綾崎隼のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ表紙から眼を惹かれる、表紙のように美しいお話でもあり情熱が感じられるとても好みの作品だった。
物語はスケーター2人ではなくほとんどがその伴走者視点で描かれていて、スケーター2人のことは周りからの視点でしか描かれないのは面白いと思った。特にスケーター2人の癖がすごいから本人たちは本当の心の内で何を考えているんだろうと思ったりもしたが、スケート選手という意味では天才ではない、私たちにとって共感しやすい伴走者視点だからこそ物語に入り込めたと思った。1冊を読む中で私もそれぞれのチームを見守ってきたような感覚になれたのが良かった。(これも伴走者視点で読んできたからだと思う。)
最後の展開は正直読み進め -
Posted by ブクログ
ネタバレ【冷たい恋と雪の密室】
武者小路実篤の「友情」のオマージュ。親友の男子高校生二人と『人を愛することが人生のすべて』となくなった母の教えを固守する女子高生。大雪で動けなくなった電車に閉じ込められたセンター試験を2日後に控えた日に、長年の停滞していた三角関係が動き出す。
千春の無視されても、自分の愛に突き進む姿は、凄い。怖いくらい。この愛を逃したら、自分の人生が終わってしまうと思う人と出逢えたという事なのだけど、高校生なのに私の一生はあなたのものなんて、思い込んでいないか親目線では心配になってしまう。
とはいえ、猛アピールに相手が落ちるのかが、気になり一気に読みすすめられました。もう一度、本家の「 -
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面白かった!
日本女子フィギュアスケート界に現れた2人の天才による、オリンピックへのたった1枚の切符をかけた美しき闘い。
実際のエピソードや人物をモデルに書かれたであろう部分が、妙なリアル感を産んでいて物語に没入してしまった。
面白いから集中してどんどん読みたいのに、時系列が行ったり来たりするせいで突っかかってしまうのがちょっと残念だった。
天才2人はどちらも性格に難ありで、最初は絶対好きになれそうもなかったのに、少しずつだけど人間性が成長していく姿を見ていくうちに好きになっていった。どっちかが負ける姿を見たくないほどに。
最終章の決着はどうなるのか、まるで本当に試合を見ているかのように心臓が -
購入済み
つまみぐいにアンソロ
母がフォローしている恩田陸を少し読んでみようと思ったのですがこういう方向性は求めてなかったなあ…という感じ。ファンタジーはちょっと。
しかし高田さんの作品だけかなり刺さったのでシリーズ読みたくなりました。こういうのと出会えるから良いのよね。 -
Posted by ブクログ
ミステリー要素を持ちなら繊細で感動的な物語でした。たいへん楽しく読みました。「若さ」をお持ちのみなさんにおすすめします。(生きていれば濃淡あれど若さありますから、みなさんですね)
物語を語ったり、書いたりすることと、物語を聞いたり、読んだりすることは、どれだけ離れたことなんだろうかと思いました。
小説家と読者だと、まったく別の種類の人間のように思ってしまいます。
でも、この本を読むと、そんなに離れていない、作家と読者は表裏一体、近しい存在なんのかなと感じられました。
この小説の主要テーマである「誹謗中傷」なんかはすっ飛ばし、わたしなりの理解は、以下のとおりです。
「遠いむかし、あ