アガサ・クリスティーのレビュー一覧

  • ねじれた家

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    アガサ・クリスティー作品としては珍しく、探偵役が居ないといえる作品。代わりに、人間模様が非常に繊細に描かれており、それを読んでいて非常に楽しめる。
    本巻のポイントは、遺産関係などのいつもの動機をいつも通り使わないことでミスリードを導いているところだろうか。
    正直、最後の展開は予想通りで個人的には意外性は少なかったのだが、展開の持ってゆきかたには素晴らしいものがあると感じた。

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    2022年09月19日
  • もの言えぬ証人

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    「アガサ・クリスティ」の長篇ミステリー『もの言えぬ証人(原題:Dumb Witness,米題:Poirot Loses a Client[改題:Mystery at Littlegreen House])』を読みました。

    『書斎の死体』、『動く指』、『茶色の服の男』、『シタフォードの秘密』、『邪悪の家』に続き「アガサ・クリスティ」作品です。

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    「ポアロ」は巨額の財産をもつ老婦人「エミリイ」から命の危険を訴える手紙を受けとった。
    だが、それは一介の付添い婦に財産を残すという問題のある遺言状を残して、彼女が死んだ二カ月後のことだった。
    「ポアロ」と

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    2022年09月17日
  • 満潮に乗って

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    物語自体は地味な印象。
    だが、いつも通り仕掛けられた二重三重に仕掛けられた罠の方向性が、通常の作品と少し異なるベクトルを向いていて、意外性があってよかった。
    クリスティのこの頃の作品らしく、人の心情を描くことに注力しているようで、物語の中盤まで殺人が起きないし、ポアロも出てこない。

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    2022年09月15日
  • 邪悪の家

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    あっと驚くようなトリックはないが、それだけに読者も自分で犯人を推理しながら読む楽しさのある、推理小説の教科書のような作品。

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    2022年09月12日
  • ヘラクレスの冒険

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    ポアロの短編集。ヘラクレスの12の試練になぞらえ、12個の話が描かれる。とはいえ、ヘラクレスの試練は全く知らないので、どの程度関連性を持っているのかはよくわからない。

    殺人事件ではなく、モノの探索や犬の誘拐、麻薬捜査など、普段とは違った観点のお話。しかしクリスティらしく、人間情緒溢れた話。
    個人的に、クリスティの短編は人物相関がすぐわからなくなって読みにくかったのだが、本作は(殺人事件ではないからだと思うが)比較的読みやすく、短編でさっと読めるのも良かった。

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    2022年09月09日
  • ホロー荘の殺人

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    真相解明にいくまではなんかよくわからなかったけどラストスパートで一気にホロー荘に対する印象が変わった。こんなに誰も救われないことがある??誤解だったこととか、生きてたとしてもずっとすれ違ってたんだろうなって思ったらめちゃくちゃ切ない。子供たちどんな気持ちなんだろう…

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    2022年09月04日
  • 書斎の死体

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    書斎に何故か突然現れた死体に関するお話。
    まぁ悪くないんだが、警察の能力的に、もっと色々と分かってしかるべきなんじゃないの?と思ったり。

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    2022年09月04日
  • NかMか

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    トミーアンドタペンスもの。
    あくまで彼らは素人探偵であるが、そこら辺の塩梅がいい感じに描かれていて良かった。

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    2022年09月04日
  • 殺人は容易だ

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    田舎の社会における捜査のお話がメイン。何しろ死んでいる人数が多い。
    バトル刑事は登場するがちょっとだけ。バトル刑事って数作品で出てくるが、いつも主人公描写出ないなぁと改めて思う。

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    2022年09月04日
  • ポアロのクリスマス

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    ポアロもの。密室殺人の話で、クリスティにしては珍しい気がする。
    もちろん犯人は当てられるわけものなく、最後はええーという感じ。

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    2022年09月04日
  • 死との約束

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    ボイントン夫人が家族を支配しており、その支配がとても強力な物語。流石に今の時代はこんなことはありえないと思うけど、昔はあったのだろうか?
    トリックもさることながら、ボイントン家のちょっとアカン状況も楽しませてくれる一冊でした。

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    2022年09月04日
  • ホロー荘の殺人

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    ポアロもの。
    トリック自体は、オリエント急行に似た、ちょっとズルな印象も受ける。しかし、本作は、ポアロの活躍楽しむ作品ではなく、周辺の人間関係を楽しむ作品なのであろう。そう考えて読むと、よく出来た作品だと思う。

