【感想・ネタバレ】冷たい恋と雪の密室のレビュー

あらすじ

2018年1月、新潟県三条市でJR信越線が大雪で立ち往生。電車に閉じこめられ、15時間“密室”となった車内で、熱い恋が動き出す……! センター試験を2日後に控えた高校生たちが乗った大混雑の電車内で、地元の友人、静時と再会した博人は、彼が博人の思いを寄せる幼馴染・千春からメッセージを受け取るのを見てしまい――? 実際の事件を基に、ラストのどんでん返しまで鮮やかに描き切る、著者待望の恋愛ミステリ。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

真冬の匂いに思いを馳せながら読んでいただけたら、という綾崎さんの言葉通りに、そしてこの話の舞台と同じく最強寒波襲来で新潟県や日本各地で雪に覆われた頃に読み始めました。
主人公はセンター試験を2日後に控えた高校生。私よりも大分若いですが、自分が高校生だった頃を思い出しながら読み進め、愛こそ人生のすべてという18歳は現代にいるのかな…と思ったら、武者小路実篤の「友情」のオマージュだとあとがきに書いてました。それなら納得だなと。
千春の行動は賛否両論でしょうが、相手に嫌われてない、少しぐらいは好意をもってくれていると確信があれば、ありな行動かなと。そうやって一つの恋が実れば影で悲しい思いをする人がいるのも事実ですが、両思いになるというのは素敵なことですよね。

0
2025年02月14日

Posted by ブクログ

 あなたならどうしますか?
 もし、自分が大学受験を控えた新潟の高校生だとします。2日後にはセンター試験も控えています。そんな中、新潟は豪雪に襲われてしまいます。大混雑で電車は動かない。もちろん降りることもできません。そんな中、気まずい知り合い3人とと出会ってしまったら。
 
 この本の主な登場人物は3人。1人目は博人。2人目は静時。三人目は千春です。博人は千春に片思いをしていて千春は静時に想いを寄せています。しかも静時には博人からある借りを持っています。なんという気まずい状況…

 この物語は実際の事件が元になっているそうです。

 この本は恋愛小説なのですがキュンキュンしたりとかはしません。ただただ過去を振り返りながら現状の説明などがされていく。でも何故か引き込まれるんですよね。

 この物語のラストは誰が推しかで変わってくると思います。私はいい結末だと思いましたが、ちょっとやるせないと感じる人もいると思います。10人いれば受け取り方は10人分かわる十人十色のお話でした。

 余談なのですが小説紹介のけんごさんのサイン会に行ってきました!「ワカレ花」と「けんごの小説紹介」にサインをしてもらいました!この本はその時に直接おすすめしてくれて即購入。面白すぎました。一生の宝物です。

0
2024年10月05日

Posted by ブクログ

ミステリ要素は薄め、恋愛要素濃いめで花鳥風月シリーズの頃を思い出して懐かしい。舞原世怜奈先生のサプライズ登場嬉しい! 最近は天才系のキャラが好きだっただけに、千春の好きになれなさに慄く。綾崎隼の書く女子に嫌われる天才キャラは解像度高い。

0
2025年04月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【冷たい恋と雪の密室】
武者小路実篤の「友情」のオマージュ。親友の男子高校生二人と『人を愛することが人生のすべて』となくなった母の教えを固守する女子高生。大雪で動けなくなった電車に閉じ込められたセンター試験を2日後に控えた日に、長年の停滞していた三角関係が動き出す。
千春の無視されても、自分の愛に突き進む姿は、凄い。怖いくらい。この愛を逃したら、自分の人生が終わってしまうと思う人と出逢えたという事なのだけど、高校生なのに私の一生はあなたのものなんて、思い込んでいないか親目線では心配になってしまう。
とはいえ、猛アピールに相手が落ちるのかが、気になり一気に読みすすめられました。もう一度、本家の「友情」を読み直してみたいと思いました。

0
2025年03月06日

Posted by ブクログ

私の住む地域では雪はほとんど降らない。ウィンタースポーツは好きだし、雪を見ると思わずテンションが上がる。災害級の雪というのは想像がつかない。豪雪地帯では雪は生活に大きな影響を及ぼすのだと実感した。

