検索結果

  • 失われた貌
    3.8
    1巻1,980円 (税込)
    山奥で、顔を潰され、歯を抜かれ、手首から先を切り落とされた死体が発見された。事件報道後、警察署に小学生が訪れ、死体は「自分のお父さんかもしれない」と言う。彼の父親は十年前に失踪し、失踪宣告を受けていた。無関係に見えた出来事が絡み合い、現在と過去を飲み込んで、事件は思いがけない方向へ膨らみ始める。
  • ゴールデンカムイ 鶴見篤四郎の宿願
    4.2
    日露戦争のさなか。戦場という巨大な密室では、正気を失うことこそ美徳とされる。鶴見中尉と第七師団の面々が出会った、驚くべき事件の数々とは・・・・・・。日露戦争での第七師団を描いた、初のスピンオフノベライズが刊行!! 野田先生による描きおろしイラスト多数!! 第一話 幽霊歩哨《谷垣源次郎》ロシア兵との死闘が続く二〇三高地。死んだはずの兵士が歩哨に立つという。谷垣源治郎はある夜、戦場には似つかわしくない、軽やかな鈴の音を聞いた。そして光の中から、先の戦いで死んだはずの戦友の姿が現れるのを見た・・・・・・。幽霊歩哨の正体とは?/第二話 白い日本兵《菊田杢太郎》ロシア兵のあいだで、「白い日本兵」の噂が広まっているという。白い日本兵は銃弾に当たっても死なずにロシア兵へ向かってくる、おそろしい存在だという。菊田はあることをきっかけに、白い日本兵の真実へ近づいていく・・・・・・。/第三話 羽二重天幕の密室《宇佐美時重》二〇三高地での戦いも大詰めを迎えようとしている。宇佐美は捕虜の尋問をするための天幕の設置を命じられた。戦局を左右する貴重な情報を持っている捕虜だという。尋問の担当は鶴見だったが、天幕のなかで事件は起こった・・・・・・。/第四話 時にはやさしく見ないふり《尾形百之助》奉天でロシア軍への包囲攻撃をかけた陣中、ありえない事件が起こった。日本兵が何者かに次々と殺害されていくのだ。犯人は恐ろしい怪力を持つ、敵の斥候というのだが・・・・・・。尾形はやがて、鶴見から事件のことで呼び出しを受ける。/第五話 鶴見篤四郎は惑わない《月島 基》奉天での戦いは膠着していた。損耗は大きく弾薬も少なく、戦いは難局を迎えていた。ある日の夕食後、月島は鶴見から密命を受けた。それは戦局を決する可能性のある驚くべき秘策であった。
  • 紙魚の手帖Vol.01
    続巻入荷
    5.0
    「ミステリーズ!」の後継誌ついに創刊。コンセプトは、国内外のミステリ、SF、ファンタジイ、ホラーを刊行してきた東京創元社による「総合文芸誌」。『蝉かえる』で第74回日本推理作家協会賞、第21回本格ミステリ大賞W受賞の櫻田智也が贈るシリーズ最新作。第21回本格ミステリ大賞の全選評も一挙掲載。さらに、第18回ミステリーズ!新人賞受賞作「三人書房」ほか、充実の創刊号。/【目次】『紙魚の手帖』創刊にあたって/【創刊記念特別エッセイ】投げ込みマガジン〈紙魚の手帖〉戸川安宣/【受賞作決定!】第31回鮎川哲也賞 選評  辻 真先・東川篤哉・麻耶雄嵩/第18回ミステリーズ!新人賞 選評 大倉崇裕・大崎 梢・米澤穂信/【第18回ミステリーズ!新人賞受賞作】三人書房 柳川 一●第18回ミステリーズ!新人賞受賞作。若き日の江戸川乱歩を描く、流麗な謎解き譚/【第21回本格ミステリ大賞全選評】第21回本格ミステリ大賞受賞作決定!/第21回本格ミステリ大賞選考経過/受賞の言葉 [小説部門] 櫻田智也 [評論・研究部門] 飯城勇三/選評 小説部門/選評 評論・研究部門/【日本推理作家協会賞&本格ミステリ大賞受賞第一作】白が揺れた 櫻田智也●ハンターたちが狩りをしていた山で起きた、悲劇の真相は?