アガサ・クリスティーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
結論だけ書くと「やっぱりクリスティーは巧かった」これに尽きると思います。
解説によるとクリスティー晩年の作品ということで、確かに派手なトリックや展開もなく、ポアロがひたすらに関係者の証言を集めていく、という地味な展開が続きます。
ただ地味な証言集めが続く一方で、幻想的というか、ポアロが美しい庭園に足を踏み入れる場面があり、そこがなかなか面白かった。その庭で出会う女の子は、キャラが濃くてこの作品でしか見られないのが、もったいないくらいです。
さて、なぜ自分がこの作品で巧さを感じたかというと、遺言状をめぐる展開もそうなのですが、犯人の動機の描き方が、なによりも巧い!
動機としてはか -
Posted by ブクログ
すごくおもしろかった。
ポアロファンが好きなものが詰め込まれている1冊だと思いました。
ポアロシリーズのなかでも、読み応えのある作品だと思います。
まずポアロの登場シーンが多いのがいい。
ヘイスティングスがいないのが残念ですが、ポアロによる調査シーンが多くてうれしかったです。
ジャップ警部は出てくるので、二人の掛け合いも楽しめます。
ミステリとしては、最後まで読者に頭を使わせてくれる構成で、一度流れに乗るとページをめくる手が止められませんでした。
日本語のタイトルからは想像できませんが、実はマザーグースの暗記唄をモチーフとしたお話です。
章タイトルが、マザーグースの暗記唄の一節 -
Posted by ブクログ
名門女子校で起こった教師3人の殺人事件と生徒の誘拐事件。
中東の国王の自家用機墜落事故に伴って紛失した宝石の行方を動機に絡めて、面白い展開を見せ、ミステリーの物語としての膨らませ方はすばらしい。特に面白いと感じたのは、アラジンの「古いランプと新しいランプの交換」になぞらえたラケットの交換。ジュリアの母親が学期はじめに見かけた意外な人物「鳩のなかの猫」の正体を、母親がトルコにバス旅行に行っていることにして、不明のままストーリーを進めていくところも巧い。
一方、真相はやや拍子抜け。誘拐事件の真相にひねりがあるものの、殺人事件の真相には意外性に欠け、禁じ手ではないが、それに近いもの。現実的には起こり -
Posted by ブクログ
ネタバレ注意!思いっきりネタバレしています。
全然、推理した上での話じゃないんですけど、前半一通り人物が登場した段階で、犯人になり得そうなのは2人。もしくは、その2人の片割れのペアを加えて3人か?って感じ。
というのも、夫婦2組と変則的なペアは見事なくらい、作者が「犯人じゃないからね~」的に書いているし。
さらに言えば、解説を先に読んじゃうわるいクセがあるもので。
そこで、“「犯人はおしゃべりだ」が重要なヒントになる”なんて書いてあるものだから、てことは犯人になり得そうな3人に内、ペアの1人は外れるか?なんて(笑)
な~んて、思いつつ読んでいたのに関わらず、ラストで「あ、そうきた?へー」と思ってし -
購入済み
初ポアロ
ミステリーの女王"アガサ・クリスティーのデビュー作であり名探偵ポアロの初登場作でもある本作。僕にとっての初読クリスティーでもある。
クリスティー作品を読むことにずっと憧れはあったのだが、何十年も前に海外作家の書いた小説を ―1920年代から1960年代にイギリス人作家の作品を― 僕が楽しく読めるのだろうかとずっと躊躇していたのだが、思いきって読んでみたらそれは全くの杞憂だった。とても楽しい読書だった。
作品の書かれた時代も作中の時代背景も2018年現在から見れば遠い過去、つまり昔なのだが作品そのものは決して古臭くはなく、古き良き時代のイギリスを舞台にした面白い小説として読める。 -
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Posted by ブクログ
マギンティ夫人の殺人事件に関して、重要容疑者が逮捕されるものの、事件を担当した刑事が疑念を持ち、ポアロに再調査を依頼。ポアロは、夫人が雑役婦として働いていた家庭等を訪問して、聞き取り調査を行う。夫人の所持品の中に日曜新聞の記事を見つけ、そこに書かれていた4つの過去の悪女にまつわる事件が今回の殺人事件と関係があると推測する。調査を進めていく過程で、ポアロ自身が襲われ、さらに新たな殺人事件が発生する。
それぞれに癖のある5つの家族が登場し、4つの悪女事件のどれと誰とが結びついているのかということが焦点となり、なかなか興味深い展開を見せる。
犯人が仕掛けたミスリードのトリックのほかに、日曜新聞の記事 -