島本理生のレビュー一覧
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ネタバレ円満にお別れすることになってしまった、晢と真琴。
真琴に報われることのない想いを寄せる男嫌いの瑛子。と、その瑛子に想いを寄せる遠山くん。
デブな針谷くんにちょっかいを出す美人な一紗。
家庭の事情が複雑で浮気をしている永原操と付き合う長月くん。
家庭教師をしてる加納くんと想いを寄せる教え子の姉。
元彼の加納くんと真琴の旅行。
瑛子が高校生のころの、石田先生とのストーリー。
これも連作短編小説でおもしろかった。
加納くんと真琴のストーリーが1番好きかな。
短編集の何がデメリットかって、好きなストーリーといまいちのストーリーがどうしてもあるっていうこと。 -
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読んですぐ、自分とは違う人種の人が書いた文章だってわかる。
どうしてこんなに話しづらそうな文章なんだろう。
言葉は流暢なのに、外国人のカタコトみたいに、言葉の一つ一つに抵抗を感じて、不自然にみえる。
それは「私」自身の言葉だからなんだろうな。
苦しい、っていうレビューが目立つ。
私はその、苦しそうなのも、人間らしくて、綺麗だなぁってずっと思ってた。
とにかく描写する言葉が、今まで聞いたことないような配置で、でも納得させられて、愛情を表現する言葉がこんなにもあったんだって、感動した。
恋って、すごいもんだ。
すでにある安定を壊してでも求めたいとお互いに思える相手と溺れるような恋をすること -
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目次
・シルエット
・植物たちの呼吸
・ヨル
表題作を読んで、やっぱり彼女の才能はずぬけていたなあと思う。
17歳の少女が書く恋愛小説で、きちんと家族を書いている。
あなたと私、二人だけの世界では、ない。
言葉で伝えるものと、体温のぬくもりが伝えるもの。
感情で気になる人と、感覚で恋うる人。
高校生がそこまで生々しい恋愛をするのか、という気もするが、作者が東京生まれの東京育ちということで納得。
だってこれ、東京の高校生だなあって感じがすごくするもの。
雪を見ると母に捨てられた時のことを思い出すという冠くんが長野に行くことを主人公は心配するけれど、この先の冠くんは穏やかに雪を見られるよう -
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幼少期からの心の傷を引きずる少女が、苦しみもがきながらも少しずつ成長していく姿を、中学三年から20歳まで描いた長編。
とにかく、不安定な主人公の行く末が気になって、上下巻を一気に読んだ。
前半は、特殊な家庭環境に思春期特有の未熟さがあるとはいえ、痛い目にあっても取り返しのつかないような過ちを何度も繰り返す主人公に腹立たしささえ感じる。カメラマンを目指してからの後半は、家族や幼少期の出来事が背景として鮮明になるにつれ、彼女の突拍子もない言動にも納得ができた。
それにしても、あれもこれもと要素を盛り込みすぎている。
家庭内での性的虐待や新興宗教、レイプ、自殺未遂、精神病院の入院など主人公を巡る -
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ネタバレ表題作の「シルエット」は最後らへん、泣きながら読んだ。
「そうしたら冠のやつ、どうしてあんなに簡単なことに今まで自分が気付かなかったのかって。おそろしく難しいと思ってたことはすごく簡単なことで解決したのにって。だから俺もそうだなって言ったら、冠が、母親のことだけじゃないんだって呟いたんだよ。
そのことをもっと早くから、あの子はあんなに何度も訴えていたのに僕は理解しようとしなかった。そしてようやく理解したのに、もう理解してもしかたがないくらいに時間が流れたって。あいつは待ってたんだよ。失った時間を取り戻すためじゃなくて、ただそのことをお前に伝えようとして」
どうして、一緒にいる時に気付けない -
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上下合わせて力が落ちなかったですね。
前半のほうがある意味では、未熟だけど真っ直ぐさがあって、好感持てたけど…
十代半ばにありがちな流され方もしていました。
下巻は二年半後。
今は憧れの写真家の助手に見事なって、家事や現像など何くれとなく世話をし、がんばって働いている20前後の女性。
もっとも、ほめられるのは料理だけ。
個人で撮った写真は評価されず、写真の指導はそれほどして貰っているわけではない。
おいおい、それはやめとけ、という所も。
男性遍歴の成り行きには、それなりの意味が。
過去の小さな出来事のようであったことも、本人もわからないでいたことを少しずつ確認していく…
旅立つ方向性があ -
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「ファーストラヴ」で直木賞受賞した作家さんの作品。
十代の娘の遍歴を描きます。
一見普通のようでも、どこかダークな面があり、どう転ぶかわからない展開なので、はらはら。
藤枝黒江(クロエ)は、母子家庭の娘。
もともと勤めている母は忙しく、祖母と父に育てられていましたが、祖母の死後に両親が突然離婚。
小学生の時、母と二人で筑波に移り住んできました。
研究者の母も、最初は娘を遊びに連れて行ったりと努力もしていたのですが。
家事は、主に娘が担当しています。
クロエは廃墟を写した写真集に目を惹かれ、生まれて初めてのファンレターを出します。
写真家の浦賀仁の方も喜んで返事をくれたので、いつか東京に行っ