〈エリ沢泉〉シリーズ最新作!/【読切】ゼロ 加納朋子●私の元にやってきたのは、カフェオレ色の天使だった。少女と犬の絆を描く最新ミステリ!/スフレとタジン 近藤史恵●コロナ禍の影響で志村さんが講師で始めた〈パ・マル〉の料理教室。タジン鍋を使うモロッコ料理を……。/フォトジェニック 秋永真琴●カメラを構える彼女の目に、この世界は、僕は、どんなふうにうつっているんだろう? 気鋭が贈る傑作掌編。/108の妻 石川宗生●点描の妻、夢見る妻、革命家の妻、お品書きの妻……様々な「妻」をお楽しみください。/セリアス 乾石智子●ひっそりと暮らす魔道師夫婦、彼らの秘密とは……/魚泥棒は誰だ? ピーター・トレメイン 田村美佐子 訳●修道院の厨房で起きた二件の事件をフィデルマが解き明かす/【INTERVIEW 期待の新人】千田理緒『五色の殺人者』/大島清昭『影踏亭の怪談』/【BOOKREVIEW】[文芸全般]瀧井朝世/[国内ミステリ]宇田川拓也/[翻訳ミステリ]村上貴史/[SF]渡邊利道/[ファンタジイ]三村美衣/『紙魚の手帖』創刊記念読者プレゼントキャンペーン/執筆者紹介/編集後記・次号予告
  • 蝉かえる
    4.0
    全国各地を旅する昆虫好きの心優しい青年・エリ沢泉。彼が解く事件の真相は、いつだって人間の悲しみや愛おしさを秘めていた――。16年前、災害ボランティアの青年が目撃したのは、行方不明の少女の幽霊だったのか? エリ沢が意外な真相を語る「蝉かえる」。交差点での交通事故と団地で起きた負傷事件のつながりを解き明かす、第73回日本推理作家協会賞候補作「コマチグモ」など5編を収録。注目の若手実力派・ミステリーズ!新人賞作家が贈る、第74回日本推理作家協会賞と第21回本格ミステリ大賞を受賞した、ミステリ連作短編集第2弾。/【目次】蝉かえる/コマチグモ/彼方の甲虫/ホタル計画/サブサハラの蠅/単行本版あとがき/文庫版あとがき/解説=法月綸太郎
  • 斬新 THE どんでん返し
    3.8
    多くの読者から支持を集める「どんでん返し」シリーズ。今作でも、いま最も読みたい気鋭の作家が集合した。アイドルグループに所属する主人公の企みを描いた――芦沢央「踏み台」、殺し屋という裏の顔を持つ男が遭遇した事態とは――阿津川辰海「おれ以外のやつが」、時代ミステリーならではの動機に目を瞠る――伊吹亜門「遣唐使船は西へ」、残された手紙から謎を読み解く――斜線堂有紀「雌雄七色」、そしてクローズドサークル+ロジック――白井智之「人喰館の殺人」。少しの時間で大きな驚き。圧巻のミステリーアンソロジー。
  • 失われた貌 無料お試し版
    無料あり
    -
    1巻0円 (税込)
    本物の「伏線回収」と「どんでん返し」をお見せしましょう!〈無料お試し版〉 山奥で、顔を潰され、歯を抜かれ、手首から先を切り落とされた死体が発見された。不審者の目撃情報があるにもかかわらず、警察の対応が不十分だという投書がなされた直後、上層部がピリピリしている最中の出来事だった。 事件報道後、生活安全課に一人の小学生が訪れ、死体は「自分のお父さんかもしれない」と言う。彼の父親は十年前に行方不明となり、失踪宣告を受けていた。 無関係に見えた出来事が絡み合い、現在と過去を飲み込んで、事件は思いがけない方向へ膨らみ始める。 試し読みでは異例の長さ、全体の1/3に及ぶ序盤の100ページ弱(底本換算)を太っ腹にも無料配信! 【著者紹介】 櫻田智也(さくらだ・ともや) 1977年生まれ。北海道出身。2013年、昆虫好きの青年・エリ沢泉(えりさわせん。「エリ」は「魚」偏に「入」)を主人公とした「サーチライトと誘蛾灯」で第10回ミステリーズ!新人賞を受賞しデビュー。2017年に、受賞作を表題作とした連作短編集が刊行された。2021年には、エリ沢泉シリーズの2冊目『蝉かえる』で、第74回日本推理作家協会賞と第21回本格ミステリ大賞をW受賞。他著に、『六色の蛹』(いずれも、東京創元社刊)がある。 本書は、初の長編となる。
