文春文庫 - カッコいい作品一覧

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  • ずばり東京
    5.0
    開高健も若かった、東京の街も若かった、1960年代前半のことである。深夜タクシーに深夜喫茶、屋台のオデン屋、佃─明石町の渡守り、出稼ぎ者、労災病院、銀座の裏方さん、遺失物係、うたごえ喫茶、ある都庁職員の一日、練馬鑑別所と多摩少年院など、東京のさまざまな貌を、著者自身も泥酔、飽食、そして宿酔に苦しみながら、足と舌と裸の眼でさぐる。東京オリンピック前後の、日々生成をくりかえすアメーバの街をさまよう、今も輝きを放つ名ルポルタージュ!
  • 世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち
    4.4
    2016年3月公開 映画『マネー・ショート 華麗なる大逆転』原作 世界中が、アメリカ発の住宅好況に酔っていた2000年代半ば、そのまやかしを見抜き、世界経済が破綻する方に賭けた男達がいた。投資銀行、格付機関、米政府の裏をかき、彼らはいかに世紀の空売りと呼ばれる大相場をはったのか。『マネー・ボール』の著者マイケル・ルイスが世界同時金融危機の実相を描く痛快ノンフィクション。解説・藤沢数希 電子書籍では、マイケル・ルイス氏が映画化の経緯や、その見所について述べた「映画化記念 著者特別エッセイ」を収録。
  • 生命の星の条件を探る
    3.0
    早逝した天才研究者による科学ジャーナリスト大賞受賞作 満天に星が輝くこの空のどこかに、生命を宿す星はあるのだろうか。誰もが抱く疑問に、宇宙生命学の泰斗が答える。もし地球の水の量が10分の1だったら? もし太陽系に木星がなかったら? 様々な「if」を想定しながら、生命が存在できる惑星の条件を明らかにする。 解説・阿部彩子/須田桃子
  • 世界悪女物語
    3.9
    ルクレチア・ボルジア、カトリーヌ・ド・メディチ、ブランヴィリエ侯爵夫人、エリザベス女王、則天武后にマグダ・ゲッベルス……世界史上、名高い12人の女たち。美貌と権力、魔性と残虐性によって人びとを恐怖に陥れた彼女たちは、並外れた虚栄心、戦慄すべき美への執着、狂気のごとき愛欲に身をゆだね、罪を重ねて、孤独なあるいは非業の最期を遂げた。なぜ彼女たちはかくも魅力的なのか。耽美と悦楽のカリスマ、作家・澁澤龍彦の愉楽に満ちた人物エッセイ集。
  • 世界性生活大全 「愛」と「欲望」と「快楽」の宴
    3.5
    性的興奮を高めるために、足裏くすぐり専門の侍女を雇っていたロシアの歴代の女帝たち。領主が嫁入り前の農家の娘の処女を奪う権利があった中世ヨーロッパの「初夜権」。クレオパトラは“大きな口”という意味シンなあだ名をつけられていたが、それはあるとき100人もの護衛を相手に、フェラチオを行ったという逸話があるから! 花嫁オークション、神殿売春、ペニス・コレクション、試験婚……。古代から現代まで、世界中のセックスにまつわる仰天エピソードが満載です!
  • 1985年のクラッシュ・ギャルズ
    4.9
    1985年8月28日、大阪城ホール。全日本女子プロレス興行。会場は10代の少女で埋め尽くされた。彼女たちの祈るような瞳がリングに注がれる。クラッシュ・ギャルズは私たちの苦しみを背負って闘っている、クラッシュ・ギャルズのようにもっと強く、もっと自由になりたい――。長与千種とライオネス飛鳥、そして二人に熱狂した少女たちの「あのとき」と「あれから」。25年間の真実の物語を描きます。『1976年のアントニオ猪木』に続き、プロレスをテーマに選んだ著者入魂の一作。
  • スクープのたまご
    3.9
    1巻743円 (税込)
    入社2年目の女性編集者が週刊誌に配属された! 殺人事件に、アイドルのスキャンダルに、東奔西走のお仕事小説。 老舗出版社・千石社の入社2年目社員、信田日向子24歳。 体調を崩した同期社員のかわりに、急遽「週刊千石」編集部へ異動が決まる。 「絶対無理!」 怯える気持ちを押し隠し、未解決の殺人事件やアイドルのスキャンダル写真のたれ込みなど、ハードな取材に挑戦する日向子。 日向子は毀誉褒貶かまびすしい週刊誌の仕事に、自分なりの意義を見出していくことができるのか? 週刊文春編集部に徹底取材! 同じ千石社の女性誌編集部を舞台にした『プリティが多すぎる』が2018年10月からドラマ化! 話題のお仕事小説です。 解説・大矢博子
  • プリティが多すぎる
    3.4
    1巻641円 (税込)
    総合出版社で文芸部門を志望していたのに少女向けファッション誌に配属された南吉くんこと新見佳孝、26歳。女の子の憧れが詰まった誌面は勝手が異なり失敗の連続だが、先輩編集者にカメラマン、スタイリスト、十代の少女モデルたちのプロ精神に触れながら次第に新見は変わっていく――。舞台裏のドラマを描くお仕事成長物語!
  • 戦国 番狂わせ七番勝負
    4.3
    この結末、すべて想定外にして予測不能! 戦国時代に起きた、島津義弘、織田信長、真田昌幸など想定外、七つのストーリーを歴史小説界気鋭の作家たちが描く傑作短編集。 歴史に残るような戦国武将は、戦いに勝つべくして勝つのみにあらず。 時として味方は寡勢、敵は数倍という絶体絶命の場面を潜り抜けて来て、世に名を残したのだ。 織田信長、伊達政宗、浅井長政、島津義弘など七人の武将たちの驚愕の逆転の打開策を、当代きっての名手七人が描く、珠玉の短編アンソロジー。
  • 千里の向こう
    4.0
    あなたはまだ中岡慎太郎という男を知らない! 龍馬とともに暗殺された中岡慎太郎。庄屋の家に生まれたいごっそう(頑固者)が謀略うずまく幕末を駆け抜けた。稀代の傑物の一代記。 ※この電子書籍は2019年2月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 零戦の誕生
    4.0
    貴重な新証言の発掘による、新たなる事実! 零式戦闘機のメカニズムと名もなき戦士たち。零戦の誕生に携わった数多の青春群像を紙上に蘇らせた戦記ノンフィクションの白眉
  • 桑港特急
    4.0
    清水湊から父島、そしてアメリカへ! アメリカに憧れ、アメリカを旅した時代小説作家・山本一力のウェスタン小説登場 江戸末期の文政年間、小笠原の父島に漂着した娘とアメリカ人の元捕鯨船乗りの間に生まれた兄弟、丈二と子音。 彼らはアメリカの捕鯨船フンラクリン号の副長だった若き日本人ジョン・マンと出会ったことで、大航海への夢を募らせていく。 当時、海の向こうのアメリカ西部はゴールドラッシュに沸き、一攫千金を夢見る人々が殺到。 シャンハイの大富豪チャンタオも事業拡大を狙ってサンフランシスコへ向かう。 途中立ち寄った父島で、丈二と子音の兄弟を船に乗せ、たどり着いた新天地で作業着店を開業。 そこにやって来たのが、妻を殺したサントス一味への復讐を誓うリバティー・ジョーだった。 日米中を股に掛けた、男たちの死闘必至の大作戦が始まった――。 週刊文春に一年以上をかけて連載された、山本一力版の大西部劇。超弩級の作品がついに文庫化! 解説・縄田一男
  • その男(一)
    3.8
    1981年に文庫化されて以来、46刷まで重ねている池波正太郎のロングセラーが新装版に。 池波正太郎の“もっとも愛着のふかい”長篇小説! 過酷な運命の少年、杉虎之助が、動乱の世を斬り開く――。 杉虎之助は微禄ながら旗本の嫡男。生来の病弱に加えて義母にうとまれ、そんな我が身を儚んで十三歳のとき大川に身を投げるが、謎の剣士・池本茂兵衛に助けられた。この日が波瀾の人生の第一歩だった。 幕末から明治へ、数奇な運命を辿った直参の剣士の生涯を描きつつ維新史の断面を見事に剔る異色の長編小説。 ※この電子書籍は1981年に文藝春秋より刊行された文庫版を、新装版として刊行したものを底本としています。
  • 損料屋喜八郎始末控え
    3.8
    上司の不始末の責めを負って同心の職を辞し、きっぱりと刀を捨てた喜八郎は、長屋住まいの庶民相手に鍋釜や小銭を貸す<損料屋>に身をやつした。といってもただの損料屋ではない。与力の秋山や深川のいなせな仲間たちと力を合わせ、巨利を貪る礼差たちと渡り合う。田沼バブルのはじけた江戸で繰り広げられる、息詰まる頭脳戦。時代小説に新風を吹き込んだ、直木賞作家・山本一力の輝かしいデビュー作。人情味と後味の爽快さは一作目から群を抜いてます。
  • 象牙色の眠り
    3.8
    まどろむような京都の邸宅街で富豪の家族をおそった殺人事件。屋敷に住むのは美しい未亡人とその私生児、前妻の生んだ長男と長女。家政婦の瑞恵がみるかぎり、贅を尽くした邸内には家族の絆も存在しないが、恐ろしい殺され方をするような現実的な人間もいない。歪んだ心理がうみだすサスペンスと意外な結末。
  • 太公望(上)
    4.2
    古代中国史の中で、この男ほど謎と伝説に彩られた武人はいない……。羌(きょう)という遊牧の民の幼い集団が殺戮をのがれて生きのびた。年かさの少年は炎の中で、父と一族の復讐をちかう。商王を殺す――。それはこの時代、だれひとり思念にさえうかばぬ企てであった。少年の名は「望(ぼう)」、のちに商王朝を廃滅にみちびいた男である。中国古代にあって不滅の光芒をはなつこの人物を描きだす歴史叙事詩の傑作!
