すべての高評価レビュー
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Posted by ブクログ
愛が、人に正しいことだけをさせるものであればいいのに。それとも自分ではどうしようもなく間違った道を歩くしかなくなったとき、私たちは愛という言葉を持ち出すのか(p114)
出会ってしまい魂が動かされれば、そのことに気づかないふりをすることはできない。気づかないふりをしながらゆるゆる生きるなんて耐えられない。(p137)
わたしの体の奥底に込み上げてくるものがあった。この男がいとしい、とわたしは思った。どうしようもない男だけれど、いとしい。いとしくてしかたがない。(p148)
道連れにはできない。わたしひとりで行くしかない。決意というよりそれは憧れに近いものだったし、文字通り、わたしの前にあらわれた道だった。(p148) -
ネタバレ 購入済み
最後のページがメタい(笑)
また猫になったり、指輪に閉じ込められたりと、やられたい放題。
護衛も居ないとか部屋に侵入を許すとか、甘々セキュリティがある意味スゴイと思った。(あまり褒めてない)
そして、(たぶん)おまけの最後の一ページで吹いた。面白すぎで凄く好きなページです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレこの本を読み終わったあと、続編がすぐそばにあるのに数分間余韻に浸っていました。
百合に感情移入をして読んでいました。
彰、死なないでほしかった。。。私もそう思っていました。絶対に百合を幸せにして。生きて。百合のこと愛してるんでしょ?そう心の中で語りかけていました。なんで彰が死ななきゃ行けないんだろう。石丸さんも加藤さんも寺岡さんも、、、全員死ななきゃよかったのに。天国に向かって彰に言いたいです。死にたくなかったら諦めてもいいんだよ?百合はきっとそう伝えたかった気がします。彰も空から百合のことをどこまでも見守っているはずです。
あの花が咲く丘で君とまた出会えたら 2人とも絶対にそう思っています。
思わず半泣きになってしまった本です -
Posted by ブクログ
人生のドラマというものはいつも重さというメタファーで表現できる。われわれはある人間が重荷を負わされたという。その人間はその重荷に耐えられるか、それとも耐えられずにその下敷きになるか、それと争い、敗けるか勝つかする。しかしいったい何がサビナに起こったのであろうか?何も。一人の男と別れたかったから捨てた。それでつけまわされた?復讐された?いや。彼女のドラマは重さのドラマではなく、軽さのであった。サビナに落ちてきたのは重荷ではなく、存在の耐えられない軽さであった。
これまではそれぞれの裏切りの瞬間が裏切りという新しい冒険に通ずる新しい道を開いたので、彼女を興奮と喜びで満たしてきた。しかし、その道がいつかは終わるとしたらどうしたらいいのか?人は両親を、夫を、愛を、祖国を裏切ることができるが、もう両親も、夫も、愛も、祖国もないとしたら、何を裏切るのであろうか? -
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北杜夫(1927-2011)、2012年、亡くなった翌年刊行のエッセイ集。
1976-77年に刊行された『北杜夫全集』(全15巻)の付録の月報がまとめて収録されている。15回、各巻の作品にまつわる思い出が披露されている。目玉はこれ。
ほかに、それまでの単行本に積み残したエッセイが30篇。とくにインパクトがあったのは「不可解だった本」という一篇。子どもの頃、東京青山の実家、台所を出た外、赤レンガの塀にブリキの屋根がかけてあって、その下に焼け焦げた洋書が積まれてあった。その幅7m。それは、父斎藤茂吉がドイツ留学時代に買い集めた書籍の群(なにしろ第一次大戦後ドイツは大インフレだった)。しかし、大震災の翌年に実家が失火、家の一部を焼き、その残骸だったらしい。半焼けの洋書の山が目に浮かぶ。(茂吉は本の虫だった。1階の広い書斎も、2階の2間も本で埋め尽くされていた。しかし、親しい弟子以外にはそこを見せなかった。写真も撮らせなかった。) -
Posted by ブクログ
ICC(国際刑事裁判所)の赤根所長の著書、ということで、トランプからの制裁、というニュースでよく見かけるようになり、読みました。
日本が法治国家であるということが国際的には全く当たり前でない、ということは改めて思い知らされた気がします。
その上で、政治的な立場からICCを守りきれていない日本の立場に苛立ちも覚えつつ、だからこそ、政治と司法は分かれていないといけないのだとも思いました。
昨今の多くの人が抱える不安、法の支配から力の支配に戻りつつある現在の国際関係で、必死に法の秩序を守ろうとする赤根所長の訴えはとても切実であり、一人一人が考えなければいけないことだと思います。
一方で、赤根所長の他人を尊ぶことを常に考えた文章の書き方がとても素敵で、ご本人の人生についてもとても興味深く読ませていただきました。 -
Posted by ブクログ
『変身』を軸に、作者の人生も紹介しながらカフカ文学を解説する。一部は角川文庫の解説と重なる。
『変身』の奇異なところは意味の不在。なぜグレーゴルが虫になったのか、その理由は最後まで不明のまま。本人も家族もあっさり事態を受け入れている。
追加された章、コロナ禍と重ねて、グレーゴルのみならずザムザ家が孤立していた、という視点になるほどと思った。介護や引きこもり小説として見た場合、家族が身内の恥を他人に知られるのを恐れて自分たちで問題を抱え込んでしまうのはありえる。
川島訳で『変身』を読んだとき結びの文章が倒置法なのに新鮮な気持ちになったんだけど、その意図も説明されている。妹グレーテも兄のようにいずれ変身するかもしれない。
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