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子狐たちの災園
6歳の奈津江には、不思議な能力があった。誰かが失くしたものを探し出すことができるのだ。優しい両親とともに穏やかな日々を送る奈津江だったが、突然、立て続けに両親を失うという不幸が彼女を襲う。さらに、両親は自分の実の親ではないと知らされたのだ。呆然とする奈津江は、実姉を名乗る深咲に連れられ、父が経営する子どもたちの施設“祭園”に引き取られることになる。そこに暮らすのはわけありの少年少女たちだった。周囲を取り囲む黒い鬱蒼とした森、施設内をさまよう狐面の女、廃屋と化した“廻り家”と呼ばれる奇怪な祈祷所。やがて、奈津江の秘密が明かされるとき、惨劇が幕を開ける――。怪異と謎に溢れた極上のホラー・ミステリ。『災園』を改題。 -
実説 城谷怪談 撰集
1.「嗤う」 四十年輩の男性が、20年ほど前、大学卒業後、社会人1年目の盆に里帰りした時の体験。地元の友人と深酒をして実家まで歩いて帰る道すがら、地元唯一の小さな商店街に差しかかった時の事。なつかしい気持ちに誘われてフラフラとシャッター街になってる商店街を歩いているうちに、幼い頃聞かされた都市伝説を思いだす。ところが、実はその都市伝説はきっかけになった凄惨な事件があった事を知る事になるのだが・・・。 2.「電話ボックス」 雪降りしきる12月の札幌。当時中学生だったY君は、初恋の相手と毎夜のようにこっそりと電話をしあっていた。ある夜、Y君は母親に長電話を咎められ、自宅の電話を禁じられてしまう。仕方なく、家の前にある電話ボックスを使う事にしたのだが・・・。そこで彼を待ち受けていたのは背すじも凍る不可思議な体験だった。そして、謎に包まれていた怪体験はその数年後に思いもよらない形で真相を顕す事になったのだが・・・。 3.「壁のシミ」 7、8年前のこと。当時18歳だったミホちゃんは、上京して小さなワンルームで一人暮らしを始めた。昼は正社員、夜は大学の夜学に通うハードな毎日を過ごしていた頃、ある時期から自分の部屋の壁におかしなシミを発見する。やがて何かに突き動かされるように毎日そのシミを監察するようになるのだが、しばらくして、遂にそのシミが原因と思われる異変が彼女を襲う。霊感の強い友達によれば、7、8年前のある出来事が、実はまだ終わっていなかったという。 4.「玄関」 およそ10年程前、一人の若者が舞台俳優を目指して劇団に入団してきた。屈託なく華のある男ではあったが、ある夏の夜、彼が住まう一人暮らしのアパートに帰って来た時、立て続けに奇妙な体験に巻きこまれてしまう。初めての怪奇現象は、結局解決をみる事なく数日が経つ。そして、更なる恐怖が彼らを飲み込む事になる。果たして何が起きてどうなってしまったのか。 -
国道1号線怪談
見慣れた道、見知らぬ恐怖。 東京から大阪まで、東西を結ぶ日本の動脈・国道1号。 この道は、古の東海道を受け継ぎ、時代を超えて人々の恐怖を映し出す。 東京・日比谷公園の噴水から這い出る黒い塊。 神奈川・鶴見に出没する謎の“猿”。 静岡の海岸沿いに眠る首塚の祟り。愛知の神社に伝わる禁忌。 三重・1号線沿いの忌まわしい事故物件。滋賀・琵琶湖に沈む数々の事件。 京都・市内で忽然と消えた道。大阪・淀川の河川敷に埋められた闇――。 恐怖は、確かにこの国道に息づいている。 道を辿るごとに、異形があなたの日常を侵食する。 気鋭の怪談作家たちが紡ぐ、戦慄の書き下ろし実話怪談集。 -
怪談実話コロシアム 群雄割拠の上方篇
花房観音、入江敦彦、森山東、宇津呂鹿太郎、伊計翼、中山市朗。関西=上方を中心に活躍している6名の怪談作家がしのぎを削る、文芸バトルロワイヤルが開幕。関西を舞台に、ナンバーワンをかけた頂上決戦。 -
ひとり百物語
引っ越しして最初に住んだCマンションは、感じの良くない場所であった。ある晩、何かがどっしりと自分の上に乗っかっている夢をみた。男の声が言った。「抵抗すると家に火をつけるぞ」飛び起きたが、むろんそこには誰もいなかった。幽霊談から奇妙な話、涙を誘うやさしい怪談など、著者の体験、家族、友人知人たちから蒐集した百の怪異譚。 -
Kowaii
「壁」で第1回『幽』怪談実話コンテスト優秀賞を受賞した宍戸レイ。ダンサー、レースクイーン、通訳など異色の経歴を持つ、ガールズ怪談の秘密兵器がここに登場。入念な取材をもとに荒削りながらも洗練された独自の視点で怪異を描き出す。バーやクラブなど、夜の街で蒐集した妖艶なる怪談実話を収録。 -
あの女(オンナ)
オセロ・中島知子さんのことは他人事とは思えない。私も占い師の女に洗脳されていた! 岩井志麻子自ら「これを書くのが私のライフワーク」と語る、虚言占い師の女との驚愕の実話エピソードの数々。渾身の書き下ろし百枚を追加! 解説はノンフィクション作家の工藤美代子氏。 -
アナベル・リイ
一九七八年、久保田悦子はアルバイト先のスナックで、杉千佳代と出会った。舞台女優を目指す千佳代は所属する劇団で、『アナベル・リイ』のアナベル役を代理で演じるが、その演技はあまりに酷く、惨憺たるものだった。やがて、友人となった悦子に、千佳代は強く心を寄せてくる。フリーライターである飯沼と入籍し、役者の夢を諦めた千佳代は、とても幸せそうだった。だが、ある日店で顔面蒼白となり倒れ、ひと月も経たぬうちに他界してしまった。やがて、悦子が飯沼への恋心を解き放つと、千佳代の亡霊が現れるようになる。恋が進展し、幸せな日々が戻って来る予感が増すにつれて、千佳代の亡霊は色濃く、恐ろしく、悦子らの前に立ち現れるようになり――。 -
封殺鬼シリーズ(小学館キャンバス文庫)
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 「こうみえても、オレは1000年も生きとるんや」と言う、戸倉聖と名乗るその男が現れてから、三沢成樹の周囲で次々と奇怪な事件が起き始める。時空を超えて現代に生きる「鬼」を描く怪奇幻想ワールドの傑作!! ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。 -
夢詣
その悪夢、見れば、死ぬ―― ”順番”が来るまでに、解呪の鍵を探し出せ。 「もうすぐ私が御血をいただける順番です」 “死に至る夢”を見ると訴えていた女性と老人が突然死し、 老人の胃から人外の血液が発見された。 2人の患者の死後、精神科医・紙森千里にも悪夢は「感染」り、 謎の儀式に参列する夢を見る。 一方、都市伝説〈呪夢〉を追うオカルトライターの伊東壮太 は、 死亡した同業者のメモ「鍵は夢詣」からある孤島の奇妙な祭祀の存在を知り――。 書店員からの圧倒的支持を受けた、 第45回横溝正史ミステリ& ホラー大賞〈読者賞〉受賞作。 -
恐怖の構造
