あらすじ
児童養護施設で暮らす高校生のななみ。「馬鹿にされちゃアいけない」という祖母の言葉を胸に、医学部進学を目指し受験勉強に励む日々を送る。ダンス部最後の発表会、初めての彼氏、進学費用のための懸命なアルバイトなど、高校生活を色濃く過ごすなか、ななみが自分の意志で選びとった道とは――。新たな世界へと踏み出す少女の心許なさを掬いとりながら、その前途を温かく照らす感動長編。
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Posted by ブクログ
読んで良かった 、しっかりと調べていて問題が起こってどういう風に考えて対応するのか知る事が出来たし 自分の中に残りました。4人の子供達が学園祭に来て冷たい態度をとったのが切ない、それを後日言葉にしてる、税金泥棒発言もちゃんと答えを川上さんに貰えてクソ人間だと、自分は解決せずにナアナアで終わらせてモヤモヤを引きずる生き方していたので尊敬してしまう、あとおばあちゃんの馬鹿にされない負けちゃいけない言葉の重さがわかって 努力忍耐根性で生きてきた世代の自分の恐ろしさね、やっぱ大人次第で子供はどうにでもなれるって思う。あと4人は高校卒業してもいつまでも一緒だなぁって。朝比奈あすかさんもっと読みたいね
Posted by ブクログ
ななみの生い立ちと、児童養護施設という環境、それだけでも思うことはたくさんある。
何より、学校、施設、友だち、進路、いろんなことがあっても、どこか突き放して自分の気持ち周りの気持ちを冷静に内面で考えるななみに感嘆し、そうせざるを得ない彼女に泣いてしまう。
Posted by ブクログ
様々な理由で親元で暮らせない子どもたちが生活する児童養護施設で暮らす高校生・ななみ。
努力して進学校に進み、学校では周囲の友達とも「うまくやって」きた。
高2になり、ダンス部の引退前の最終ステージ、初めての恋人、友達グループとの関係、そして迫り来る進路選択……と、ただでさえ揺れ動く思春期の心に、本人も言語化しきれない自らの境涯に対する想いや将来に対する不安がつきまとう。
いきなり矛盾したことを言うが、この「言語化しきれない自らの想い」を緻密に言語化していることに驚愕する。
表面的にはうまく取り繕うもふつふつと湧き上がる自分でもコントロールできない気持ち、逆に爆発的に感情が湧き起こってきて抑えきれなくなるも本人も驚くくらいにすぐ感情が沈静化してしまったり。他愛もない会話なのに、相手に気を遣わせているのではないかと不安になったり、逆に、悩みを抱える相手に無意識のうちに「自分ほど辛くはないのに何を言っているのか」と白けてしまう自分に気づいてしまったり…
ななみ本人が自分自身に困惑するような様子が、とても繊細な筆致で丁寧に描かれている。
それに加えて、ななみが住む児童養護施設の様子もリアリティがある。ななみ同様に不安定な心を抱えた入居者たちの様子。親心と仕事上の制約とに挟まれ、それでも子どもたちのためを思って言葉を絞り出す職員たち、そして同居人や職員たちに対しても揺れ動くななみの心理描写。
外に内に、とにかく真に迫った描写が続き、読書感は重苦しい程ではないものの、なかなかにずっしりくる。
自分らしく生きるとは何か、友達とは何か、家とは、家族とは、こういった人たちを取り巻く社会制度はこれで良いのか、そして「大人」のなすべきことは…。
直接的な問いかけが本書にある訳ではないが、とにかく彼女と一緒に「寮の子」となって、考えさせられる一冊である。
しかし、これが中学受験国語で出題されるのかあ…。厳しい世界だ…。
Posted by ブクログ
ななみが寮の子であることを内緒にしていたため、4人の寮に住む子どもが学園祭に来てくれたのに冷たくしてしまう。それを反省したり、税金泥棒と言われたことに納得いくまで反論するところが高校生とは思えないほど自分を確立している。
子どもは育つ境遇を選べない。時代にそぐわない規則と闘いながら人生を考えていく様子が、しっかりしている。そうならざるを得ない環境に胸がいたむ。寮の子たちに幸せな未来がありますように…
Posted by ブクログ
児童養護施設で過ごす主人公が高校から大学までを描いた今作。
普通だと装っていても「寮」で暮らす人しか分からない苦悩や葛藤というのは想像以上だと思います。その中で主人公が自分のなりたい大人になる為に自らが選択をし、奔走する姿は人が生きる意味そのものだと感じました。