  • 高台の家
    5.0
    「どうぞ、お上りあそばして」と若い未亡人は客を迎えた。南麻布の高台の洋館──そこには老夫婦と、早逝した息子の嫁とが住んでいる。美しい未亡人に惹かれてか、その家のサロンには次々と青年たちが出入りする。老夫婦はなぜ嫁に青年たちを歓迎させるのか? 奇妙な豪邸の正体を暴く表題作。キャリア女性ばかりが住む、一見華やかな世田谷の独身アパートの浴場の湯槽で起こった殺人事件に潜む人間関係を描く「獄衣のない女囚」。昭和の色濃いサスペンス2篇!
  • 鏨師
    3.0
    無銘の古刀に名匠の偽銘を切って高価な刀剣にする鏨師。その並々ならぬ技術を見破る刀剣鑑定家。火花を散らす名人同士の対決に、恩愛のきずながからむ厳しい世界をしっとりと描いた第41回直木賞受賞作「鏨師」のほか、「神楽師」「つんぼ」「狂言師」「狂言宗家」など、著者が得意とする芸の世界に材を得た、平岩弓枝の世界のエッセンスが味わえる珠玉の初期作品集。あとがきに収められた、直木賞受賞時の初々しいエッセイと師匠・長谷川伸の暖かい序文も、平岩ファンには必読。
  • 立ち上がれ、何度でも
    4.0
    1巻880円 (税込)
    「強さ」を求める二人の熱き青春小説! 小学校でのいじめを経て成長した二人はプロレスのリングに上がる。天性のスターか不遇のヒーローか。想いを乗せたゴングが鳴る。 ※この電子書籍は2018年8月に文藝春秋より刊行された単行本『ストロング・スタイル』を加筆・改題した文庫版を底本としています。
  • 代官山コールドケース
    3.8
    ドラマ化決定! 巨匠の警察小説大作! 神奈川県警より先に、しかも隠密に17年前の代官山で起きた女性殺しを解決せよ。警察小説の巨匠の『地層捜査』シリーズ第二弾。
  • 大岩壁
    3.8
    立ちはだかる世界最大の壁……。緊迫の山岳小説 ヒマラヤで“魔の山”と畏怖されるナンガ・パルバットで友を亡くした立原。決着を付けるべく、再び難攻不落のその頂に挑むが……。 解説・市毛良枝(俳優)
  • 007 白紙委任状(上)
    3.6
    いま世界最高のミステリ&サスペンス作家といえばジェフリー・ディーヴァーに間違いないでしょう。そのディーヴァーが、なんと007ことジェームズ・ボンドに挑んだ! それは2010年初夏に制作の発表が行われて以降、「Project X」というコードネームで呼ばれていた極秘プロジェクト。秘密厳守を誓約する文書に署名しないかぎり編集者も翻訳者も原稿を見ることが許されないという厳戒ぶりでした。殺しのライセンスを持つ史上最高のスパイの物語を、ディーヴァーは現代的なノンストップ・サスペンスに仕立て上げています。ヨーロッパから南アフリカ、そしてドバイへと世界を駆け巡る一大アクション巨篇! 2011年週刊文春ミステリーベスト10第4位。
  • W 警視庁公安部 スパイハンター
    3.5
    外事警察++VS++刑事警察 警視庁公安部のスパイハンター・樋口一樹。捜査一課の刑事・西村康仁。同じ標的を追う二人の刑事が火花を散らす。文庫オリジナル。
  • 断弦
    4.2
    没後30年、ますます鮮やかな人間ドラマ! 地唄の名人である盲目の父親と、アメリカに渡った娘との凄まじい愛情の確執、芸へのひたむきさを描いた著者初の記念的長編。
  • 小さな異邦人
    3.7
    誘拐、交換殺人、タイムリミット・サスペンス、そして妖しき恋愛。 著者のエッセンスが満載された最後の短篇集 高校二年生から三歳児まで、八人の子供と母親からなる家族の元へかかってきた一本の脅迫電話。 「子供の命は俺が預かっている。三千万円を用意しろ」。 だが、家の中には子供全員が揃っていた。 果たして誘拐された子供とは誰なのか? 連城ミステリーのエッセンスが満載された、最後のオリジナル短編集。 解説・香山二三郎 【目次】 「指飾り」 「無人駅」 「蘭が枯れるまで」 「冬薔薇」 「風の誤算」 「白雨」 「さい涯てまで」 「小さな異邦人」
  • ちいさな城下町
    3.9
    実は驚くべき歴史通だった! 水丸さんの旅エッセイ 城址に立つと「兵どもが夢のあと」とでもいうのか、ふしぎなロマンに包まれる。なまじっか復元された天守閣などない方がいい――十万石以下の一番それらしい雰囲気を残す城下町を、地図を手に歩き、歴史に思いを馳せ、名物に舌鼓をうつ。城と歴史をこよなく愛した水丸さんの、味わい深い紀行エッセイ。 歴史的事件や人物の逸話、四コマ漫画も読んで楽しい。 解説・松平定信 【目次】 村上市(新潟県) 行田市(埼玉県) 朝倉市(福岡県) 飯田市(長野県) 土浦市(茨城県) 壬生町(栃木県) 米子市(鳥取県) 安中市(群馬県) 岸和田市(大阪府) 中津市(大分県) 掛川市(静岡県) 天童市(山形県) 新宮市(和歌山県) 西尾市(愛知県) 大洲市(愛媛県) 亀山市(三重県) 木更津市(千葉県) 高梁市(岡山県) 沼田市(群馬県) 三春町・二本松市(福島県)
  • 血と炎の京 私本・応仁の乱
    3.8
    行間から血の匂いが立ち上ってくるかのような迫力。 応仁の乱を描いた小説中の最高峰だ。――田中芳樹 応仁の乱――それは地獄の戦さだった。 かつて栄華を誇った都は燃え落ち、縦横に走る塹壕に切り刻まれ、泥と屍に覆いつくされた。 連なる屋敷は高い土壁に守られて砦と化して、中枢は地下の壕内に設けられた。 日が沈めば夜襲が行なわれ、矢が飛び交い、兵どもは無造作に殺されてゆく。 そこにあったのはあたかも近代戦争のごとき総力戦、終わりの見えぬ中で人間がひたすら消費されてゆく戦だった。 行軍中に東軍・細川勝元が拾った瀕死の男。 額に「犬」の文字の刻まれた男は、西軍の山名宗全に虐殺された集落の生き残りだった。 男は宗全への憎悪を胸に、地獄の戦場に血路を切り開く。 しかし敵方には中国渡りの最新兵器たる投石器を駆使する軍師がおり、苦戦を強いられる。 一方、この大戦さの中にあって、これを収拾しようという姿勢もみせぬ将軍・足利義政の妻・日野富子は、 渇いた心の救いを希い、戦火のなかを蓮如に面会すべく動き出そうとしていた。 京を灰燼に帰した応仁の乱とはいかなる戦争であったのか。 その血みどろの風景を壮絶に描きつくす書き下ろし歴史伝奇小説。
  • 中国化する日本 増補版 日中「文明の衝突」一千年史
    4.5
    若手日本史学者が軽やかなタッチでものした、まったく新しいライヴ感あふれる日本通史が登場! 高校生レベルの知識だけを前提にしながらも、次々と日本史の常識がくつがえされ、「真説」が提示されます。全体を貫くキーワードは「西洋化」でも「近代化」でもなく、「中国化」と「再江戸時代化」。教科書の常識とアカデミズムの行儀よさを突き抜け、いまの社会にも役に立つ「日本史」を再構築する著者の才気が本書には横溢しています。これぞ、右も左も驚愕の「本当に新しい歴史教科書」なのです。宇野常寛氏との特別対談も収録。
  • 長城のかげ
    3.8
    劉邦にかげのように寄り添った男女たち 怠け者で口八丁の男が天下の覇者に――漢の始祖・劉邦の勃興から崩御後までを、敵、臣下、息子、学者など同時代人の目で描く連作集。 ※この電子書籍は1999年4月に文藝春秋より刊行された文庫の新装版を底本としています。
  • 長宗我部(ちょうそがべ)
    3.7
    四国統一を成し遂げ天下を夢見るも、関ヶ原で敗北。山内政権下で「下士」へ転落し、雌伏の後、明治維新を機に家名復活へ──。秦の始皇帝を遠祖とする名門一族の興亡を、長宗我部元親の末弟、親房から17代目の当主・長宗我部友親が描く。末裔でなければ書けない史実の数々は、70代、2000年に及ぶ血脈の「大河の一滴」までさかのぼった、まさに歴史のロマン。長宗我部元親の原点がここにある!