サーカスのピエロを、たまらなく恐ろしく感じる症状を「クラウンフォビア」という。また本来なら愛玩される対象であるはずの市松人形やフランス人形は、怪談やホラー映画のモチーフとして数多く登場する。なぜ人間は、“人間の形をした人間ではないモノ"を恐れるのか。また、日本人が「幽霊」を恐れ、アメリカ人が「悪魔」を恐れるのはなぜか。稀代のホラー作家が、「エクソシスト」や「サイコ」など、ホラーの名作を例に取りながら、人間が恐怖や不安を抱き、それに引き込まれていく心理メカニズムについて徹底考察。精神科医の春日武彦氏との対談も特別収録! -
あちん
雨の日に歩いてはいけないお堀ばた、午前2時19分に鳴る公衆電話、自殺者が流れ着く名所…… F市のお城跡に建つ県庁で事務をしている公務員の奈津美。その平穏な日常は、オホリノテを踏みつけたことで揺らぎ始めた。オホリノテ。お堀の手。梅雨になると石垣から這い出してくる、焼け焦げたような色の藻草のことだ。この土地には、奈津美のまわりには、常に死者の影がつきまとう……。 第2回『幽』怪談文学賞大賞受賞作の他、全6話を収録。実話から織り上げたふるさと怪談集。各話のこぼれ話、およびモデルとなった場所をカラー写真で解題していく「電子版あとがき」を追加収録。 *あちん *2時19分 *タブノキ *迷走 *向こう岸――あの日 *もうすぐ私はいなくなる ●雀野日名子(すずめのひなこ) 石川県で生まれ、福井県と大阪府で育つ。ゴーストライターやノベライズライターから物語執筆へと移行し、『機械仕掛けのアン・シャーリー』でジャイブ小説大賞入選。『あちん』で「幽」怪談文学賞短編部門大賞を受賞し、同作で小説家デビュー。『トンコ』で日本ホラー小説大賞短編賞受賞。「雀野日名子」名義での単著に、『太陽おばば』『幸せすぎるおんなたち』『終末の鳥人間』『かぐや姫、物語を書きかえろ!』などがある。カルト映画と80sをこよなく愛する、文壇アレルギー症。 -
心霊系ライトノベル執筆中に起きた怪異とその他の怪談
ひとつの怪奇体験談を聞くと、それに関連した別の体験談を呼び寄せてしまう 小説のネタにと怪奇体験談の蒐集をはじめてからしばらくになる。この本には、とある編集アルバイトが持ち込んできた体験談がきっかけになって増殖した怪異を収録させていただいた。それが最終的には、あの“事件”にまで到ることになってしまったのだが、それは読んでいただければわかることだ。(「はじめに」より) 昔から怪談を集めていたオカルトオタクである著者の体験を小説化。モキュメンタリー・ホラー。 ●水城正太郎(みずき・しょうたろう) 1971年東京生まれ。有限会社ホビー・データ勤務を経て『東京タブロイド』で作家デビュー。ライトノベルを中心に執筆。著作に『いちばんうしろの大魔王』等。アニメ『戦国コレクション』にて脚本を金澤慎太郎の名義で執筆。オカルトとルアーフィッシングを愛好。 -
砂上国興亡記
幻影の都市は、ここへ迷いこみ、病み衰えた者の目の前にだしぬけに現れる 女王の実在を疑うことは、砂上国では禁忌とされる。たとえだれも会ったことがなくても、女王が存在するからこそ、砂上国は存在している。それが暗黙の了解だった。砂上国では、言ってはならないことがある。考えてもいけないことがある。たとえば、こんなことだ。(本文より) 死んだ都に砂まじりの寂しい風が吹く……。かつて栄えた国の終わり、世界の終焉を美しい文体で描いた幻想小説。電子オリジナル作品。 ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう) 1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)、第10回日本歴史時代作家協会賞文庫シリーズ賞(2021年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は230冊を超える。 -
【完全版】日本の幽霊事件 封印された裏歴史【電子特別版】
谷中霊園、日暮里駅、神田・お玉が池、神田~隅田川、東中野~中野一丁目、宮ケ瀬ダム、観音崎、群馬県&埼玉県・神流湖、秋葉原、面影橋、姿見の橋、歌舞伎町、品川橋~天王洲、葛飾区、旧三河島町界隈、淀橋、代々幡など。かつて事故や事件のあった場所に現れる幽霊たち。恨みを残して亡くなった場所、自殺の多い場所などを歩き、土地の記憶に耳を傾け、話を聞き、過去の新聞や歴史資料を集め、写真を撮る。史実と伝説のあわいを歩き、声なき声を蒐集した、怪奇ノンフィクション。「そこに『出る』理由。それは幽霊より怖い」京極夏彦(『東京の幽霊事件』単行本帯推薦文より)。怪奇探偵として知られ、幽霊物件や未解決の怪奇事件、心霊写真や心霊ビデオの調査、四谷怪談をはじめとする呪いの歴史的考察など、世間に流布する怪異譚を蒐集し、成立過程および社会史的背景をくまなく徹底的に調査し、執筆する作家・小池壮彦。『日本の幽霊事件』『東京の幽霊事件』を1冊にまとめた決定版。 -
最後の駅 その他の鉄道短篇
最後の駅だ……いよいよ到着する……長い旅が終わる 旅か所用か、目的はわからない。とにかく、夢のどこかに必ずあの灰色の橋が現れる。その理由はまったく判然としなかった。橋の向こう側にだれかがいるような気もした。顔のわからないものが、人とも断定できないものが橋の向こう側で待ち受けている。そんな気がしてならなかった。(「灰色の橋」より) 幻想ホラー、ミステリ、ハートウォーミングな物語まで。鉄道にまつわる十篇を収録した、すべて書き下ろしの短篇小説集。電子オリジナル作品。 第一話 青々から 第二話 灰色の橋 第三話 Ωの幻影 第四話 いつか聞いた汽笛 第五話 茶畑に死す 第六話 最後の駅 第七話 矢印の果て 第八話 2号車4D席 第九話 馬橋駅前 第十話 山寺まで ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう) 1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)、第10回日本歴史時代作家協会賞文庫シリーズ賞(2021年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は230冊を超える。 -
ばね足男が夜来る
深い憎悪が呼び起こした悪夢は、決して覚めない、逃れられない 製紙会社のOL千野恵は、閉館間際の図書館で吸い寄せられるように黒い表紙の本を手に取った。本を開くと、そこには『ばね足男の謎』と奇妙なタイトルが。翌日、恵にしつこく交際を迫り、付きまとっていた同僚の関口が、焼死体で発見された。恵が前日夢を見たように、炎で焼かれて。やがて彼女の周辺で、謎の放火事件が相次いで起こりはじめる。そこには人々に火を吹き付け、跳躍する男の姿があった……。戦慄の長篇ホラー。 ●松尾未来(まつお・みらい) 20世紀生まれ。水瓶座。O型。桃園書房『月刊小説』1991年9月号に「妖かしの湖」が掲載され、小説家としてデビュー。同誌に官能ホラーの短篇を発表しつつ、イギリスの魔女ドリーン・ヴァリアンテの著書を読み、魔女(ウィッカ)の生き方を学ぶ。アメリカのホラー映画専門誌の翻訳を経て『刑事コロンボ 危険な声』(二見書房)を翻訳出版。長篇小説として、時代海洋冒険小説『じゃこ、南の海へ(上・下)』(ソノラマ文庫)、『ばね足男が夜来る』(ハルキホラー文庫)。魔女関連の著書には、思想書『魔女を生きる』(白水社)と実用書『魔女の本』(学陽書房)がある。 -
