アガサ・クリスティーのレビュー一覧

  • バートラム・ホテルにて

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    ネタバレ

    英国式の古式ゆかしいホテルであえるバートラムホテルという舞台設定が魅力的です。
    表面上は昔のままに見えていたホテルの裏側が明かされていき
    後味のよい物語ではありません。
    明らかになった真相がかなり大きくリアリティに欠けるようにも感じます。
    ミス・マープルの活躍も本作ではそこまで大きなものではなかったのは残念でした。

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    2019年05月28日
  • 満潮に乗って

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    久しぶりにクリスティの作品を読み返してみると、謎ときや犯人探しよりも、人間模様というか登場人物たちの心理描写が面白いと感じる。
    ポワロものとはいえ、彼が本格的に登場するのは小説半ばからだ。作品の主眼に置かれているのは、戦争後の混乱期における家族ドラマではないかと思う。
    外地で従軍した女性が、戦争を経てもなお何も変わらない田舎の人々に感じる苛立ち、村の外からやってくる災いの気配、裕福な親戚の庇護の下、金銭的自立から目を逸らし続けた結果に戸惑う一族…
    結末には少々納得しかねるが、時代を考えればそんなものなのかもしれない。

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    2019年05月19日
  • 死人の鏡

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    ネタバレ

    ポアロ、縦横無尽の活躍。

    「死人の鏡」「謎の盗難事件」「厩舎街の殺人」の中編が3つ、4つめの「砂にかかれた三角形」はやや短い。

    「死人の鏡」依頼人から呼び出されて屋敷に向かったポアロ。時間に厳しい依頼人が夕食に姿を見せない。依頼人は部屋で死んでいた。夫人、養女、甥、弁護士や自伝の手伝いをしていた秘書的存在など、様々な登場人物の話を聞きながら、ポアロが暴いた真相。そんなにうまくいくのかな、と思いつつ、密室よりも重要な真実は隠された人間関係。

    「砂にかかれた三角形」リゾート地でポアロが出会った人々。夫婦、有名な美女とその新しい夫、若い女性。トリックはあっさりしていて、それだけか、とも思う。しかし、ポアロの警告の真の意味など、すっきりまとまって面白い作品。

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    2019年05月02日
  • メソポタミヤの殺人

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    メソポタミアの異国情緒とまではいかないけど、砂漠っぽい雰囲気をイメージしながら読んでた。

    ミス・レザランの手記というスタイルの文章は親しみやすくすっと入り込めた。が、何故かポアロが出てきてからの方がちょっと失速してた感も。主体が記述者本人ではなくポアロに移ってしまったからかな…

    全体としてはライドナー夫人の描き方自体がミスリードを誘っている感じで、少しずるい感じも。それを「当事者の手記」との形態をとることで批判をかわしてるのかな?とも。

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    2019年04月10日
  • ブラック・コーヒー〔小説版〕

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    ★★★2019年1月レビュー★★★


    『ブラックコーヒー』というタイトルに惹かれて読んでみた。ポワロシリーズのミステリー。1934年の英国が舞台。新たな兵器の化学式を発明した科学者サー・クロード・エイモリー。彼の開発した化学式を巡って起こる殺人事件を名探偵ポワロが解き明かしていく。
    ロンドン郊外のエイモリー家の屋敷。被疑者は彼の家族と、訪問中のイタリア人医師。
    「ああ犯人はあの人ね」
    というオチ。展開のテンポはよく、すらすら読めた。


    エルキュール・ポワロの人物が分かる紹介を少しだけ。
    *ポワロは几帳面で、何事も整理整頓されていないと気が済まない。「左右対称、均整調和こそ、すべてなんですがねえ・・・・灰色の脳細胞はきちんと整理されていなくては」

    *また、ポワロは自信満々。
    「しかも、マダム。このエルキュール・ポワロは超一流の猟犬です」
    「私ほどの推理力に恵まれていない人間にははっきりしないことが、このエルキュール・ポワロの知力にとっては、まったく明らかだからですよ」

    しかしながら、見た目はぱっとしない。
    卵形の頭をした小男。

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    2019年01月14日
  • 第三の女

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    まずは起こったはずの殺人を探すという展開が目新しい。伏線はいろいろ張ってくれているので、謎解きの予想はある程度つくけど、やはり見せ方がうまいので、かなり楽しめた。

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    2019年01月05日
  • ブラック・コーヒー〔小説版〕

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    もー!

    ヘイスティングスったらかわいい子が出て来たらすーぐころっとやられちゃうんだから!

    もー!


    となる一冊。
    良いコンビだ…

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    2018年11月30日
  • 死が最後にやってくる

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    古代エジプトの墓所守の家族内で起こる連続殺人事件。ポアロやマープルといったシリーズ探偵が登場しない歴史ミステリーで、作者としては異色の作品。
    家長である父親、その子供の長男夫婦、次男夫婦、三男、夫を亡くして出戻りの長女、家長の年老いた母、雇われの管理人の男、古参の召使の女が主な登場人物。登場人物それぞれが個性的で、性格の違いによる書き分けが巧い。特に、家長の母親エサの慧眼ぶりと召使のへネットの嫌味な性格が印象的。
    家業の墓所守や農地経営等で一族の生計を立ててきたが、父親が出張先から妾を連れて戻ってきたことで、微妙なバランスを保っていた家族内の関係に波乱が生じ、連続殺人へとつながっていく。
    お互いの微妙な心理関係を織り込みながら進行していくストーリーは、なかなか読ませる。ヒロイン役の長女レニセンブがホリとカメニのどちらを選ぶのかというラブロマンスとしての興味もある。
    犯人は1つだけトリックを使っているが、たいしたものではないし、読者が推理する要素はほとんどないので、ミステリーとしては平凡。