  • 蝶の戦記(新装版)上
    3.8
    尾張の国、清洲城下のはずれで、二十歳の於蝶は五月晴れのもとにのびやかな肢体をなげだしていた。夏草のにおいと果肉のような体臭に、木立を進む武士は惑乱した。一瞬の後に……。川中島から姉川の合戦に至る時代を、少女から女へと変貌しながら、甲賀忍びの技と道に賭してゆく於蝶。上杉謙信への忠心に燃えつつ、時には男装して前髪すがたの小姓になりすまし、時に男たちとの恋にときめく日々……、心と体を完璧にあやつり、死闘を繰り広げる女忍びは、ついに川中島の決戦へ!
  • 帳簿の世界史
    4.1
    「権力とは財布を握っていることである」 アダム・スミス、カール・マルクス、マックス・ウェーバー……。 彼らが口を揃えて主張していた「帳簿」の力とは、一体何なのか。 これまでの歴史家たちが見逃してきた「帳簿の世界史」を、 会計と歴史のプロフェッショナルが初めて紐解く。 ・なぜスペイン帝国は栄え、没落したのか。 ・なぜフランス革命は起きたのか。 ・なぜアメリカ独立は成功したのか。 ・なぜ日本は急速に列強へ追いつくことができたのか。 その歴史の裏には全て、帳簿を駆使する会計士たちがいた! 【目次】 ■序 章 ルイ一六世はなぜ断頭台へ送られたのか ■第1章 帳簿はいかにして生まれたのか ■第2章 イタリア商人の「富と罰」 ■第3章 新プラトン主義に敗れたメディチ家 ■第4章 「太陽の沈まぬ国」が沈むとき ■第5章 オランダ黄金時代を作った複式簿記 ■第6章 ブルボン朝最盛期を築いた冷酷な会計顧問 ■第7章 英国首相ウォルポールの裏金工作 ■第8章 名門ウェッジウッドを生んだ帳簿分析 ■第9章 フランス絶対王政を丸裸にした財務長官 ■第10章 会計の力を駆使したアメリカ建国の父たち ■第11章 鉄道が生んだ公認会計士 ■第12章 『クリスマス・キャロル』に描かれた会計の二面性 ■第13章 大恐慌とリーマン・ショックはなぜ防げなかったのか ■終 章 経済破綻は世界の金融システムに組み込まれている ■日本版特別付録 帳簿の日本史(編集部) ■解説 山田真哉
  • 蔦屋
    3.9
    2025年、NHK大河ドラマは「べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~」。 その主人公である江戸の出版プロデューサー・蔦屋重三郎の波瀾万丈人生を描く、傑作歴史長編小説! 寄る年波には勝てず、店仕舞いしようとしていた地本問屋・丸屋小兵衛のもとを、才気迸る若い男が訪ねてくる。この店に毎年二十両払うから、雇われ人となって自分を手伝ってほしい、という申し出に面食らう小兵衛。 「一緒にやりませんか。もう一度この世間をひっくり返しましょうよ」 その男こそ、吉原随一の本屋、飛ぶ鳥を落とす勢いの蔦屋重三郎だった――。 飲むときはとことん飲み、遊ぶときはとことん遊ぶ。商売の波に軽々と乗り、つねに新しいものを作りたい、と意気込む重三郎。重三郎の周りには、太田南畝、朋誠堂喜三二、山東京伝、恋川春町ら売れっ子戯作者や狂歌師が出入りするが、腐れ縁の絵師・喜多川歌麿には、特別な感情をもっている。 やがて松平定信による文武奨励政治が始まると、時代の流れは予期せぬ方向へ――。 蔦屋重三郎の型破りの半生を、父親ほども年が離れた小兵衛を通して描く。最強バディが江戸の街を闊歩する、極上エンターテインメント小説。 単行本を大幅に改稿し、著者によるあとがき「文庫化までの長い言い訳」を特別収録。 単行本 2014年4月 学研パブリッシング刊 文庫版 2024年10月 文春文庫刊 ※この電子書籍は、文春文庫版を底本としています。
  • ツチヤ教授の哲学ゼミ もしもソクラテスに口説かれたら
    3.9
    もし「わたしはあなたの顔も性格も嫌いですが、あなた自身を愛しています」と言われたら、あなたはどう思う? ツチヤ教授が問いかけたとたん、女子大生たちの容赦ない突っ込みが火を吹いた! 日常によくある一言から、哲学の問題へと至る実践的な哲学ゼミナール。『ツチヤ教授の哲学講義』でプラトンやデカルトなど大哲学者たちを次々となぎ倒したツチヤ教授、今度はソクラテスの口説き文句を俎上に乗せ、哲学を読者の身近なものにします。
  • 手鎖心中
    4.0
    材木問屋の若旦那、栄次郎ときたら、いずれ大店を継ぐ安楽な身の上のくせに、他人を笑わせ、他人に笑われ、ちょっぴり奉られもしたいがために、絵草紙の作者になりたいと思い焦がれている。悲しいかな、その才能は皆無なのだが、それを知らぬは本人ばかり。暢気でお調子者の若旦那を主人公としたこの小説、江戸・寛政期の風俗と実在の戯作者たち、洒落や地口を綺羅星のごとくちりばめて、あまりのばかばかしさに読者が吹きださずにはいられない、第六十七回直木賞受賞作の傑作時代小説。
  • 鉄騎兵、跳んだ
    3.6
    オール讀物新人賞を受賞した佐々木譲さんのデビュー作『鉄騎兵、跳んだ』。モトクロスに青春を懸ける青年、貞二の挫折、恋、多感な時期の葛藤を描き、当時の選考委員にも絶賛された瑞々しい作品です。他にも『246グランプリ』『パッシング・ポイント』『ロウアウト』など全5編を収録。これが佐々木譲の原点だ!
  • てのひらの闇
    3.8
    著者の新たな到達点を示す長篇ハードボイルド 20年前に起きたテレビCMの事故が、二人の男の運命を変えた。男は、もう一人の男の死の謎を解くべく孤独な戦いに身を投じる……
  • テミスの剣
    4.2
    ドンデン返しの帝王、渾身の大作! 若手時代に逮捕した男は無実だったのか? 鳴海刑事は孤独な捜査を始めたが…社会派ミステリーに驚愕の真実を仕掛けた傑作。 豪雨の夜の不動産業者殺し。 強引な取調べで自白した青年は死刑判決を受け、自殺を遂げた。 だが5年後、刑事・渡瀬は真犯人がいたことを知る。 隠蔽を図る警察組織の妨害の中、渡瀬はひとり事件を追うが、 最後に待ち受ける真相は予想を超えるものだった! どんでん返しの帝王が司法の闇に挑む渾身のミステリ。 解説・谷原章介
  • 東京、はじまる
    3.7
    1巻1,001円 (税込)
    日本銀行本店や東京駅など、近代日本を象徴する建物を矢継ぎ早に設計した、 明治を代表する建築家・辰野金吾。 下級武士から身を立てるべく学問に励み、洋行して列強諸国と日本の差に焦り、 帰国後はなんと恩師ジョサイア・コンドルを蹴落として 日銀の建築を横取りする……! 周囲を振り回しながらも、この維新期ならではの超人・金吾は熱い志で 近代日本の顔を次々を作り上げていく。 日銀の地下にある意外な仕掛け、東京駅の周辺にかつて広がっていた海の 蘊蓄など、誰もが見慣れた建築物の向こうに秘められたドラマを知ることもできる。 ベストセラー『家康、江戸を建てる』の著者が 「江戸を壊して東京を建てた」辰野金吾を描く、大きく楽しい一代記! ※この電子書籍は2020年2月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 東京ワイン会ピープル
    3.5
    1巻754円 (税込)
    今秋映画化。一杯のワインが彼女の運命を変えた!? 自慢のワインを持ち寄り楽しむ宴。そこは愛と欲望と打算が渦巻く場でもあった。人気コミック原作者によるもうひとつの『神の雫』。 ※この電子書籍は2017月11月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 東慶寺花だより
    3.9
    井上ひさしが十年をかけて紡いだ、感動の遺作! 江戸時代、女たちが不幸な結婚から逃れるための「駆け込み寺」であった鎌倉の東慶寺。その門前に建つ御用宿の居候で、戯作者志望の青年の目を通し、救いを求めて寺に身を寄せる女たちの物語が描かれる。ただ虐げられるばかりではない。怒り、抵抗し、許し、受け入れる。名もなき人々の弱さと強さを優しい視線で見つめた井上文学の到達点とも言うべき、静かな感動に満ちた連作短篇集。著者自身による特別講義を巻末収録。
  • トウ小平秘録(上)
    4.7
    トウ小平が敷いた中国の改革開放路線がはじまり30年。中国はGDPでアメリカに次ぐ世界第2位、巨大な貧富の格差がある社会になった。文革以降も重きをなす保守派と経済開放、民主化を急ぐ改革派、その狭間で自らの権力を維持しつつ、トウ小平はどのように決断していったのか? 毛沢東死去、天安門事件、南巡講話など、中国の現代へと至るトウ小平決断のポイントを、産経新聞中国総局長(当時)・伊藤正氏が内外の資料を駆使して活写。
  • とっぱくれ
    3.0
    喧嘩に明け暮れ、若くして極道の世界に飛び込んだ“とっぱくれ”(はねっ返り者)村上ギイチ。組織内でひたすらてっぺんを目指すが、自分を拾ってくれた兄貴分の美山と「親」である松原の極道者としての生き方に隔たりが見えはじめ、二人の間で微妙な立場に立たされる。「極道者がのしあがっていくのに必要なのはゼニと力。せやけど一番大事なのはハートや。男の気骨を大事にせえ」。正念場でギイチが選んだ道は…! 不器用だがまっすぐに生きる、一人の極道者を描く!