  • 雨と短銃
    3.8
    慶応元年、倒幕を志す坂本龍馬の仲介により薩摩藩と長州藩は協約を結ばんとしていたが、一件の凶事が締結を阻む。上洛していた薩摩藩士が稲荷神社の境内で長州藩士を斬りつけ、行方を晦ませたというのだ。このままでは協約の協議の決裂は必定、倒幕の志も水泡に帰す。事態を憂慮した龍馬の依頼で、若き尾張藩の公用人・鹿野師光が捜査に乗り出す。果たして下手人は、どのようにして目撃者の眼前で逃げ場のない鳥居道から姿を消したのか。後世に語り継がれる歴史の転換点の裏で起きた不可能犯罪に、名もなき藩士が挑む。破格の評価を受けた『刀と傘』の前日を描いた長編時代本格推理。/解説=縄田一男
  • 暗黒の羊
    3.6
    轢き逃げや通り魔事件の動画をSNSにアップしたことから死の女神と崇められ、過激な動画の投稿がやめられなくなり、暴走してゆく女。仲間外れの黒い羊になることを恐れ、仲間の死を願う女子高校生。家にいる男は夫ではないと怯える妻と困惑する隣人。年齢も育ちも違う羊たちの運命が交錯し、そして絡み合う。その影に蠢くのは、“羊目の女”なのか。かつて美人姉妹が殺し合ったという、いわくつきの洋館で、“羊目の女”に「私の身代わりの羊は××です」と殺したい人間の名前を三度唱えると……。『強欲な羊』の恐怖はまだ終わっていなかった。著者の真骨頂を文庫オリジナルで贈る。
  • ウェンディのあやまち
    3.5
    二人の幼児が自宅に置き去りにされ、一人が餓死するという事件が発生した。物語に登場するのは、客の男にのめり込む恋愛体質のキャバクラ嬢、女優としてドラマ出演のチャンスが舞い込んだ女、自分を痛めつけるように働き続ける清掃員の女……。3人の女を繋ぐ、幼児餓死事件の真実とは――。人間の業を抉る衝撃のノンストップ社会派ミステリーが待望の文庫化!
  • 刀と傘
    3.7
    慶応三年、新政府と旧幕府の対立に揺れる幕末の京都で、若き尾張藩士・鹿野師光は一人の男と邂逅する。名は江藤新平――後に初代司法卿となり、近代日本の司法制度の礎を築く人物である。二人の前には、時代の転換点ゆえに起きる事件が次々に待ち受ける。維新志士の怪死、密室状況で発見される刺殺体、処刑直前に毒殺された囚人――動乱の陰で生まれた不可解な謎から、論理の糸は名もなき人々の悲哀を手繰り寄せる。破格の評価をもって迎えられた第12回ミステリーズ!新人賞受賞作を含む、連作時代本格推理。第19回本格ミステリ大賞受賞。/【目次】佐賀から来た男/弾正台切腹事件/監獄舎の殺人/桜/そして、佐賀の乱/解説=末國善己
  • かんがえるひとになりかけ
    -
    1巻110円 (税込)
    目覚めると、身体の自由はきかず、しかも自分は、なぜか奇妙な状況下におかれているらしい。ここはどこだ。ん? いや、待てよ。たしか自分は――殺されたのではなかったか? 殺害されたあと、胎児に憑依してしまった男が経験する、出産までの不思議な数か月。「幽霊探偵ものの新機軸」と評された、第9回ミステリーズ!新人賞受賞作。期待の新人デビュー!

