綾崎隼のレビュー一覧
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購入済み
まずまず
過酷な戦いを続ける棋士たちの話が経糸になり、それに半作の作者得意の恋愛模様を緯糸として絡ませている。将棋界の話は他の様々な小説家がテーマとして取り上げている。それらの作品群と比べると迫力 ワクワク感がやや劣る感じもするが、なかなかの出来である。一方の緯糸側は、ややありきたりのお展開である。竹森名人夫妻のややコミカルな関係を取り上げたほうが良かったのではないかと感じた。
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ネタバレ綾崎隼さんが将棋のアンソロジーに寄稿してると聞いては読まないわけにはいかない!
今回の綾崎さんの作品は、「僕らに嘘が一つだけ」の2人と同世代の朱莉さんが主人公。もう一度僕らに〜も読み返した上で、こちらも読み返したいな。
一話目は青山さんのお話らしく、前向きな気持ちになる門出の話。
葉真中さんは初読み。ただただ少年の手腕に鳥肌。
弟子にしたかった少年を冤罪から救うという白井さんの話にはびっくり。そういう将棋との絡め方もあるのか。
橋本さんも初読み。この一戦を勝てば夢が叶うという相手への対応って悩ましい。そこで手を抜かれて夢を叶えること、本気で相手してもらって破れること。
芦沢さんは気になってい -
Posted by ブクログ
『死にたがりの君に贈る物語』を読んで、正直かなり心に刺さった。
タイトルからして重そうな話だと思ってたけど、読んでみると「死」よりも「生きる」ことの意味を静かに問いかけてくる一冊だった。
人間って、誰でも弱さとか、誰にも言えない痛みを持ってると思う。
この物語は、そんな“どうしようもない夜”を知ってる人ほど響く気がする。
登場人物たちの言葉は、どれもまっすぐで、少し不器用。
でもその不器用さがリアルで、読んでて何度も胸が詰まった。
「生きるって苦しいけど、それでも悪くない」──そんな想いが少しずつ積み重なっていくような感じ。
読んでる途中は切ないのに、最後のページを閉じた瞬間には、なぜか温か -
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何かを代償にタイムリープを繰り返し、最後に残るものは『希望』なのだろうか。
綾崎隼さんの『君と時計と嘘の塔 第一幕』は、高畑京一郎さんの『タイムリープ』や筒井康隆さんの『時をかける少女』に似た面白さを感じますね。続きが気になります。
概要(ではなく、脳内妄想)です。
「小学生のとき、俺はクラスメイトに注目されるアイツが嫌で、ちょっとしたイタズラを考えた。
でも、それが一生の後悔になるなんて、全然分からなかったんだ。
許してもらえなくていいから、せめて一生をかけて守らせてほしい。お願いだ、この手をつかんでくれ、芹愛(せりあ)。」
感想です。
綾崎隼さんは、恋愛要素や若者たちの暗い部 -
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今をときめく作家による、15ページずつの短編集。斜線堂有紀の作品で本文最後に「仕掛けが分かった?」と聞かれ、うむむわからん、一番気になりました。わかったことといえば前半の世界狭いうちは使う文字に制限かけてあること、だから、「私」はなくて、「I」。「難しいかもよ」じゃなくて、「むずいかもだよ」。彼の名前は「 」。これは10文字、または空白入れて9文字なのかなぁとかなり考えたけど、思いつかなかった。「しゅうとう」「ねんどう」「ごとう」「うとう」/「しゅうじ」「しゅうと」「しゅんご」「しゅうご」とか?でも適当な名前じゃ意味はないしなぁ…。
されど世界の終わり 三秋 -
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「盤上に君はもういない」を書いた著者の将棋小説。
上記の作品の登場人物の名前もチラホラと。
本編に大きく関わることはないので、今作から読んでも全然OKです。ただ、前作を読んでいると、ニヤリとできるかも。
今作は将棋+ミステリー。
人間の能力を決めるのは血筋なのか、環境なのか。それを確かめるべくやることは、ほぼ同時に生まれた将棋に関わる新生児を…
将棋の棋士になるための奨励会や、その後のタイトル戦の過酷さ。
そして、新生児が入れ替わったのではないかというミステリー、さらには家族愛の物語。
タイトルにある嘘とは何か、それが分かった時にはなるほどと思うとともに愛を感じる。
自分では将棋を -
Posted by ブクログ
『愛のために生きた棋士』の物語。
きょうだいの愛、男女の愛、師弟愛、ライバルとの愛、そして親子の愛。
愛は絆とも置き換えられるかな。
とくにライバルは。
女性棋士のライバル物語はどう進むのかなと思ったら、それ以上に壮大な愛の物語だった。
ある女性棋士が表舞台から消えていた謎。そこに潜んでいた物語には感動させられました。
まさか、そんな事だったとは。
幕間の章で何となく想像させられるが、さらにそこから深い物語が。
将棋への愛とともに、人と人の間の愛情をここまで強く読ませてくれるのは素晴らしい。
星5をつけたいところですが、どうも将棋ソフトを盤上に描く棋士のドラマよりも評価している感 -
Posted by ブクログ
何だこれは……完全に予想外。
将棋小説なんだけど、ミステリー?家族物語?友情物語?いったいどう表現すればいいんだろう。
夢中で一気読み!綾崎さん、三作目ですっかりファンになってしまいました。
棋士、女流棋士らが生きる世界を描き、将棋の世界にどっぷり浸れる作品。
さまざまな登場人物の苦悩する心情が丁寧に描かれていて、生々しく苦しい。
そのなかでキラリと光る出会いやわき上がる感情にグッときた。
一方で、読みながら“疑念”が頭からずっと離れない。
果たして赤ん坊取り違えの真相は──。
勝負の世界や人が人に惹かれる気持ちなど、胸がギュッとなることも多く、緊迫感もあり、貪るように読みました。
とても -