山本くんの怪難 北陸魔境勤労記
知名度ワースト、陸の孤島、と本社の人間から軽んじられていた福井県。ところが、怪異を引き寄せてしまう体質の山本くんにとっては、無数のモノノケが蠢く魔境だった!? 昔からの「ふるさと」の姿を守りたい鉄拳女上司・経塚部長と、「まちおこし」に躍起になるNPO法人・ビタミンのキュートな女性・夏井さんとの板ばさみになってしまった山本くん。さらには地霊がすり寄ってきて大騒動に! 名所・旧跡・珍スポット、歴史・伝説・逸話、外部の人間にはわからないフクザツな県民感情まで。ありとあらゆる北陸福井の要素を盛り込んだホラーコメディ。文庫版から大幅に加筆修正の上、巻末には郷土愛あふれる「取材ノート」を追加収録。 ●雀野日名子(すずめのひなこ) 石川県で生まれ、福井県と大阪府で育つ。ゴーストライターやノベライズライターから物語執筆へと移行し、『機械仕掛けのアン・シャーリー』でジャイブ小説大賞入選。『あちん』で「幽」怪談文学賞短編部門大賞を受賞し、同作で小説家デビュー。『トンコ』で日本ホラー小説大賞短編賞受賞。「雀野日名子」名義での単著に、『太陽おばば』『幸せすぎるおんなたち』『終末の鳥人間』『かぐや姫、物語を書きかえろ!』などがある。カルト映画と80sをこよなく愛する、文壇アレルギー症。 -
愛の衝撃
わたしは加納教授の家に出入りして、資料整理を手伝っていた。だが、加納家の空気にはどこかおかしなところがあるのに気づいた。教授の一人娘・宮子が、家族のみならず家政婦からも冷たく扱われていることを知り、同情して優しい言葉をかける。ところがその途端に、彼女は全身けいれんを起こして倒れてしまう。実は宮子は特異体質で、愛情を受けると発作を起こすアレルギーを持っていたのだ……。(「愛の衝撃」) 日常生活に潜んでいる。狂気をはらんださまざまな愛のかたちを描いた11本の短篇小説を収録。表題作はフジテレビ系列『世にも奇妙な物語』において「いじめられる女」の題で映像化(大鶴義丹・水野真紀主演)された。 *避雷針のある町 *愛しているといってほしい *夏の少女 *眠り目の女 *黒い猿 *不安な朝 *愛のパラダイス *人形のような女 *闇の中の告白 *都市に棲む獣 *愛の衝撃 ●村田基(むらた・もとい) 1950年、京都市生まれ。名古屋大学文学部中退。出版社勤務ののち、1986年に「SFマガジン」に短編「山の家」を発表して作家デビュー。主にホラー、SFを執筆。 -
恐怖の日常
ひどくむしゃくしゃする。不愉快な感情が体の中を駆けめぐる。全身に毒素が回り、内臓が焼けただれていくようだ。吐き気がする。もうがまんできない。ぼくはどうなっていくのだろう。これもみんな黒い雲のせいだ……。さりげない日常や家族の団欒の裏側に潜む、真の恐怖を描いた表題作など、不安な現代を生きる病める精神たちの相貌が、ホラー小説の姿をとって描かれる。モダンホラー短篇集の名作。 *山の家 *窓 *白い少女 *大きくなあれ *反乱 *葬られた薬 *子宮の館 *屋上の老人たち *恐怖の日常 ●村田基(むらた・もとい) 1950年、京都市生まれ。名古屋大学文学部中退。出版社勤務ののち、1986年に「SFマガジン」に短編「山の家」を発表して作家デビュー。主にホラー、SFを執筆。 -
無頼漢
鬱蒼と樹が生い茂る新潟県の山腹…。この作業現場では軍事機密の工場を作っているらしい。その機密とは超能力兵器で、それをここで本格的に量産するのだ。ブル公はS建設からの廻し者。現場作業員の間にまぎれ込んでいるスパイを狩り出すのが目的だ。ウラナリはこの機密を探り出し、金に換えるつもりらしい。藤原の爺さんと海野英雄は、これに一枚加わることになった。―桁外れの暴れん坊と半端者、そして大酒呑みの無頼トリオが目論んだ、型破りの機密強奪作戦。「電子版あとがき」を追加収録して、ついに復刊!●友成純一(ともなり・じゅんいち)1954年福岡生まれ。1976年、早稲田大学在学中に「透明人間の定理リラダンについて」が幻影城新人評論部門に入選。映画評などでも活躍したのち、1985年「肉の儀式」で小説家デビュー。官能的でバイオレントな作風が注目を浴びる。以後、スプラッター小説のパイオニアとしてだけでなく、SF、ホラー、怪獣小説などでも鬼才ぶりを発揮し、多くの著作を発表。またロンドン関連の著書も多い。現在はバリ島在住。 -
ネッシー殺人事件
戸田雷太が目覚めて初めて目にしたもの、それは、親友・田中の惨殺死体だった。人間ワザとは思えない残忍な手口は、見るものすべてを震えあがらせた。疑惑の目が雷太に集中するなか、彼のまわりでまた、同じような殺人が…。雷太の恐怖はやがて、街全体をのみ込んでゆく。日常生活の背後に隠れる怪獣の恐怖、鮮血飛び散るパニック長篇の傑作。「電子版あとがき」を追加収録して、ついに復刊!●友成純一(ともなり・じゅんいち)1954年福岡生まれ。1976年、早稲田大学在学中に「透明人間の定理リラダンについて」が幻影城新人評論部門に入選。映画評などでも活躍したのち、1985年「肉の儀式」で小説家デビュー。官能的でバイオレントな作風が注目を浴びる。以後、スプラッター小説のパイオニアとしてだけでなく、SF、ホラー、怪獣小説などでも鬼才ぶりを発揮し、多くの著作を発表。またロンドン関連の著書も多い。現在はバリ島在住。 -
インカからの古代獣V
城之内博士をリーダーとする発掘調査隊は、インカ帝国の黄金を求め、ペルーの秘境に乗り込んだ。闇の魔手による犠牲者を出しつつも、学術調査の成果として不思議な神像を持ち帰る。しかし、それは古代神獣Vを長い眠りから呼び覚ます愚かな行為だった。蘇った古代神獣Vは、地底を飛び出して大空に舞い上がる。アンデスを越え、東京を火の海地獄におとしいれるために…! 文明社会への警鐘、長編パニックの傑作が「電子版あとがき」を追加収録して、ついに復刊!●友成純一(ともなり・じゅんいち)1954年福岡生まれ。1976年、早稲田大学在学中に「透明人間の定理リラダンについて」が幻影城新人評論部門に入選。映画評などでも活躍したのち、1985年「肉の儀式」で小説家デビュー。官能的でバイオレントな作風が注目を浴びる。以後、スプラッター小説のパイオニアとしてだけでなく、SF、ホラー、怪獣小説などでも鬼才ぶりを発揮し、多くの著作を発表。またロンドン関連の著書も多い。現在はバリ島在住。 -
酩酊奇譚 初恋の人