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    2018年11月20日
  • バートラム・ホテルにて

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    事件に関してはいまいちで、マープルさんはたまたま情報をゲットした感じが多く、解決編も警察がやっていてつまらなかった。本書には、本物のシードケーキやマフィン等々気のなる食べ物が出てきます。そしてバートラムホテル。一度行ってみたいなと感じるところがいっぱいありました。

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    2018年07月02日
  • 雲をつかむ死

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    青列車に似てるという感想を目にしてやや期待せずして読んだものの青列車の内容をあんまり覚えてなかったので普通に楽しんで読んでしまった
    トリックはちょっと無理がありそうで予想できなかったな

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    2018年06月11日
  • 象は忘れない

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    今起きた事件ではなく過去の事件の真相を、ポワロの灰色の脳細胞を使って解いていく。結末は驚くものではなかったが、オリヴァ夫人の働きぶりはおもしろかった。

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    2018年05月20日
  • 第三の女

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    途中まではなかなか意味がわからなかったけど、後半以降は物語が進み出して、ようやくおもしろく読み進められた。ぜひ映像で見てみたい作品。

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    2018年04月08日
  • 雲をつかむ死

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    飛行機内で起きた、毒針による殺人美件。豪華寝台特急の次は航空機か~と思ったが、飛行機の場面はあっさり終わり。トリックはわからなかったけど、なんとなく魅力的女性とそれに惹かれる二人の男性という、青列車で読んだプロットに、なんとなく犯人の予想はついてしまった。

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    2018年02月27日
  • オリエント急行殺人事件

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    洋書ならではの抑揚感を無理やり訳した雰囲気に加え聞き取りシーンの長さが読みづらさに繋がってしまいましたが、細かい設定から最後の大切な点までしっかり楽しめました

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    2018年01月12日
  • ヒッコリー・ロードの殺人

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    学生寮で起きた盗難事件に端を発した死亡事件をポワロが解決する。

    長編であるものの、人物描写があまりなく淡々と事件が進んでいき短編を読んでいる印象。
    犯人やトリックを含めて、理解はできるもののあまり納得はできず。

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    2017年12月14日
  • 葬儀を終えて

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    アバネシー家の系図があり、登場人物が多いので読み進めていく上でとても助かった。
    小説の最初から印象的で、最後までとてもおもしろかった。珍しく犯人は中盤あたりを読んだときに予想した人と同じだったけど、やっぱり動機は最後まで全然わからなかった。読み終わってからも余韻が残る一冊。

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    2017年11月18日
  • 雲をつかむ死

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    飛行機内で起きた殺人。たまたま、ポワロも乗っていた。登場人物が多く、設定された人物の特長が覚えられず楽しめなかった。

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    2017年10月23日
  • 殺人は容易だ

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    ネタバレ

    赤毛の女が赤い帽子をかぶるはずがない、
    女なら自明の理だ…というロジックが印象に残った。

    私、茶髪の女性に茶色い帽子贈っちゃったことがあってさ。
    この本読むと心が痛いぜ。

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    2017年08月22日
  • ブラック・コーヒー〔小説版〕

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    小説版と、オリジナル戯曲と両方読んでみた。

    こちらの小説版のほうで気に入ったセリフが、オリジナル戯曲にはなかったりして、へー小説で付け加えたのだったか(それもアガサ本人じゃない)…とちょっと驚いた。

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    2017年06月09日
  • 死人の鏡

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    ネタバレ

    やや長めの短編3作と短めの短編1作から成る短編集。
    「死人の鏡」が、物語としては一番よくできていると思うが、真相に疑問箇所がある。個人的に一番面白いと感じたのは、最も短いが、見事なミスディレクションの「砂にかかれた三角形」。

    「厩舎街の殺人」
    プレンダーリース嬢が田舎から戻ってくると、同居人のアレン夫人が死んでおり、当初は自殺と思われたが、他殺を裏付けるような事実が次々と見つかる事件。ポアロが現場を見て気づいたことが真相に活かされている点は見事で、動機にも捻りがあり、アタッシュケースの謎も面白いが、真相はイマイチ切れ味に欠ける。

    「謎の盗難事件」
    機密事項である爆撃機設計図が盗まれ、ポアロが調査を依頼される話。ポアロは、犯行可能性と必然性から、犯人を推理する。女中の悲鳴、メイフィールド卿の目撃証言など、色々と話を膨らませているが、やや肩透かし気味の真相。

    「砂にかかれた三角形」
    周囲の男性を虜にする魔性の女を巡る三角関係。それが原因と見られる毒殺事件。そう思って読んでいると、最後に見事にうっちゃられる。
    最後まで読むと、「手遅れにならないうちに島を離れろ」というゴールド夫人へのアドバイスや、「犯罪者には、自惚れという共通の悪い癖がある」というポアロの言葉には、深い意味が隠されていることがわかる。

    「死人の鏡」
    ゴア夫妻のエキセントリックな性格設定をはじめとする絶妙な人間関係の構築や、関係者の聞き込み調査を通じて次々と意外な事実が明らかになっていく過程、最後に明らかとなる意外な犯行動機など、クリスティーらしい技巧を感じさせる作品ではある。しかし、真相を複雑にしすぎたために、ややわかりにくく、また、犯人が仕掛けたトリックが手が込み過ぎていて、そんなにうまくいくのかなと逆に思ってしまった。

    (ネタバレ)
    銃声の偽装の方を多くの人間が聴いているのに、実際の銃声を誰も聴いていないというのは、不自然ではないだろうか。

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    2017年05月06日