よりによってセンター試験前の出来事。それぞれが色々な思いを抱えて、テストに臨んだことだろう。なんだか昔の恋愛小説を読んでいるかのような不思議な感じだった。

0
2025年01月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

大雪の日、列車に閉じ込められた幼馴染の博人、静時、千春。それぞれの想いが交錯して、それがどれも片思いでどうなるかと思いましたが、千春の粘り勝ちになってストーリー的にはハッピーエンドなんですが、私は博人推しだったので切なかったです。

博人に家業を救ってもらった恩義を持ち続ける静時の生真面目さと、その不器用な優しさを母の遺言と共に振られてもずっと想い続ける千春のど根性が健気でした。

0
2024年11月25日

Posted by ブクログ

2018年1月に新潟で実際に起きた豪雪による列車立ち往生事件になぞらえた恋愛ミステリ。どこがミステリか解らず高校生3人の三角関係の恋愛小説と思って読んでいたのですが、最終章にてようやく真実に気付き、2章を読み直してしまった。叙述トリック、思いっきり作者の思惑に引っかかってしまいました。恋は盲目と言うが、千春は一歩間違えば闇落ちしそうで怖い。それと男女間の友情は存在し得るのかという問いかけのようにも思えました。武者小路実篤の『友情』のオマージュ小説らしいのだが読んだことがないので、そこは何とも言えません。

0
2025年11月20日

Posted by ブクログ

この物語は、
主人公は受験を控えた受験生です。2日後にはセンター試験もあります。しかし雪により電車が止まってしまいます。この物語の登場人物は愽人、千春、静時です。
電車からでられない。そんな時に過去のことできまずくなってしまった3人が合流します。
これは本当にあったお話しだそうです。
それを描くのなんて す、すごい······Σ(゚∀゚ノ)ノキャー

0
2025年05月11日

Posted by ブクログ

2018年1月11日、新潟県内の信越本線で実際に発生した列車閉じ込め事件をモチーフに、3人の高校生の三角関係を描いた恋愛小説。3人の主人公それぞれの立場から周囲・家族を巻き込んだストーリーが展開される。

0
2025年02月22日

Posted by ブクログ

久々に読んだ恋愛小説。
武者小路実篤「友情」のオマージュだそうです。

高校三年生で友人の博人と静時、博人の幼馴染みの千春。
電車での立ち往生を迎えるまでの、彼らの歩みを描きながら、「愛こそ人生のすべて」と信じる千春という唯一無二の女性を描く。
動かぬ電車の中で起こった恋のゆくえは……。

三人の澄んだまっすぐな思いが、心に射し込んでくるようでした。
千春の思い。
博人の思い。
静時の思い。
みんな本当に良い子だなぁ。

あるやり取りでは、これまでに秘めていたそれぞれ思いが溢れ出ていて、もう苦しいやら切ないやら…。
どんなに一途に思っても、人の気持ちはままならない。

いつもいつも、千春の言葉のまっすぐさと強さに、圧倒されていました。
そして博人の心の吐露に、
本当に、本当に、心から好きだったんだと…
その思い深さを感じた。

とても濃密な時間が流れていました。
綾崎さんの作品は、「この銀盤を君と跳ぶ」に続いてまだ二作目ですが、どちらも思いが熱かったです。

0
2024年12月25日

Posted by ブクログ

 すごい❢
 恋愛小説❢

 千春の想いはすごい〜〜


 「千春、世の中にはお前の生き様を笑う奴がいるかもしれない。でも、俺は勇気をもらっていた。かっこいいよ。おまえ、昔からずっと、一番かっこよかった。」


「好きです。愛してます。」
「知ってるよ」
「私と会ってくれて、ありがとうございます。
今日からずっと、この命が終わるまで、ずっと、私はあなたのものです。」

0
2024年12月24日

Posted by ブクログ

なんか淡々とした感じで盛り上がりに欠ける。
微妙に『秒速5センチメートル』と情景が被る。
作者曰く恋愛ミステリらしいけど、伏線を伏線と気付くまで時間がかかった。違和感は感じるけどこの張り方は弱い。

0
2024年12月06日

Posted by ブクログ

綾崎隼だなという本。
なるほどそういう叙述トリックか。結末は好き嫌いはわかれそうな内容かな?
途中までは完全に騙されててそこは面白かった。

0
2024年11月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

電車の中、人が多い中で立ちっぱなし、何十時間も閉じ込められるっていう、体力的にも精神的にもつらい状態の中での物語なのに、情景描写がとても美しく、登場人物たちの友情や恋する想いが優しくて切なくて、とても綺麗な物語だなあと感じました。

個人的に、静時が救われた博人との友情エピソードがとても好きで、千春をはさんだ三角関係になってもふたりの友情やお互いへの思いやりは変わらず…
素敵でした。
お互いに、苦しくても博人のために身を引く優しさや、千春に「頑張れ」っていう博人の強さに感動しました。三角関係ってつらい!