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  • 監獄舎の殺人
    4.5
    1巻110円 (税込)
    明治五年、秋。京都の府立監獄舎、六角獄舎で毒殺事件が起きた。死亡したのは、かつて幕末の志士として活躍するも、のちに大逆の罪人となって死刑囚にまで身を窶した男。被害者は、まさに殺された日の夕刻に斬首が決まっていた。死刑執行を直前に、なぜ囚人は殺されたのか。新保博久・法月綸太郎・米澤穂信の三人が全員一致で受賞作に選んだ、本格ミステリの雄篇。第12回ミステリーズ!新人賞受賞作。(本電子書籍は『ミステリーズ! vol.73』(2015年10月初版発行)に掲載の同作品を電子書籍化したものです)
  • 監獄舎の殺人 ミステリーズ!新人賞受賞作品集
    3.2
    「ミステリーズ!新人賞」から、数多くの才能が登場してきた。さる旧家の美人姉妹の鞘当てから起きた悲劇を、圧倒的な筆力で描く美輪和音。胎児に憑依した“幽霊探偵”の謎解きを、緻密な構成で魅せる近田鳶迩。深夜の公園で起きた奇妙な事件を軽妙に描く、ユーモアミステリの新星・櫻田智也。脳外科の臨床講義を舞台にしたミステリを発表、医療ミステリの新たな書き手と期待される浅ノ宮遼。明治時代の監獄舎で囚人が殺害される謎を描く、時代ミステリの旗手・伊吹亜門。新鋭たちの輝かしい出発点となった受賞作五編を収録した作品集を贈る。/解説=福井健太*本電子書籍には、配信中の作品に収録されている次の短編が含まれます。『強欲な羊』(創元推理文庫版 2015年7月初版発行)収録の表題作。また、以下の収録作は、各短編ごとに単体の電子書籍で配信中です。「かんがえるひとになりかけ」「サーチライトと誘蛾灯」「消えた脳病変」「監獄舎の殺人」
  • 消えた脳病変
    4.5
    1巻110円 (税込)
    「患者の病変が消えた。その謎に取り組んでほしい――」医学部での新学期、新任講師から出題された難題。正解者は試験の得点に五十点上乗せに。学生たちは色めきだつが……。医療ミステリの新鋭堂々登場。第11回ミステリーズ!新人賞受賞作。
  • 幻月と探偵
    3.6
    1938年、革新官僚・岸信介の秘書が急死した。秘書は元陸軍中将・小柳津義稙の孫娘の婚約者で、小柳津邸での晩餐会で毒を盛られた疑いがあった。岸に真相究明を依頼された私立探偵・月寒三四郎は調査に乗り出すが、初対面だった秘書と参加者たちの間に因縁は見つからない。さらに、義稙宛に古い銃弾と『三つの太陽を覚へてゐるか』と書かれた脅迫状が届いていたことが分かり……。次第に月寒は、満洲の闇に足を踏み入れる。昭和史と本格推理が融合した、重厚な歴史ミステリ。
  • 強欲な羊
    3.8
    怖い、でもページを捲る手が止まらない!とある屋敷で暮らす美しい姉妹のもとにやってきた「わたくし」が見たのは、対照的な性格の二人の間に起きた数々の陰湿で邪悪な事件。ついには妹が姉を殺害するにいたったのだが――。はたして“羊の皮を被った狼”は姉妹どちらなのか?圧倒的な筆力で第7回ミステリーズ!新人賞を受賞した「強欲な羊」に始まる“羊”たちの饗宴。揺れ動く男の心理と狡猾な女を巧みに描く「背徳の羊」。愛する王子と暮らす穏やかな日々が崩壊する過程を、女たちの語りで紡ぐ「ストックホルムの羊」ほか全5編。女性ならではの鋭い狂気が秀逸な連作ミステリ。
