アガサ・クリスティーのレビュー一覧
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【ポアロ】
パリからロンドンに向かう飛行機の中で事件は起きた。人が密集している狭い飛行機の中でどうやって殺人をしたのか?
見つかった凶器も謎だらけの、まさに「雲をつかむ」ような事件。
大好きなクローズドサークルで起きた事件に恋愛要素も入ってきて楽しめた。
解説はなんと大好きな阿津川辰海さん!
久しぶりの阿津川さんにめちゃくちゃテンション上がってしまった。
ファンだから言うのではなく、本当に過去イチわかりやすい解説だった。
まず、阿津川さんも同じクリスティー攻略本を読まれていることに驚いた。
そして、それぞれの主要メンバーの心理描写が描かれている所を親切にページ数まで教えてくれる。読者はそのページを振り返ると伏線に気が付くことができる。
なんてわかりやすい楽しい解説なんだ!
2度読みすると、ちゃんと書いてあるから面白いんだよなぁ。
阿津川さんの解説を読んで更に物語の深みに気が付くことができた。ミステリーの読み方を教えてもらえると、こんなに面白くなるんだ。
教え方がとても上手な先生に教えてもらったような感じで最後まで楽しかった。
★3.5 -
Posted by ブクログ
【マープル】
マープルの女性ならではの鋭い視点は、私も女性なので共感できる部分が多かった。
ポアロにはなかった面白い視点だった。
ポアロはプロの職業探偵なのに対して、マープルは素人のおばあさん。
「私の知っている○○さんはこうだったのよ」という、年の功的な推理の仕方が個人的には説得力に欠けるなぁと思ってしまう。
やっぱりポアロの灰色の脳細胞の推理が好きだなぁ。
キャラクターでは、ポアロは自分で「偉大な名探偵です!」と言いきる可愛らしさが好きだった。
マープルはあまり自分を主張しないので、キャラクターがまだ捉えづらい。
自分的にはもう少しアクの強さというか、パンチを求めてしまう。
そして、ポアロは上流階級の人達中心の話だった。一族の上品な人達の秘密めいたものを見るのが好きだった。イギリスの上流階級の優雅な暮らしにも興味があって、その部分も楽しんでいた。
対してマープルは庶民中心の話。
自分も庶民なのでそんなに目新しさがない。
村の人のゴシップも個人的にあまり好きになれない。
マープルにはマープルの良さがきっとあるはず。ポアロと比べてるからいつまでも楽しめないんだ…。
Audibleのマープル作品は少ないので残り3作品。マープルの良さを見つけたい。
Audibleにて。 -
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【戯曲】
戯曲の短編集3作品。
ただでさえ短い戯曲なのに、233ページの中に3作品もある。サクッと読める。
短いのにひねりがあって、予想外の展開が楽しめる。
特に『患者』が面白かった。
舞台で観たらもっとドキドキして楽しめそう。
◆あらすじ
バルコニーから転落した後遺症で、口も聞けなくなった女性に医師がある実験をすると…
解説の柳原慧さんは、クリスティーで1番好きな作品は『ホロー荘の殺人』だと書いてあった。
私もちょうど前日に『ホロー荘〜』を読んでNo.1だとレビューしたので、タイミングが良くて驚いた。
『ホロー荘の殺人』は有名ではないし、そんなに1番に選ばれそうにない作品なのに、同じ気持ちの方に解説で出会えてすごく嬉しかった。 -
Posted by ブクログ
【マープル】
初ミス・マープル。
冒頭でクリスティーの孫が、ポアロとマープルの違いや魅力をわかりやすく教えてくれた。
大きな違いは、ポアロがベルギー人で、マープルはイギリス人というところかな。
イギリス田舎の小さな村が舞台。
語り手の牧師が主人公で、マープルの出番は意外と少ない。初回だからか、マープルの扱いは他の村の人とあまり変わらない。
初回のマープルのキャラクターはかなり薄味。いたって普通のおばあさんだったので、少し面食らった。
『アクロイド殺し』のお姉さんみたいな、癖強めのキャラクターなのかと思っていたら全然違った。
小さい村で起こっているせいか、ポアロシリーズと比べると地味に感じる場面が多かった。
まだマープルをどうやって楽しんだら良いのかわからなくて、登場人物にもあまり感情移入できなかった。
これからのマープルの活躍を期待して次を読もう。
Audibleにて。 -
Posted by ブクログ
死との約束ってなんだろ、
と思いながら読み始めた。
毎回クリスティーの小説を読み始める時は「伏線1個1個ぜんぶ拾う気持ちで行くぞ!」と気合を入れる。
しかし、必ず裏切られる!
