アガサ・クリスティーのレビュー一覧
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ネタバレ1935年のポアロ中期作。『ABC殺人事件』の前なのか。日本では『ドグラ・マグラ』が発表された年だと思うと、意外と我が国のミステリーも先進性があるというか本国イギリスに健闘しているな。
【ネタバレのようなものあり】
列車内では飽き足らなくなったのか、遂には天空で殺人事件が起こる。メイントリックはその綱渡り的な面も含めて実にホンカクミがあって好感が持てた。吹き矢とハチのアイデアはミスリードとして十分に機能している。
ただ人物関係でよくやるアレは流石に食傷ぎみだ。いくら当時の戸籍制度・身分制度・捜査手法が杜撰でも、流石にこれを見逃すことはないだろうと思う。『オリエント急行』と同じように、捜査編もかなり退屈。
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ネタバレまだほとんど読めていない戦後のクリスティー作品の1つ。
舞台は『ねじれた家』で形式は『そして誰もいなくなった』みたいな感じだった。最近は初期のポアロシリーズを読んでいたので、ガラッと雰囲気が変わって面食らった。資産家夫婦の5人の養子の人間模様が複数視点で丁寧に描かれ、まるで自分ごとのように読ませてしまう力がある。日本の新本格作家(好きですよ)に足りないのはこういうところなのだろう。
親の愛情は子にとっての束縛となる。血の繋がっていない親ならなおさら倒錯した感情を抱いてしまうのだろう。犯罪をゲームのように楽しむフィリップだけがこの重さにそぐわずかなり浮いている(てかちょっとサイコっぽいw)。得意の恋愛描写も健在だが、最後は少し雑かな。
パズル好きの私の嗜好とは少しズレた作品だが『ねじれた家』と共に自著ベスト10入れているのも何となく頷ける。 -
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ネタバレ元夫が姿を変えて容疑者の中に紛れ込んでいるかもしれない!て展開は最近読んだカーの『夜歩く』みたいで興奮した。食傷気味の入れ替わりもこうやってあらかじめ提示されていれば許せる。
ポアロシリーズにしては珍しく半密室で不可能犯罪が取り入れられている。執筆当時ですらそこまで斬新でもなさそうだが、これがあるだけで嬉しい。被害者の人となりや背景を探ることで浮かび上がる真相とポアロの推理というよりプロファイリングが面白い。それまで和気藹々としていたのに被害者が輪に入るだけで調査団員同志がギスギスする…これは現代でいわば"サークルクラッシャー"てやつだな。にしても作者は恋愛沙汰好きすぎるね
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ネタバレ少し物足りなかった。面白い話ではあるんだろうけど。
クリスティーの旅行先での話はある種、様式美のようだと思う。人間関係も緻密に構成されていて、今回は元女優で男性たちが惹かれずにはいられない美貌の持ち主、アリーナ・マーシャルを中心に恋愛模様が絡み合っていく。そして、このアリーナ・マーシャルが今回の被害者なのだ。
あまり心が動かなかったのはどうしてなんだろうと考えてみたが、犯人たちが殺人を犯す動悸があまりにもありふれていて、そのへんのネットニュースにでも出てきそうだったからかもしれない。クリスティーにはどうもドラマチックさを求めてしまう。
物語の落としどころも、まあそうなるよねといった感じになっていて、クリスティー作品をぽつぽつと読んできて初めて(!)古さを感じた。普遍的ゆえの古さみたいなものを。
最後のリンダとポアロの会話なんかは味わい深かったし、ガードナー夫婦もとても面白かったんだけど、やっぱりちょっと驚きが少なかったかな。 -
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このところ私生活がバタバタしていて、なかなか腰を据えて本を読む時間が取れなかったのですが、そんな状況でも没頭できるのがクリスティー。
ミス・マープルシリーズも9冊目となり、ポアロさんと共に終わりが見えてきました……さみしい(´・ω・`)
さて今作は、「バートラム・ホテル」というなんとも素敵なホテルが舞台です。
”まるでほんもの”の給仕頭やメイドがいて、バターたっぷりのマフィンやドーナツを暖炉が据えられたラウンジで食べられる……なんて素敵!
ネタバレを踏むのが怖くて詳しく調べられてはないのですが、クリスティーがお気に入りだったホテルがモデルなんだとか。いいなぁいつか行ってみたいなぁ……と夢を膨らませていたら、おやおや?なんだかきな臭くなってきて……?
素敵なホテルにうっとりしていて気づかなかったのですが、物語も半分を過ぎるあたりまで事件らしい事件も起きず。ただ、裏で壮大な計画が進んでいるらしいことはたしか。
うーむこれはもしかして、今まで敬遠していた『ビッグ4』のような”大陸を股にかけた国際もの”なのでしょうか。いつもと違う雰囲気に戸惑いはしたものの、これはこれで楽しむことができました。
どちらかというと、犯人が少し小物っぽく見えてしまったことの方が残念かもしれません。狂気じみた犯人は大好物なのですが、ちょっと物足りないかなぁ。
ただ、結末に関して「見逃しちゃうの……?」とハラハラしていたので、その部分には安堵しました。悪を見逃してはならぬ、は揺るぎないテーマなんだろうな(だからこそオリエント急行が素晴らしいわけですね)。
解説にもありましたが、文中でビートルズに触れている部分もあり、クリスティーがどれだけ長く活躍していたかを改めて実感した今作。
マープル&ポアロシリーズを完走してしまうのはなんとも寂しい限りですが、一冊一冊じっくりと味わっていきたいと思います! -
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ネタバレ読みやすーい!