0
2024年11月03日

Posted by ブクログ

私には若すぎるのだけど
綾崎さんの小説が好きみたいで
前回のレビューで天才が好きだからかなと
書いたけど もう一つ どの作品も男の子が
魅力的なんです
なので 今回も男子高校生を産みたくなる
それに反して どの作品も女の子達が少し変わり種が多いんですね
これは作者のご趣味だろうか
で変種女子を支える精神イケメン男子の構図が
たぶん好きなんですわ

で、本作ですが ストーリーは豪雪で密室となった列車の中での若い彼らの心象風景
帯にどんでん返しとあるので
恋愛のどんでん返しって まさか この男子達がBL風味になるのでは?と妄想しましたが
それは 外しました

小説の半ば過ぎたあたりから
ストーリー展開に
何か思い出しそうで思い出せず 
うずうずしながらも すとんとこなくてラスト

作者あとがきが 2ページあったのですが
そこで思い出しました
新しい本なのでネタバレは避けたいので
もし読む予定の方は あとがきは必ず最後にして
くださいね

そして 文庫になった際には
ちょっとその件について 
作者さんにご意見させていただきたい件がございます笑


0
2024年10月28日

Posted by ブクログ

実際に新潟であった豪雪での電車立ち往生。
電車の中に閉じ込められた、センター試験を2日後に控えた高校生博人と親友静時、2人の友人千春。
よくある三角関係です。

博人と静時の章は、ゴリゴリした恋愛小説って感じではなくていい感じに読んでいたのですが、、千春の章になってからのメッセージのやり取りが、なんか、こう、むず痒くなるような、、、
一晩を電車の中で過ごすという平時ではない昂ぶりと夜中の時間帯の昂ぶりともあってなのか、若さなのか、、情熱的!!

なにはともあれ、みんな無事に電車降りれて良かったね!

0
2024年10月24日

Posted by ブクログ

「恋愛小説」って書いてあったら
ほぼ手に取らない
単純に読みたいと思わないからで
嫌っているわけではない

読んだことない作家さんで
実際あった事件?事故?に
着想を得た話だと
何かで見た気がしたので読んでみた

ゴリゴリに恋愛小説だった

サラッと読めるっしょ〜の
期待は裏切られたし
雪に覆われすぎてて
めちゃくちゃ疲れたし
キュンキュンもしないって!
(いや、ちょっとはキュンもある)

3人の登場人物の
誰推しでいくかで
感想が変わるかもしれないが
なんかもう…
ラストが辛かった…
大人だから
待て待て、コイツじゃない視点で
そう、コイツ推しだと思えば
このやるせなさも変わってくるぜ?
って考えてみたけど
ダメだった

非常に疲れたし
推しがかわいそうだったけど
恋愛って…スゲェ…
って思ったので
星は3つ

0
2024年09月06日

ネタバレ

なんでやつだ…

ラベルに、"ラストの思いがけないどんでん返しまで鮮やかに描き切る"と豪語してますが、全くそんな事ない。結局、熱い想いをしたのは博人の好きな千春と親友の静時。
-------------------------------ネタバレ---------------------------
千春は静時に片思いしている。しかし、静時は博人に返しきれない恩があるので博人の好きな千春とは付き合えないと考えて、メッセージを何ヶ月も無視し関わらないことを露骨に表した。だが、物語終盤、千春の追追メッセージに返信して、長文で自分の思いをお互い語り合う。もう博人の事は気にせず大胆に会話を行う。長文の内容は酷い。
簡潔にまとめると、博人は報われず、親友の静時と千春だけが結ばれるのである。つまり、ラベルに記されてる"どんでん返し"は胸糞である。
正直、ラストを読み進めるにつれて静時と千春の会話に気持ち悪くて鳥肌が経ちました。

#切ない #怖い #ダーク

0
2024年11月07日

「小説」ランキング