  • 翔ぶが如く(一)
    3.9
    司馬遼太郎畢生の大長編! 西郷隆盛と大久保利通。ともに薩摩藩の下級藩士の家に生まれ、幼い時分から机を並べ、水魚の交わりを結んだ二人は、長じて明治維新の立役者となった。しかし維新とともに出発した新政府は内外に深刻な問題を抱え、絶えず分裂の危機を孕んでいた。明治六年、長い間くすぶり続けていた不満が爆発。西郷は自ら主唱した“征韓論”をめぐって大久保と鋭く対立する。それはやがて国の存亡を賭けた抗争にまで沸騰してゆく――。西郷と大久保、この二人の傑人を中心軸に、幕末維新から西南戦争までの激動を不世出の作家が全十巻で縦横に活写する。
  • 「ドラマ鬼平犯科帳」ができるまで
    3.9
    鬼平犯科帳は永遠に!! 昨年、遂に幕を閉じたTV「鬼平犯科帳」シリーズ。 その長い歴史を振り返り、製作スタッフの貴重な証言を聞き取るファン必読の書。 28年間に渡り放送された「鬼平犯科帳」。 その人気の秘密を番組スタッフのプロデューサーから殺陣師や録音技師、美術監督などに直接インタビュー。 今の世で正統的時代劇を放送する上での、苦労話、ここだけの話、内緒の話がテンコ盛り。 さらに「オール讀物」に掲載された「鬼平」関連の記事も収録。 目次 序章 鬼平、京都へ行く 第一章 スタッフインタビュー 第二章 ドラマ『鬼平』の魅力を検証する 終章 鬼平、京都を去る
  • 泣き虫弱虫諸葛孔明 第壱部
    4.4
    奇怪な衣装で宇宙哲学を語り、あの手この手で自分の臥竜伝説を作ろうとする 諸葛孔明はそんなアブなくてセコい男だった! 口喧嘩無敗を誇り、いじめた相手には得意の火計(放火)で恨みを晴らす―― なんともイヤな子供だった諸葛孔明。 奇怪な衣装に身を包み、宇宙の神秘を滔々と説いて人を煙に巻くアブナイ男に、 どうしてあの劉備玄徳がわざわざ「三顧の礼」を尽くしたのか? 新解釈にあふれ無類に面白い酒見版「三国志」第一弾!
  • 謎の独裁者・金正日 テポドン・諜報・テロ・拉致
    3.7
    日本人拉致、潜水艦侵入事件、テポドン発射など、北朝鮮が企てる対日浸透・有害工作を阻止するため、日夜闘い続けている外事警察。世間に知られることのない彼らの活動とはいかなるものか? KGBはじめ練達のスパイとわたりあい、ときに煮え湯を飲まされ、ときに人間的なおかしみを表出させるドラマの数々は興趣つきず、テロが頻発する国際社会への警鐘ともとれる。「あさま山荘」はじめ、未曾有の事件で現場を指揮した著者が綴った緊迫のルポルタージュ。実録危機管理。
  • 夏草の賦(上)
    4.0
    英雄豪傑が各地に輩出し、互いに覇をきそいあった戦国の世、四国土佐の片田舎に野望に燃えた若者がいた。その名は長曽我部元親。わずか一郡の領主でしかなかった彼が、武力調略ないまぜて土佐一国を制するや、近隣諸国へなだれ込んだ。四国を征服し、あわよくば京へ……。が、そこでは織田信長が隆盛の時を迎えんとしていた。
  • 夏の名残りの薔薇
    3.7
    この殺人事件は真実なのか、それとも幻か!? 沢渡三姉妹が山奥のホテルで毎秋、開催する豪華なパーティ。 不穏な雰囲気のなか、関係者の変死事件が起きる。はたして犯人は―― 沢渡三姉妹が山奥のクラシック・ホテルで毎年秋に開催する、豪華なパーティ。 参加者は、姉妹の甥の嫁で美貌の桜子や、次女の娘で女優の瑞穂など、華やかだが何かと噂のある人物ばかり。 不穏な雰囲気のなか、関係者の変死事件が起きる。 これは真実なのか、それとも幻か!? 巻末には杉江松恋氏による評論とインタビューも収録。 「『夏の名残りの薔薇』は本格ミステリという「閉じる」小説形式のルールを遵守しながら、同時に「閉じない」モチーフを小説内に定着させるという、極めて曲芸的な目論見によって書かれた作品である。(中略)小説内の犯人が目論んだ計画とは別に、作者が小説内で狙った仕掛けについても注意して読み進めなければならない――。」 (解説・杉江松恋)
  • 生にゅー! 生でリアルなニューヨーク通信
    3.5
    ニューヨークから日本の雑誌に最新トレンドを発信している著者が、雑誌では書けない生ネタをウェブ連載。そこから生まれたこのコラム、ツッコミ満載のネタばかり! ブレードヘアを試みては重さに唸り、ナゾの漢字タトゥに爆笑、勝負レストランではカップルを横目で観察。NY在住日本女子を襲うアジ専男のワナ! NYの出会い系サイトの実態は? 地元で評判のレストラン、日米で全然違うネイル事情、NYで闘病するの記など、ライブのニューヨークがてんこ盛り!
  • 2031探偵物語 神の狩人
    3.4
    2031年、日本。私立探偵サラは、ある女性から生き別れたという姉の捜索を依頼される。しかし、周囲のだれもが、姉をいなかったものとして口を閉ざす……。さらに、自殺を誘発する美女、死に至るドラッグなどを捜査するうち、サラにも謎の集団からの魔の手が。近未来を描きながら、現代の病理を炙り出すミステリー。
  • 2020年・米朝核戦争
    3.8
    核問題の権威の国際政治学者による、戦慄のシミュレーション。東アジア最大の危機はいかにして現実化しうるのか。 2020年、米朝間で核戦争勃発。北朝鮮による韓国旅客機撃墜に始まる悪夢のシナリオ。各国政権中枢の動きを実名で描く。 著者ジェフリー・ルイスは核拡散と地政学についての世界的権威。中国・北朝鮮・イランなどの核兵器計画を知悉し、国際政治学者として核問題に関する研究・提言を行っている。その知見を総動員し、北朝鮮の核の脅威がいかにして現実となるかをシミュレーションした初のフィクションが本書。 2020年に起こった核戦争をアメリカ議会の委員会が調査・報告したレポートという体裁で、各国政府内部の意思決定プロセスや危機管理の危うさを詳細に記述、核攻撃が現代都市に及ぼす惨事も描き出している。
  • 日本赤軍とのわが「七年戦争」 ザ・ハイジャック
    3.8
    東大安田講堂、あさま山荘、ひめゆりの塔事件で過激派集団と対峙してきた著者が、今まで記してこなかった「よど号&ドバイ・ハイジャック」「シンガポール・シー・ジャック」事件等での対決の日々を描く。「外事警察」はいかにして「70年代の危機」を乗り越えていったのか。「ミスター危機管理」最後の闘い。
  • 猫を抱いて象と泳ぐ
    4.4
    「大きくなること、それは悲劇である」――この警句を胸に11歳の身体のまま成長を止めた少年は、からくり人形を操りチェスを指す。その名もリトル・アリョーヒン。盤面の海に無限の可能性を見出す彼は、自分の姿を見せずに指す独自のスタイルから、いつしか“盤下の詩人”と呼ばれ奇跡のように美しい棋譜を生み出す。架空の友人インディラとミイラ、海底チェス倶楽部、白い鳩を肩に載せた少女、老婆令嬢……少年の数奇な運命を切なく描く。小川洋子の到達点を示す傑作。
  • 眠れない凶四郎(三) 耳袋秘帖
    3.6
    私の妻はこんな事で死なねばならなかったのか! 妻を殺されて不眠症になった同心が、妻惨殺事件の真相に迫る! 妻を池の端の出合い茶屋で惨殺された同心・凶四郎は不眠症となり、 夜回り同心として江戸の町を見守っている。 「武家屋敷に化け猫が出た」「神社の石灯籠が動く!?」――江戸の夜は意外と賑やかだ。 一方妻の実家の主が蝦夷地の交易に密かに手を染めているらしいと判明した。 果たして妻が殺された真相に迫ることが出来るのか!