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    2022年09月02日
  • カリブ海の秘密

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    クリスティのミスマープルシリーズ。自分の住んでいる小さな村での出来事や人物を当て嵌めて、知らない街での殺人事件を解決に導く、いつもながら胸がスカッとする。

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    2022年08月31日
  • 邪悪の家

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    なるほどこうきましたか、面白い。
    狡猾な犯人によって探偵共々振り回されるけれど、これもミステリーの醍醐味だと思えば楽しい。
    複雑に見えた事件もポアロの手に掛かることで単純化され、最後には綺麗に落着してしまう。
    事件の真相を覆う複数の要素を一つ一つ剥がしていくような推理は、読んでいて本当に気持ちが良い。

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    2022年08月27日
  • ホロー荘の殺人

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    週末にホロー荘に集まる親族たち。それぞれが胸に秘めた(秘めてない人も多い)想いが交錯する中、殺人が起こる。その場に居合わせたポアロは、その現場がなぜか作り物のように感じたが……。
    メロドラマ風なんだけど、それで終わらせない→

    きちんとミステリーしてるんだよな。これだからクリスティはやめられない(笑)モヤモヤした関係がスルスル解けていく瞬間がたまらない。
    ヘンリエッタ好き。あとルーシーと彼女を見守るヘンリーも。クリスティが描く頭のいい女性、好きだなー。


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    2022年08月22日
  • 死との約束

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    ネタバレ

    注! 内容に触れています

    やたらと全知全能なポアロwがことの真相を明かす後半より、ボイントン夫人が子どもたちを支配している、ボイントン家の状況が語られる前半の方が面白かったかな?

    ただ、めでたし、めでたしな結末はよかった。
    ホッとした(^^ゞ
    ていうか、その人が犯人なら、ボイントン家の人たちやサラを、さも、「犯人はお前だろう」的にネチネチいじめないで、さっさと真相を言ったらいいじゃん!
    ポアロって、性格わりぃー!(^^ゞ

    もっとも、著者としては、読者に「え、その人が犯人なの? いやー、その人が犯人なんて可愛そう」とハラハラさせながら読ませることを目的に書いているわけで。
    ポアロが性格悪い

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    2022年08月22日
  • アクロイド殺し

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    アイリッシュのファントム

    ウィリアム、アイリッシュのファントム、レイディのお手本になったお話。
    クリスティさんの良さ、ポアロのうまさが遺憾無く発揮されている作品。
    アイリッシュの方も面白いです。お好みで。

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    2022年09月28日
  • ひらいたトランプ

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    限られた登場人物で、それぞれの描写がとても良かった。特にアン・メレディスの、人間の弱さと狡猾さを凝縮したような暗くいじけた若い美女と、対照的に落ち着いて聡明なロリマー夫人、2人が対峙する「幕間のお茶」では葛藤に揺れ動く中で直前の自身の言葉を取り消すように言った(ので傲慢には聞こえない)「人生の暗さなんぞを喋るのは安っぽい人のすることよ」などはっとされるせられるような名言もある。バトル警視の無駄のない適所適材な仕切り方が心地よく、作品全体が引き締まり整う感じ。もっとポワロとの共演作があったらよかったのにと思う。似た個性の大佐と少佐の描写がどちらも好人物ながらあっさり目、大佐の退出直前の会話でなる

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    2022年08月21日
  • シタフォードの秘密

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    江戸川乱歩がアガサ・クリスティ作品の中から推した8作に入っていたので読んでみた。
    読んだあとになってみればそんなトリックもあるよなと思うが、物語途中では怪しい人が複数いて自分は犯人にたどり着かなかった。

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    2022年08月16日
  • ヒッコリー・ロードの殺人

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    「アガサ・クリスティ」の長篇ミステリー『ヒッコリー・ロードの殺人(原題:Hickory Dickory Dock)』を読みました。

    『終りなき夜に生れつく』、『なぜ、エヴァンスに頼まなかったのか?』、『NかMか』、『ポアロのクリスマス』に続き「アガサ・クリスティ」作品です。

    -----story-------------
    外国人留学生の多いロンドンの学生寮で盗難騒動が次々と起き、靴の片方や電球など他愛のないものばかりが盗まれた。
    が、寮を訪れた「ポアロ」は即刻警察を呼ぶべきだと主張する。
    そしてその直後、寮生の一人が謎の死を遂げる。
    はたしてこれらの事件の裏には何が…マザーグースを口ずさむ

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    2022年08月15日