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医科大学の脳外科臨床講義初日、初老の講師は意外な課題を学生たちに投げかけた。ある患者の脳にあった病変が消えてしまった、その理由を考えてみろ、正解者には今期の試験においてプラス50点を進呈する、というのだ。学生たちは推論を重ねていくが、一向に正解に辿り着けない。しかし、西丸豊という学生ただ一人が真相を導き出す――。選考委員が絶賛した第11回ミステリーズ!新人賞受賞作「消えた脳病変」他、臨床医師として活躍する後の西丸の姿を描いた連作ミステリ集。現役医師がソリッドな謎解きで贈る、“臨床探偵”西丸豊の推理。/【収録作】「血の行方」/「幻覚パズル」/「消えた脳病変」/「開眼」/「片翼の折鶴」/解説=米澤穂信
...続きを読むPosted by ブクログ 2020年07月09日
はじめまして、の作家さん。
解説が、大好きな米澤穂信さんってことで、
医療ミステリーに初挑戦。
登場する医師たちがまだ医学生で
講義を受けるシーンでは、
「脳は人間の最も尊い領域」という表現に
スコーーン!と視界が開けるような感覚で
すごく印象深かったし
「人間の心を作って...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年04月05日
総合病院で診断の専門家というと「天久鷹央の推理カルテ」シリーズを思い浮かべますが、あちらが比較的ドラマチックなのに対して、こちらは淡々としており、その分リアルに感じます。登場する医師がプロフェッショナルに徹しているので、あまりキャラが立ってません。さらに一部のお話では登場人物をA、Bであらわしている...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年01月14日
臨床探偵というか、優秀な総合診断医が活躍するお話。
ミステリーといえばミステリーなのだろうが、同じく天才診断医が活躍する天久鷹央シリーズに比べると、より現実的でエンタメ性には乏しく、物語を読んでいるというよりも、実際の診断手順をわかりやすく物語調に解説してもらっている感じ。きっと実際のお医者さんも、...続きを読む
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