玄関先でスニーカーを履いて、マッチを擦り、家内に放り投げた。赤い波のごとく床の上を火が走るのを確認してから、玄関戸を閉めた。後ろも振り向かず、ひたすら実家から離れた。心はかつてないほど晴れ渡っていた。ついにこのときが来た。憧れの君からお呼び出しがかかった。そうだ、私はこれを待っていたのだ。(「初恋の人」より) 売れない作家・井之妖彦が体験した摩訶不思議な世界とは? 幻想、伝奇、ホラー、SF、酩酊……めくるめく倒錯と混沌。すべて未発表作品で構成された電子オリジナルの短篇集。 *おかびさん *胡桃姫 *女の声 *電話にて *謎の女 *部屋を借りた *初恋の人 *露地のモツ煮屋 ●飯野文彦(いいの・ふみひこ) 1961年、山梨県生まれ。早稲田大学卒業。1984年『新作ゴジラ』(講談社)のノベライズにてデビュー。『オネアミスの翼』(朝日ソノラマ)、『アーク・ザ・ラッド』(エニックス)などノベライズ作品を数多く手がける。『ゾンビ・アパート』(河出書房新社)、『怪奇無尽講』(双葉社)、『ハンマーヘッド』(TO文庫)など個性的なホラー作品でマニアックな評価が高い。その他に『バッド・チューニング』『アルコォルノヰズ』『惑わしの森』『黒い本1・2』『影姫』などがある。 -
酩酊奇譚 腸の反乱
このときの私も、完全にそんな状態に陥っていた。ただいつも以上の腹痛に襲われていたため、ほかに気持ちが行かず、抜け出せない悪夢のごとき感覚を楽しむ余裕がなかった。そんな状態のときに、またしても声が聞こえてきた。「いい加減にしろよ」今度は幻聴ではないとわかった。どこから聞こえているのかまでもわかった。私の体内からだった。(「腸の反乱」より) 売れない作家・井之妖彦が体験した摩訶不思議な世界とは? 幻想、伝奇、ホラー、SF、酩酊……めくるめく倒錯と混沌。すべて未発表作品で構成された電子オリジナルの短篇集。 *死人が踊る *私の気持ち *深夜の散歩 *腸の反乱 *特別展 *抜魂 *夜中の三鷹で *良い女 *信号 *まぼろし街 ●飯野文彦(いいの・ふみひこ) 1961年、山梨県生まれ。早稲田大学卒業。1984年『新作ゴジラ』(講談社)のノベライズにてデビュー。『オネアミスの翼』(朝日ソノラマ)、『アーク・ザ・ラッド』(エニックス)などノベライズ作品を数多く手がける。『ゾンビ・アパート』(河出書房新社)、『怪奇無尽講』(双葉社)、『ハンマーヘッド』(TO文庫)など個性的なホラー作品でマニアックな評価が高い。その他に『バッド・チューニング』『アルコォルノヰズ』『惑わしの森』『黒い本1・2』『影姫』などがある。 -
酩酊奇譚 もらった羽根
「お兄さん、出したほうが良いよ。身体に良くない」心身に染みいる言葉だった。ついつい海中から水面に浮かぶように顔をあげて、隣を見た。とたんに妖彦は凍りついた。隣にいるのはやさしいオジさんではなかった。深海魚にも似ているが、ちがう。あえて言うならば、等身大の軍鶏だった。(「もらった羽根」より) 売れない作家・井之妖彦が体験した摩訶不思議な世界とは? 幻想、伝奇、ホラー、SF、酩酊……めくるめく倒錯と混沌。すべて未発表作品で構成された電子オリジナルの短篇集。 *案内嬢 *寄生虫 *アール・ブリュット *チーズの欠片 *びっくり箱 *ベンチの娘 *もらった羽根 *妹 ●飯野文彦(いいの・ふみひこ) 1961年、山梨県生まれ。早稲田大学卒業。1984年『新作ゴジラ』(講談社)のノベライズにてデビュー。『オネアミスの翼』(朝日ソノラマ)、『アーク・ザ・ラッド』(エニックス)などノベライズ作品を数多く手がける。『ゾンビ・アパート』(河出書房新社)、『怪奇無尽講』(双葉社)、『ハンマーヘッド』(TO文庫)など個性的なホラー作品でマニアックな評価が高い。その他に『バッド・チューニング』『アルコォルノヰズ』『惑わしの森』『黒い本1・2』『影姫』などがある。 -
卵を売る女
私の店に、卵を売りに来る女がいる。業者ではなく、実に不思議な売り方をする。せいぜい週に一度、一個の卵を持ってきて、それを買ってくれと言うのである。うちのような小さな店にも、肉や卵の業者が売り込みに来ることがないわけではない。しかし、まったく取り合わず、無愛想に追い返してしまうのが常だった。そのため最近は、売り込みなどほとんど来ることがなかったのだが、いざ来たと思ったら、何とも風変わりな売り込みだったわけである。(「卵を売る女」より) 名手が紡ぎ出す怪奇・幻想ホラーの短篇9本を収録。すべて未発表作品で構成された電子オリジナルの短篇集。 *卵を売る女 *場末のダッチワイフ *美しい女(ひと) *明日吹く風 *滅びっ子 *余興 *三毛猫の行方 *肉めし *編んだ狐 ●飯野文彦(いいの・ふみひこ) 1961年、山梨県生まれ。早稲田大学卒業。1984年『新作ゴジラ』(講談社)のノベライズにてデビュー。『オネアミスの翼』(朝日ソノラマ)、『アーク・ザ・ラッド』(エニックス)などノベライズ作品を数多く手がける。『ゾンビ・アパート』(河出書房新社)、『怪奇無尽講』(双葉社)、『ハンマーヘッド』(TO文庫)など個性的なホラー作品でマニアックな評価が高い。その他に『バッド・チューニング』『アルコォルノヰズ』『惑わしの森』『黒い本1・2』『影姫』などがある。 -
渋谷アンダーグラウンド
渋谷スクランブル交差点で使用中のスマホに、同じ音楽が一斉に流れだした。その頃、宮下公園では斬殺死体と、またもや“PIG”の血塗りの文字が発見される。新米刑事の大貫仁は、先輩と共に連続殺人事件として捜査に踏み込んでいくが、その日は人気ロックバンドのゲリラ・ライブが渋谷で行われるという噂が流れており、熱に浮かされた若者たちが多数集結していた。一方、これらの異常事態を追うフリーライターの磯部聡子は、ネット上で独自に裏ネタをとろうとするが、次第に事件に巻き込まれる。なにかがおかしい、今夜の渋谷はどこかねじれている……八月の熱帯夜、渋谷一帯を襲う、十時間の恐怖のメロディーとは!? 島村匠名義で発表されたホラー長篇小説が大幅に加筆修正されて電子で復刊。 ●佐野広実(さの・ひろみ) 1961年横浜生まれ。1999年第六回松本清張賞を『芳年冥府彷徨』(島村匠名義)で受賞。2020年第六十六回江戸川乱歩賞を『わたしが消える』で受賞。近作は『誰かがこの町で』(講談社)。電子書籍封切作品に『ムッシュ・ジャポネ』『浮世絵鑑定談』『森嶋中良 御典医の次男坊』がある。「新青年」研究会会員。 -
聖痕
離婚してからというもの、睡眠薬と酒に頼る日々だったわたしの前に、ひとりの女性が現れた。はづきと名のる女性は「あなたが必要なの」と言って、孤独と退廃のくらしにすんなり入り、ふたりは愛し合う。ある方法によって……。触覚と交わす言葉とが創り上げるふたりだけの世界を描く表題作のほか、視・聴・嗅・味、五官に捕らわれた人間の葛藤の澱を描く。 島村匠名義で発表されたホラー短篇集が電子で復刊。 *臨月 *眼球譚 *まどろむ夢 *聖痕 *桜の木の下で ●佐野広実(さの・ひろみ) 1961年横浜生まれ。1999年第六回松本清張賞を『芳年冥府彷徨』(島村匠名義)で受賞。2020年第六十六回江戸川乱歩賞を『わたしが消える』で受賞。近作は『誰かがこの町で』(講談社)。電子書籍封切作品に『ムッシュ・ジャポネ』『浮世絵鑑定談』『森嶋中良 御典医の次男坊』がある。「新青年」研究会会員。 -
