綾崎隼のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ背表紙のあらすじに惹かれて購入しました。
正直、こんなに心に響く作品に出会えたのは久しぶりです。
この生きにくい世界で、不器用さをかかえながらも、一人の人をひたむきに思い続ける。
そんなかたちの愛はとても美しいけれど、決して簡単にたどりつける境地ではないはずで。
それができた七虹の芯の強さやまっすぐな生きざまは素直に美しいと思います。
自分にも、空気を伝って通じ合えるような誰かが現れたらいいと、歳甲斐もなく願わずにはいられませんでした笑
最後に。悲劇的な人生を歩む率の高い舞原一族の中で、七虹が幸せをつかみとれたのは素直にうれしかったです。 -
Posted by ブクログ
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H23*09*22*Thu 00:30 読破
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私の大好きな作家さん、
綾崎隼さんの最新刊!!
8月中には買っていたのですが、
あまりの時間のなさに今のような日時に………(笑)
今巻は前巻、
ノーブルチルドレンの残酷
の続きになります。
緑葉の傍若無人さには呆れてしまいました(笑)
私もこんな風に振る舞いたいものです。
私が先日読んだ本で
「人の運命っていろんな伏線で織りなされていくもの」
と言うセリフがあるのですが、
この本にはいろいろなところで散りばめられていて、
読み進めると あぁ! と思うところがちらほら。
前巻にあった伏線が今巻にもありましたので、
今 -
Posted by ブクログ
ネタバレ実は表紙が最近好きなイラストレーターが描かれてたから惹かれたのが最初
でも、本編にもすっごく惹き付けられた
ちょっと不思議な世界観だなとも思ったけど
登場人物のキャラもよくて
前半になんとなくある違和感が
後半での展開でハッキリするだけでなくその事実にビックリ!
そしてすごく切なかった・・・
でも最後の最後はなんかほっこりする感じ
人を失った悲しみはその人しか全てを知り得ない
それでも、その悲しみも引っ括めて愛したいという佳帆が素敵だった
あと、葵依さんの不器用な優しさが素敵かな
読んだ後になんだかじわじわくるものがあるかな
雪蛍さんの話を葵依さんから聞いた後の佳帆の
「なら死にます -
購入済み
まずまず
過酷な戦いを続ける棋士たちの話が経糸になり、それに半作の作者得意の恋愛模様を緯糸として絡ませている。将棋界の話は他の様々な小説家がテーマとして取り上げている。それらの作品群と比べると迫力 ワクワク感がやや劣る感じもするが、なかなかの出来である。一方の緯糸側は、ややありきたりのお展開である。竹森名人夫妻のややコミカルな関係を取り上げたほうが良かったのではないかと感じた。
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Posted by ブクログ
ネタバレ綾崎隼さんが将棋のアンソロジーに寄稿してると聞いては読まないわけにはいかない!
今回の綾崎さんの作品は、「僕らに嘘が一つだけ」の2人と同世代の朱莉さんが主人公。もう一度僕らに〜も読み返した上で、こちらも読み返したいな。
一話目は青山さんのお話らしく、前向きな気持ちになる門出の話。
葉真中さんは初読み。ただただ少年の手腕に鳥肌。
弟子にしたかった少年を冤罪から救うという白井さんの話にはびっくり。そういう将棋との絡め方もあるのか。
橋本さんも初読み。この一戦を勝てば夢が叶うという相手への対応って悩ましい。そこで手を抜かれて夢を叶えること、本気で相手してもらって破れること。
芦沢さんは気になってい -
Posted by ブクログ
『死にたがりの君に贈る物語』を読んで、正直かなり心に刺さった。
タイトルからして重そうな話だと思ってたけど、読んでみると「死」よりも「生きる」ことの意味を静かに問いかけてくる一冊だった。
人間って、誰でも弱さとか、誰にも言えない痛みを持ってると思う。
この物語は、そんな“どうしようもない夜”を知ってる人ほど響く気がする。
登場人物たちの言葉は、どれもまっすぐで、少し不器用。
でもその不器用さがリアルで、読んでて何度も胸が詰まった。
「生きるって苦しいけど、それでも悪くない」──そんな想いが少しずつ積み重なっていくような感じ。
読んでる途中は切ないのに、最後のページを閉じた瞬間には、なぜか温か