歴史・時代小説 - 祥伝社作品一覧

  • 女たちの本能寺
    4.0
    乱世に生きた女性たちの運命と実像 NHK大河ドラマ『麒麟がくる」で注目を集める明智光秀。 光秀は天正10年(1582)6月2日、織田信長を本能寺に討つ。 しかしその天下は、わずか11日で潰えた。 信長も光秀も滅び、羽柴秀吉が天下人となるのは周知のとおりだ。 では、この本能寺の変は光秀と信長を取り巻く一族の女たち――正室、側室、娘、妹の運命をどう変えたのか。また、彼女たちの知られざる側面と一次史料から分かった新事実とは。 信長の正室・濃姫は、ドラマで描かれるように本能寺で長刀を振るったのか。 光秀の正室・煕子は『明智軍記』の記述どおり坂本城で果てたのか。 徹底した史料吟味と現地取材で戦国時代の女性たちの実像に迫り、 女性の視線で乱世を見渡す画期的な1冊。
  • 介錯人・野晒唐十郎【合冊版/全16巻】
    -
    抜きつけの一閃を逆袈裟に斬りあげ、首筋を絶つ。 そこから血の噴出する音が荒野で啾々と霊鬼の哭くように響く――小宮山流居合の必殺剣「鬼哭の剣」。 狩谷唐十郎はその奥義を会得するも、道場主であった父が素性も知れぬ剣客に惨殺されたことで流儀の名は地に落ちた。 それから十年。藩邸や旗本からの依頼で行き倒れや処刑された罪人の屍をもって銘刀の切れ味を試す「御試御用」を生業としながら、唐十郎は切腹の介錯人としても名を馳せるようになっていた。 しかし、時に介錯した者の縁者から恨みを買い、さらには一門の争いや藩内の騒動に巻き込まれることに……。 孤高の介錯人の戦いを描いた圧巻の剣豪小説、全16巻を収録した合冊版。 【収録作品】 鬼哭の剣 介錯人・野晒唐十郎〈一〉 妖し陽炎の剣 介錯人・野晒唐十郎〈二〉 妖鬼 飛蝶の剣 介錯人・野晒唐十郎〈三〉 雷神の剣 介錯人・野晒唐十郎〈五〉 双蛇の剣 介錯人・野晒唐十郎〈四〉 悲恋斬り 介錯人・野晒唐十郎〈六〉 飛龍の剣 介錯人・野晒唐十郎〈七〉 妖剣 おぼろ返し 介錯人・野晒唐十郎〈八〉 鬼哭 霞飛燕 介錯人・野晒唐十郎〈九〉 怨刀 鬼切丸 介錯人・野晒唐十郎〈十〉 悲の剣 介錯人・野晒唐十郎〈十一〉 死化粧 介錯人・野晒唐十郎〈十二〉 必殺剣虎伏 介錯人・野晒唐十郎〈十三〉 眠り首 介錯人・野晒唐十郎〈十四〉 双鬼 介錯人・野晒唐十郎〈十五〉 京洛斬鬼 介錯人・野晒唐十郎〈番外編〉
  • 京洛斬鬼 介錯人・野晒唐十郎〈番外編〉
    3.7
    幕末動乱の京で、鬼が哭く! 義なき志士は許すまじ――孤高なるヒーロー・野晒唐十郎、ここに帰還。 「……こいつが、おれたちの出迎えか」京は三条大橋の袂に打ち捨てられた凄惨な死体。 その脇には『天誅、夷誅隊』と記された板片が。 江戸で暗躍していた尊王攘夷を叫ぶ浪人集団・夷狄誅殺隊を討った狩谷唐十郎。だが、夷誅隊の生き残りがまだ京で暴れていることから、再び殲滅すべく伊賀者・お咲とともに京へと!  幕末、風雲の京洛での新たな戦い!
  • 双鬼 介錯人・野晒唐十郎〈十五〉
    3.7
    「あやつは、おれが斬る!」 鬼の洋造と呼ばれる男と対峙した狩谷唐十郎は、これまで戦った敵以上の剛剣、神速の斬撃、そして凄まじい気迫に圧倒された。 洋造らは攘夷志士の集団で、残虐な押し込みなどで江戸を恐怖に陥れていた。幕府は成敗に乗り出すものの、ことごとく返り討ちに遭っていた。 最強の敵に出会った孤高の介錯人狩谷唐十郎の、最後の戦いが始まる――!
  • 悲笛の剣 介錯人・父子斬日譚〈一〉
    3.0
    大名旗本から切腹の介錯を請け負って糊口を凌ぐ居合道場の道場主狩谷桑兵衛は、介錯した若党の仲間が再び商家に押し入って盗みと殺しを働いた件で、御目付筋より深索を依頼される。 凄惨な殺しの跡で目にしたのは、一瞬で喉を掻き斬られた傷口だった。 桑兵衛はいずれ秘剣・鬼哭の剣を継ぐ嫡男の唐十郎とともに、物悲しい笛の音が鳴るという剣の遣い手を追う。
  • 還らぬ鴉
    -
    「くやしいといって死んだと伝えてくれ」行き倒れの老人から呪いの遺言を託された三次郎。与力の子息ながら今は流浪の身に成り果てた三次郎は、やがて敵討ちとお家騒動に巻き込まれていく!

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  • かかし長屋――浅草人情物語
    4.0
    江戸下町の「かかし長屋」は、近在の証源寺の先代の住職が御上の了承を得て築いた人情長屋。盗賊から足を洗った勘助は、長屋の人々の厚い人情に囲まれて、扇職人として更生したのだった。だが、あるとき昔の仲間が現れて…。心温まる時代長編。第六回柴田錬三郎賞受賞作。

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  • 隠された帝――天智天皇暗殺事件
    3.5
    <大化の改新の立役者・天智天皇は弟・天武天皇によって暗殺された!>天武天皇は正当に皇位を継いだのか!?もし正史が暗殺者による自己正当化のための書としたら…。ベッド・ディテクティブで解き明かす、日本史の中枢を揺るがす衝撃の歴史推理!

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  • 隠し絵 風烈廻り与力・青柳剣一郎[56] 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    3.5
    宝の在り処か、殺人予告か、それとも――? 見知らぬ男に託された錦絵の謎。そこに描かれた十二支の正体とは? 剣一郎の推理が冴えわたる! 「馬と猪に目を向けるように」青柳剣一郎は、見知らぬ男から錦絵を託された。そこには黄金の茶釜を囲む羽織姿の竜、頬被りをした猿など十二支の動物が描かれていた。 直後、なぜか男は姿を晦ましてしまう。同じ頃、二人の町人が同様の手口で殺された。剣一郎が彼らの名に馬と猪の字があるのに気づくと―― 男は何者か? 絵に隠された真意とは? 謎に迫る中、新たな殺しが!
  • 影の剣法――請負い人阿郷十四郎
    -
    「倭寇」伝来の凄い剣の継承者で、清国皇帝の血を継ぐ素浪人・十四郎。ある日、彼が用心棒を引き受ける四谷の道場に、奇妙な道場破りが現われた。押し黙る剣士。だが、その剣士こそ清国から遣わされた刺客だった!次々と襲い来る中国殺剣に、危うし十四郎!
  • 陽炎の女
    -
    女たちは春をひさぎ、男たちは人攫いや盗みを生業とする傀儡一族。生きるためには如何なる悪行も厭わぬ彼らだったが、一族の長が死に、その娘・胡蝶が長となるや、連帯に歪みが見え始めた。一切の悪行を嫌う胡蝶と、一族の存亡を賭けて追い落とし謀る男たち。傀儡の世界を妖美に描き出す異色時代小説。

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  • 傘張り侍恋情剣
    -
    「武士の刀と女の貞操。賭けてはみぬか?」浪人・陣場大八は、武士の命とも言うべき大刀を差し出す。賭けの相手は、サイコロのお雪と異名をとる、今売り出し中の美貌の女博徒だった…!銭はないが、剣をとれば真貫流の達人。鉄火女に恋をした男が、仇討ち助っ人旅に出る痛快時代小説!