  • ゴーストフォビア
    3.2
    いつもの憂鬱な朝、急に「サイキック探偵になる」と言い出した姉・芙二子に振り回される三紅。行方不明の女性の調査をすることになった二人は、事故物件を扱う不動産屋の神凪怜と出会う。三紅の心酔する霊能者に似たクールな印象の男性だが、どこか胡散臭い。しかし、偶然に三紅が神凪に触れた瞬間、聴力を失ったはずの右耳から、不思議な声が聞こえてくる。その一方、神凪も見えないはずのモノが見えているらしい――。デビュー作『強欲な羊』で度肝を抜いた新鋭が、様々な恐怖症をテーマにした四つの不可思議な事件で、貴方の心をえぐります。
  • サーチライトと誘蛾灯
    3.6
    ホームレスを強制退去させた公園の治安を守るため、ボランティアで見回り隊が結成された。ある夜、見回り中の吉森は、公園にいた奇妙な来訪者たちを追いだす。ところが翌朝、そのうちのひとりが死体で発見された! 事件が気になる吉森に、公園で出会った昆虫オタクのとぼけた青年・エリ沢が、真相を解き明かす。観光地化に失敗した高原での密かな計画、〈ナナフシ〉というバーの常連客を襲った悲劇の謎。5つの事件の構図は、エリ沢の名推理で鮮やかに反転する! 第10回ミステリーズ!新人賞を受賞した表題作を含む、軽快な筆致で描くミステリ連作集。/【収録作】「サーチライトと誘蛾灯」/「ホバリング・バタフライ」/「ナナフシの夜」/「火事と標本」/「アドベントの繭」/あとがき/解説=宇田川拓也
  • サーチライトと誘蛾灯
    2.3
    1巻110円 (税込)
    わが街のドングリ公園は、住民から愛されるちょっとしたオアシスだ。治安を維持するため、吉森らボランティアの「見回り隊」が毎日パトロールしている。今夜の巡回も無事に終わると思いきや、いきなり喧嘩腰のカップルに絡まれるわ、怪しげな男が道具を組み立てているわ、さらには……。ここではいったい、何が起こっているのか? 夜の公園を訪れる奇妙な客たち。彼らの来訪と共に起きた事件の、意外な真相とは? ユーモアあふれる筆致で贈る、第10回ミステリーズ!新人賞受賞作。

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  • 新世代ミステリ作家探訪~旋風編~
    4.3
    無尽蔵の興味関心に突き動かされ、野心的に活動の枠を拡げる書評家・若林踏。トークライブで向き合う気鋭の作家たち――浅倉秋成、五十嵐律人、櫻田智也、日部星花、今村昌弘、紺野天龍、白井智之、坂上泉、井上真偽、潮谷験。語られるのは、ミステリとの出会い、小説家への道程、そして、創作哲学。だが、新世代特有の回答が未知の場所に誘う。予測不能な展開の連続に白熱する語らい。ミステリと読書の愉しみがもっと加速する。
  • 情無連盟の殺人
    3.8
    1巻1,999円 (税込)
    徐々に感情が失われていく病「アエルズ」に罹患した、元麻酔科医・伝城英二。空腹は感じるがそれを不快には感じない。うまくもまずくもないので、食べ物にも興味がなくなった。ファッションや人間関係についても同様だ。毎日同じ料理を食べ、人付き合いも最低限にして暮らしていた英二はある日、アエルズ患者八名が共同生活を送る〈情無連盟〉から加入の誘いを受ける。だが英二が泊まりがけで見学に訪れていたさなか、連盟員の一人が殺害されてしまう。不可能状況下、しかもあらゆる欲求を失い、怒りも悲しみも感じない「情無」たちが集う屋敷で、なぜ殺人事件は起こったのか? 現役医師であり、ミステリーズ!新人賞受賞作家である著者が相棒・眞庵と共作した、本格犯人当て長編。
