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Posted by ブクログ
まだ漁業が元気であった頃の日本を舞台にした海に活きる男の物語。海洋小説といった感じなのだが、家族小説としての色合いが強い。
主人公の関本源蔵は遠洋漁業の機関士を生業にし、妻子を内地に残し、遠洋漁業に向かう。真面目であり、真っ直ぐであるが故、順調に出世していく源蔵と少しずつ成長する二人の息子。家族の団欒も儘ならず、長男の進路さえ慮る事が出来ないでいた源蔵は、或る事をきっかけに長男との間に深い溝を作ってしまう。
物語のヤマ場は、後半の南氷洋での捕鯨。一等機関士となり、南氷洋での捕鯨に向かった源蔵は新米船員の枝川敏雄と共に過酷な体験をする事になる。
源蔵が示した人生の羅針とは…
源蔵と長男の間の深い溝は…
Posted by ブクログ
面白かった
昭和の時代を生きた船乗りの男の物語
主人公、関本源蔵の考え方に共感できるところが多かったです。自分も昭和の男に近いということでしょうか?
しかし、本書の設定は、昭和37年の高度経済成長の時代の物語です。
ストーリとしては、
遠洋漁業・捕鯨での航海をベースに、一等機関士の関本源蔵の生き様を家族、親子、仕事に対する考え方を中心に描いたものです。
とりわけ、一度航海に出たら長期間戻ってこれない状態で、子供の成長とのかかわり、そして仕事への取組みというところがポイント。
特に、遠洋漁業ということで、嵐の中での漁の過酷さ、その中での船員同士の絆の強さ、さらに、一丸となって成果を求める姿に熱いものを感じます。
そして、山場は後半!
長男と関係をこじらせてしまった中、自らがあっせんした新人船員とともに南氷洋での捕鯨航海へ出航。
その航海の中で、新人船員とのかかわりが、疑似親子体験となっていき、その新人船員の成長と源蔵の関係がより深まっていきます。
そして、時化の中、トラブルが発生...
二人は無事日本に帰ることができるのか?
といった展開です。
昭和の海の男
高度経済成長を支えた時代の男の生き様
よかったです。
#嵐の中で船が遭難してしまう仕組み、二次遭難の可能性というのが理解できました。そういったディテールが楡さんの小説のもう一つのポイントだと思います。
お勧め!
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