感情タグBEST3
Posted by ブクログ
将棋を題材にした綾崎隼さん著の『盤上に君はもういない』の概要と感想になります。
将棋。それはチェスやオセロと同じ盤上遊戯でありながら、唯一異なる性質を持っている。
「将棋だけが奪った敵の駒を味方として使える」
中学生二年の若さで猛者との試合に勝ち星をあげ続ける竹森。竹森より歳上で将棋の名家に産まれた飛鳥。そして、謎に包まれた千桜夕紀。この3人による壮絶な知略の闘いは、将棋を知らない読者にも一手一手の緊張感を与えるほどに衝撃的で…。
綾崎隼さんの作品をいくつか読んだ私にとって、前半は「綾崎隼さんらしさ」に違和感を抱きながら読み進めていたのですが、終盤のとある地で明かされる真相と出逢いを知って、「あぁ〜、やっぱり綾崎隼さんの作品だ」と納得しました。
Posted by ブクログ
将棋に関する物語って、そう言われても面白そうには思わないという人が多数だと思います。
ちなみに私もその一人でした。
でも、読んでみればわかるのですが、この本はただ堅苦しい将棋の棋士の話ってわけではありません。
どちらかといえば、人情味溢れる感動どんでん返しというイメージだと考えてくれると、少しは解りやすくなると思います。
物語としては人との関係性が濃く描かれていて、でも専門分野も浅くなく深い。……それでいて、最後は清々しい気持ちで終わらせてくれる。
作者である綾崎さんはそんな作品をよく作ってくれる方なのですが、この本も傾向は変わらない気がします。将棋を中心に、色んな知識を深められる本です。
それでいて、後味も良いから素敵。
最近、人間らしくて暖かい話は読まないなっていう人に、特に、特に読んでみてほしい話だと思います!!