  • 眠れない凶四郎(四) 耳袋秘帖
    3.9
    難事件解決後も、凶四郎はなお江戸の闇を巡り廻る 今度の魔物は一体何か? 妻殺しの一件はなんとか解決。 し かし凶四郎の不眠症は快癒しないまま、今日も暗闇の江戸の街を見回る。 奉行の根岸は闇の世界に引きずり込まれないよう注意深く凶四郎を見守る。 しかし、再び殺しが起きる。 芝居小屋の裏方が張り巡らされた綱に縊り殺された!そして第二第三の殺しが。 走る凶四郎。根岸の名推理が冴え渡る! 土蜘蛛、骸骨、一体次は何だ!! 大好評、耳袋秘帖・殺人事件シリーズ。
  • ノモンハンの夏
    4.1
    「絶対悪」が、背広をきてソファに座っている……著者が辻政信に初めて会った感慨である。師団によっては76%という絶望的な損耗率のノモンハン事件を扇動しながら、狂いもせず、戦後は国会議員となった男。この戦いを可能にしてしまったのは、いったい何だったのか? 参謀本部作戦課と関東軍作戦課、二つのエリート集団が齟齬をきたし、満蒙国境の悲劇がはじまった。モスクワのスターリン、ベルリンのヒトラーの野望、中国の動静を交えて雄壮に描く、ノモンハン事件の決定版。
  • はじめは駄馬のごとく ナンバー2の人間学
    4.3
    歴史エッセイの名手が紡ぐ「わが愛する男たちの肖像」 SNSで話題。累計15万部の伝説の名著が、緊急復刊! 『炎環』『雲と風と』『北条政子』『つわものの賦』……多くの歴史小説を著した著者が、歴史上はほとんど無名・英雄の陰に隠れながらも実力を持ったしたたかな仕事師、〈ナンバー2の男〉の生き方を描きます。 『鎌倉殿の13人』ですっかり有名になった北条義時は、永遠のナンバー2.根っからの権力・政治好きにもかかわらず、あえて表には立たず、したたかに、ナンバー2の生涯を全うした。 源義経。同じくナンバー2でありながら、組織のなかの自分の位置づけが出来ず。華やかなスタンドプレーを繰り広げ、ナンバー1が霞むなど数々の致命的失敗をおかした。 徳川秀忠。家康と三代家光の陰にかくれた秀忠こそが、徳川家の最大の功労者。大名の転封、改易、人員の配置転換など重要な施策を行い、幕府の基礎を固めた。メシよりイロより政治が好き。 他、平家政権の仕掛人「平時忠」、途中入社ゆえに栄光と挫折を味わった「明智光秀」、など。 巻末の城山三郎氏との対談には、2024年大河ドラマ『光る君へ』で注目の関白・藤原道長も登場。「この世をば」と詠った彼はナンバー1志向と思いきや、意外にも……。 歴史好きはもちろんのこと、今を生きるビジネスパーソンも必読! 「組織論」本としても読める名エッセイです。
  • 緋友禅 旗師・冬狐堂
    4.0
    1~2巻607~628円 (税込)
    2010年、48歳の若さで亡くなった北森鴻さん。「旗師・冬狐堂」は古美術に造詣が深かった北森さんが精魂傾けて取り組んだ、まさに代表作といえるシリーズです。旗師とは店舗を持たない古物商のこと。旗師・冬狐堂こと宇佐見陶子は、銀座の画廊で見たタペストリーに魅せられ、現金で全作品を買う約束をする。しかし期日になっても作品は届かず、それどころか作者は死に、作品は消えていた――。騙しあいと駆けひきの骨董業界を生き抜く美貌の一匹狼を描く古美術ミステリ、ここに開幕!
  • 花晒し
    4.0
    元芸者の右京は、亡き夫の後を継いで広小路を仕切る元締となった。ある日、美人で評判の娘が行方知れずになり、数日後に家に戻っても引きこもってしまう、という出来事が続いていることを知り、調べを始めたが……(「花晒し」)。急逝した著者の最後の連作短編のほか、新人賞を受賞した幻のデビュー作を特別収録。
  • 羽生善治 闘う頭脳
    4.1
    1996年2月、史上初の七タイトル独占を達成。通算タイトル獲得90期(史上1位)。 1991年以降24年にわたり、少なくとも一冠以上を保持。通算対局数500超、通算勝率7割超の双方を満たす唯一の棋士 ――将棋棋士、羽生善治さんが打ち立ててきた記録の一端です。いまなお勝ち続けている彼の発する言葉には、将棋の枠には収まりきらない深い含蓄に満ちています。 【主な内容】 1. 巻頭ロングインタビュー「勝つための6つのプロセス」 2. 羽生善治の思考力 〈覚える〉と〈発想する〉のスイッチを切り替える 【対談】「頭の使い方」にはコツがある ×池谷裕二(脳研究者) 【講演録】「長考に好手なし」決断力を磨くために 3. 羽生善治の「勝負力」――七冠プレイバック1995-1996 4. 羽生善治の「発想力」 眠っていた力が目覚めるとき ×小川洋子 サムライ魂と勝負の心 ×為末大 人間の理を越えて ×朝吹真理子 5. 羽生善治の「人間力」 「垂直」な人間関係、「水平」な人間関係 ×山折哲雄 「将棋はゲーム」と言い切る革命児  大崎善生 6. 羽生善治の「持続力」 調子の上がらぬ朝にこそ、すべきことがある 高川武将 若い世代に勝ち続ける思考法 聞き手・後藤正治 特別対談「考える力」と「捉える力」  ×沢木耕太郎 特別対談 「七冠制覇は自分の力で成し遂げた気がしませんでした」 × 阿川佐和子 ※2015年3月配信のムック電子版に巻末の阿川佐和子氏の対談を加えた、文庫の電子版です。※
  • はんざい漫才
    3.0
    女三十一歳、寄席ではじける! スキャンダルの傷をもつ漫才コンビが神楽坂倶楽部に出演することに。席亭代理・希美子にも人生の決断の時が。寄席ミステリ第三弾!
