アガサ・クリスティーのレビュー一覧

  • 愛の旋律

    A

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    面白かった

    ミステリーではないです。
    クリスティの別名義の作品です。
    みんな幸福をつかむチャンスはあったはずなのにね。
    でもそうはしなかった。
    望んで不幸になっているようにも見えるし。
    まあ幸せなんて本人の思い込みなわけで
    他人がとやかく言うものではないけれど。
    ほんとうの幸いってあるのかな。

    0
    2021年09月16日
  • 復讐の女神

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    ネタバレ

    クリスティ作品の登場人物で格別に印象深いラフィール氏、死後もなお大勢の人を振り回すのが彼らしく、懐かしくさえ感じる。前作の颯爽とした別れの挨拶の場面で既に計画が浮かんでいたのかな。終盤の守護天使は痛快だったが、ミス・テンプルも守ってあげて欲しかった…
    何が謎なのか探ることから始まる冒頭から、庭園ツアー参加者のアイデンティティ偽装も昔の作品よりひねりがあって面白い(怪しく見えて実は皆味方)。
    ただ核心となる事件が不自然で残念。自分勝手な偏執を愛と言ってしまう少女漫画的混同はいただけないし、女性犯人の動機として無理がある(女性ならライバルを襲っても当人に危害を加える事は無いのでは)。「書斎の死体」

    0
    2021年09月18日
  • スリーピング・マーダー

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    ネタバレ

    記憶もないほど幼い頃に過ごした海辺の快適な家、おぼろげながら幸福な印象にそぐわない惨劇の場面…曖昧な中から浮かび上がる明暗のコントラストが魅力的。オカルト的な要素は珍しいけど、心地よさと怖さを結びつけるところがまさにアガサ。クレプスキュールレーベルのfrom Brussels with loveというアルバムに入っていたHelen’s songというきれいだけど背筋が寒くなるような曲を思い出した。謎解きは定番的なため、リリーが手紙を書く時点で死亡フラグ+相談相手=犯人確定。この犯行のトリックも読めた。テニスネットのエピソードで元の事件も確信。新たな死者が出たのは気の毒だけど、若い命を断たれ汚名

    0
    2021年09月18日
  • 青列車の秘密

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    ネタバレ

    読後感の良さで割とお気に入りの一冊。本編よりも最終章の「海辺で」がすごく好き。本編は、推理ができなくても現代文の読み解き的に犯人が割り出せてしまう。ただ冷血な殺人犯がそんなに純情だったりするかなと疑問。ヒロインが心霊現象で犯人に気づくと珍しい場面もあります。また自分の贈り物のせいで娘が殺されたのに自責の念が湧く様子もないケロリとした父親はさすが大物実業家、と妙に納得してしまった。タンプリン、ケタリングなど貴族の苗字が不細工なのが笑えた。逆にキャサリン・グレイは平凡な名前なのにすっきりして好感が持てるのはキャラクターにぴったり。レノックスとジアもよかった。

    0
    2021年09月26日
  • 七つの時計

    A

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    面白かった

    ケイタラム卿がいい味出してる、
    本筋とは関係ないけど。
    やはり見落としてしまった。
    気をつけて読んでいるつもりなのだが。

    0
    2021年09月07日
  • 雲をつかむ死〔新訳版〕

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    違う人を犯人じゃないかと疑ってたのでビックリした
    飛行機の中の殺人事件でしかも凶器が毒吹き矢とハチですごくおもしろいのだけど、その後の捜査はスピード感もなく淡々としていてウーンってなってた 犯人がわかったあともう一度読んだらかなり印象違いそう

    0
    2021年09月07日
  • カリブ海の秘密

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    ネタバレ

    早い段階で犯罪パターンが提示され、それに沿った行動をとっている人が犯人というシンプルな話ながら楽しめた。ミス・マープル物にしては出ずっぱり+情報収集のために作り話をしたり匍匐後退までして元気でアクティブ。ラフィール氏のコンビも良かったし、特に最後、空港で見送りの際の会話が、老いや死を笑い飛ばすようなからっとした格好良さで印象的。爽快な読後感。

    0
    2021年09月13日
  • 娘は娘

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    アガサ・クリスティーがメアリ・ウェストマコットの名で書いた母と娘の物語。

    娘の名付け親であり、母の友人でもあるローラの言葉が良い。淡々と語るその内容は、アガサ・クリスティーの考えそのものなんじゃないかしら。

    人間は結局のところ、自分自身しか道連れはいない、女は中年から開花する、仕事は自分自身から逃避する有効な手立てだということ、一つ一つが身に染みる。

    0
    2021年09月05日
  • 動く指

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     物語の途中からミス・マープルが登場して「お、あのミス・マープルじゃん‼️」となった。話の終わり方がよかった。意味不明な事件だったが、読み終わった今ではなかなかおもしろいと思った。

    0
    2021年08月27日
  • 牧師館の殺人

    A

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    面白かった

    気をつけて読んでるつもりなのに
    どうしても見落としてしまう。
    事実をありのままに見るというのは
    難しいものですね。
    面白かったです。

    0
    2021年08月23日
  • 動く指

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    ネタバレ

    これは割と早い段階で犯人と動機に気付いたが家庭教師が共犯かな、と思ってしまった。主要な登場人物が陽性で楽しく読めた。特にミーガンの正直すぎて身も蓋もない英文学評と斬新なリア王論(幸薄い境遇にありながら逞しさを感じる)がツボで笑わせておいて、終盤の覚悟の手紙がジーンとくる。

    0
    2021年09月18日
  • マギンティ夫人は死んだ

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    ネタバレ

    出番は少ないけどモードウィリアムズはこれまで読んだアガサクリスティーの作品の中でも特に好きなキャラクターの1人。。文庫本291ページの「深みのある低音で話すかなり年配の男」は回収なし?