え~そっちなの??????と思わされる。
それなのに納得がいく。
遠い昔のページに書いてあった一文を思い出して、
やられた…と膝から崩れ落ちそうにはならないが、そのくらい良い意味で期待を裏返される。
アクロイド殺しの時と同じような感覚というか、
あ~そんな情報あったなと。
最高。
ただ、亡くなったボイントン夫人のサディズムについて、もう少しだけ作中で彼女の人生を濃く教えてもらえたら、更に更に大好きな作品になっただろう。
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【戯曲】
クリスティーの戯曲。230ページ。
二転三転して最後には驚く結末が待っている。
登場人物の心情は一切語られていないので、誰が本当のことを話しているのか全くわからない。やはり登場人物みんな怪しい。
犯人がわかってからもう一度読むと、その時のそれぞれの心情が想像できるので、2度楽しめる。
でも読み終わってしばらくしてから、真犯人は本当に真犯人なのか?とも思えてきた。
最後まで心情が描かれていないので、犯人が本当のことを言ってるのかどうかは読者にはわからない。
そう考えるとまた違うストーリーが自分の中で生まれてくる…。
★3.5
◆あらすじ
車が動かなくなり、男は近くの屋敷に救助を求めて訪れる。しかしそこには屋敷の主人の死体と、銃を持って立っている美しい夫人の姿が… -
Posted by ブクログ
【ポアロ】
クリスティの義兄からの、最近の作品が洗練されすぎてきて貧血症的になってきたとの指摘と、「もっと血にまみれた、思いきり兇暴な殺人を」という要望に応えて書かれた作品。
この指摘に「これでどうよ!」みたいな若干キレ気味なのか、いつものクリスティらしくない感じがする。
・血まみれ
・唯一の密室殺人
・トリック(全くクリスティらしくない笑)
義兄の要望に応えつつも、クリスティらしさも出しながら要望以上の作品にしてしまうクリスティはさすが!
犯人当てもかなり凝ってて、これでもかと言わんばかりのてんこ盛り。
モリモリな感じが他の作品とは何となく違う。クリスマスだし、義兄も読者も王道ミステリーで喜ばせようというクリスティのサービス精神を感じた。
最後は連続ドラマの最終回のような感じで、読後感が良かった。
★3.5 -
Posted by ブクログ
ネタバレ主人公のヴィクトリアは、「トミーとタペンス」のタペンスのような、クリスティ作品でよく登場するアクティブな女性。
冒険心に富み、行動力があって非常に勇敢。タイピストとして雇われていたが、雇い主のモノマネで同僚を笑わせているところを本人に見られて仕事をクビになる。これからどうしようかと路頭に迷っていたところで出会った青年に一目惚れし、彼を追ってバグダッドへと飛ぶことを決意。しかし運賃すら払うお金がないので、経歴を詐称して裕福な夫人の付人として飛行機に乗り込む。
一目惚れした青年に再び会うという目的のためだけに、諜報員として活動したり学者のふりをして発掘現場に潜り込んだりととにかく行動力に溢れている。命の危険にさらされながらも咄嗟の嘘や機転で乗り切るなど頭の回転も早い。
最終的に、一目惚れした青年は自分を欺く敵だったことを知り落胆するも、違う青年と結ばれることになるので結果オーライ。
飛行機の離陸シーンが臨場感に溢れていて印象的だった。