春雷

春雷

770円 (税込)

3pt

鬼隼人、許すまじ――怨嗟渦巻く豊後・羽根藩。新参の多聞隼人が“覚悟”を秘し、藩主・三浦兼清を名君と成すため、苛烈な改革を断行していた。そんな中、一揆を招きかねない黒菱沼干拓の命を、家老就任を条件に隼人は受諾。大庄屋の〈人食い〉七右衛門、学者の〈大蛇〉臥雲を召集、難工事に着手する。だが城中では、反隼人派の策謀が蠢き始めていた……。著者畢生の羽根藩シリーズ第三弾!

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春雷 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    最高に良かった。主君と家臣、武士と農民、親と子、男と女、様々な関係が描かれる中で、悲しい生き方しかできない男の姿が活写されてた。それぞれの人物がとても良く描かれてて大変感情移入をしてしまった。最後の行を読み終わったところでいろんな感情が溢れて大泣きしてしまった。誰もがみんな言葉足らずに思えて、なのに

    0
    2024年06月21日

    Posted by ブクログ

    体裁や人目を気にして生きるのではなく
    自分の信念・生き方を変えることなく突き進んでいく
    人は変えられずとも、自ら変わることはできるし、その種を蒔くことはできる。

    鬼隼人らに、良くも悪くも違和感が拭えぬまま読み進めていた自分も、世で言う善悪、その人の言動のみに目を向けて判断する善悪に惑わされているこ

    0
    2025年05月17日

    Posted by ブクログ

    羽根藩シリーズ3作目
    1作目の蜩の記の秋谷と同じく、この作品の隼人も逃げることなく死ぬことを選ぶ。最後は同じだけれど秋谷は静の人、隼人は動の人に思える。覚悟をしてからは嫌われ恨まれることも厭わない激しい人生。隼人、大庄屋の七左衛門の己の信じるところを曲げずにむかえる死に様は壮絶です。
    隼人の「悪人」

    0
    2024年07月31日

    Posted by ブクログ

    羽根藩シリーズの第3弾。
    シリーズといっても舞台になる藩が同じなだけで、それぞれの巻に話の繋がりは(たぶん)全くなく、時系列的な関係も分からない。シリーズとして唯一の共通点は主人公が気高いこと。気高さの表し方はそれぞれ異なるものの、根底にある印象が同じだという他に類を見ない構成です。今回は真の目的を

    0
    2022年08月31日

    Posted by ブクログ

    「蛍草」のようなハッピーエンドものもないではないと思うが、葉室麟の時代小説は切ない。
    羽根藩新参の多門隼人は、御勝手方総元締として苛烈な改革を行っている。農民からは鬼隼人として恐れられ嫌われ、藩の同僚、上役からも足を引っ張られても、藩財政を立て直し藩主を名君と成すために突き進んでいる。そんな中、藩と

    0
    2022年05月30日

    Posted by ブクログ

    葉室麟さんの著作を読むたびに背筋が伸びる気がします。
    羽根藩シリーズ三作目、主人公は亡くなってしまうけれど、生きた軌跡はずっと引き継がれる。

    0
    2022年02月26日

    Posted by ブクログ

    3.5ぐらいの感じ。羽根藩シリーズの中では少し毛色が違う。いつもは理不尽さの中で個人が葛藤したり、がんばったりという話だが、その理不尽さが後にならないと分からない構成になっているので、何となく1人の武士の活躍の話なのかなと思えた。もちろん葉室麟の書く話なので、とても面白いし、全体としてのテーストも変

    0
    2020年11月21日

    Posted by ブクログ

    羽根藩シリーズ第2弾。
    続編ともいうべき『秋霜』を先に読んでしまった。
    そのため、鬼隼人とも称される主人公の最期がわかったまま読み進めることになった。
    それでも、主人公の覚悟を秘した行動に最後まで引き付けられた。
    「世のためひとのために尽くした者は、それだけで満足するしかない。この世で、ひとに褒めら

    0
    2019年11月29日

    Posted by ブクログ

    面白かった!
    羽根藩シリーズ第3弾!
    帯にある通り、「鬼」の生きざまを通して「正義」を問う物語。
    羽根藩って藩主に恵まれないのね。それが共通点な気がしてきました(笑)

    ストーリとしては、
    豊後羽根藩の多門隼人は「覚悟」を秘し、藩主を名君となすため、「鬼」となって、苛烈な改革を断行しています。ついた

    0
    2019年07月07日

    Posted by ブクログ

    内容(「BOOK」データベースより)

    “鬼隼人”許すまじ―怨嗟渦巻く豊後・羽根藩。新参の多聞隼人が“覚悟”を秘し、藩主・三浦兼清を名君と成すため、苛烈な改革を断行していた。そんな中、一揆を招きかねない黒菱沼干拓の命を、家老就任を条件に隼人は受諾。大庄屋の“人食い”七右衛門、学者の“大蛇”臥雲を招集

    0
    2017年12月06日

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