  • 推理の時間です
    3.5
    あなたにはこの謎が解けるか――。 法月綸太郎と方丈貴恵がフーダニットで、我孫武丸子と田中啓文がホワイダニットで、北山猛邦と伊吹亜門がハウダニットで、読者皆様に挑戦します。
  • だから捨ててと言ったのに
    無料あり
    3.4
    こんなことになるなんて! 1行目は全員一緒、25編の「大騒ぎ」。 早起きした朝、昼の休憩、眠れない夜ーー。 ここではないどこか、今ではないいつかへ、あなたを連れ出す7分半の物語。 『黒猫を飼い始めた』『嘘をついたのは、初めてだった』『これが最後の仕事になる』に続く、会員制読書倶楽部:Mephisto Readers Club(MRC)で配信(公開)された大人気ショートショート集第四弾。 著者一覧(掲載順) 潮谷 験 真下みこと 須藤古都離 黒澤いづみ 岡崎隼人 砥上裕將 河村拓哉 五十嵐律人 荒木あかね 似鳥 鶏 皆川博子 清志まれ 金子玲介 舞城王太郎 高田崇史 伊吹亜門 背筋 芦沢 央 にゃるら 多崎 礼 柾木政宗 谷絹茉優 夕木春央 最果タヒ 麻耶雄嵩
  • 帝国妖人伝
    3.6
    犯人は誰? 探偵こそ誰? 時は明治、那珂川二坊は文学で名をなさんとす。尾崎紅葉に師事すれど執筆がかなうのは小説どころか三文記事ばかり。この日も簡易食堂に足を運び、ネタを探して与太話に耳を傾けた。 どうやら昨晩、かの徳川公爵邸に盗人が入ったらしい。蓋を開ければ徳川公にも家人にもこれと云った被害はなく、盗人は逃走途中に塀から落ちて死んだという不思議な顛末。酔客らは推論を重ねるが、「そりゃ違いますやろ」という声の主、福田房次郎が語り始めたのは、あっと驚く“真相”だった(「長くなだらかな坂」)。 京都・奈良をつなぐ法螺吹峠、ナチス勃興前夜のポツダム、魔都・上海ほか、那珂川の赴く地に事件あり、妖人あり! “歴史・時代ミステリの星”伊吹亜門が放つ全5話の連作短編集―― 絢爛たる謎解き秘話を通して、 〈あの人〉たちの妖人ぶりにあらためて瞠目した ――有栖川有栖(作家) 著者の本領発揮作と呼ぶに相応しい完成度 ――千街晶之(ミステリ評論家)
  • 天使の名を誰も知らない
    3.0
    1巻1,980円 (税込)
    その少女は、いったい誰の子――。 季節外れの雪が降った四月の早朝に、新聞配達員の少年は、側溝に倒れている幼い女の子を見つけた。その少女は、人形と見間違うほどに雪よりも肌は白く、生気がなかった。雪の上に残されている足跡はその少女のもの思われる一人分のみ。足跡は、少し先にある「プチシャトー市毛」という小さなマンションから続いてるようだ。少女はいったい誰の子で、なぜそこで生死を彷徨っていたのか。奇妙な住人たちの愛と憎しみがもたらす、不協和音サスペンス。
  • 8番目のマリア
    3.3
    「罪を告白し懺悔せよ」。幼なじみ六人とともに七角形の部屋に閉じ込められた神崎青史が参加させられる、命をかけた多数決。ゲームを仕組んだのは誰なのか、戦慄の心理戦の先に潜む衝撃の真実とは!?
