アガサ・クリスティーのレビュー一覧
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クリスティの長編ミステリー。マープルシリーズ。書斎で死体が見つかるというミステリーありがちの設定であるが、クリスティにかかれば読者を惑わせ、迷走させる絶好の舞台装置になる。
導入から読者へ謎を提起し、全く面識の無い屋敷で発見されたブロンドの若い女性の死体。彼女が誰で、なぜこの屋敷で殺害されていたのか、が提示されて、その後、彼女だと思われる失踪者が踊り子として働いていたホテル、そこに滞在する大富豪、そして死体が発見された屋敷の近くに住む若い胡散臭い男と女と登場人物が出揃う。
物語が進行していく中で、村の石切場から若い女性の焼死体が発見され、更に事件は混迷を極める。
マープルは死体が発見され -
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ネタバレクリスティの短編集。連作。マープルが初めて推理を披露した作品。安楽椅子探偵の中でも有名なミス・マープル。クリスティ自身がとても好きなキャラクターらしいが、愛情を感じる。
この作品ではマープルの家に集まった様々なジャンルの人々(作家、画家、弁護士、元刑事、牧師)が、それぞれ持ち寄った過去に起きた未解決 事件(現在は解決している)を出題し、謎解きしていくミステリー。結成日が火曜日なので火曜クラブだ。
火曜クラブ
とある屋敷で起きた殺人事件の話。最初は食中毒と思われたが、殺人の噂がたち、改めて調べた所、死体から毒物が発見される。
とても短い解説でそれぞれ考えうる可能性を上げていくが、最後マ -
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「殺人は結果であり、物語ははるか以前から始まっている」当然と言えば当然だが、殺人が起こるまでを切り取るのは面白い。僕はクリスティがほとんどのトリックや構成を彼女の時代に生み出したと思っているが、今回も秀逸だ。
バルト刑事シリーズもクリスティの中では有名だが、改めて読むと彼の人間性(無骨だが力強く優しさがある)に惹きつけられる。彼の娘の事件は確かに頭の悪い女教師の暴走だが、それに対してのリアクションがバトル刑事の魅力を思い出させてくれた。
章が変わり、登場人物達の紹介が行われ、彼らは物語の舞台ソルトクリークに終結する。どの人物達も一癖も二癖めありそうな連中ばかり。これからどのように経過が進み -
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通常「悪魔」と言えば薄暗い空間に潜んでいそうな代物だけど、本作のタイトルは『白昼の悪魔』
白昼に悪魔だなんてしっくりこない言葉の連なり。けど、序盤から男を狂わせる魔性の女性が登場している事でその単語に納得してしまう構成となっているね
魔性のアリーナ・マーシャルは既婚の身でありながら、妻帯者に平然と絡んでいく。しかも昼日中を堂々と。それを見れば誰だって「悪魔」はここに居たのだと考えてしまう
けれど殺されるのは「悪魔」と囁かれるアリーナその人。おまけに殺人行為も正午にほど近い時間に行われる為に今度は殺人犯を「白昼の悪魔」と考えそうになってしまう
しかし、アリーナを殺す「悪魔」へと変化しそうな男性 -
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ミステリにはパターンだとかテンプレだとかが山のように存在していて「口の軽い人間が不用意な発言をした、又はしそうになって殺される」なんてそれこそ数多のミステリで用いられてきた要素
本作はその口の軽い人間の死が全てを掻き回していく様が非常に面白く描かれているね
また、舞台設定の特殊性も言及したくなるかも
出版されたのは1953年、まだ戦争の残り香がそこかしこに有る頃であり、同時に大英帝国の終焉期。それもあってか登場人物の二極化が見られるね
発端となったリチャード・アバネシーの大邸宅は時代を間違えたとしか思えない代物。そんな人物が死んで遺産目当ての遺族が睨み合いを始めるなんてやはり時代錯誤
けれど -