【感想・ネタバレ】ぼくらに嘘がひとつだけのレビュー

あらすじ

才能を決めるのは、遺伝子か環境か?

棋士一家に生まれた京介と、母子家庭で育ったライバル・千明。二人の“天才”は同じ病院で一日違いに生まれ、直後に不審な火事が起きた。「僕たちは取り違えられた子どもなんだろうか」。芽生えた疑念の果てに、彼らが辿り着く真実とは? 将棋界を舞台に描かれる、才能と運命、青春の光と影、そして家族の絆を問う感動作。


天才棋士の
才能は遺伝か環境か?
そして愛はどこにある?

第一回「けんご大賞」作家
最新刊文庫

文庫版特別篇
「After Story 女の戰い」収録


「正直に答えてくれ。お前は、あの人と、母さんと、家族になれるか?」

彼らの人生を狂わせたのは、15年前の病院火災と「赤ん坊取り違え疑惑」。切ない選択の先に、希望の光は見えるのか。涙なしには読めない家族と友情の物語。

単行本 2022年7月 文藝春秋刊
文庫版 2025年6月 文春文庫刊
この電子書籍は文春文庫版を底本としています。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

重たい本だった。(「話が重たい」というより1ページ中の文字数が多くて読むのに疲れたという意味)

話はサスペンスからミステリー寄り。
倉科朱莉の平和な葛藤ももっと見たくなった。

0
2025年12月06日

Posted by ブクログ

主人公長瀬京介と親友の朝比奈千明は果たして交換されたのか?才能は血筋か環境か?家族とは血か時間か? そして、僕らの嘘とは?
終盤、二転三転した展開に引き込まれした。また、「女流棋士」と女性の「棋士」が異なる事を知り、興味深い小説。
文庫版に収録の女の戦いは、別の物語を予想してましたが、良い意味で裏切られました!
千明の師匠、飛鳥先生の小説があるみたいなので、読みたいと感じました。

0
2025年09月07日

Posted by ブクログ

「盤上に君はもういない」を書いた著者の将棋小説。
上記の作品の登場人物の名前もチラホラと。
本編に大きく関わることはないので、今作から読んでも全然OKです。ただ、前作を読んでいると、ニヤリとできるかも。

今作は将棋+ミステリー。

人間の能力を決めるのは血筋なのか、環境なのか。それを確かめるべくやることは、ほぼ同時に生まれた将棋に関わる新生児を…

将棋の棋士になるための奨励会や、その後のタイトル戦の過酷さ。

そして、新生児が入れ替わったのではないかというミステリー、さらには家族愛の物語。

タイトルにある嘘とは何か、それが分かった時にはなるほどと思うとともに愛を感じる。

自分では将棋を指しませんが、とても楽しく読めました。

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2025年08月16日

Posted by ブクログ

何だこれは……完全に予想外。
将棋小説なんだけど、ミステリー?家族物語?友情物語?いったいどう表現すればいいんだろう。
夢中で一気読み!綾崎さん、三作目ですっかりファンになってしまいました。

棋士、女流棋士らが生きる世界を描き、将棋の世界にどっぷり浸れる作品。
さまざまな登場人物の苦悩する心情が丁寧に描かれていて、生々しく苦しい。
そのなかでキラリと光る出会いやわき上がる感情にグッときた。
一方で、読みながら“疑念”が頭からずっと離れない。
果たして赤ん坊取り違えの真相は──。

勝負の世界や人が人に惹かれる気持ちなど、胸がギュッとなることも多く、緊迫感もあり、貪るように読みました。
とても色彩豊かで、予測不能なストーリー。

著者の作品は「盤上で君と跳ぶ」も「冷たい恋と雪の密室」も、繊細な心理描写でぐいぐい引き込まれましたが、本作では更にミステリー要素もあり、別の意味でもドキドキが止まりませんでした。
何が真実で何で嘘なのか、わからなくなる。
綾崎さんの描く勝負師の物語に魅了されています。

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2025年07月14日

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