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  • 花鳥茶屋せせらぎ
    4.0
    高く、遠く羽ばたけ、見果てぬ明日へ―― 初恋、友情、夢、仕事……幼馴染みの少年少女たちの巣立ちを描く、瑞々しく豊潤な傑作時代小説! 上野不忍池の「花鳥茶屋せせらぎ」は、珍しい鳥や植物を愛でる行楽の苑。いかがわしさとは縁遠く、女子供にも人気だ。 幼い頃、手習い師匠が語る鳥の話を、仲間と共に夢中で聞き入った勝次は、「せせらぎ」で鳥かご職人の修業中だ。 ある日、黒目の双眸が白肌に映える女から注文を受けた勝次は心を奪われ――
  • 火盗改・中山伊織<一> 女郎蜘蛛(上)
    -
    悪が慄く、鬼の火盗改長官。 今夜の敵は、凶賊一味。 果断な探索と苛烈な仕置きで、江戸の民を護る。 旗本先手組・中山伊織が火付盗賊改方長官を拝命し、江戸の治安維持に奔走しはじめた矢先、一軒の米問屋から火の手が上がる! 不穏な噂を感知しながら、伊織は押し込み強盗を防げなかった。一味の頭は、閻魔の藤兵衛。証人を残さぬ非道な犯行を二十年余りも重ねていた。伊織は賊の壊滅を誓うが……。 悪を憎む鬼面の下に、仏の心あり。火盗改の活躍描く傑作捕物帳。  【『女郎蜘蛛』改題作品】
  • 火盗殺し 風烈廻り与力・青柳剣一郎[2] 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    3.7
    大江戸八百八町を狙う“火付け盗賊”―いつ、どこで、誰が、何を目的に?幾多の拷問の責めにも沈黙を続ける火付け道具を隠し持った男。何が男をそこまで耐えさせるのか。残忍な火付け強盗を利用しようとするさらなる悪党、そして利用される薄幸の人々のため、風烈与力・剣一郎の怒りの剣が吼える!
  • かまさん――榎本武揚と箱館共和国
    4.5
    榎本釜次郎武揚。日本最大最強の軍艦「開陽」を擁して箱館戦争を起こした男。旗本出身ではあるが、海軍伝習所に学び、三年半ものオランダ留学を経験した男。科学者であり、技術者であり、万国公法に通じた法学者―幕末から維新を駆け抜けた、「武士の鑑」か「武士の風上にも置けぬ」裏切り者か。真にあるべき「新しい日本」を唯一捕りに行った、不屈の挑戦の物語!
  • 蚊遣り火―橋廻り同心・平七郎控
    4.2
    江戸の夏の風物詩――杉の青葉などをいぶして蚊を追い払う蚊遣り火。それを庭で焚く女の姿を、松幡橋の袂からじっと見つめる若い男がいた。前夜、橋向こうの小間物屋の主が殺された。やがて、二人の悲恋が明らかになると同時に、新たな疑惑が…。平七郎の絶妙人情裁きやいかに!
  • 寛政・お庭番秘聞
    -
    城内・大奥の境に近いお駕籠台で、お庭番「寅」こと伊吹竜之介は、十一代将軍徳川家斉から密命を受けた。時あたかも奢侈禁止令、倹約令が発せられた寛政の御世。伊吹の任務は羽後・加賀・相模・越後・備前・薩摩六藩の内偵であった…。将軍家安泰のため、命を賭した非情の探索が始まった!

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  • 完本 妖星伝(1)鬼道の巻・外道の巻
    4.4
    1~3巻1,210~1,485円 (税込)
    神道とともに発生し、超常能力をもって歴史の闇で暗躍してきた異端の集団・鬼道衆。彼らの出没する処、必ず戦乱と流血、姦と淫が交錯する。八代将軍・吉宗が退いた今、鬼道衆の跳梁が再び開始された!人類の破壊と再生を壮大なスケールで描く大河伝奇巨編!

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  • 完本 妖星伝【合冊版/全3巻】
    -
    神道とともに発生し、超常能力をもって歴史の闇で暗躍してきた異端の集団・鬼道衆。彼らの出没する処、必ず戦乱と流血、姦と淫が交錯する。八代将軍・吉宗が退いた今、鬼道衆の跳梁が再び開始された!人類の破壊と再生を壮大なスケールで描く大河伝奇巨編、全3作が合冊版で登場!
  • 危機―軍鶏侍
    3.0
    平和な里で突如、花火が鳴り響いた。軍鶏侍・岩倉源太夫が住む園瀬藩、緊急の報せだ。番所に急行する藩士たち。現地には何の異変もなかったが、源太夫は公儀の企みであると看破。さまざまな疑惑が浮かぶ中、園瀬が最も沸く、盆踊りの季節がやってこようとしていた。もしや、狙いは祭りそのもの…。源太夫は園瀬の民を守れるのか。大好評「軍鶏侍」シリーズ初長編、緊迫の第6弾!
  • 鬼哭 霞飛燕 介錯人・野晒唐十郎〈九〉
    3.5
    「こ、この傷口は!」唐十郎の体に衝撃が走った。 首筋には鬼哭の剣の斬り口が刻まれていた。ふとある兄妹の顔が浮かんだ。同門である天才剣士と唐十郎との将来を約束しながらも自害した妹である。 十年の苦い思いを秘め、“鬼哭の剣を超える”べく秘剣開眼に命をかける!
  • 鬼哭の剣 介錯人・野晒唐十郎〈一〉
    3.3
    唐十郎は市井の試刀家である。藩邸や旗本から依頼されて、身寄りのない行き倒れや自殺者、小塚原で処刑された罪人の屍を貰い受けて、据え物斬りで刀の切れ味を試すのである。ときには切腹の介錯もさせられた。 介錯人として名を馳す唐十郎は、いつしか連続辻斬りに狙われる身となっていた。 辻斬りが持つのは将軍家拝領の名刀である。唐十郎の剣は「鬼哭の剣」と呼ばれる必殺剣。 小宮山流居合の奥伝であり、確実に敵を屠ること必定の秘剣だったが……。

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  • 奇策―北の関ヶ原・福島城松川の合戦
    3.7
    独眼竜vs.老将!圧倒的な軍勢に真っ向立ち向かった、知られざる“北の関ヶ原”。――慶長五年(1600)、東北の覇権を狙う伊達政宗が二万の兵を進めるなか、福島城を守る上杉方は僅か四千だった。圧倒的不利の中、裏切りの常習者である福島城代・本庄繁長は、いかにして戦うか!?