メビウス・ストーリー
祖師谷大蔵の駅から十五分ほどのところにあるアンティークショップ〈サムサーラ〉。店内には大小の骨董品が並び、一見、とくに変わった店のようには見えない。だが、そこになにげなく並べられている品物たちは、それぞれ奇妙な“力”を秘めている。生きている絵、霊を視る石、魔性を引き出す能面、他人の心を覗く万華鏡。〈サムサーラ〉のドアが開かれるとき、不思議な物語がはじまる……。 珠玉のミスティック・ホラー・ファンタジー小説。連作短編集。電子版あとがきを追加収録。 *生きている絵 *月の石 *闇の小面 *魔法のランプ *天使時計 *哭き龍 *心の万華鏡 *後戸の空間 ●六道 慧(りくどう・けい) 東京の下町・本所生まれ。今も長兄が実家で小さな小さな町工場を営んでいる。1988年、朝日ソノラマから『大神伝(1) ムーの大神』でデビュー。以来、ライトノベル、時代物、そして警察小説とジャンルを変えながら挑戦してきた。「継続は力なり」が信条。 -
トキオ・ウィルス
タクシーの運転手がこんな話をしていた。彼はカラオケバーで会った女から聞いたという。ブティックの試着室で次々と消える少女たち、ガイジンたちの間で有名な古びたコインロッカー、そして、男を去勢する謎のウィルス……。人々から発せられた噂は、耳から入り、やがてウィルスのようにあなたを浸触していく。そこには、あなたの聞いた噂もあるかもしれない。都市に棲息するホラー・ストーリー六十余編。 ●村上政彦(むらかみ・まさひこ) 作家。1987年『純愛』で福武書店(現・ベネッセ)主催の「海燕」新人文学賞を受賞。以後『ドライヴしない?』『ナイスボール』『青空』『量子のベルカント』『分界線』で5回の芥川賞候補に。また『ナイスボール』は相米慎二監督により『あ、春』として映画化、ベルリン国際映画祭国際批評家連盟賞を受賞。アジアの物語作家を自任している。近著に『台湾聖母』(コールサック社)。日本文藝家協会常務理事。日本ペンクラブ会員。文化庁国語分科会委員。「脱原発社会をめざす文学者の会」事務局長。 -
ルチフェロ
ヴィクトリア女王治下、繁栄を極める大英帝国の首都ロンドン。その街はいま、姿無き殺人鬼の恐怖に震え戦いていた。娼婦の全身をめった切りにする“切り裂きジャック”。だが犯人は、おびえた獣のように安宿の隅で震えている。彼の名はアルドゥイーノ・デッラ・アルタヴィッラ、十七歳。パレルモ生まれのシチリア人、菫色の瞳を持つ……怪物。西洋伝奇の世界を追求する第一人者が描く、新・切り裂きジャック伝説。解説・仁賀克雄。 ●篠田真由美(しのだ・まゆみ) 1953年、東京生まれ。1977年、早稲田大学第二文学部卒業。1992年、第2回鮎川哲也賞の最終候補に残った『琥珀の城の殺人』(東京創元社)でデビュー。1994年に『ドラキュラ公 ヴラド・ツェペシュの肖像』『未明の家 建築探偵桜井京介の事件簿』(講談社)を発表。以後、ミステリ、幻想、伝奇ジャンルで執筆。 -
緑の幻影
白坂はふと思い当たった。あの老婆は野火絵なのではあるまいか。それなら「お待ちしています」と言うのもわかる。いざ緑風院へ行ってみると、そこで待ち受けている者は……。不吉な想像がわいた。まさか、そんなことはあるまい。(本文より) 謎の伝説、奇妙な音楽、正体不明の投稿者、老婆の声、そして、忍び寄る邪神の影……。クトゥルー神話を下敷きに、ホラーのみならずミステリやSFの要素も取り込まれた長篇ホラー。 ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう) 1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は200冊を超える。 -
妖かし語り
庭の片隅には古井戸があった。これまた、ただでさえ明るからぬ空気をいっそう澱ませていた。釣瓶がついていた。試みに引き上げてみたが、妙に軽かった。それもそのはず、中途で切れていた。井戸はかなりの深さと推察された。闇のなかに、澱んだ水が溜まっているのがぼんやりと見えた。なんとなく饐えたような、忌な臭いがした。(「Ⅰ 顔」より) 本格恐怖小説の第一人者による、短篇連作形式の長篇ホラー。クトゥルー、サイコ、スプラッタまで各種取り揃え、迫真の恐怖が描かれる。 ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう) 1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は200冊を超える。 -
百鬼譚の夜
そんな変哲のない光景が私を苛立たせるのだった。赤い羽根を見るたびに動悸が激しくなり、頭に鋭い痛みが走る。吐気さえ催す。赤という色が怖いのではない。白や黒の羽根も恐ろしくはない。私が嫌悪するのは、なぜか赤い羽根に限られていた。(「Ⅰ 赤い羽根の記憶」より) 精神科医に註釈された日記、呪われた小説、出版されない詩集、怪奇俳句……。ホラーを知り尽くした実力派“怪奇作家”が放つ連作恐怖小説。ゴーストハンターの活躍を軸に、迫真の恐怖が描かれる。 ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう) 1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は200冊を超える。 -
悪夢百物語
陰鬱な雨が降る日、古い団地の一室で、燭を落としながら怪しい話が一話ずつ語られていく。個性的な語り手と共に紡がれていく恐怖譚……その数が百に達しようとする時、“それ”は起きた……! 怪奇小説作家・倉阪鬼一郎が実際に出席した百物語。それを母体として、小説仕立ての脚色を交えたのが本書である。電子オリジナル作品。 ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう) 1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は170冊を超える。 -
サイト
目の手術以来、不思議な幻覚を見るようになった作家・辺見啓三。やがてその幻視は、執筆中の長篇「サイト」と奇妙なシンクロニシティを呈するようになっていく。次第に現実世界と狂気世界の判断が出来なくなっていく辺見。プリズムのような赤いものが見える。辺見はその裏側に赴こうとしている。そこに何があるのか、辺見はすでに知っている。だが……。長篇ホラー。 ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう) 1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は170冊を超える。 -
怪奇十三夜
