるのではないかと、私には感じられた。

     並行世界というSF要素まで盛り込んで伝えたかったのは、私のようなものでも幸せを感じることができる時が来るのだろうかという、そんな切実な願いを様々な可能性と照らし合わせたかった意図を感じさせられた分、どこか非現実的でリアルさの薄い感覚が増したのは気になるところ。

     例えば、母親が殺人事件の加害者であった創の心境を理解できるかと聞かれると、

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    2026年06月06日
  • ノスタルジア

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    1.2位を争うくらい好きな作家さんだったんだけどな…最近は何もハマらないというかピンと来ない。私が年をとってしまったのか、夢を見なくなってしまったのか。や、でも同世代だしな、唯一わかるってなったのはポメラートのジュエリーの箇所かな、ポメラート集めだしてます笑。
    なんかずっとふわふわしててよく分からなかった。昔は島本理生さんの紡ぐ物語すごくわかったのに、自分のことのように思えたのにな…なんか寂しい

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    2026年06月03日
  • 夏の裁断

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    初めは気持ち悪い大人たちだなーいい年して何やってんだかって言う気持ちで読んでたが、いい年した大人だからこそこんな拗れるのかもなと思い直した。
    やっぱり千紘のような、どこか寂しげで頼りない感じの女の人ってなんだかんだ言って男の影が絶えないんだなと思った。

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    2026年06月01日
  • あられもない祈り

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     島本さん作品にしては、あまり好みではなかった。終盤はひたすら長く感じ、ダラダラとした感じ。次回読む作品に期待。

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    2026年05月31日
  • 天使は見えないから、描かない

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    ⭐️3.8

    島本理生さんが綴る恋愛模様は描写がリアルで胸が抉られる。
    同じ痛みを経験したことはないはずなのに、どこか共感してしまう。不思議。
    モラルに反していても自分を受け入れるというのは強さか、弱さか。
    「らしく生きる」ことで得られる本当の幸福を見た。

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    2026年05月25日