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  • 鬼神の剣
    -
    福岡藩黒田家の上士八名に凌辱された妻が一人息子を殺し、自害。なぜ、わが子まで道連れにしたのか? 復讐の鬼神と化し、一人また一人と妻の敵を葬る法眼又一。その脳裡にはいつも謎がこだましていた。幕末開国と波打つ時代の武士魂。

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  • 風刃の舞 北町奉行所捕物控
    -
    江戸の空に放たれた一本の矢。それは律儀な魚売りの命を奪った。北町奉行所同心鷲津軍兵衛は、矢の作りから、大身旗本を疑う。すると、手先の下っ引を同じ矢が襲い、軍兵衛も柳条流の遣い手の旗本家用人と対する。その折、一家皆殺しの残忍な押込み一味の潜伏が知れ…。軍兵衛は旗本を裁けるか? 凶賊を捕えられるか? 八丁堀同心の心意気が胸に響く捕物帖。
  • 北町奉行所捕物控【合冊版/全8巻】
    -
    無辜の町人を手にかける凶悪な賊を、北町奉行所臨時廻り同心・鷲津軍兵衛が追い詰める! 悪に立ち向かう八丁堀同心の心意気が胸に響く傑作捕物帖、全8巻を収録した合冊版。
  • 北町奉行 定廻り同心控
    -
    文化・文政期の江戸は、市中に犯罪がはびこり、事件事故の絶える日がなかった。江戸北町奉行所の定廻り同心・暁蘭之介は、冷徹な法の番人。町衆はみな彼を信頼し、江戸の治安を任せている。蘭之介は将軍家の行列先の通行をも許された御成先御免の着流しに、三ツ紋つきの黒羽織、大小の刀を腰に差し、今日も新たな事件に立ち向かう。自慢の心形刀流の剣を振るって悪を断つ、非情の同心を描く迫力の時代小説!一話完結の全五話で贈る、胸のすく傑作捕物帳!

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  • 奇兵隊燃ゆ
    4.0
    高杉晋作の跡を継いで長州奇兵隊総管(隊長)に赤根武人が就任した。貧しい階級の出の彼には、密かな野望があった。身分にとらわれない、隊の実力主義を押し進め、誰もが同じ地位に横に並ぶ組織を実現しようとしたのだ。しかし武人の理想とはうらはらに、高杉との溝は深まっていく。ついに二人の仲は、四カ国連合艦隊下関砲撃の日に決定的な対立を迎えた。忘れられた存在だった赤根武人に光を当てることで、維新のもう一つの側面であった「身分制の解放」を掘り起こし、奇兵隊の知られざる一面を鋭く抉った、傑作歴史小説。

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  • 伽羅の残香 風烈廻り与力・青柳剣一郎[39] 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    5.0
    伽羅に似た香りの鬢付け油が大人気の『錦屋』。その主・卯三郎は、何でも金の力で他人のものを奪い取ると評判だ。ある日、腹を真一文字に斬られた男の死体が見つかった。青柳剣一郎は、男が錦屋を探っていたと知り、卯三郎が本物の伽羅をつかっているのではと疑う。さらに、錦屋の用心棒が相次いで襲われ、大盗賊が伽羅を狙っていた話を耳にする。欲望渦巻く争いの行方は!?
  • 銀杏手ならい
    4.0
    手習所「銀杏堂」に集う筆子とともに成長していく、新米女師匠・萌の奮闘物語 子に恵まれず離縁され、実家の手習所「銀杏堂」を継ぐことになった二十四歳の萌。女先生と侮る悪童らに振り回されながら、忙しない日々を送っていた。ある朝、銀杏堂の門前に女の捨子を見つける。自身も血の繋がらぬ両親に愛情深く育てられた萌は、その子を「授かりもの」として育てることを決心するが…。真っ直ぐに子どもと向き合い成長する、時代人情小説の傑作。
  • 食いだおれ同心
    -
    食って呑んでは、探索をして…… 人の弱みにつけ込む奴ぁ許さない! 食い意地の張った同心と見目麗しき世直し人がにっくき悪を懲らしめる! 南町奉行所同心の木暮小五郎は頭を抱えていた。 薬種問屋が不妊の悩みにつけ込む詐欺を働いた疑いがあったが、そこは寺社奉行の管轄とあって手出しできない。 江戸を騒がす義賊“世直し人”の尻尾も未だつかめず、上役からはガミガミ言われる日々。そのうえ同輩の桂が、魔性の女に大事な十手を盗まれてしまった。 食い道楽の同心が腹を満たして悪を追いかける、痛快捕物帳!
  • 草笛物語
    4.2
    羽根藩江戸屋敷に暮らす少年赤座颯太は、両親が他界して帰国、伯父水上岳堂の親友で薬草園番人の、壇野庄三郎に託される。国許では、藩の家督を巡り、世子鍋千代を推す中老戸田順右衛門と、御一門の三浦左近を推す一派が対立。やがて藩主吉通となった鍋千代が国入りし、颯太は陰謀渦巻く城に出仕するが……。『蜩ノ記』の十六年後を描く羽根藩シリーズ第五弾!
  • 口出し屋お貫
    3.8
    「口入れ屋は商売だけど、口出しするのは性分なんで」 若き女主人と元花魁が、人にからまる糸を解く! 著者好評の江戸人情話、最新作! 二十七にして三度目の奉公先から暇を取ったおれんは、昔馴染みの口入れ屋を訪ねた。帳場には見慣れぬ小娘。 口入れ屋の主人と言えば、酸いも甘いも噛み分けた食えない年寄りが相場である。ただの留守番に違いない――が。 「あたしは先代時三の孫で、貫と申します。二年前にこの店を継ぎまして、今年二十二になります」 それぞれの奉公先を辞めた経緯を語らせるお貫に反発して、おれんは店を飛び出す。別の口入れ屋に断わられ、通りで再会した元の主人には不義理をなじられ、疲れ果てて戻った部屋には、お貫が待ちかまえていた……。
  • 首斬り浅右衛門人情控
    -
    斬首刑を受ける者が腰を下ろす場所、土壇場。そこで、科人の最後の呟きに耳を傾けるのは、代々首斬り役を務める七代吉利。売られた娘のために強盗を、死罪になってなお仇討ちを願う女…。死の間際に彼らが語る真実とは?人間の弱さと哀しき業を知り抜く吉利が、残る悪しき宿縁を断つべく弔いの剣を振るう!
  • 紅蓮の狼
    -
    風雅で堅牢な水城として名高い武州・忍(おし)城の姫・甲斐は絶世の美姫であった。だが、関東の覇者北条氏への輿入れを拒んだのを機に、その運命は大きく転ずる。剣聖上泉信綱から奥義を授かり、無類の武者へと成長したのだ。そこへ、幼少の頃より甲斐を疎み、放逐した父の危機の報が……。豊臣の大軍からわずかの軍勢で城を守り、秀吉を感嘆させた美貌の姫武者と、彼女を陰で支えた強く美しき女たちの戦を描く表題作ほか、時代ロマンの俊才が放つ傑作中編集。(『青嵐の馬』改題)
  • 傾国伝――島原の乱が明国滅亡を呼んだ
    -
    島原の乱の背後には、天草四郎と明国の間に援軍派兵の密約があった!? 最後まで援軍を待ち続けた天草一統はしかし、無惨なる全滅。なぜ、明は隣国の内乱に沈黙したのか? そして密約の人質として明国に渡った四郎の妹まどかを待ち受ける数奇な運命とは? 大胆な推理で島原の乱の謎に迫る歴史巨編。