目ざめたとき、最初に映ったのは灰色の天井だった。いやに高い天井に、くろぐろと蝶のようなしみがあった。下半身は青い薄衣で覆われている。両手は紐で固定されている。病院には見えないが、どうやら手術台の上らしい。「気がつかれましたね」穏やかな声が響いた。目つきのあいまいな、背の高い老人が立っている。額に何かを剥がしたような痣がある。(「鬼祭」より) 怪奇小説家・倉阪鬼一郎が初期に発表した幻想文学・怪奇短篇集。 *鬼祭 *絶句 *階段 *人文字 *幻小路 *地球儀 *怪奇十三夜 *夢でない夢 *人肉遁走曲 *禿頭回旋曲 *七人の怪奇者 *異界への就職 *猟奇者ふたたび ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう) 1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は170冊を超える。 -
恐怖之場所 死にます。
著者・倉阪鬼一郎が、不動産屋の女性から聞き出した恐怖物件の驚愕の怪談。ちょっとした踏切での行為が、コンビニの惨事につながる。さらに誰もが利用するチェーン店レストランでの血なまぐさい事件、またお買い得一戸建、と思った念願のマイホーム購入後に起こる想像を絶する不幸な事件、マンションでも、平和な田舎の隠居先にでも“恐怖之場所”は存在し、今も呪われた事件が繰り返されているという……。あなたの場所は無事なのか? ホラー連作短篇集。 ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう) 1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は170冊を超える。 -
ダガー 虚幻の刃
ナチス・ドイツの遺品に埋もれていた短剣。700年前に祖国ドイツのために決起した騎士団の英雄が帯びていたというが、現在は刃が黒いタールのようなもので覆われていた。その短剣に魅了された者が持つと、黒いタールが剥がれ落ち、霊力を持つ刃が姿をあらわし、悪魔の道具と化す。次々と繰り返される殺人事件。一本の短剣が放つ暴力的な匂いに魅了された人々のたどる結末は……。人間の心に潜む欲望を描く、連作短篇サスペンス。 ●斎藤純(さいとう・じゅん) 小説家。1957年、盛岡市生まれ。FM岩手在職中の1988年『テニス、そして殺人者のタンゴ』でデビュー。1994年『ル・ジタン』で第47回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。2005年『銀輪の覇者』(早川ミステリ文庫)が「このミステリーがすごい!」のベスト5に選出される。岩手町立石神の丘美術館芸術監督、岩手県立図書館運営協議委員などをつとめている。 -
夢を見た怪物
海岸から、上半身だけ出ている。腕を前に出し、よろよろしながら海からこちらへと歩いて来る。腕を包んだ白い布から、水が滴っている。黒い髪からも、ぼたぼたと流れるように水が落ちている。その女が何か喋っていたか、唸ったか、声を出したか、ヘルフィーは覚えていない。そいつは上半身を水から出すと岩場に両手を掛け、這い上がってきた。(「レヤック爆裂」より) インドネシアを舞台に悪魔や呪いを描いたホラー&ファンタジー短編集。完全未発表の「ラウダと猟奇連続殺人」を含む、電子オリジナル作品。「電子版あとがき」を収録。 *夢を見た怪物 *レヤック爆裂 *死の舞踏 *海人、毒魚を喰らう *おごおご *ラウダと猟奇連続殺人 ●友成純一(ともなり・じゅんいち) 1954年福岡生まれ。1976年、早稲田大学在学中に「透明人間の定理リラダンについて」が幻影城新人評論部門に入選。映画評などでも活躍したのち、1985年「肉の儀式」で小説家デビュー。官能的でバイオレントな作風が注目を浴びる。以後、スプラッター小説のパイオニアとしてだけでなく、SF、ホラー、怪獣小説などでも鬼才ぶりを発揮し、多くの著作を発表。またロンドン関連の著書も多い。現在はバリ島在住。 -
悪魔の教室
肩から胸へと、何か物凄く熱いものが突き刺さるのを感じた。その熱いものはただ鋭く突き入るばかりでなく、内部で弾けた。あまりの衝撃に、びくりとも動けない。自分の身体の内部がグシャグシャに砕ける感覚を、吐き気とともに実感した。少しの間を置いて、熱いものは口の中にまで溢れて来た。(「地獄の遊園地」より) グロテスクで残虐極まりないシーンが次々と繰り広げられる衝撃のスプラッタ・ホラー短編集。完全未発表の「ソウルの歩き方」「インカの裔」を含む、電子オリジナル作品。「電子版あとがき」を収録。 *地獄の遊園地 *血塗れ看護婦 *地の底からトンチンカン *悪魔の教室 *ソウルの歩き方 *インカの裔 ●友成純一(ともなり・じゅんいち) 1954年福岡生まれ。1976年、早稲田大学在学中に「透明人間の定理リラダンについて」が幻影城新人評論部門に入選。映画評などでも活躍したのち、1985年「肉の儀式」で小説家デビュー。官能的でバイオレントな作風が注目を浴びる。以後、スプラッター小説のパイオニアとしてだけでなく、SF、ホラー、怪獣小説などでも鬼才ぶりを発揮し、多くの著作を発表。またロンドン関連の著書も多い。現在はバリ島在住。 -
特別廃棄物
息をこらえてみたが、いったん吸い込み、味わってしまった臭気は抜けない。その臭気が、鼻粘膜と口腔粘膜を介して頭蓋骨にまで侵入し、脳味噌が蕩けそうだ。目眩がして、自分が上を向いているのか下を向いているのか、果たして前に進もうとしているのか……平衡感覚が麻痺している。(「ゾンビ・デーモン」より) グロテスクで残虐極まりないシーンが次々と繰り広げられる衝撃のスプラッタ・ホラー短編集。電子オリジナル作品。「電子版あとがき」を収録。 *ゾンビ・デーモン *光る海 *特別廃棄物 *黄昏のゾンビ *アドレス不明 *バーチャル・カメラ ●友成純一(ともなり・じゅんいち) 1954年福岡生まれ。1976年、早稲田大学在学中に「透明人間の定理リラダンについて」が幻影城新人評論部門に入選。映画評などでも活躍したのち、1985年「肉の儀式」で小説家デビュー。官能的でバイオレントな作風が注目を浴びる。以後、スプラッター小説のパイオニアとしてだけでなく、SF、ホラー、怪獣小説などでも鬼才ぶりを発揮し、多くの著作を発表。またロンドン関連の著書も多い。現在はバリ島在住。 -
地獄の釜開き
大きな蛭を丸ごと一匹、飲んでしまった。つまり蛭が、食道にへばりついている。おかげで、呼吸できなくなっている。今はそいつを引っ張り出すのが、先決だ。医者に行く、外に出るったって、どこが出口かも判らない。出口を探しておろおろしている間に、ギンコは窒息死してしまうだろう。(「魔物の沼」より) グロテスクで残虐極まりないシーンが次々と繰り広げられる衝撃のスプラッタ・ホラー短編集。電子オリジナル作品。「電子版あとがき」を収録。 *魔物の沼 *蔵の中のあいつ *来るべきサーカス *地獄の釜開き *懐かしい、あの時代 *ビデオの見すぎにご用心 ●友成純一(ともなり・じゅんいち) 1954年福岡生まれ。1976年、早稲田大学在学中に「透明人間の定理リラダンについて」が幻影城新人評論部門に入選。映画評などでも活躍したのち、1985年「肉の儀式」で小説家デビュー。官能的でバイオレントな作風が注目を浴びる。以後、スプラッター小説のパイオニアとしてだけでなく、SF、ホラー、怪獣小説などでも鬼才ぶりを発揮し、多くの著作を発表。またロンドン関連の著書も多い。現在はバリ島在住。 -
