小川糸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
小川糸さんの言葉の選択が好き。寂しい夜に寄り添ってくれそうなタイトルにひかれ、手に取った。ドイツでのベルリンでの生活や、日本でごはんを作っている場面が、特によかった。東日本大震災の年に執筆された作品だったようで、「生きていくことは辛いことだけど」という言葉が印象的だった。決して忘れてはいけないことだけれど、今現在の自分の生活に精一杯な時には、読むのを避ける選択をとってもいいかも。
今この感想を今書きながら気づいたのは、小川糸さんも当時の社会情勢のなかで精一杯生活されていたのだろうな、ということ。やっぱり他者のことを想像できる、共感することができる、あたたかい心の持ち主だからこそ、私は小川糸さん -
Posted by ブクログ
ネタバレ序盤のひばりさん(少女)とすみれちゃん(おばあさん)のやりとりで、多感な年頃の少女の、大げさな比喩表現満載の文章がちょっと苦手で飽きてしまった頃、すみれちゃんとひばりさんが卵から孵化させたオカメインコが逃げてしまい、様々な人の間を転々としだしたことで、なるほど、これはオムニバスな展開になる小説なんだなと仕切り直して読み進められた。
小川糸さんの小説は初読なので、最初の文体だけ見たらこんな大げさな文章を羅列するタイプの人?って思ってしまったけど、あれはそういう年頃の女の子らしさを出したのかな。赤毛のアンも丁度そのくらいの年だしね。
元々オムニバスな話が好きなので楽しく読めた。
特に余命宣告を受け -
Posted by ブクログ
2019年の日記エッセイ。
お仕事で他の国に一時的に行ったりもしているけど、10月に日本に帰国した以外はベルリンにいたもよう。
私が読んでとても感動した「ライオンのおやつ」は、こんな風な日常と考え方によって出来上がったのだと知ることができて嬉しい。今のところ著者の本の中で、ライオンのおやつが一番好きなので…!
日本に一時帰国していた時に、マンションの廊下の電気が明るすぎる、なぜ夜中ずっとついているのかということを書いていて、確かにそうだなと思った。考えたことすらなかったな…3.11直後は日本の電気のつけ過ぎについて話題になっていたこともあったけど、今はもう無かったことになっている気がする。