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  • 蹴れ、彦五郎
    4.2
    今川義元の子・氏真 北条家の四男・氏規 信玄の長子・義信 ――知られざる傑物に光をあてる 今村翔吾、初の短編小説集 父義元を討たれ、今川彦五郎氏真は家督を継ぐ。しかし、隣国に圧迫され没落の一途を辿ってしまう。 そんな暗愚と評される氏真を、妻の由稀だけは信じていた。苦難の中、氏真と由稀は近江で童たちの師となり、未来に明るい光を見る。だが、童らに悲劇が――。 蹴鞠と和歌を愛す氏真が、天下人信長に示した心意地とは(「蹴れ、彦五郎」)。 誰もが持つ、輝く才を描いた八編。
  • 喧嘩旗本 勝小吉事件帖
    4.0
    口先と押しの強さは天下一品! 勝海舟の父、最強にして最低の親ばか小吉。無頼がたたって座敷牢に閉じこめられていた。牢での暇をもてあますあまり、奇妙な才能を開花させた。江戸市中で頻発する事件の謎を、たちどころに座敷牢探偵(アームチェア・ディテクティブ)するのだ。涙あり、喧嘩あり、これぞ人情時代小説!
  • 不死鬼 源平妖乱
    -
    『魔界転生』『妖星伝』『帝都物語』、時代伝奇の興奮、再び! その鬼はあるいは人間の本性なのか!――平清盛が栄華を極める平安末期の京に異変が起きていた。飢餓に喘ぐ民を顧みない公家の中に、血を吸う鬼“殺生鬼”が潜み始めたのだ。古の約定を知る者たちは秘かに密殺集団“影御先”を結成し鬼を狩るが、殱滅には程遠かった。一方、打倒平家を胸に秘める源義経は、最愛の女性の仇を討つため影御先に加わる。だが鬼は人心を自在に操り新たな罠を仕掛けてきた!
  • 幻夜行 風烈廻り与力・青柳剣一郎[41] 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    3.5
    商いをやめ誰もいない旅籠に、娘が入り、忽然と姿を消した――。3年前、旅籠成田屋では若旦那が女中を殺し逐電。娘は女中の霊なのか? 成田屋に娘を案内した大工が、普請場の屋根から転落。行脚僧、易者、関わった者はみな不審な死を遂げる。風烈廻り与力青柳剣一郎も怨霊騒ぎの探索へ。しかし成田屋で遭った人足が溺死し…。剣一郎は怪異を解き明かせるか?
  • 鯉四郎事件帖
    -
    浅草花川戸の十軒長屋に住む天然無心流の剣の達人・船田鯉四郎は、町道場の代稽古や傘張りのない日は必ず、釣りに出かける浪人釣り師。だが、なぜか鯉四郎の行く先々に難事件が待ち受ける。釣りと推理と人情が見事に融合した時代小説の傑作短編集。

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  • 恋椿―橋廻り同心・平七郎控
    4.1
    永代橋――桜の季節、愛しい男を待って橋の袂に佇む女。一石橋――生きる希望を与えてくれた母子のために、命をなげうつ男。元柳橋――仇と追われながらも清冽な愛を貫く男と女…。北町奉行所の橋廻り同心・立花平七郎と、読売(瓦版)屋の女主人・おこうの人情味あふれる活躍を描く人気シリーズ!

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  • 子隠し舟 風烈廻り与力・青柳剣一郎[12] 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    3.5
    師走の江戸で、身寄りのない子どもが次々と拐かしにあっていた。風烈廻り与力の青柳剣一郎は現場付近にいた若い飴売りに目をつける。だが、不審な乞食に惑わされ剣一郎は男を見失う。奉行所は総力を挙げ拐かし犯捕縛を目指すが、新たな殺しが発生。相方を殺された“三河万歳”の太夫が、相次ぐ事件を解く鍵となるのか? 大好評の人情時代シリーズ!
  • 虚空伝説・餓鬼草子の剣
    -
    関八州に狼煙が上がり、祠に一枚の絵が打ちつけられた!現世の生き地獄を描いた「餓鬼草子」――この絵が刺客・矢月繋とのかけ橋である。将軍家治を巡る機密保持のため一族を抹殺され、いかなる殺しも請け負う鬼神と化した矢月の復讐行が始まる!

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  • 国士無双
    3.0
    「彼がいなければ天下は取れなかった」と漢の高祖・劉邦に言わしめた天才武将・韓信。著名な故事ともなった「股潜り」の屈辱に耐えて身を起こし、韓信はいかにして兵法の常識を破る「背水の陣」をなし得たのか? 項羽を追いつめた豪雄の波瀾万丈!

