小川糸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
久方ぶりに小川糸のエッセイ本を読んだ。
今作の舞台は2019〜2021年あたりで、著者がベルリンに住んでいた時の作品だった。
同郷ということもあり、自然を愛する気持ちなどの共鳴する箇所が多い。内容がすっと入ってくるようで読んでいて気持ちがいい。
他人の中で流れている日々や、それにより培った思想を覗き見ることが出来るのはとても貴重な体験であると思う。
勿論、思想的に同じものを持っているわけではないので共感出来ないところもあるが、それはそれでこういう見方もあるのだなと噛み締めているし、その方がいい。
政治的な話にも結構突っ込むので面白い。
苦手な人は少し気を付けた方がいいが、政治的な話が苦手などと言っている若者は愚か者だと思うので、この本を機によく考えるが吉。
ベルリンに行ってみたくなる本だ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ久しぶりの読書。あっという間に読み終えた1冊。
読んでいる最初のうちは千代子と泉の出会ってからのあまりにも早い駆け落ちに面食らってしまって読みながら恐らく眉間に皺が寄っていたと思う。でもだんだんと彼女らのやり方に、ペースに慣れていって自然とページを捲っている自分がいた。マチュピチュ村の住人のような距離感で彼女らを見守っていたように思う。
以前小川糸さんの「ライオンのおやつ」を読んだときも、死という題材を扱っているにもかかわらず温かい気持ちになったのを思い出した。今回の「にじいろガーデン」はよりしんどくなる場面が多くて終始温かい気持ちになるというわけにもいかなかったけれど、小春日和のようなじんわり温かい描写もやはりたくさんあった。
千代子さんの最期があまりに美しくて羨ましくすらなったなあ…
血の繋がらない家族が一生懸命家族を強固なものにしていく様子に、自分の家族は血が繋がっているけれどその努力を怠ってはいけないなと思った。せっかくのオハナを大切にしないと、ね。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ両親が離婚し、どちらも相手が引き取ると思って置いてけぼりになった少年が、一度祖母に引き取られ一緒に暮らすものの、幼い頃闘病していた際に服用していた薬の影響でこれ以上背が伸びないことが分かり、祖母の負担になりたくないという思いと幼い頃に両親と一緒に見たサーカスへの憧れからサーカスに入団するお話。
キャラクターはそれぞれ料理の名前が付いていて、性格もポップな感じなので絵本みたいなビジュアルを想像させられます。
結構重い家庭環境についてはサラッと書かれているのみで、サーカス団の内情みたいな話がメイン。主人公が技を練習し始めるのは最終盤、サーカス人生これから!てとこで終わるから、終わり方はちょっと物足りないかも。
物語の起伏はそこまでありませんが、そのおかげで逆に読み進めやすくはありました。 -
Posted by ブクログ
相変わらず軽やかに飛び越えていく人だなあ、と感心する。
「やる」と「やらない」の間には割と存在感のある壁みたいなものがあると思う。その壁を、それほど助走をつけることなく軽く飛び越えていく。
例えば「手作りアイス」。いくら特別な材料が必要なく作り方が簡単だとしても、それを「やる」と「やらない」の間には心理的なハードルがある。
だってアイスだよ!?アイスって作るものじゃなくて買うものじゃない!?笑
そうやってハードルを簡単に越えていくところが小川さんのすごいところであり、自分が欲しているものだと感じた。
小川さんの描くエッセイは、例えるなら色鉛筆画だと思う(意見には個人差があります)。ふわっとした発色だけど色彩豊か。