  • 売国
    3.5
    1巻784円 (税込)
    検察、宇宙、陰謀――真山仁の真骨頂! 日本が誇る宇宙開発技術をアメリカに売り渡す「売国奴」は誰だ!? 検察官・冨永と若き研究者・八反田遙。陰謀渦巻く骨太社会小説。 テレビ東京系ドラマスペシャル 『巨悪は眠らせない 特捜検事の逆襲』(出演 玉木宏 仲代達矢ほか)原作。 気鋭の特捜検事、冨永真一。 宇宙開発の最前線に飛び込んだ若き女性研究者・八反田遙。 ある汚職事件と、親友の失踪が二人をつなぐ。 そして炙り出される、戦後政治の闇と巨悪の存在。 正義を貫こうとする者を襲う運命とは!? 雄渾な構想と圧倒的熱量で頁を捲る手が止まらない! 真山仁の超弩級謀略小説。 解説・関口苑生
  • 幕末新選組 新装版
    4.2
    なあに、明治維新なんてえものはね、つまり薩長たち雄藩と徳川との争いさ。いまのような文明開化の世が来たのも、そいつは時勢というやつでね。つまりは日本国民がえらいのだよ──いたずら好きの腕白小僧が、父の意に反しひたすら剣術の稽古にあけ暮れて十年。折しも幕末の動乱期、永倉新八は剣道の快感に没入した青春の血汐をそのまま新選組に投じた。女には弱いが、剣をとっては近藤勇以上と噂された新八の、維新後におよぶ生涯を、さわやかに描ききった長篇。
  • バーニング・ワイヤー(上)
    4.3
    人質はニューヨーク! リンカーン・ライム・シリーズ 電力を操作して殺人を繰り返す凶悪犯を追うリンカーン・ライム。だが天才犯罪者ウォッチメイカーの影が…人気シリーズ第9弾。
  • ひかりの剣【電子特典付き】
    3.6
    1巻1,100円 (税込)
    『チーム・バチスタの栄光』でお馴染みの面々が、メスの代わりに竹刀で鎬を削る。 医療ミステリーの旗手が放つ鮮烈な青春小説! 1988年、バブル真っ盛りの頃。 いずれ医療の世界で悪戦苦闘する医学生も最初は医学の素人で、普通の大学生のようにサークル活動に部活に励んでいた、そんな時代。 桜宮・東城大剣道部の猛虎・速水晃一と天下の官僚養成大学、東京・帝華大の臥龍・清川吾郎もまだ医学生で、剣道部員だった。 医学部剣道部の象徴的大会「東日本医科学生体育大会」(東医体)。 この大会の覇者は将来、外科の世界で大成するという言い伝えがあった。 優勝校に送られる「医鷲旗」をめぐって、速水と清川による伝説の闘いが繰り広げられる。 解説・國松孝次(元警察庁長官) 【電子特典】 全電子版共通の「あとがき」、付録(「海堂尊・全著作リスト」「作品相関図」など)のほかに、本書には以下の文章を収録。 電子版あとがき 『ひかりの剣』 【関連小文】1 「ジェネラル・ルージュの伝説」自作解説より『ひかりの剣』 【関連小文】2 「夢はいつか叶う」 【関連小文】4 「すべては剣道場から始まった。」 【関連小文】5 「大学道場で剣道 体にたたきこむ」
  • ひとり旅立つ少年よ
    4.5
    『音もなく少女は』『その犬の歩むところ』に続く感動作 悪党が狙う大金を奴隷解放運動家に届けるべく少年は一人でアメリカ縦断の旅に。非道の中の人間の尊厳を描き続ける巨匠の会心作。
  • 陽はまた昇る 映像メディアの世紀
    4.1
    20世紀最後にして最大の家電商品・ホームビデオ。VHS方式とベータマックス方式、二つの規格をめぐって、日本ビクターとソニーが死闘を繰りひろげる。規格統一はあるのか。欧州市場は、どちらを支持するのか。そしてついに、高野鎭雄という一人の男の信念が、技術者集団を引っ張り、井深大、盛田昭夫率いる巨人・ソニーとの闘いを制し、世界を相手にひとつの時代の幕を開く。NHKの「プロジェクトX」や映画化で話題をよんだ痛快無比の傑作ビジネス・ノンフィクション。
  • 秘本三国志(一)
    4.4
    群雄並び立つ乱世を描く中国古典「三国志」を語るに、著者に優る人なし──世は前漢、後漢あわせて四百年、遂にその巨木も朽ちて、まさに倒れんとする時代。相続く天変地異、疫病の流行は悪政の報いか。ところが天子たる霊帝は遊び呆けてばかり……。道教『太平道』による造反、黄巾の乱をきっかけに、まずは、曹操、孫堅、劉備、関羽など天下制覇を夢みる梟雄、智将の登場。道教『五斗米道』からの視点を加え描く壮大な戦国ドラマ、陳三国志の幕開けである。
  • ビッグ・ノーウェア(上)
    4.0
    1950年、正月――共産主義の脅威に怯えるLA。異常殺人を追う若き保安官アップショー。アカ狩りで名声を狙う警部補コンシディーン、暗黒街の始末屋ミークス。策謀と欲望の迷宮で翻弄される三人の男たちは、暗い道の果てに何を見るのか? 傑作「LAコンフィデンシャル」前夜を描く<暗黒のLA四部作>第2作。
  • ファザーファッカー
    4.2
    私は、よく娼婦の顔をしていると言われる。 今までに、ホステスを含めた何種類かの職業を経験したという話をすると、「もしかしてあれも?」と売春をほのめかした聞き方をよくされるのだ。十六歳で家出して、野宿から始めた生活ではあったが、ぜったいに売春だけはしなかったのに。 ところが、私は思い出した。十五歳のとき、私は娼婦だったのだ。売春宿のおかみは私の実母で、ただ一人の客は私の育ての父だった……。 養父との関係に苦しむ多感で早熟な少女の怒りと哀しみと性を淡々と綴り、読む者の心を揺さぶった自伝的小説。 衝撃の出版から25年、著者が凄絶な過去を公表し、生身をさらして生きることで、性的虐待の後遺症に苦しむ女性たちに「me,too」と精神科医を受診する勇気を与えたという。 解説は、当時「被害当事者側から書かれた貴重な作品」と評価した精神科医の斎藤学氏。 25年後のあとがきがついた、完全版で登場!
  • フェルメール最後の真実
    3.9
    2018年秋から2019年にかけて、日本史上最大規模のフェルメール展が東京と大阪で開催される。代表作「牛乳を注ぐ女」を筆頭に初来日の作品もあり、大きなフェルメール・ブームとなりそうだ。 オランダのデルフトという小さな街に生まれ、当初はまったく注目されていなかった寡作な画家が、なぜこのように人気を集めるのか。その魅力はどこにあるのか。日本におけるフェルメール展の企画プロデューサーであり、ノンフィクション作家でもある著者が、その謎に迫る。 本書では、フェルメールの評価の変遷を全作品の解説と共に紹介し、作品を動かす「フェルメール・マン」と呼ばれる15人の男たちのシンジケートの存在を初めて公開する。世界的に知られた美術館の花形学芸員たちが虚々実々の交渉を繰り広げ、ある条件が揃ったときにだけ、フェルメールは旅に出る……。読めば、展覧会を観る目が180度変わる画期的なドキュメント。全作品をカラー写真で掲載。全点踏破をめざす人に、保存版ルートガイド付き。
  • 不穏な眠り
    3.6
    仕事はできるが不運すぎる女探偵・葉村晶。 NHKドラマ化で話題の人気シリーズ! ミステリ専門書店でアルバイトとしながら、〈白熊探偵社〉の調査員として働いている葉村晶に今日も事件の依頼が……。 「水沫(みなわ)隠れの日々」 終活で蔵書の処分を頼んできた女性のもう一つの依頼は、死んだ親友の娘を刑務所から連れてきてほしいということだった。刑務所から女性の元に向かう道で、娘は拉致される。 「新春のラビリンス」 大晦日の夜、解体直前の〈呪いの幽霊ビル〉の警備をすることに。ヒーターが壊れ、寒さの中一夜を明かした葉村は、女性事務員から連絡が取れない男友達の行方を調べてほしいと頼まれる。 「逃げだした時刻表」 葉村の働くミステリ専門店でGWに〈鉄道ミステリフェア〉を開催することになった。展示の目玉として借りた弾痕のあるABC時刻表が盗難にあう。本の行方を追ううちに思わぬ展開に。 「不穏な眠り」 相続で引き継いだ家にいつのまにか居座り、そこで死んでしまった女の知人を捜してほしいという依頼を受けた葉村。女を連れ込んだ男の家を訪ねたところ、男の妻に危うく殺されかける羽目に。 解説・辻真先
  • 福井モデル 未来は地方から始まる