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  • 心変わり 風烈廻り与力・青柳剣一郎[63] 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    4.0
    「あと一度という気持ちが命取りになりましょう」 剣一郎を嘲笑うかのように押込み強盗の一味と思しき男が殺される。 裏切りか、それとも―― 盗賊の末路は!?  火付盗賊改を翻弄するかのような押込みがこの二年間、続いていた。決して人は殺めず、狐の神楽面をかぶっているという。 盗んだ金はしめて七千両余。業を煮やした老中が、青柳剣一郎に密かに探索を命じる。すると剣一郎は火盗改の動きに不審を抱く。盗賊に手の内が洩れているのでは? やがて一味とおぼしき男に目を付けた矢先、刺殺体となって川に浮かんだ!
  • 『古事記』の謎 神話が語る日本秘史
    -
    「古事記」とは一体、何なのだろう?官報のような「日本書紀」と比べ、人間味溢れる最古の古典文学の風格備える「古事記」。そこには古代人の意識・ライフスタイル、生活感情を知る手がかりがある。原典を忠実に小説化した第1部と、その現代的解釈を試みた第2部の構成で、「古事記」の謎に迫る。
  • 近衛文麿と日米開戦――内閣書記長官が残した『敗戦日本の内側』
    4.3
    昭和史の貴重な記録を読み解く。日本が太平洋戦争に突入していく重要な時期に国政を担った、第二次・第三次近衛文麿内閣。その内閣書記官長を務めた富田健治によって、戦後に書かれたのが『敗戦日本の内側――近衛公の思い出』である。そこには、近衛らが緊迫する国内外の情勢にいかに対応したかが、当事者しか知りえない舞台裏と共に、息づかいまで感じられる筆致で綴られている。解説は、昭和史研究の第一人者である川田稔名古屋大学名誉教授。会話などからも歴史的価値を見出し、読み解いていく。はたして、日米開戦は不可避だったのか、それとも――。
  • 最低の軍師
    4.0
    永禄八年、上杉輝虎(謙信)が義を掲げ、下総国臼井城に侵攻を開始した。総勢一万五千といわれる上杉軍に対し、臼井の兵は二千ほど。後ろ盾となる北条家からの援軍は、わずか二百五十余であった。抗戦か降伏か、紛糾する城内をまとめるため、北条の武将松田孫太郎は道端の易者を軍師に仕立てた。白井浄三である。ところが、浄三は想像を絶する奇策を次々と画策し…。 歴史小説界に超彗星現る!
  • 桜の下で 風烈廻り与力・青柳剣一郎[61] 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    4.0
    もう俺の手は汚れちまったんだ。 一生逃げるか、別人として生きていくか―― 江戸を追われた男のある目的の前に立ちはだかる邪魔者とは?  青柳剣一郎は、剣術の師・真下治五郎から元足袋屋の主人・幸助の力になってほしいと内密に頼まれる。治五郎の眼には深い事情を抱えているように映ったのだ。 早速剣一郎が調べると、主人は数年前に店を畳んで行方知れずになっていた。さらに、人相も異なる。 そんな折、不審な遊び人風の男が幸助の元に現れ……。 治五郎が会っている幸助は何者か? 意外な因縁が浮上する!
  • さむらい 修羅の剣
    -
    佞臣・深田喜兵衛を斬る―そう集められた七人の藩士たち。 だが暗殺成功後、首謀者に裏切られ、闇討ちをかけられる。命からがら逃げ延びたのは畑中宗次郎、篠田弥八郎、宇田川峰吉の若き三人だけだった……。 汚名を着せられ藩から追いつめられる中、徐々に明らかになる黒幕の狙い。 そして藩が虐げていた山の民の助勢を得た時、修羅となった三人の反攻が始まった!
  • さむらい 死恋の剣
    -
    浪人者に絡まれていた武家娘を、一刀流の若武者・待田恭四郎が救う。娘は一刀流と対立する派の道場主の娘・芳江だった。許されざる恋に落ちる二人。一方、藩の内紛が激化し、恭四郎の父が刺客に襲われ命を落とす。背後に芳江の父の影を見て…。恋か、武士の生き様か?懊悩する若武者の凄愴なる剣豪成長小説。
  • さむらい 青雲の剣
    4.0
    「侍らしく、生きよ」藩の内紛に巻き込まれ切腹した父の遺言。若き秋月信介は極貧生活に耐え忍び、剣術の研鑽を積む日々。やがて成人した信介を待ち受けていたのは、あの内紛の再燃だった。己を捨て死地に赴く“もののふ”の極限の姿を描く、凄まじくも清冽な剣豪小説!
  • 潮鳴り
    4.2
    生きることが、それがしの覚悟でござる――。俊英と謳われた豊後・羽根藩(うねはん)の伊吹櫂蔵(いぶきかいぞう)は、狷介さゆえに役目をしくじりお役御免、今や〈襤褸蔵〉(ぼろぞう)と呼ばれる無頼暮らし。ある日、家督を譲った弟が切腹。遺書から借銀を巡る藩の裏切りが原因と知る。前日、何事かを伝えにきた弟を無下に追い返していた櫂蔵は、死の際まで己を苛む。直後、なぜか藩から弟と同じ新田開発奉行並として出仕を促された櫂蔵は、弟の無念を晴らすべく城に上がる決意を固める……。落ちた花を再び咲かすことはできるのか? 『蜩ノ記』(ひぐらしのき)の感動から二年。〈再起〉を描く、羽根藩シリーズ第2弾!
  • 刺客殺し 風烈廻り与力・青柳剣一郎[4] 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    3.8
    斬るか斬られるか、絶命剣! 藩から受けた非情な密命とは……青柳剣一郎と剣道場で同門だった浦里左源太は、陸奥(みちのく)の藩に仕え幸せな家庭を築いているはずだった。ところが左源太の零落した姿が江戸で散見され、首をざっくりと斬られた武士の死体が見つかる。それは絶命剣という恐るべき技で、左源太がまさに体得しようとしていたものだ。何故家族を捨て、刺客となって帰府したのか? 風烈廻り与力の剣と人情が冴える傑作!風烈廻り与力シリーズ第4弾!
  • 七福神殺し 風烈廻り与力・青柳剣一郎[5] 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    4.3
    悪名高い豪商だけを狙い、誰も傷つけぬ。盗むのは五百両以内。七福神の面を着けた七人の盗賊は義賊として庶民に歓迎された。風烈廻り与力青柳剣一郎は、御奉行から七福神捕縛の厳命を受けた。そんな折、辻斬りに殺された男が一味の一人と判明。さらに七福神が次々と消されていく。誰が何の目的で? 青痣(あおあざ)与力の人情裁きの剣が冴える、人気シリーズ第5弾!
  • 品川宿仇討ち稼業
    -
    稼業は食うや食わず、情にほだされやすい優男・乾勝之助 だが、剣は強し! 廻国修行と薪割りで鍛えた剣技が光る快作時代小説 仇討ち助太刀仕り候――浪人乾勝之助の稼業は頼まれて仇を探し、討つ手伝いをすること。実は勝之助自らも仇を探していた。 勘定所の役人だった父太兵衛は、公金横領の汚名を着せられ殺害されたのだ。勝之助は稼業の傍ら下手人らしき元岸和田藩士志摩源次郎を追う。 ある日、幼い姉妹の依頼に勝之助は動揺する。姉妹の仇は志摩その人で……。情に厚い快男児の活躍を描く!
  • 情けの花道 品川任侠お宿
    -
    「どなた様も、うちにげそをつけた限りは親戚同様。ごゆるりお寛ぎくだせえまし」 旅籠『極楽楼』を取り仕切るのは、侠客一家!? 義理と人情に笑って泣ける! 戯作者の瀬川静馬は、叔父の辰蔵が開いた旅籠『極楽楼』に長逗留することに。そこは表向き、飯盛女も置かない真っ当な旅籠だが、取り仕切るのは侠客・雷辰一家だった! 失踪した兄を弔う娘、名料亭を追い出された板前、苛烈な虐めに遭いお城から逃げ出してきた大奥女中…… 曰くつきの宿泊客を誰も彼も取り込んで、義と礼を重んじる一家が大騒動を繰り広げる!
  • 野望(上) 
    4.0
    「本邦初の軍師役をおかれませい。天下を制するには、まず信濃を併呑することでござる」――後の信玄となる甲斐の若き国主・武田晴信に仕官を求めた異相の男・勘助は、傲岸にも自身をそう売り込んだ。単なる国主に過ぎぬ晴信に天下獲りへの野望が芽生え、神算鬼謀にして稀代の名軍師・山本勘助が誕生した瞬間であった。歴戦の古強者たちの意見はすべて過去の経験から割り出されており、新しい考え方を認めようとしない! 世代交代、情報操作、買収、合併……現代ビジネスマンの心に刺さる、まさに命懸けの戦国時代を活写。真田一族も活躍! 『言霊(ことだま)』『逆説の日本史』の著者が描く、傑作歴史巨編!
  • 死化粧 介錯人・野晒唐十郎〈十二〉
    3.7
    闇に浮かぶ白い貌に紅をさした口許。白皙異形の浪人が瞬く間に二人の侍を切り捨てた。 無造作に剣を下げた秘剣下段霞は、太刀筋が読めない。 それを遣う最強の刺客・石神喬四郎が唐十郎の前にたちはだかる。 藩の内紛に巻き込まれた、唐十郎、師範代弥次郎、助造の壮絶な闘いの行方は?
  • しびとの剣 戦国魔侠編
    -
    鬼が棲むという陸奥・安達ケ原。「いつの日か倅・紫靡帝(しびと)が甦り、御家の再興を果たさん」戦いに敗れた冴月家当主・家虎は嫡男の骸を抱いて呪いの言葉を吐いた。それから百年、「一人で万騎を倒す」と謳われた美貌の紫靡帝が剛刀「羅刹」を手に復活、下剋上の世に踏み出す!