読書がちょっとマンネリ気味でもクリスティーはさくさく読めるし楽しい。でも今回は読書脳があまり働かず、登場人物の名前と特徴があまり一致しない状態で読み進めてしまって、クリスティーを読んでるときの楽しさはいくらか少なかった。もったいないことをした。
物語の展開も王道のポアロシリーズという感じで、さまざまな証拠や状況が散りばめられて一気に収斂されていく。
他の扼殺事件の話が出てきたときは、絶対関係あるんだよわかってる!!と思いながらも関連性は思いつかず…これわかる人いる…??
アリーナは男をたぶらかす悪魔のような女性だと思われていたが、最後に実はその逆で、アリーナが男に依存してしまう可哀想な女性だ、という表裏一体の性質を明らかにするのは、女性の視点ならではだな、と思う。 -
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久々のポアロさんです。
新訳が出たのでそちらをと思ったのですが、本屋さんで手に取ったらなんと1800円+税……!
さすがに躊躇ってしまい、旧訳の方で読みました。本も高くなったなぁ。。
以前、ドラマで「砂に書いた三角形」を視聴しており、その短編を発展させたものがこの『白昼の悪魔』だと耳にしました。
なので、あのお話と似た結末なのかな〜と先入観ありまくりで読んでしまい、結果的に犯人にはすっかり驚かされることに。
まあ私が勝手に騙された話は置いておいて、今作は非常にシンプルなフーダニットであり、途中で疑問点が整理されるなど、なんだか久しぶりに王道なミステリーを読んだ気がしました。
『エッジウェア卿の死』同様やはり訳に古さは感じたものの、これはこれで。「ノウタリン」とか、新訳ではどうなってるんでしょう。「おばかさん」くらい?
……いやでも、犯人の行動があまりに忙しすぎてちょっと笑ってしまいましたが( ̄▽ ̄;)
”クリスティーあるある”なラブロマンスも、「自慢のお店じゃないんかい!」とツッコミたくなる気持ちもありますが、当人が幸せならまぁいいか。笑
ちなみに今作のドラマ版は、この後レギュラー組の出番がめっきりなくなるそうで、こちらもしっかりと見届けたいなと思う次第です〜。 -
Posted by ブクログ
ポアロもの。
ある朝、ポアロの元に「自分が犯したらしい殺人について相談したい」と、ノーマという若い娘が訪ねてきます。
ですが、ポアロを見た彼女は「(ポアロが)お年寄りすぎるから・・」と、結局何も告げないまま去ってしまい・・。
朝食を邪魔された挙句に「年を取り過ぎている」(←言わば、“オジイは無用!”ってこと?)と、言われてしまい、しょっぱなから大ダメージのポアロがお気の毒。
とはいえ、“腹は立つけど、殺人があったのか気になる”ってことで、オリヴァ夫人全面協力のもと、捜査を開始することに・・。
さて、「殺人しちゃったかも・・?」と言っているノーマなんですが、話を聞いても支離滅裂だしあまりの情緒不安定っぷりに、“この娘、ク〇リやっているんじゃ・・?”と思っていたところ・・あらら・・(自粛)。
このように、ノーマも訳わからん娘なのですが、彼女を巡る人々・・ノーマの家族や、その屋敷にいる外国人の女書生、オリヴァ夫人に“孔雀”呼ばわりされるチャラ男の彼氏(本書の表紙が孔雀ってのがまたww)、ノーマのルームメイトの女性達、さらに急に登場した精神科医、等々・・うーん、皆怪しい・・てか、そもそも殺人があったのか?五里霧中って感じのまま展開するのですが、何だかんだで先が気になって、ページを進めてしまうんですよね~。
(ポアロとオリヴァ夫人との掛け合いも楽しいですし♪)
そんなフワついた状況の中、バラバラだったヒントの断片から推理を構築して、真相に行きつくポアロは(お年を召していても)やっぱり流石ですよね!
ということで、今回も楽しく翻弄された私でございました。
ところで、自覚があったかどうかわからないものの、どエライ目にあわされていたノーマですが、“あの彼”と是非幸せになって頂きたいですね~。 -
ネタバレ 購入済み
最後まで
最後まで犯人がわからなかった。ABC順の名前の殺人が起きて、犯人と思われる人もイニシャルがABCだなんてセンス良い。身代りも用意してキチンと計画したのに、証拠ゴロゴロ出て呆気なく終わるとは。ポアロの推理が始まったところはスラスラ読めた。