ブラッド
巨大アミューズメント施設を取り巻く地域で、連続する通り魔殺人。平凡な人間が、子供も大人も動物も、ありとあらゆるものを殺し抜く殺人鬼に突如変貌していく。無関係なはずの犯人たちの頭に鳴り響き続ける不気味な童謡とは? 現代に悪魔が甦ったごとき鬼畜の所業、この禍々しき悪夢を祓うのは誰か……。戦慄のノンストップ・ホラー。 ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう) 1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は170冊を超える。 -
死の影
事故死した妻が書いた小説を発表し、それが大ベストセラーになった唐崎六一。多額の印税によって彼が手に入れた新居は、慈善宗教団体「愛と平和の園」が経営母体と謳われた瀟洒なマンションだった。だが、そこに隣接する同じ経営の幼稚園で園児が行方不明になり、その数日後、別の園児が目をキリで突かれた惨殺屍体で発見された。数年前から同じ連続事件を追っていたルポライターの久野麻亜子は、恋人である唐崎と真相を掴もうと動き出すが、その矢先、マンションの住人が次々に殺され、魔の手は二人にも……。 ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう) 1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は170冊を超える。 -
家族の怪談
私は中学時代の林間学校のことを思い出していた。大人になった今でも、あの日の出来事を思い出すと、背中に冷たい水を落とされたような気分になってくる。二年生の夏休み、希望者だけを集めた二泊三日のサマーキャンプ。そこでクラス担任の薬師川先生が突然、「肝試しの代わりに、百物語をしましょう」と言い出したのだ……。 少女時代に体験した恐怖を思い起こす青春ホラー中編「林間学校の百物語」の他、短編3本を収録。“家族”をテーマにした電子オリジナルのホラー短編集。 *林間学校の百物語 *ながもち *濁るとき *居場所 ●松村比呂美(まつむら・ひろみ) 1956年福岡県生まれ。オール讀物推理小説新人賞最終候補作2作を含む『女たちの殺意』(新風舎)でデビュー。著書に『キリコはお金持ちになりたいの』(幻冬舎文庫)、『黒いシャッフル』『鈍色の家』(光文社文庫)、『終わらせ人』『恨み忘れじ』(角川ホラー文庫)などがある。また、電子オリジナル短編集に『ママさん探偵律子の事件簿』シリーズ、『拾われ地蔵』『果実の誤解』(アドレナライズ)などがある。 -
おしろい蝶々
昔ながらの白粉刷毛に魅入られた私が見たものは、世にも美しく恐ろしい美少年だった。獣の刷毛に、水で溶いた白粉を滴るほどに含ませて、そいつであの手を嬲りたい。彼の手を求めて私は……。(「おしろい蝶々」より) 強い想い故に、異形に身を落とした少年を描いた表題作のほか、全6篇の哀しく儚い物語。 *おしろい蝶々 *夜の孔雀 *琅(ろう)がん物語 *闇月夜 *花影 *亡春 ●加門七海(かもん・ななみ) 東京都生まれ。オカルト・風水・民俗学などに造詣が深く、怪談、エッセイ、フィールドワーク作品などを著す。最新刊は『お咒い日和 その解説と実際』(KADOKAWA)。小説に『目嚢』『祝山』『鳥辺野にて』など、エッセイ『猫怪々』『霊能動物館』『墨東地霊散歩』など多数。 -
呪(しゅ)の血脈
好奇心が猫を殺す……この事件もちょっとした好奇心がきっかけだったのかも知れない。大学で民俗学を学ぶ宮地紀之は、諏訪信仰の野外調査のさなか、北アルプス山中で鎌が幹に打ち込まれた奇妙な神木を発見する。いけないことと知りながら、学問的興味からその鎌を木から削り出してしまう宮地。だがその行為を村人に発見されて、彼は神木に神を再び封印するための“祭”に参加させられることになってしまう。とりあえず儀式が執り行われるまでの間に、祭について調べて回った宮地は、件の村の神主の血筋をもつ高藤正哉とその妹の梓の存在を知り、連絡を取る。が、それが忌まわしき“裏”の祭りを引き起こしてしまう“出会い”になることを彼はまだ知らなかった…。 神封じ、土着信仰など、民俗学をテーマにした迫真のネオ・モダンホラー。 ●加門七海(かもん・ななみ) 東京都生まれ。オカルト・風水・民俗学などに造詣が深く、怪談、エッセイ、フィールドワーク作品などを著す。最新刊は『お咒い日和 その解説と実際』(KADOKAWA)。小説に『目嚢』『祝山』『鳥辺野にて』など、エッセイ『猫怪々』『霊能動物館』『墨東地霊散歩』など多数。 -
新倉イワオの心霊診断
墓地跡に新築中の家に事故が続発、はたして霊障か。突然、息子の人格が豹変したのは怨霊の憑依なのか。……著者に寄せられた不気味にして不可思議な相談の数々。『あなたの知らない世界』でおなじみの著者が、あの世からのメッセージを診断し解決する。 診断1 驚異! 怨霊が憑依し、人格が入れ替わる 診断2 男性ばかりを襲う祟りの謎 診断3 夜中に男の霊が枕辺に立つ! 診断4 突然無気力になり仕事も休職してしまった! 診断5 背骨が硬直して曲がらなくなった! 診断6 事故を繰り返すクルマの怪 診断7 災厄が絶えない呪われた新居 診断8 悪霊が夫婦仲を引き裂く!? 診断9 原因不明の激しい頭痛は祟りか? 診断10 理由なき不登校の謎 診断11 営業成績が低迷しているのは霊障か!? 診断12 仏壇にお供えしたコップの水が消えた! 診断13 家の中でラップ現象が起こる! 診断14 妻が魂の抜け殻になってしまった!? 診断15 墓地跡の建築現場で事故が頻発! 診断16 突然歩けなくなったのは霊障か? 診断17 もう二歳なのに歩かない赤ちゃんの謎 診断18 息子が突然口をきかなくなった! 診断19 悪霊の祟りでお嫁にいけない!? 診断20 昇進が遅いのは先祖の怒りのせい? など ●新倉イワオ(にいくら・いわお) 1924年、神奈川県生まれ。日本心霊科学協会理事。放送作家。日本放送作家協会会員。長寿バラエティー番組「笑点」の企画に立ち会う。自らの心霊体験を契機に日本初の心霊番組を企画制作し、コメンテーターとして解説にもあたる。日本テレビ『あなたの知らない世界』では30年の長きにわたりその役目を務めた。また、膨大な数の相談者からの要望に応えカウンセラーとしても活動し、各地での講演も行った。 -
暴虐の痴図