    4.3
    地方再生の知恵は、「逆境続き」の北陸にあった 共働き率と出生率で全国平均を上回る北陸三県。幸福度も世帯収入も高い。北陸ならではの協働システムや教育を取材した画期的ルポ。 世界が注目!富山市のコンパクトシティ ・道路整備率1位がアダに ・孫とおでかけ支援事業の狙い ・おでかけ定期券で健康になる ・世界中から行政視察が ・「三十年後の市民の声を聴け」 福井の幸福度はなぜ高い? ・「日本一」「世界一」の企業多数 ・「一向一揆で負けたから」 ・若者が作る「鯖江モデル」 ・女性も羽ばたく協働精神 ・教育は投資 ・教師を変えることから始める 他 解説・佐々木俊尚
  • 複眼の映像  私と黒澤明
    4.4
    息詰まる創作の現場、あの名作の秘話が今、明かされる 「生きものの記録」以後はどうも冴えない作品ばかり――。『羅生門』『生きる』『七人の侍』の共同脚本家が見た映画人、黒澤明の真実
  • 藤原正彦、美子のぶらり歴史散歩
    4.0
    街をゆっくり歩けば、いたるところで歴史の痕跡と出会う。隣り合う東郷平八郎と山本五十六の墓、パリで出会い日本でも隣組だった藤田嗣治と島崎藤村、今も残る引き出しのないマッカーサーの執務机、川端康成が海を眺めた地……。藤原正彦・美子夫妻が、多磨霊園、番町、本郷、皇居周辺、護国寺、鎌倉、諏訪を歩き、日本の歴史に出会うちょっと知的な散歩日和。
  • 武士道ジェネレーション
    4.4
    エッ、結婚? エエッ、道場閉鎖!?  あれから六年、大学を卒業した早苗は結婚。就職が決まらぬ香織は、道場での指導の日々を送っていたが、玄明先生が倒れ、道場に後継者問題が……。香織と早苗それぞれの方法で道場を守ろうと奮闘する姿を描く「武士道」サーガ第四弾。はたして、この勝負、如何に――。 番外編の「美酒道コンペティション」と書店員座談会も特別収録。
  • 武士の流儀(一)
    4.0
    1~12巻740~880円 (税込)
    元与力が剣と人情で活躍する新シリーズ誕生! 元は風烈廻りの与力で、理由あって隠居生活に入った清兵衛。若い侍が斬られる現場に出くわし、遺された友の手助けに乗り出すが……。
  • 武の心
    4.0
    剣豪小説の第一人者にして剣道・抜刀術の高段者である著者が、古武道の真髄に迫る! 古来より伝わる六つの流派に取材した出色の対談集。 徒らに勝敗にこだわる昨今の武道は技法に浮薄のそしりを免れないのではないか。 剣道三段、抜刀術五段を誇る剣豪小説の雄が、現代に息づく古来の「武」の精神を辿る。 柳生新陰流、香取神道流、馬庭念流、竹内流、柳生心眼流、諸賞流の六流派の訪問記と、二木謙一、秋山駿、安西水丸、勝新太郎との対談、薩南示現流や豊臣秀吉などについて書かれたエッセイを収録。 豪華な随筆・対談集。
  • ブラック・ダリア
    4.1
    1947年1月15日、ロス市内の空地で若い女性の惨殺死体が発見された。スターの座に憧れて都会に引き寄せられた女性を待つ、ひとつの回答だった。漆黒の髪にいつも黒ずくめのドレス、だれもが知っていて、だれも知らない女。いつしか事件は<ブラック・ダリア>事件と呼ばれるようになった――<暗黒のLA4部作>の第1作。
  • ブルース
    3.8
    霧たちこめる釧路で生まれ、貧しく苛烈な少年時代を経て、男は、自らの過剰な指を切り落として、夜の支配者へとのし上がる──。 男の名は、影山博人。 最初の物語は、没落した社長夫人が、かつて焦がれた6本指の少年の訃報を新聞に見つけるところから始まる。 同衾した女をみな翻弄し、不意に姿を消してしまう正体不明の男であり、故郷に戻った後、暴力で容赦なく人を支配する黒い権力者。 不思議な魅力あふれる影山の、15歳、19歳、27歳、32歳、そして、40手前から52歳までの8つの時期を、時々に出会った女による語りで構成。 ――はたして、影山博人は、外道を生きる孤独な男なのか? それとも、女たちの「夢」の男なのか? 影山と関係するそれぞれの女たちは皆何かしら困窮している。死別で、離婚で、借金で……誰かや何かにすり減らされてひりひりと痛むような乾いた心を持っている。(中略)そこにある程度の「まっとう」を手に入れ、今もなお貪欲に模索している影山が現れる。ひかれない訳がない。(中略)もしかすると、影山の指が六本なのは、より多くの困窮にあえぐ者にチャンスを与えるために余分に備わったのではないかとすら思う。 (壇蜜・解説より) デビュー10周年の著者による、新境地にして、釧路ノワールの傑作! 「謎」の男をめぐる、八人の女たちの物語。 ──俺には、白と黒しか要らないんだ
  • ブルースRed
    4.0
    誰にも負けなかった釧路の女が、最後に守りたかったもの 釧路の街を裏社会から牛耳る影山莉菜は、ある青年を代議士にしようとしていた。人を裏切り、裏切られてきた女が最後に見た景色とは。 父の死という重い十字架を背負った女・影山莉菜は釧路の街を裏社会から牛耳っていた。亡父である博人の血をひく青年を自らの後継者とするため、代議士への道を歩ませようとする。だが、かつてのやり方では街を支配できなくなり、後継ぎとなるはずの青年も……。裏切りに直面した彼女が、人生の最後に見た景色とは。解説・宇垣美里 ※この電子書籍は2021年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • ブルータワー
    3.8
    死を宣告された男に残されたのは、夢見る力 悪性の脳腫瘍で死を宣告された男の意識が、 突然200年後にタイムスリップする。 そこは黄魔という死亡率87%のウイルスが猛威を振るう、 外に出ることは死を意味する世界。 人類は「塔」の中で完全な階級社会を形成して暮らしていた。 その絶望的な世界に希望を見出すため、男は闘いを決意する! 長編SFファンタジー。 解説・香山二三郎
  • 文豪、社長になる
    4.3
    名プロデューサー・菊池寛 大ベストセラー作家にして、稀代のプロデューサーだった男は いかにして時代を読み、大衆に愛されたのか? 芥川龍之介や直木三十五、川端康成などの協力を得、 菊池寛が発行した「文藝春秋」創刊号はたちまち完売する。 読者が求めた雑誌は部数を伸ばし、会社も順風満帆の成長を遂げていく。 天才を見抜く天才で、芥川賞・直木賞の「父」でもある菊池寛。 「通俗者」と馬鹿にされても『真珠夫人』など徹底したエンターテイメント作品を書き続け、お茶の間を明るくすることを願った。 生涯を懸けて「文学」を娯楽にかえ、映画に携わり、 エポックメイキングな仕事をし続けた男の生涯と、 戦中戦後を生きた数々の「文豪」や出版人の奮闘に涙する感動作。 解説=秋元康 単行本 2023年3月 文藝春秋刊 文庫版 2025年7月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。
  • プリンセス刑事
    3.2
    1~3巻719~800円 (税込)
    化学ミステリー「化学探偵 Mr.キュリー」シリーズで人気を博す著者が文春文庫に初登場! 美少女プリンセス×刑事ミステリー! 女王が国を統べる日本というパラレルワールドを舞台に、王位継承権を持つお姫様が刑事となって大活躍! 彼女を支える若手刑事とのバディものとしても楽しめる、とびきりキュートなミステリー。 憧れの刑事になった青年・芦原直人。 同じ課に配属された新人刑事は、なんと王女様!? 美しく気高いプリンセス刑事・白桜院日奈子だった。 直人は、あまりにも立場の違う王女とのコンビに戸惑いながらも、共通の話題を見つけ、また彼女の刑事という職業への真摯な思いに触発され、自らも変わっていく。 ふたりが挑むのは、凶悪な連続殺人犯ヴァンパイア。 ふたりは、さまざまな試練を乗り越え、事件を解決することができるのか――!? ふたりの“バディ”をとりまく、個性豊かな身辺警護役の刑事や、妹思いが過ぎる兄王子、などなど濃いキャラクターにも要注目です!
