島本理生のレビュー一覧
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『家族とも友人とも恋人ともちがう。けれど、赤の他人とも言いきれない。ゆるやかだが濃密な関係のもと、下宿人たちは食事をし、今日も同じ屋根の下で眠りにつく。(三浦しをん「本屋さんで待ちあわせ 〈真綿荘の住人たち〉」より抜粋)』
『下宿』と聞いてどんなイメージを思い浮かべるでしょうか?木造の古いアパート、すべてがレトロな雰囲気、そして個性豊かな住人たち。私の勝手なある意味ステレオタイプのイメージですが、こんな光景が浮かびます。恐らくそれは昭和を代表するマンガ家たちが若手時代に暮らしたという伝説の”トキワ荘”のイメージがこびりついているからかもしれません。このレビューを読んでくださっている皆さんも、 -
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『腕を摑むときの強すぎる力加減、寝転がっていたときに髪を踏まれた私が、痛い、と言ったら、一瞬だけ、大げさだと反論するような目をした。
あのときから、きっと、私の小さな世界は壊れ始めていた。』
“パートナーや恋人からの暴力に悩んでいませんか。一人で悩まずお近くの相談窓口に相談を。” 政府広報が優しく問いかけかるその言葉。DV (ドメスティック・バイオレンス)という言葉がこの国で認知されるようになって久しい昨今。直近の統計では1年間に8万件にものぼる被害が把握され、年々増加傾向にあるという深刻な事態に警鐘が鳴らされています。好きで一緒になったはずの二人、そんな二人の関係は何をきっかけに崩れ始める -
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ネタバレ円満にお別れすることになってしまった、晢と真琴。
真琴に報われることのない想いを寄せる男嫌いの瑛子。と、その瑛子に想いを寄せる遠山くん。
デブな針谷くんにちょっかいを出す美人な一紗。
家庭の事情が複雑で浮気をしている永原操と付き合う長月くん。
家庭教師をしてる加納くんと想いを寄せる教え子の姉。
元彼の加納くんと真琴の旅行。
瑛子が高校生のころの、石田先生とのストーリー。
これも連作短編小説でおもしろかった。
加納くんと真琴のストーリーが1番好きかな。
短編集の何がデメリットかって、好きなストーリーといまいちのストーリーがどうしてもあるっていうこと。 -
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読んですぐ、自分とは違う人種の人が書いた文章だってわかる。
どうしてこんなに話しづらそうな文章なんだろう。
言葉は流暢なのに、外国人のカタコトみたいに、言葉の一つ一つに抵抗を感じて、不自然にみえる。
それは「私」自身の言葉だからなんだろうな。
苦しい、っていうレビューが目立つ。
私はその、苦しそうなのも、人間らしくて、綺麗だなぁってずっと思ってた。
とにかく描写する言葉が、今まで聞いたことないような配置で、でも納得させられて、愛情を表現する言葉がこんなにもあったんだって、感動した。
恋って、すごいもんだ。
すでにある安定を壊してでも求めたいとお互いに思える相手と溺れるような恋をすること -
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目次
・シルエット
・植物たちの呼吸
・ヨル
表題作を読んで、やっぱり彼女の才能はずぬけていたなあと思う。
17歳の少女が書く恋愛小説で、きちんと家族を書いている。
あなたと私、二人だけの世界では、ない。
言葉で伝えるものと、体温のぬくもりが伝えるもの。
感情で気になる人と、感覚で恋うる人。
高校生がそこまで生々しい恋愛をするのか、という気もするが、作者が東京生まれの東京育ちということで納得。
だってこれ、東京の高校生だなあって感じがすごくするもの。
雪を見ると母に捨てられた時のことを思い出すという冠くんが長野に行くことを主人公は心配するけれど、この先の冠くんは穏やかに雪を見られるよう -
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幼少期からの心の傷を引きずる少女が、苦しみもがきながらも少しずつ成長していく姿を、中学三年から20歳まで描いた長編。
とにかく、不安定な主人公の行く末が気になって、上下巻を一気に読んだ。
前半は、特殊な家庭環境に思春期特有の未熟さがあるとはいえ、痛い目にあっても取り返しのつかないような過ちを何度も繰り返す主人公に腹立たしささえ感じる。カメラマンを目指してからの後半は、家族や幼少期の出来事が背景として鮮明になるにつれ、彼女の突拍子もない言動にも納得ができた。
それにしても、あれもこれもと要素を盛り込みすぎている。
家庭内での性的虐待や新興宗教、レイプ、自殺未遂、精神病院の入院など主人公を巡る -
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ネタバレ表題作の「シルエット」は最後らへん、泣きながら読んだ。
「そうしたら冠のやつ、どうしてあんなに簡単なことに今まで自分が気付かなかったのかって。おそろしく難しいと思ってたことはすごく簡単なことで解決したのにって。だから俺もそうだなって言ったら、冠が、母親のことだけじゃないんだって呟いたんだよ。
そのことをもっと早くから、あの子はあんなに何度も訴えていたのに僕は理解しようとしなかった。そしてようやく理解したのに、もう理解してもしかたがないくらいに時間が流れたって。あいつは待ってたんだよ。失った時間を取り戻すためじゃなくて、ただそのことをお前に伝えようとして」
どうして、一緒にいる時に気付けない -
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上下合わせて力が落ちなかったですね。
前半のほうがある意味では、未熟だけど真っ直ぐさがあって、好感持てたけど…
十代半ばにありがちな流され方もしていました。
下巻は二年半後。
今は憧れの写真家の助手に見事なって、家事や現像など何くれとなく世話をし、がんばって働いている20前後の女性。
もっとも、ほめられるのは料理だけ。
個人で撮った写真は評価されず、写真の指導はそれほどして貰っているわけではない。
おいおい、それはやめとけ、という所も。
男性遍歴の成り行きには、それなりの意味が。
過去の小さな出来事のようであったことも、本人もわからないでいたことを少しずつ確認していく…
旅立つ方向性があ