  • 捕食
    3.8
    蘭の花に擬態するハナカマキリみたいに、まぎれ込んでしまったほうがいい、捕食者に気づかれないように。そう言って、いづみはするりとトラウマを抱えた真尋の心に入り込んできた。彼女と一緒なら、自分は変われる。いづみに憧れ、彼女のようになりたいと願ったのに……。あなたは誰? なんのために私に近づいてきたの? 不安に駆られ、いづみの過去をたどっていくと、何人もの女が、彼女の周りで姿を消していた――。真相に迫る真尋は、ついに彼女のおぞましい姿を目にしてしまう。『強欲な羊』『ゴーストフォビア』を凌駕する、戦慄のサスペンス。
  • 焔【ほむら】と雪【ゆき】 京都探偵物語
    3.7
    1巻1,980円 (税込)
    探偵・鯉城は「失恋から自らに火をつけた男」には他に楽な自死手段があったことを知る。それを聞いた露木はあまりに不可思議な、だが論理の通った真相を開陳し……男と女、愛と欲――大正の京都に蠢く情念に、露木と鯉城が二人の結びつきで挑む連作集
  • 本格王2019
    3.0
    「ゴルゴダ」飴村行 「逆縁の午後」長岡弘樹 「枇杷の種」友井羊 「願い笹」戸田義長 「ちびまんとジャンボ」白井智之 「探偵台本」大山誠一郎
  • ミステリーツアー
    3.4
    新進気鋭の小説家5名による豪華なミステリガイド! 謎多き旅へあなたを誘う1冊が必ず見つかる! ミステリーのことはよくわからない、でも知りたい。そんなあなたに! 5人の小説家が刺激的な「謎」の世界をわかりやすく紹介! ・青崎有吾 ・阿津川辰海 ・伊吹亜門 ・似鳥鶏 ・真下みこと 1回2分で読める全75回のミステリー書評! 会員制読書クラブMRC(メフィストリーダーズクラブ)で好評の書評連載がついに書籍化。
  • 臨床探偵と消えた脳病変
    3.9
    医科大学の脳外科臨床講義初日、初老の講師は意外な課題を学生たちに投げかけた。ある患者の脳にあった病変が消えてしまった、その理由を考えてみろ、正解者には今期の試験においてプラス50点を進呈する、というのだ。学生たちは推論を重ねていくが、一向に正解に辿り着けない。しかし、西丸豊という学生ただ一人が真相を導き出す――。選考委員が絶賛した第11回ミステリーズ!新人賞受賞作「消えた脳病変」他、臨床医師として活躍する後の西丸の姿を描いた連作ミステリ集。現役医師がソリッドな謎解きで贈る、“臨床探偵”西丸豊の推理。/【収録作】「血の行方」/「幻覚パズル」/「消えた脳病変」/「開眼」/「片翼の折鶴」/解説=米澤穂信
  • 六色の蛹
    4.2
    1巻1,980円 (税込)
    昆虫好きの心優しい青年・エリ沢泉(えりさわせん。「エリ」は「魚」偏に「入」)。行く先々で事件に遭遇する彼は、謎を解き明かすとともに、事件関係者の心の痛みに寄り添うのだった……。ハンターたちが狩りをしていた山で起きた、銃撃事件の謎を探る「白が揺れた」。花屋の店主との会話から、一年前に季節外れのポインセチアを欲しがった少女の真意を読み解く「赤の追憶」。ピアニストの遺品から、一枚だけ消えた楽譜の行方を推理する「青い音」など全六編。日本推理作家協会賞&本格ミステリ大賞を受賞した『蝉(せみ)かえる』に続く、〈エリ沢泉〉シリーズ第3作!/【目次】白が揺れた/赤の追憶/黒いレプリカ/青い音/黄色い山/緑の再会/あとがき
  • 路地裏の二・二六
    4.2
    1巻2,200円 (税込)
    昭和10年(1935)8月12日、陸軍省にて相沢三郎歩兵中佐が軍務局長・永田鉄山少将を惨殺する事件が起きる。そのとき、部屋にはもう一人の人物がいた――。憲兵大尉・浪越破六【なみこし・ばろく】は、この事件には、語られていない「真実」があると確信する。そんな折、浪越は渡辺錠太郎陸軍大将から、密命を受ける。そして運命の日に向けてのカウントダウンが始まった。気鋭のミステリ作家が、2.26事件と同時進行していた「ある事件」を大胆に描き出した本格長編。昭和史を揺るがす重大事件の謎をめぐる圧巻の歴史ミステリ。伊吹亜門氏デビュー10周年を飾る勝負作!
  • 私たちはどこで間違えてしまったんだろう
    3.4
    1巻1,980円 (税込)
    平和な田舎町で仲の良い家族、友達、近所のひとたちに囲まれ、普通の生活を送っていた仁美。しかし、毎年恒例の秋祭りの日をきっかけにすべてが変わってしまう。何者かが祭りで振る舞われたおしるこに毒を入れ、多数の死者が出た。仁美の幼馴染みの修一郎と涼音も被害者遺族となる。事件の真相を知るべく、探り始めるが……。

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