綾崎隼のレビュー一覧

  • この銀盤を君と跳ぶ

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    一つしかないオリンピックの出場枠をめぐって、激闘を繰り広げる二人の天才フィギュアスケーター、京本瑠璃と雛森ひばり。

    本作ではそのどちらが主点になることもなく、彼女たちをサポートする振付師・朋花や、コーチの泉美などの、大人目線で描かれる。

    最後までどちらが主人公かはわからないので、瑠璃とひばり、どちらを応援したらいいのかわからなくなり、終始ハラハラが止まらなかった

    振り付けを文章で表すのは至難の業だと思うが、綾崎さんの情景描写はあまりにも巧みで、臨場感に溢れながらも、氷の薄膜のような繊細な美しさを保っていた。
    滅多に他人を褒めない瑠璃が「世界一」と絶賛するほどの、朋花の優美な振り付けが、ま

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    2026年02月01日
  • 盤上に君はもういない【電子特典付き】

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    ぼくらに嘘がひとつだけを先に読んでしまった。
    諏訪飛鳥と千桜夕妃という棋士を目指す二人の奨励会員をえがく。棋士を目指していても、戦い方も生き方も異なる二人だが、同じ時期に奨励会にいることで、お互いを意識しながら強くなっていく。
    将棋の話ではあるが、将棋とどう向かい合うのか、どう将棋と生きていくのかを描いており、男性目線の将棋の話とは異なる要素が多いと感じた。

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    2026年01月26日
  • もの語る一手

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    タイトルどおり将棋にまつわるお話たちです。「おまえレベルの話はしてない」は別で読んだことがあったので流し読みでした。「桂跳ね」は史書の解説みたいで、読むのが苦しかったです。将棋のルールをそもそも知らないので、そこが分かればもっと楽しめたのかもしれません。全体としては満足です。

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    2026年01月25日
  • 雨のやまない世界で君は

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    隕石が降りそそぎ、壊滅的な状況に陥った地球で暮らす人の話。色々あってもハッピーエンドでよかった!
    でも、なんかもやもやする。なんでだろう。
    この主人公、高校生の時には家族でもない成人男性に守られ、40歳の時には家族でもない10代の少年に守られている。都合が良すぎる。なんか乙女ゲームみたいな設定。
    もやもやの原因がわかってほっとした。

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    2026年01月24日
  • 雨のやまない世界で君は

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    ネタバレ

    氷の彗星が地球に落ち、日常が一瞬で消えた。日本は太陽が全く出ず、雨や雪か降り注ぐ大地へと変わってしまった。
    17歳の小夜子が恋した担任の相原。そこから悲劇が起こり…

    彗星落下によって様変わりした日本が、戦時中の様でゾッとしました。
    佐鳥晶と娘の茜、そしてスラムに住んでいた少年・樹希。3人でその日本で暮らしていた所へ、オーストラリアのブリスベンへの日本移動の政府からの通達。ただ、晶は40歳で『40歳未満・日本国籍必須』と言う所で、年齢制限で移民資格を失っていて、そこからの展開がハラハラしっぱなしでした。

    いつも偽りの姿しかできなかった晶だったけど、茜と樹希と共に幸せな未来を過ごしてほしいです

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    2026年01月21日
  • 君と時計と雛の嘘 第四幕

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    長かったタイムリープも、これで最後になる。
    綾崎隼さん著『君と時計と…』シリーズ最終巻の概要と感想になります。

    概要です。
    数々のタイムリープを経て、綜士はタイムリープのルールを理解してきたが、まさか彼が居ない世界が巡ってくるとは…。
    混乱の中で綜士は、嘘をまとった雛美と共に、この世界で出来ることを探していく。もう残された時間は少ない。このタイムリープの果てにハッピーエンドは待っているのだろうか…。

    感想です。
    『君と時計と…』シリーズを読破した達成感と喪失感に浸っています。

    タイムリープをテーマにした有名作『タイムリープ あしたはきのう(高畑京一郎さん著)』と似ていると思いました。

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    2026年01月04日
  • 君を描けば嘘になる

