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殺人犯にならなければ脱出できない。
『方舟』『十戒』の著者が仕掛ける“禁忌の驚き”
亡き両親から不動産を譲り受けた康之は、失踪した賃借人・海原の遺留品整理の際に、群馬の山奥の謎の物件の存在を知る。そこは、切り立った岩壁に囲まれた、「楽園」と呼ばれる奇妙な場所だった。恋人の沙織と一緒にそこを訪ね、探索をはじめた康之たちは、すぐに六人の“住人”に拿捕された。脱出のための条件はーー
「誰か一人を殺さなければならない」
『方舟』
第19回オリコン上半期”本”ランキング 文庫ランキングTOP10 第1位
週刊文春ミステリーベスト10 第1位 (「週刊文春」2022年12月8日号)国内部門
MRC大賞2022 第1位
『方舟』+『十戒』の累計発行部数が100万部突破。
――夕木春央が描く、極限のクローズド・サークル。
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Posted by ブクログ
今作は旧約三部作と冠された『方舟』『十戒』『楽園』のうち、最後の作品である。
この三部作の一貫したテーマとして、クローズドサークルのミステリーであることと、主人公に守るべき制約が課せられる、という二つがある。
今作『楽園』にはかなり特殊な制約が設定されており「それは誰かを殺さなければ出られない」という制約である。主人公はその制約に葛藤しながら、恋人と脱出を図るという作品になっている。
読み終わった時はかなりの衝撃だった。こういうミステリーものは制約がある分、物語に進展があるたびに先の展開に対する自由度が少なくなってくるはず。ただ、それでも予想した展開とは全く異なる着地をした。300ページほどで終わるので、大体の気になるところや伏線になりそうな所は注意しながら読んでいたが、それでも騙された。一日で読み切れる分量なのに衝撃はずっと続くようなとても良い作品だと思う。
それに緊張感がすごい。自分が舞台に立ったら間違いなく発狂する。
あと、個人的にあまり胸糞悪く感じなかったのも評価点。多分、筆者はそこはそんなに意図してないと思う、読む人によってはキツいかもしれないが、個人的には読みやすかった。最初に挙げた三部作全部読んでる、というのも要因としては大きいかな。あまり言うとネタバレになりそうなので言えないですが。
逆に気になった点は…ボリューム?かな。ページ数に対して制約が特殊だから、読者にストンと腹落ちさせるために文量を前二作より割いたかなと勝手に考えた。確認してないので思い込みかも。登場人物もちょっと気になった。設定上、緊張感は増すんで良かったけど、最初だけだったかも。
以上。今作というか挙げた三部作の真にオススメできるポイントはどれも必ず騙されるということ、さらにどれから読んでも単独で面白いこと。そして、どれも丁度読みやすい長さ。
めちゃオススメです。星5!
Posted by ブクログ
なんじゃこりゃぁ!
『方舟』『十戒』の夕木春央がまたやってくれた。今回の『楽園』 は『誰か1人を殺さなければならない』だ。
両親を亡くした康之は不動産の管理人として住人たちと関わっていくが、そのうちの1人の海原さんというおばさんが失踪した。
海原さんを探っていくうち、なんとなく気になる場所があったので、彼女の沙織と一緒に訪れることに。
そこは、6人の犯罪者たちが住む『楽園』だった。
そこに監禁されてしまった康之たちは、そこから出て行く唯一の方法を提示される。それは『誰か1人を殺さなければならない』だった。
困惑する康之たち。そんな中、1人目の殺人が起こる。そして2人目。
犯人は誰なのか。状況証拠は彼女がやったことを示していた。果たして犯人は彼女なのか。そんな疑問を感じながら、康之は犯人探しに乗り出す。
内容に反して軽いタッチで描かれているが、ミステリとしては充分に面白く、まさかと驚く結末が待っている。いやぁ、面白かった。物語の内容よりも、私が康之だったらどういう判断をするか、解答を迫られている気がした。
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