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Posted by ブクログ
「蛍草」のようなハッピーエンドものもないではないと思うが、葉室麟の時代小説は切ない。
羽根藩新参の多門隼人は、御勝手方総元締として苛烈な改革を行っている。農民からは鬼隼人として恐れられ嫌われ、藩の同僚、上役からも足を引っ張られても、藩財政を立て直し藩主を名君と成すために突き進んでいる。そんな中、藩として過去に失敗し断念している黒菱沼干拓の命が下る。
隼人を助け支え、開拓に協力する人物が現れる一方、藩内では隼人追い落としのため百姓一揆まで策謀される。そして佳境へ。隼人の真の思いは、運命は、、、
欅屋敷の謎の女性や隼人のもの周りの世話をする出入りの商人の女房おりうも隼人を案じ慕う。この二人の女性の生きざまも切ない。
Posted by ブクログ
羽根藩シリーズ第2弾。
続編ともいうべき『秋霜』を先に読んでしまった。
そのため、鬼隼人とも称される主人公の最期がわかったまま読み進めることになった。
それでも、主人公の覚悟を秘した行動に最後まで引き付けられた。
「世のためひとのために尽くした者は、それだけで満足するしかない。この世で、ひとに褒められ栄耀栄華を誇るのは、さようなものを欲してあがいた者だけだ。ひとに褒められるよりも尽くすことを選んだ者には、何も回ってこない・・・」
そんな思いと覚悟を持った者は、現代に果たしているだろうか。違和感なく描けるのが時代小説であり、だからこそ我々は時代小説に惹かれるのだろう。
Posted by ブクログ
面白かった!
羽根藩シリーズ第3弾!
帯にある通り、「鬼」の生きざまを通して「正義」を問う物語。
羽根藩って藩主に恵まれないのね。それが共通点な気がしてきました(笑)
ストーリとしては、
豊後羽根藩の多門隼人は「覚悟」を秘し、藩主を名君となすため、「鬼」となって、苛烈な改革を断行しています。ついたあだ名は鬼隼人。鬼隼人に対する怨嗟渦巻く中、さらに厳しい黒菱沼干拓の命をうけることに。ひと癖もふた癖もある大庄屋の「人食い」七右衛門と学者の「大蛇」臥雲を召集し、その難工事に着手します。一方で、城中では、反隼人派のさまざまな謀略が..
そうした中、使命を果たすための隼人の行動には心打たれます。
本当の「悪人」とは何か?
そして「正義」とは何か?
鬼隼人の生き様だけでなく、七右衛門、臥雲の生き様を通して我々読者に問いてきます。
さらに隼人をそこまで突き動かす「モノ」とは..
秘めた思いとは..
そして覚悟..
とってもお勧め!
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