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    ネタバレ

    崖の下のアトリエに通う天才と、そのまわりの人たちの葛藤を描いた小説

    お兄ちゃん言葉足りなさすぎてハッピーエンドになるのだろうかとひやひやしながら読んでたけど、
    収まるべきところにおさまってよかった
    いやお兄ちゃん本心隠しすぎ。灯子ちゃんじゃなきゃ伝わらないって

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    2025年12月12日
  • ぼくらに嘘がひとつだけ

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    重たい本だった。(「話が重たい」というより1ページ中の文字数が多くて読むのに疲れたという意味)

    話はサスペンスからミステリー寄り。
    倉科朱莉の平和な葛藤ももっと見たくなった。

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    2025年12月06日
  • 盤上に君はもういない【電子特典付き】

    購入済み

    まずまず

    過酷な戦いを続ける棋士たちの話が経糸になり、それに半作の作者得意の恋愛模様を緯糸として絡ませている。将棋界の話は他の様々な小説家がテーマとして取り上げている。それらの作品群と比べると迫力 ワクワク感がやや劣る感じもするが、なかなかの出来である。一方の緯糸側は、ややありきたりのお展開である。竹森名人夫妻のややコミカルな関係を取り上げたほうが良かったのではないかと感じた。

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    2025年11月28日
  • もの語る一手

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    ネタバレ

    綾崎隼さんが将棋のアンソロジーに寄稿してると聞いては読まないわけにはいかない!
    今回の綾崎さんの作品は、「僕らに嘘が一つだけ」の2人と同世代の朱莉さんが主人公。もう一度僕らに〜も読み返した上で、こちらも読み返したいな。

    一話目は青山さんのお話らしく、前向きな気持ちになる門出の話。
    葉真中さんは初読み。ただただ少年の手腕に鳥肌。
    弟子にしたかった少年を冤罪から救うという白井さんの話にはびっくり。そういう将棋との絡め方もあるのか。
    橋本さんも初読み。この一戦を勝てば夢が叶うという相手への対応って悩ましい。そこで手を抜かれて夢を叶えること、本気で相手してもらって破れること。
    芦沢さんは気になってい

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    2025年11月24日
  • 雨のやまない世界で君は

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    隕石どーーーーーん!である

    わいは「終末系小説」としてタグ付けしている

    どんな結末になるんだろう?と結構ドキドキした
    ちょっとこれでいいんか?この終わり方で正しいんか?とカンガルーじゃなかった考えてしまった
    いや違うんだって!読めば分かるけどカンガルーって結構ネタバレギリギリな重要ワードなんだって!(読めば分かる大胆な嘘)

    ただね〜
    なんつうかこうなんつうかな〜
    人はみんな身勝手なんかな?
    相手を想うことって結局自己満足に過ぎないのかな?

    でもやっぱりその自己満足の先に幸せってあるのかもしれんな〜

    そんなお話でした(ほんとかよ)

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    2025年11月22日
  • 死にたがりの君に贈る物語

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    『死にたがりの君に贈る物語』を読んで、正直かなり心に刺さった。
    タイトルからして重そうな話だと思ってたけど、読んでみると「死」よりも「生きる」ことの意味を静かに問いかけてくる一冊だった。
    人間って、誰でも弱さとか、誰にも言えない痛みを持ってると思う。
    この物語は、そんな“どうしようもない夜”を知ってる人ほど響く気がする。

    登場人物たちの言葉は、どれもまっすぐで、少し不器用。
    でもその不器用さがリアルで、読んでて何度も胸が詰まった。
    「生きるって苦しいけど、それでも悪くない」──そんな想いが少しずつ積み重なっていくような感じ。
    読んでる途中は切ないのに、最後のページを閉じた瞬間には、なぜか温か

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    2025年10月09日
  • もの語る一手

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    祖父に誘われても覚えきれなかった将棋。そんな私でもすごく楽しむことができた。青山さんと貴志さんのものは特に楽しめました。アマチュア(将棋教室)から的中屋、女流棋士と将棋1つを取ってもいろんな話が出来上がるのはすごい!しかも皆さん超有名な作家さん。1冊で得できました。

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    2025年09月29日
  • 死にたがりの君に贈る物語

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    病んだ人の心を治せるのは、きっと愛ある人なんだろう、何かと愛があれば、誰かを、何かを愛することができれば、どんな心の病気でも治せるのだろう。そう思わせてくれた物語であった。