    0
    2021年08月21日
  • 未完の肖像

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    これは私の人生。

    母の死と夫の裏切りに心を閉ざすシーリアは、失踪事件を起こした著者の姿だと言われる。穏やかな婚約者を捨てて選んだダーモット。すれ違うシーリアとダーモット、産まれた娘はダーモットの性質を引き継いだ。孤独なシーリアが語る腕のない男の意味とは。

    ぎくりとする場面も多く、読むのしんどいこともあった。内気、自意識、夢想、色々なところに自分と重なるところを見つけた。シーリアの不安を我が事のように感じた。

    痛快な祖母グラニー。よき理解者の母ミリアム。自分ではなくダーモットの性質を受け継いだからこそ助けになる娘ジュディー。四世代に渡る女性の生き方を描いた作品とも読める。

    シーリアが指摘

    0
    2021年08月19日
  • ポアロ登場

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    やっぱり面白い。ドラマ版を見過ぎてしまい、原作を忘れていましたが、やはり原作の良さがありました。チョコレートの箱はドラマ版はだいぶロマンチックにかえられていましたが、ドラマも原作も好きです。ヘイスティングとポアロの掛け合いも心が和みます。

    0
    2021年08月15日
  • 蜘蛛の巣

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    殺人事件は、基本的にコメディ。

    クラリサは、死体を見つけた。どうやら夫の前妻の子が手を下した可能性がある。もう少しで夫が外交上の要人を連れてくる。隠すしかない! 叔父や友人に協力を頼んで死体を隠したものの、謎の人物の通報により警察がやってくる。死体を隠した扉を開けられてもう終わりかと思ったら、そこに死体がなかった。さあ、クラリサはうまく警察をごまかせるのか?

    人が1人死んでいるドタバタ劇。出てくるキャラクターのクセが強いのはクリスティーのお約束。手がかりはちゃんとセリフやト書きの中にあり、犯人がわかってから読み返すとなるほどと思う。どこかで上演してくれないかな。

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    2021年08月02日
  • ねずみとり

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    ミステリーの女王アガサクリスティー戯曲
    1952年S27ロンドン初演以来2万回以上世界で最も上演させている作品。若き夫婦が山荘を開業させた日ロンドンでは殺人事件発生し犯人が逃走中山荘は大雪に見舞われ孤立にどこか怪しげな宿泊客がやって来てそして殺人事件が発生する。カーテンコールでは観客に筋書きの結末を漏らさないようにお願いしているらしいです。
    いつか日本でも上演していただきたいです。

    1
    2021年07月27日
  • ポアロのクリスマス

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    クリスマスに慈悲を。

    クリスマスに親類一同が集まった家で、老いた当主が血だらけになって発見された。手を下したのは家族なのか。ポアロはこの血みどろの事件をどう読むのか。

    解説にもあるが、クリスマスを思わせるアイテムをちりばめた話である。密室に誰かが外からやってくるというのはサンタクロースだし、真っ赤といえばサンタクロースの服である——赤い服を着たサンタクロースはアメリカの産物だけど。クリスマスに家族が集合すれば、善意よりも苦痛や憎しみの爆発が起こるだろうとポアロは語る。そうなればクリスマスは殺人事件にもってこいの季節だ。

    いかにも殺人トリックな作品なので、読み終わったときの満足感は十分。指

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    2021年07月25日
  • ねじれた家

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    ネタバレ

    ねじれた家に住む邪悪。

    婚約者ソフィアの祖父が殺された。副総監を父に持つチャールズは、彼女との結婚のために事件解決に挑む。亡くなった老人の若い後妻が犯人か、それとも息子たちか。家族内での疑いの目。何かを知っているそぶりを見せる子ども。明らかになった犯人は——。

    クリスティーらしくキャラクターが立っていて、そのセリフを楽しむだけでもぐいぐいと読ませる。正義感というよりは、ソフィアとの結婚のためというべきかもしれないチャールズの関わり方が、警察でないだけ家族から様々な証言を引き出す。明らかに怪しい若い後妻にチャールズが同情し、ソフィアに憤慨されるのも様式美。

    真相は、ある意味では読者の死角を

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    2021年07月22日
  • 検察側の証人

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    ネタバレ

    大金持ちの老婦人が殺された。状況証拠はレナード青年に不利なものばかり。無実を訴える彼に対して、アリバイを証明できるはずの妻ローマインが、それを覆す証言をした。弁護をするメイヒューは困り果て——。

    小説版より、もう一捻りしたのが効いている。これは劇で見たい。裏切りの裏切りに次ぐドラマティックな展開。特にラストのどんでん返しが快感。

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    2021年07月22日
  • ベツレヘムの星

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    ネタバレ

    クリスティーのクリスマス。

    聖書の話を知っていると、あのことか、と気が付く。さすがクリスティーというべきか、やってきた天使(を騙る者)は何者か、このロバはどんなロバか、など正体が最後にわかる作品の楽しさ。聖人たちの会話も楽しく、もしかして町の中にいたりして、と思わせる。

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    2021年07月22日