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  • 軍鶏侍
    3.9
    闘鶏の美しさに見入られ、そこから必殺剣を編み出した隠居剣士・岩倉。その腕を見込んだ筆頭家老の呼出しに応じたがために、藩の政争に巻き込まれてしまう。必殺剣を巡る暗闘の結末は意外にも…。流麗な筆致で武士の哀切を描く、静謐なる時代小説誕生。

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  • 軍鶏侍【合冊版/全7巻】
    4.0
    闘鶏の美しさに見入られ、そこから必殺剣を編み出した隠居剣士・岩倉。その腕を見込んだ筆頭家老の呼出しに応じたがために、藩の政争に巻き込まれてしまう。必殺剣を巡る暗闘の結末は意外にも……。 流麗な筆致で武士の哀切を描く、静謐にして彩り豊かなる時代小説。番外編「遊び奉行」含むシリーズ7作の合冊版! 【収録作品】 『軍鶏侍』 『獺祭 軍鶏侍』 『飛翔 軍鶏侍』 『水を出る 軍鶏侍』 『ふたたびの園瀬 軍鶏侍』 『危機 軍鶏侍』 『遊び奉行 軍鶏侍外伝』
  • 秋霜
    4.1
    一揆から三年、豊後羽根藩の欅屋敷で孤児を見守り平穏に暮らす楓の許を、謎の男・草薙小平太が訪れる。彼には楓の元夫で、大功を挙げた後、藩主・三浦兼清の旧悪を難じ上意討ちに遭った前家老・多聞隼人と因縁があった。だが、楓と出会った刹那、小平太の中に一つの想いが芽生える。やがて兼清の罪を断じ羽根藩の改易を目論む幕府の巡見使来羽の時が迫る中、旧悪を知る楓たちには藩の魔の手が……。人を想う心を謳い上げる、感涙の羽根藩シリーズ第四弾!
  • 秋雷 風烈廻り与力・青柳剣一郎[21] 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    4.0
    秋雨の降りしきる江戸で、不可解な殺しが頻発する。殺されたのは屈強な男ばかり。いずれも針で"盆の窪"を突かれていた。探索の末、ホトケは盗賊"霞の陣五郎"一味だと判明。盗賊同士の仲間割れなのか、それとも…。火付盗賊改めも捕縛に乗り出す中、奉行所の威信を賭け、青柳剣一郎に密命が下された! 見えざる下手人の正体とは? 剣一郎の眼力が冴える!
  • 朱刃 風烈廻り与力・青柳剣一郎[23] 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    3.8
    日本橋の鼻緒問屋が"朱雀太郎"を名乗る押込みに襲われた。奉行所と火盗改めが競って捕縛に乗り出すも、殺しや火付けをも厭わぬ凶行が繰り返される。青柳剣一郎は、狙われた商家が江戸の東に偏ることと、南を表すはずの"朱雀"の異名に違和感を覚え、手掛かりを追う。しかし、一味の秘密に迫る青柳父子の前に、思いがけない強敵が! 瞠目必至のシリーズ新展開。
  • 春雷
    3.9
    鬼隼人、許すまじ――怨嗟渦巻く豊後・羽根藩。新参の多聞隼人が“覚悟”を秘し、藩主・三浦兼清を名君と成すため、苛烈な改革を断行していた。そんな中、一揆を招きかねない黒菱沼干拓の命を、家老就任を条件に隼人は受諾。大庄屋の〈人食い〉七右衛門、学者の〈大蛇〉臥雲を召集、難工事に着手する。だが城中では、反隼人派の策謀が蠢き始めていた……。著者畢生の羽根藩シリーズ第三弾!
  • 白菊の声 風烈廻り与力・青柳剣一郎[51] 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    3.5
    「あっしは、殺ってねえ」無実を叫ぶ職人と、それを信じる許嫁。だが、処刑の時迫る!愛する男の濡れ衣を晴らしてほしい―風烈廻り与力青柳剣一郎は、おくみという町娘から急な嘆願を受ける。聞けば許嫁である指物師の与吉が道具商殺しの罪で捕縛されたという。無実を信じるおくみの切なる願いに同情し、剣一郎を探索を始める。しかし、次々と与吉に不利な証が出てきて、ついには裁きが下ってしまう。極刑のときが迫る中、剣一郎は正義を為せるか?
  • 取替屋 新・神楽坂咲花堂
    -
    義賊か! 大悪党か! 謎の怪盗が跋扈(ばっこ)する中、江戸にあの男が還ってきた! 刀剣目利きの上条綸太郎は、ある日、名匠・虎徹(こてつ)の流れを汲む刀鍛冶とともに刀を作り続ける香苗と出会う。藩主の御側役だった香苗の夫は、主君の刀を失くし切腹したが、後に濡衣だと判明。香苗は自ら作った刀で夫の仇を討つという。だが、彼女の工房には骨董の贋作も多く、お宝と贋物をすり替えて盗む取替屋の疑いが浮上すると……。江戸に舞い戻った綸太郎が再び快刀乱麻を断つ、シリーズ新展開の第1弾!
  • 真三郎捕物帖
    5.0
    泰平の世に、威張り散らすだけで能のない武士は無用だ――毎日を遊び暮らす大名家の若様・真三郎の望みは勘当されること。だが色男の真三郎を町家の女たちが放っておかぬ。江戸情緒溢れる市井を背景に、利権を貪る悪人たちに剛剣振るう若様の活躍を描く痛快時代小説!

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  • 師弟 新・軍鶏侍
    3.5
    跳べ、若軍鶏(わかしゃも)よ! 息子や弟子たちの成長と旅立ちを見守る日々…。七年の歳月が過ぎ、齢(よわい)五十四となった園瀬藩の道場・主岩倉源太夫。だれにも避けることのできぬ“老い”を自覚しつつも、かつて退けた剣士の挑戦を再び受けて立つ。挑戦者の註文は「真剣で」だった―(『歳月』)。道場を開いて弟子を持ち、後添いにみつを娶って、思いがけず子を得た源太夫。息子の成長と旅立ち、弟子の苦節と克服を見守る、逃徹した眼差しの時代小説4篇を収録。軍鶏侍シリーズ新展開の第1弾!
  • 新選組(上)
    4.0
    二階の志士たちが総立ちになる気配がした。近藤につづいて永倉、沖田らが階段を駆け上がった。新選組五人対二十人、その名を世に轟かせた池田屋騒動の始まりであった。江戸・試衛館に集った名もなき男たちが、幕末の動乱に自ら飛び込み最強の刺客集団が誕生する。近藤勇、土方歳三らの少年時代から血塗られた絶頂期を描く森村版「人間」新選組である。《全二巻》

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  • 新・幕末風雲録1
    4.0
    天才剣士と名高い風戸俊策は、小栗上野介のためなら死ねる覚悟で幕末の動乱を生き抜いてきた。折りしも大老井伊直弼が凶刃に斃れ、倒幕攘夷の急先鋒だった清河八郎が幕府の信を受け、浪士組を結成した。無二の親友・土方歳三が浪士組入りしたのを傍目に、俊策は、治安維持のため新設された浪人奉行所の同心となった…。激動を駆け抜けた天才剣士の群像!

