無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
この物語は、将棋小説だと思って読み始めたはずなのに、最後にはまったく別の層まで連れていかれてしまった。盤上の勝ち負けや才能の優劣よりも、人が何かを追いかけるときに抱える痛みや祈りのような感情がじわじわと浮かび上がってくる。将棋という競技は相手の心を読み、理解しようとする行為に近いけれど、この作品はその“理解する”という営みを極限まで押し広げて、ほとんど愛の形として描いている。
特にラストで訪れる転換は、物語全体の色を一気に変えてしまうほど強烈だった。勝負小説の熱さから、静かで深いヒューマンドラマへと姿を変える瞬間に、胸の奥がぎゅっと掴まれる。棋譜の向こうに相手や師の影を感じ取るような、将棋の世界にしかない静かな情緒があり、それが将棋を指さない自分にも“とても素敵なもの”として伝わってくる。
読み終えて残ったのは、勝敗の余韻ではなく、人と人がどこまで理解し合えるのかという問い。その静かな余白が、いつまでも心に染みている。
本当に素敵な物語だった。
Posted by ブクログ
将棋を題材にした綾崎隼さん著の『盤上に君はもういない』の概要と感想になります。
将棋。それはチェスやオセロと同じ盤上遊戯でありながら、唯一異なる性質を持っている。
「将棋だけが奪った敵の駒を味方として使える」
中学生二年の若さで猛者との試合に勝ち星をあげ続ける竹森。竹森より歳上で将棋の名家に産まれた飛鳥。そして、謎に包まれた千桜夕紀。この3人による壮絶な知略の闘いは、将棋を知らない読者にも一手一手の緊張感を与えるほどに衝撃的で…。
綾崎隼さんの作品をいくつか読んだ私にとって、前半は「綾崎隼さんらしさ」に違和感を抱きながら読み進めていたのですが、終盤のとある地で明かされる真相と出逢いを知って、「あぁ〜、やっぱり綾崎隼さんの作品だ」と納得しました。
まずまず
過酷な戦いを続ける棋士たちの話が経糸になり、それに半作の作者得意の恋愛模様を緯糸として絡ませている。将棋界の話は他の様々な小説家がテーマとして取り上げている。それらの作品群と比べると迫力 ワクワク感がやや劣る感じもするが、なかなかの出来である。一方の緯糸側は、ややありきたりのお展開である。竹森名人夫妻のややコミカルな関係を取り上げたほうが良かったのではないかと感じた。
Posted by ブクログ
『愛のために生きた棋士』の物語。
きょうだいの愛、男女の愛、師弟愛、ライバルとの愛、そして親子の愛。
愛は絆とも置き換えられるかな。
とくにライバルは。
女性棋士のライバル物語はどう進むのかなと思ったら、それ以上に壮大な愛の物語だった。
ある女性棋士が表舞台から消えていた謎。そこに潜んでいた物語には感動させられました。
まさか、そんな事だったとは。
幕間の章で何となく想像させられるが、さらにそこから深い物語が。
将棋への愛とともに、人と人の間の愛情をここまで強く読ませてくれるのは素晴らしい。
星5をつけたいところですが、どうも将棋ソフトを盤上に描く棋士のドラマよりも評価している感じがしてしまったのでマイナス1で。
ソフトを評価することでさらに棋士を際立たせているのかもとも思うが、やっぱりそこが気になったなぁ。
…………………………………………………………………………………………
「竹森稜太は離席せず、カンニングせずに、コンピューターと同じ手を指す」
既に人間よりコンピューターの方が強いのだ。どう考えたって目指すべきはコンピューターであり、師事するべきは将棋ソフトだった。
人間がコンピューターに勝てないのだから、全棋士の中で、最も将棋ソフトに近い手を指せる俺が最強になるのも必然だろう。
……………………………………………………………………………………………
将棋への愛情が無ければ書けない、素晴らしい作品だとは思う。たとえ演出だとしてもこれは気になってしまった。
離席とかカンニングは棋界のあの事件を想像させるし、そこを使う必要はあったのかな。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
少女・女性マンガ
小説・文芸