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    2025年09月24日
  • 君と時計と嘘の塔 第一幕

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    何かを代償にタイムリープを繰り返し、最後に残るものは『希望』なのだろうか。

    綾崎隼さんの『君と時計と嘘の塔 第一幕』は、高畑京一郎さんの『タイムリープ』や筒井康隆さんの『時をかける少女』に似た面白さを感じますね。続きが気になります。


    概要(ではなく、脳内妄想)です。
    「小学生のとき、俺はクラスメイトに注目されるアイツが嫌で、ちょっとしたイタズラを考えた。

    でも、それが一生の後悔になるなんて、全然分からなかったんだ。

    許してもらえなくていいから、せめて一生をかけて守らせてほしい。お願いだ、この手をつかんでくれ、芹愛(せりあ)。」


    感想です。
    綾崎隼さんは、恋愛要素や若者たちの暗い部

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    2025年09月18日
  • ぼくらに嘘がひとつだけ

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    主人公長瀬京介と親友の朝比奈千明は果たして交換されたのか?才能は血筋か環境か?家族とは血か時間か? そして、僕らの嘘とは?
    終盤、二転三転した展開に引き込まれした。また、「女流棋士」と女性の「棋士」が異なる事を知り、興味深い小説。
    文庫版に収録の女の戦いは、別の物語を予想してましたが、良い意味で裏切られました!
    千明の師匠、飛鳥先生の小説があるみたいなので、読みたいと感じました。

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    2025年09月07日
  • 君に贈る15ページ

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    短いページ数の中でそれぞれの続きが読みたいと思わせる展開が多く、手軽さもありながら満足感があってよかった。

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    2025年09月01日
  • 君に贈る15ページ

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    今をときめく作家による、15ページずつの短編集。斜線堂有紀の作品で本文最後に「仕掛けが分かった?」と聞かれ、うむむわからん、一番気になりました。わかったことといえば前半の世界狭いうちは使う文字に制限かけてあること、だから、「私」はなくて、「I」。「難しいかもよ」じゃなくて、「むずいかもだよ」。彼の名前は「 」。これは10文字、または空白入れて9文字なのかなぁとかなり考えたけど、思いつかなかった。「しゅうとう」「ねんどう」「ごとう」「うとう」/「しゅうじ」「しゅうと」「しゅんご」「しゅうご」とか?でも適当な名前じゃ意味はないしなぁ…。
    されど世界の終わり 三秋

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    2025年08月31日
  • ぼくらに嘘がひとつだけ

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    「盤上に君はもういない」を書いた著者の将棋小説。
    上記の作品の登場人物の名前もチラホラと。
    本編に大きく関わることはないので、今作から読んでも全然OKです。ただ、前作を読んでいると、ニヤリとできるかも。

    今作は将棋+ミステリー。

    人間の能力を決めるのは血筋なのか、環境なのか。それを確かめるべくやることは、ほぼ同時に生まれた将棋に関わる新生児を…

    将棋の棋士になるための奨励会や、その後のタイトル戦の過酷さ。

    そして、新生児が入れ替わったのではないかというミステリー、さらには家族愛の物語。

    タイトルにある嘘とは何か、それが分かった時にはなるほどと思うとともに愛を感じる。

    自分では将棋を

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    2025年08月16日
  • もの語る一手

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    「将棋」をテーマにしたアンソロジー。

    大好きな伊奈めぐみさんの装画が可愛すぎるし。

    大好きな青山美智子さんから始まるのだけど、初っ端から泣きそうになった。

    「授かり物」

    天才棋士と偶然同じ生年月日の息子が、唐突に漫画家になると言い出すお話。

    普通の人生って何なんだろう。
    分からないのに、「才能」みたいなものを必要とされる職業に就くことに、不安を感じる。

    将棋は、「王」を取るゲームではなく、「玉」を取るゲームだったかもしれない、という解釈も、ストーリーに合っていて良い。

    他にも、ちょっと怖い話や、奨励会員をめぐるキリキリする話など、豊かで面白かった。
    将棋に関する小説が増えてきたよ

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    2025年08月05日