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  • 示現流始末――請負い人阿郷十四郎
    -
    清の康熙帝の末裔にして浪々の身・阿郷十四郎のもとに、薩摩藩を揺るがす国禁の密書を取り戻せの依頼がきた。同じ頃、十四郎目掛けて中国独特の手裏剣・脱手ひょうが放たれた。同じく中国特有の武器・拐(杖)を操る刺客、さらに示現流の強豪が三すくみで十四郎を襲う!
  • 地獄街道――月夜に待つ女
    -
    埃まみれの道中合羽、腰には錆びた長脇差、うらぶれた身なりに似合わぬ髷の銀簪…喧嘩剣法で知られた小仏の新三郎は、一人の女を捜していた。“武州深谷生まれのお染”…心臓病みの新三郎を介抱し、二両と銀簪を施してくれた恩人だった。だがその道行きには皮肉な結末が待っていた!

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  • 地獄の辰 犯科帳
    4.0
    「水、水だよ…」袈裟掛けに斬られた夜鷹が遺した謎の言葉。両替屋の娘殺害の最後の目撃者だった。口封じめのためか。「水」の意味するものは?蛇蠍の如く嫌われる深川堀川町の岡っ引き辰造・通称“地獄の辰”。めっぽう切れる頭脳と二尺一寸の長十手が江戸の悪を抉り出し、断つ!

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  • 擾乱、鎌倉の風(上) 黄昏の源氏
    5.0
    『信長の軍師』の著者の渾身作! 坂東武者にとって鎌倉殿とは何者だったのか 源頼朝による武家政権の確立は関東の御家人に何をもたらした? 源義仲が平氏を退け入京を果たした。だが、清和源氏の嫡流である源頼朝は関東で挙兵するも京を目指さなかった。朝廷の権謀術数を嫌い、北条氏ら坂東武者の頂点として鎌倉で武家政権の足場を固めていく頼朝。 さらに、平氏滅亡後、弟の義経討伐を名目に全国に守護、地頭を置くことに成功、朝廷に勝るとも劣らない力を得た。やがて、頼朝は政敵を次々に排し……。
  • 陣借り平助
    4.3
    「魔羅賀平助、ご助勢仕る」――緋色の愛馬を駆って颯爽と戦場に進み出た巨躯の若武者。人呼んで“陣借り平助”。名刀・志津三郎を腰に佩き、赤柄の傘鎗を自在に操る、並はずれた勇者であった。 そもそも安芸国厳島合戦で、毛利元就の陣を借り、無類の戦功を挙げた平助。以後、名だたる合戦で、必ず寡兵・劣勢の陣に加わることを信条とし、さらに士官の野心を微塵も持たぬ彼の名は、瞬く間に戦乱の世に轟いた。 今日もまた合戦に赴く平助。主は織田信長、敵は今川義元、向かうは尾張桶狭間。はたして平助を待ち受けるものは……。時代小説界随一の俊才が放つ、痛快無比の一大戦国ロマン、待望の電子化!
  • 人生を二度生きる――小説 榎本武揚
    4.5
    幕臣でありながら五稜郭落城後、請われるまま明治新政府に奉職し、世に「裏切り者」と嘲られた榎本武揚。なぜ榎本は、残された命をかつての仇敵に捧げ、新政府の礎作りに邁進したのか? 動乱の時代、二つの政府に仕えた男の信念と活躍を描く歴史長編。

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  • 鈴河岸物語
    -
    江戸下町・鈴河岸の一丁長屋で暮らす鈴づくり職人・剣次郎には、自慢の宝があった。代々伝わる“長十手”、どんな刀より硬く立派な代物だ。そんな剣次郎のもとにある日、町方与力から辻斬りの刀を折れとの密命が届いた…!

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  • 戦火のオートクチュール
    4.3
    江戸川乱歩賞作家の渾身作! 圧倒的リアルで描く、極上の歴史ミステリー! 祖母の形見は血塗られたシャネルスーツ ココ・シャネル、エヴァ・ブラウン、アドルフ・ヒトラー、そしてひとりの日本人女性―― 占領下のパリに秘された謀略とは? 祖母が遺したのは、血に染まったシャネルスーツだった。 遺品の謎を解くため、フリーライターの結城真理は疎遠だった母とフランスに赴く。祖母は第二次世界大戦中、外務省一等書記官の娘としてナチ占領下のパリにいた。その足跡を辿ると、驚愕の事実が。歴史上のある人物を巡る謀略が浮かび上がったのだ。 約80年の時を経て、祖母が胸に秘めていた秘密が明らかに! 【『マドモアゼル』(島村匠名義)改題作品】
  • 双蛇の剣 介錯人・野晒唐十郎〈四〉
    4.0
    鬼面の男は両手の剣で天空を突いて構えた。鞭の如くしなる双蛇の剣……。 その妖しき男は江戸各所で残虐な振る舞いをしている夜盗・鬼火党の仲間であった。 小宮山流居合の達人・野晒唐十郎を邪剣が襲う! 疾走感溢れる、これぞ痛快時代小説!人気シリーズ第四弾!

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  • それからの四十七士
    3.5
    実に怪しからぬ元禄の御代。命運を握るは死をも厭わぬ男の中の漢たち。“火の子”と恐れられた新井白石と、“眠牛”と謗られた大石内蔵助。大人気シリーズ「取次屋栄三」著者の真骨頂!――六代将軍の有力候補である徳川綱豊は、吉良家との刃傷沙汰に対する赤穂藩への厳罰に関心を示した。そして、筆頭家老の大石内蔵助に魅かれる。元禄の御世に憤慨する侍講の新井白石とともに、仁の心を持つ武士を求めていたのである。二人は紀伊國屋文左衛門らを巻き込み浅野家再興に尽力する。しかし、運命は綱吉と柳沢吉保の陰謀から、討ち入りへと転がり落ち……。
  • そんな夢をあともう少し――千住のおひろ花便り
    3.0
    千住の遊女おりんは、昨夜も茶を引いた。岡っ引きの幸助が捕物でしくじり、来なかったからだ。このままでは、おりんは他所へ売り飛ばされる。焦る遣り手のおひろに、やる気のないおりん。そこに現れたのは……(「女郎花」より)。深くて暗くて絶対に埋まらない男女の溝。おひろは、それを少しでも埋めようとする。飯盛旅籠を舞台に、人生の機微を描いた傑作時代小説。
  • 百まなこ 高積見廻り同心御用控
    -
    定廻りに加勢し、大捕物で手柄を立てた高積(たかづみ)見廻り同心・滝村与兵衛。見込まれて新たな探索を命じられる。五年前から〈百まなこ〉と呼ばれる面をつけ、極悪人のみを殺す義賊が横行していた。南北奉行所ともに威信をかけて捕縛を競うも、正体は杳として知れない。与兵衛は江戸一の悪党“千頭(せんず)の駒右衛門”に接近、〈百まなこ〉を炙り出そうとするが…。気鋭の著者による文庫書き下ろし、痛快時代小説!
  • 高積見廻り同心御用控【合冊版/全3巻】
    -
    南町奉行所の高積(たかづみ)見廻り同心・滝村与兵衛、通称“滝与の旦那”。 普段は、荷の積み降ろしに違反や乱雑な振る舞いがないか、人出が多いところで荷を広げ、通行の邪魔をしていないか取り締まるのがお役目だが、お店や町屋の様子に詳しいことから年番方与力に見込まれ、市中を騒がす事件の探索を命じられるようになるが……。 名手が描く人情時代小説、全3巻を収録した合冊版。
  • 獺祭―軍鶏侍
    3.7
    逆恨みから闇討ちを受け、果たし合いまで申し込まれた岩倉源太夫。秘剣・蹴殺しで敵を倒し、その技を弟子たちに見せたのだが……。緑美しき南国・園瀬を舞台に、剣の師として峻烈に生きる源太夫の姿を描く傑作時代小説、大好評「軍鶏侍」シリーズ第2弾!