  • 平家物語の女性たち
    3.7
    平清盛ら源平の武者たちの華麗な戦さ、滅びゆくものの光芒を描いた『平家物語』。その舞台裏でひっそりと、しかし確かに生きた女性たち――清盛の気まぐれに翻弄される白拍子、天皇に愛されたばかりに宮廷を追われた小督局(こごうのつぼね)、戦場に青春を燃やした巴御前、幼い安徳帝を抱いて入水した平時子ら、十余人のヒロインに光をあてる。史実と創作の境界を探り小説家ならではの視点で解釈した、古典『平家物語』がぐっと身近になる一冊。
  • 平時の指揮官 有事の指揮官 あなたは部下に見られている
    4.1
    ビジネスマン諸氏、たとえひとりでも部下を持つのならば本書は精神、実用の両面から特効薬となるであろう。質のたかい組織がもつ普遍の法則がここにある。政治家も官僚も経営者も、誰ひとりとして結果の責任をとらず、問題を先送りしつづけてきた姿が世紀末ニッポンのありようだ。人が組織を管理運営するということは如何なることなのか、そして部下を持つということは……。『海軍次室士官心得』『部下から見た監督者論』をもとに、危機管理問題の第一人者が語る管理職の心構えとは。
  • へぼ侍
    3.6
    西南戦争を痛快に描く、松本清張賞受賞作。 大阪で与力の跡取りとして生まれた志方錬一郎は、明治維新で家が没落し、商家へ奉公していた。 時は明治10年、西南戦争が勃発。 武功をたてれば仕官の道も開けると考えた錬一郎は、意気込んで戦へ参加することに。 しかし、彼を待っていたのは、落ちこぼれの士族ばかりが集まる部隊だった――。 解説・末國善己 ※この電子書籍は2019年7月に文藝春秋より刊行された単行本『へぼ侍』を加筆・修正した文庫版を底本としています。
  • ベリィ・タルト
    3.9
    花火大会の夜、元ヤクザで芸能プロ社長の関永が見つけたのは、印象的な瞳をもつ美少女リン。関永の弟分で健康マニアの小松崎や、ヘアメイクの大御所・仁の手によって、リンは洗練されたアイドルに変貌してゆく。しかし人気が急上昇し始めた矢先、大手プロからの横槍で移籍を強要されることに……。個性豊かな登場人物、リアリティあふれる業界描写、圧倒的なビジュアル喚起力とスピード感をもつ痛快青春小説。
  • 崩壊の森
    3.5
    1巻1,001円 (税込)
    日本人特派員、土井垣が降り立ったソ連は“特ダネ禁止”の地だった。 謎に包まれた帝国で監視の目を潜り、取材を開始する土井垣。しかし、その周囲では次々に不可解な出来事が起こる──。 ソ連崩壊という世界的スクープを報じた斎藤勉をモデルに、魑魅魍魎が蠢くソ連崩壊前夜を圧倒的リアルで描き尽くす。 今、読むべき本物のインテリジェンス小説!  諜報、盗聴、罠、駆け引き、裏切り…… “ソ連崩壊”を世界に先駆けて報じた 日本人記者が見た「真実」とは?   「どうやら、この国のことを少し甘く見ていたらしい──」 吉川英治文学新人賞を受賞した『ミッドナイト・ジャーナル』、直木賞候補となった『傍流の記者』。 気鋭の著者が放つ、極寒の氷をも溶かす熱き闘いの物語! 解説は、保守派に換金されたゴルバチョフの生存情報の第一報を伝えた、当時、在ソ連日本国大使館の三等書記官だった作家の佐藤優さんです。 ※この電子書籍は2019年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 炎の陰画
    4.0
    1巻550円 (税込)
    昭和二十年三月十日、空襲の劫火をくぐりぬけた戦災孤児の健は、いつしかすべてをなめつくす美しい炎の妖しい魅力にとり憑かれていた……。戦争の傷痕を背負った人間の哀しみと異常な心理を描く表題作、夜になると家族が次々に箪笥に上って座りこむ、能登の民話にヒントを得た奇譚「箪笥」ほか、摩訶不思議な世界への扉を開く異色短篇「白鳥の湖」「森の妹」「ちゃあちゃんの木」「逃げる」「散歩道の記憶」を収録。自らの体験を背景に据えて、短篇の名手が紡ぐ妖(あやか)しの世界。
  • ほむら
    4.5
    20代有吉佐和子の天才が輝く傑作短篇、復刊! 女犯の咎で寺を追われた僧侶、王昭君の肖像画を描く画家の懊悩。人間普遍の精神の血しぶきを鮮やかに描く初期傑作短篇集!
  • ホワイト・ジャズ
    4.5
    世界最高の暗黒小説にして警察小説の極北! <暗黒のLA四部作>最終作 番犬を惨殺した異様な侵入犯=被害者は市警と癒着した麻薬密売人。事件に異常な関心をみせる警察上層部はクライン警部補に徹底捜査を命じた。やがて警部補が探り当てたのは、警察組織内の悪辣な陰謀、市警とFBIの暗闘だった。脈打ち/暴走し/嗚咽する電撃文体がもたらす脳髄の激震! 解説・馳星周
  • ゲバラ覚醒 ポーラースター1【電子特典付き】
    4.0
    1~3巻1,100円 (税込)
    ゲバラ、カストロ、エビータらを活写! キューバ革命に至る壮大な物語がいま始まる。 喘息持ちだった少年エルネストは舞台女優のジャスミンとの恋など青春を謳歌しつつ、やがて医学生となる。 そして1952年、ペロン政権下の母国アルゼンチンから出発して、親友ピョートルと共に南米大陸縦断の旅へ。 そこで社会の弱者らと出会いながら、成長していく――。 ゲバラ、カストロというキューバ革命の英雄たちが躍動する著者渾身のシリーズ。 第一巻では、ゲバラ、エビータらを活写。キューバ革命に至る壮大な物語の青春編が開幕! 巻末に著者と女優・鶴田真由さんとの対談のほかに、電子版オリジナルの特典付き。 【電子特典】 全電子版共通の「あとがき」、付録(「海堂尊・全著作リスト」「作品相関図」など)のほかに、本書には以下の文章を収録。 電子版あとがき 『ポーラースター1 ゲバラ覚醒』 【関連小文】1 「キューバ・ラブワゴン」 1話「余はいかにしてキューバへたどりついたか。」 【関連小文】2 「キューバ・ラブワゴン」 2話「オラ、ハバナ」 【関連小文】3 「私の週刊食卓日記」 【関連小文】4 「ペルーに酔う」  【関連小文】5 「〈エビータ〉と〈チェ・ゲバラ〉の接点」 【関連小文】6 「テーマソングは成り行きまかせ」
  • 魔女の檻
    4.1
    [村で次々起こる凶事は魔女の呪いなのか?] 雪が降ったのなら、 あんたたちみんな、 これから死ぬよ。 呪いの村に連続する怪死。 この村の秘密は、絶対に見抜けない。 その村を見おろす山からは、かつて魔女とされた女たちが突き落とされて死んだ――。 現在、村は実業家ティオンヴィル氏によって所有され、平穏を保っていた。だが、新たに赴任した警察署長ジュリアンは、この村は何かおかしいと疑いはじめる。 実在しない作家について執拗に図書館に訊ねる老人。 子供が騒いで寝られないと苦情をよこすバス運転手。 2年前に羊を殺戮し、直後に怪死を遂げた羊飼い。 そしてこの村には、ありとあらゆる場所に監視カメラがあるのだ……。 エスカレートしてゆく怪事、死んでゆく村人たち。ジュリアンと部下たちの奔走もむなしく、雪の降る夜に恐怖はクライマックスを迎える! 『魔王の島』で日本のミステリ通を驚愕させた鬼才が、ふたたび放つショッキングな真相。果たしてこの村に隠された秘密とは――?
  • 増山超能力師事務所
    3.7
    1~2巻702~800円 (税込)
    日暮里駅から徒歩10分。ちょっとレトロな雑居ビルの2階にある増山超能力師事務所――。所長の増山率いる、見た目も能力も凸凹な所員たちは、浮気調査や人探しなど、依頼人の悩み解決に今日も奔走。超能力が使えても、そこは人の子。異端の苦悩や葛藤を時にユーモラスに時にビターに描く人気シリーズ第1弾。解説・城戸朱里
  • まとい大名
    3.8
    江戸の街を駆け、火と闘った男たちがいた。 おとっつあんは、みんなのために命を懸けて火事を退治しに行くんだ――。おのれの命とひきかえに町を守った深川・南組三之組の火消し頭徳太郎。幼いときからその背中を見て育った息子の銑太郎は、やがて一人前の火消しへと成長していく。炎の恐怖と闘い、火消しに体を張る男たちの誇り高い姿を描いた、山本一力の真骨頂。
  • 幻の祭典
    3.5
    ヒトラーなぞ糞くらえ! 1936年、ナチス賛美のベルリン・オリンピックに対抗し、水面下で進められていたバルセロナの人民オリンピック。内戦で中止された「幻の祭典」を現代の東京で掘り起こすうち、二人の男はスペイン現代史の秘部に迷い込んでいく。驚嘆のラストまで息もつかせぬサスペンス巨篇。
  • 即身仏(ミイラ)の殺人
    3.5
    出羽三山の一つ、湯殿山麓の映画のロケ地から、石棺に入った即身仏(ミイラ)が出土! ところが所有権をめぐって現地が揉めるなか、肝腎の即身仏は忽然と消えた。推理作家のチョーサクと編集者リサは、友人でロケに居合わせた女優・月宮蛍(オケイ)に呼ばれて現地へ赴くが、新たな殺人事件が発生して大混乱。事件の謎は、消えた即身仏に隠されている? 当惑する2人は友人トーマを呼び寄せ、3人で謎に挑む。『パンドラ・ケース』『南朝迷路』に続く、人気シリーズ第3作!
  • みうらじゅんのゆるゆる映画劇場
    3.5
    『花と蛇』『タイタニック』『涙そうそう』ほか、エロものから涙ものまで80本以上! 実は「日本映画批評家大賞」受賞者であるみうらじゅんの脱力系映画エッセイ×マンガ! タランティーノ監督も絶賛! 雑誌「映画秘宝」の人気連載をまとめた単行本「そこがいいんじゃない! みうらじゅんの映画批評大全」(洋泉社)1~2巻を、「ラブ」「エロ」「アクション」「特撮」「ヒューマン」「アニマル」「時代劇」「コメディ」などジャンル別に再編成して文庫化。DVD店に行く際のガイドとしても使える、便利な一冊に。 ただ単純に映画を見た感想やウンチクを綴るだけじゃなく、青春の思い出や妄想、駄洒落、名言をちりばめた軽快な語り口の文章&絶妙な似顔絵とキョーレツなネタが満載のマンガに、思わず吹き出すこと必至!

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