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  • ちとせ
    4.4
    【第3回京都文学賞〈中高生部門〉最優秀賞受賞作】 京の街は、夢の見方を教えてくれる―― 明治五年、博覧会の開催に沸く京。故郷丹後で天然痘にかかり失明の不安を抱えた少女ちとせは、鴨川でひとり三味線を弾いていた。 素朴な調べに声をかけてきた俥屋の跡取り藤之助に誘われ、見知らぬ街をめぐるちとせ。閉じてゆく視界の中で懸命に焼き付ける、折々の風景、都の人々。 一心に弾く三味の音は、やがて新たな光となり……。 揺れ動く少女の葛藤と成長を、17歳の新星がみずみずしく繊細な筆致で描く。
  • 知謀の虎――猛将加藤清正
    -
    「天下の英雄」か「侵略の鬼」か…秀吉の朝鮮出兵で名を上げた猛将・加藤清正は、日韓でまったく正反対の評価を下され、様々な伝説に彩られている。ところが、その素顔は合理主義で理財家、しかも世渡り上手。猛将とはおよそかけ離れたものだった。日・中・韓の資料を駆使し、清正伝説の虚実を抉る歴史大作!

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  • 月のうらがわ
    4.1
    深川の新兵衛長屋に住む十三歳のお綾。三年前に母を亡くしたが、大工の父直次郎、弟正太と慎ましく暮らしていた。 ある日、父の朋輩重蔵の店賃滞納で揉めている中、隣に坂崎清之介という写本を生業とする侍が越してきた。 本好きのお綾は、部屋の片づけを束脩代わりに坂崎に手習いを見てもらうことに。そこで書きかけの本 『つきのうらがわ』を見つける。 子が亡き母の住む月へ辿りつこうとする物語だった。 「続きを考えさせてくれませんか」とお綾は頼みこみ、正太と重蔵の子おはると一緒に考え始める。 次第に子どもたちは優しい坂崎を慕うようになる。だが、坂崎には人を殺して生国を追われたという噂があった――。
  • 辻斬り始末――請負い人阿郷十四郎
    -
    倭寇伝来の剣法を操るよろず請負い人・阿郷十四郎のもとに、奇妙な依頼が舞い込んだ。盗まれた宝剣を女郎屋から奪還してきてほしいという。だが、その剣にはある秘密があった。幕府の中枢を脅かす辻斬り事件がその剣で行なわれていたというのだ。剣の湮滅をめぐり忍び寄る危機。影流に端を発する十四郎の剛剣が唸る!
  • 辻斬り秘帖
    -
    江戸市中では辻斬りが横行。浅草界隈では女が後ろから、麻布界隈では男は前から。離れた場所で同日同夜に起こる辻斬りに定廻り同心の佐久間兵衛は頭を抱えていた。そんな矢先、同僚が刺殺された。なんと局部を切り取られ、痴情のもつれによる女の仕業かと思われたが…。

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  • 罪滅ぼし 風烈廻り与力・青柳剣一郎[62] 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    5.0
    人助けか、死に場所を求めていたのか―― 付け火で燃え盛る家に飛び込んだ男が、命と引き換えに守りたかったものとは? 剣一郎、己の無力さに懊悩する! 女の絶叫が昼間の露月町に響き渡った。燃え盛る家に赤子が取り残されていたのだ。青柳剣一郎が駆けつけると、火中へ飛び込む男が。鋳掛屋の長次だ。 その勇気に感心した剣一郎は、出火の原因とともに長次の素性を調べると、過去にも子どもの命を救っていたことがわかる。 なぜ危険を顧みず行動できたのか? さらに付け火と判明し、剣一郎はある推測に苦悶する!
  • 天を灼く
    完結
    3.3
    元服を目前に控えた伊吹藤士郎は、天羽藩上士の嫡男として何不自由ない生活を送っていた。 だが突然、父の斗十郎が、豪商と癒着した咎で捕縛されてしまう。無実を信じながら母や姉と共に不安な日々を過ごす中、ついに斗十郎に切腹の沙汰が。 一目会うべく牢屋敷に忍び込んだ藤士郎に、斗十郎は介錯を命じるが……。 ひたむきな生を描く青春時代小説シリーズ、第一弾!
  • 天保・怪盗鼠小僧次郎吉
    -
    天保三年の春、鼠小僧が軽い気持ちで盗んだ匂い袋は松平家代々の家宝であった。八代将軍吉宗の形見分けである匂い袋…。老中松平康任は極秘裡に奪還すべく、盗賊紫小僧を放ち、さらに鼠小僧の偽者を餌に恐るべき策を練っていた――!

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  • 天保・国定忠治無頼録
    -
    鉄砲や槍を武器に20人の子分を連れ、捕まれば磔の関所破りもなんのその。賭場荒し、闇討ちと、無法の限りを尽くした忠治の悪業、ここに極まれり!血に染まった長脇差を手挾んだ当代一の侠客・国定忠治の姿を描いた白熱の時代巨編!

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  • でれすけ 常陸の鬼・佐竹義重
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    【文庫版特別書き下ろし「佐竹義重略伝」収録】 されど、佐竹は負けませぬ。 豊臣、石田、徳川――覇者と対峙し激動の戦国末期に 家を護り抜いた父子の意地。 かつて鬼と恐れられた荒武者、佐竹義重。子・義宣に家督を譲り隠居の身となった男に、天下統一を成した豊臣秀吉から常陸平定の命が下る。 佐竹家の悲願成就へ乗り出す義重だったが、義宣から届いたのは御家存続すら揺るがす報せだった。終わりゆく戦国の世で変化に戸惑う義重と、己のやり方で権力と渡りあう義宣。 名門佐竹家を護り抜いた父子の勇姿を描く歴史小説。
  • 秘する花 刀剣目利き 神楽坂咲花堂
    完結
    4.0
    人の心の真贋も見抜く! 刀剣鑑定師にして名うての剣士、江戸に参上! 馬喰町から上州の駆け込み寺に向かったはずの女が、神楽坂の三日月坂で息絶えた。死因はわからず、爪が割れるほど土を掴んだ女の両手が無念さを物語っていた……。京に本店を構える刀剣鑑定で著名な「咲花堂」。その江戸店(だな)を任された上条綸太郎(かみじょう・りんたろう)は女の死に疑念を抱くが……(『秘する花』)。文化文政の江戸を舞台に、刀剣や骨董を鑑定する綸太郎の鋭い眼力が人の心の真贋をも見極める、書下ろし傑作時代小説シリーズ第1弾!
  • 遠山金四郎女難旅
    3.0
    名町奉行の誉れ高い遠山金四郎の若き日は、自由気ままな風雲児であった。れっきとした直参旗本ながら、体に纏うは褌一本。今日も、見事な桜吹雪の刺青を肩に散らして、颯爽と中仙道をゆくのであった。道ですれ違った十六歳のお恵はプッと吹き出すやいなや、たちまち彼に惹かれてしまった。「旅は道連れ」とばかり、二人の珍妙な旅が始まるが…。女にもてるが、次々と舞い込む厄災も、また女ゆえのこと。人を学び、世を学ぶ、若き日の金四郎の旅を描く、痛快時代小説。

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