大きなコーヒーの袋に包まれた獲物が、ワゴンの荷台から一つ、また一つと引っぱり出される。四つとも息がある証拠に、もそもそと蠢いている。うち一つは怪我をしているらしく、動きが痛々しく力がない上に、袋にべったりと血が滲んでいた。袋を城門の内側、貧民街の奥へと運び込むのを、パコたちもキャッキャとはしゃぎながら手伝った。(「暴虐の痴図〈前編〉」より) 鬼才・友成純一による電子オリジナル短編集。雑誌「S&Mスナイパー」に掲載された連作短編「暴虐の痴図」(全3回)など、計5本を収録。巻末には「電子版あとがき」を収録。 *暴虐の痴図〈前編〉 *暴虐の痴図〈中編〉 *暴虐の痴図〈後編〉 *二人の男 *鬼になった青年 ●友成純一(ともなり・じゅんいち) 1954年福岡生まれ。1976年、早稲田大学在学中に「透明人間の定理リラダンについて」が幻影城新人評論部門に入選。映画評などでも活躍したのち、1985年「肉の儀式」で小説家デビュー。官能的でバイオレントな作風が注目を浴びる。以後、スプラッター小説のパイオニアとしてだけでなく、SF、ホラー、怪獣小説などでも鬼才ぶりを発揮し、多くの著作を発表。またロンドン関連の著書も多い。現在はバリ島在住。 -
蔵の中の鬼女
この天気の好い、空気の清々しい五月の昼日中に、蔵を抜け出すことにまんまと成功した治子は、それは御機嫌だった。ニコニコと、満面に笑みを浮かべていた。目だけが興奮し切って、ギラギラした輝きを湛えている。その脂ぎった目は、タミ子なんか全然見ていなかった。「まあ、可愛い赤ちゃんやねえ」食い入るように、背中の赤ん坊を見つめている。(「蔵の中の鬼女」より) 鬼才・友成純一による電子オリジナル短編集。雑誌「小説CLUB」に掲載された「白昼の幽霊」「変質者たち」など、計6本を収録。巻末には「電子版あとがき」を収録。 *蔵の中の鬼女 *白昼の幽霊 *妖精の王者 *ありふれた手記 *夢見る権利 *変質者たち ●友成純一(ともなり・じゅんいち) 1954年福岡生まれ。1976年、早稲田大学在学中に「透明人間の定理リラダンについて」が幻影城新人評論部門に入選。映画評などでも活躍したのち、1985年「肉の儀式」で小説家デビュー。官能的でバイオレントな作風が注目を浴びる。以後、スプラッター小説のパイオニアとしてだけでなく、SF、ホラー、怪獣小説などでも鬼才ぶりを発揮し、多くの著作を発表。またロンドン関連の著書も多い。現在はバリ島在住。 -
邪神の呼び声
ある霊媒師に、これを見せた。霊媒師は、この像の前に立っただけでトランス状態に陥り、奇声を発して硬直した。その奇声は何かの言葉らしいのだが、この地球上の現世人類の物とはとても思えなかった。奇声は、テープに録音されている。それがどんな台詞、いや音だったかを、今ここに記しておこう。(「邪神の呼び声」より) 鬼才・友成純一による電子オリジナル短編集。〈クトゥルー神話〉をテーマにした「邪神の呼び声」「地の底の哄笑」など、計6本を収録。巻末には「電子版あとがき」を収録。 *邪神の呼び声 *地の底の哄笑 *缶詰めの悪夢 *壁の中の幻人 *幽霊屋敷 *ハイヒール ●友成純一(ともなり・じゅんいち) 1954年福岡生まれ。1976年、早稲田大学在学中に「透明人間の定理リラダンについて」が幻影城新人評論部門に入選。映画評などでも活躍したのち、1985年「肉の儀式」で小説家デビュー。官能的でバイオレントな作風が注目を浴びる。以後、スプラッター小説のパイオニアとしてだけでなく、SF、ホラー、怪獣小説などでも鬼才ぶりを発揮し、多くの著作を発表。またロンドン関連の著書も多い。現在はバリ島在住。 -
死の影を追って
夢だ。ただの夢だ。人間など、いるはずがない。声など、聞こえるはずがない。馬鹿げているとは思ったが、忍び泣きがあまりに深刻なので、恩田は大真面目に問い掛けていた。……しくしく、しくしく、しくしく……忍び泣きの裏から、かすかに言葉が聞こえた。優しい、か細い、女の声だった。「……迎えに来て……迎えに来て……迎えに来て……」(「死の影を追って」より) 鬼才・友成純一による電子オリジナル短編集。雑誌「SFアドベンチャー」に3回にわたって掲載された連作短編「死の影を追って」~「鏡の魔術」~「黄昏の荒野にて」、その続編「孤島の魔姉妹」(完全未発表作品)など、計7本を収録。巻末には「電子版あとがき」を収録。 *泡沫の夢 *恐竜のいる風景 *お伽の島にて *死の影を追って *鏡の魔術 *黄昏の荒野にて *孤島の魔姉妹 ●友成純一(ともなり・じゅんいち) 1954年福岡生まれ。1976年、早稲田大学在学中に「透明人間の定理リラダンについて」が幻影城新人評論部門に入選。映画評などでも活躍したのち、1985年「肉の儀式」で小説家デビュー。官能的でバイオレントな作風が注目を浴びる。以後、スプラッター小説のパイオニアとしてだけでなく、SF、ホラー、怪獣小説などでも鬼才ぶりを発揮し、多くの著作を発表。またロンドン関連の著書も多い。現在はバリ島在住。 -
世界の怪奇事件集
悪霊とデーモンハンターの死闘、幽霊船の謎、冥界からの通信、マリアの血涙、転生の奇跡など、「本当にあった謎と恐怖」がまとめられた戦慄の事件集。 PART1 戦慄ショック! 人を地獄に導く「悪魔憑き」事件 PART2 闇に蠢く狂気! 「呪われた怨霊」猟奇事件 PART3 魔界からの誘惑! 恐怖の「死霊ヒッチハイカー」事件 PART4 冥界からの通信! 身も凍る「怪電話」事件 PART5 聖なる謎! 血の「奇跡と奇談」事件 PART6 人を操る魔力! 超能力ESP怪事件 ●並木伸一郎(なみき・しんいちろう) 1947年、東京都生まれ。早稲田大学卒業。電電公社(現・NTT)勤務ののち、UFOやUMA、さらには古代史をはじめ、地球上のさまざまな謎を題材に調査・研究し、雑誌・テレビなど多方面で発表、活躍している。著書・訳書多数。 -
病魔の棲む街
都市に潜む病魔。未知なるミステリーファイル。「複視」「発熱」「頭痛」「動悸」「腹痛」「発疹」……6つの病気にまつわるキーワードから生まれた、その美しくも恐ろしい殺人トリックとストーリー。現役の医師でもある著者が放つ、異色のホラー・サスペンス短編集。 *複視 *発熱 *頭痛 *動悸 *腹痛 *発疹 ●米山公啓(よねやま・きみひろ) 1952年山梨県生まれ。作家、医学博士、神経内科医。聖マリアンナ大学医学部卒業、聖マリアンナ医科大学第2内科助教授を1998年2月に退職。本格的な著作活動を開始。現在もあきる野市の米山医院で診療を続けながら、医学ミステリー、小説、エッセイ、医療実用書など、280冊以上を上梓。テレビ・ラジオ番組の監修・出演をこなし、講演会も全国で行なっている。 -
女切り
鎌倉の友人宅で“女を殺した”ことがあるという刀を見せられた私は、その刀に強く魅かれてしまう。夜中、刀の先に私が見たものは、崩れた日本髪の美しい女と血の滴りであった……。(「女切り」より) 妖かしと異形の世界を通じ、名もないものたちの、愛と孤独と哀しみを描く、恐ろしくも甘美で魅惑的な物語。ホラー八篇を収録。 *女切り *石の碑文―「Kwaidan」拾遺― *弟 *喜三郎の憂鬱 *かみやしろのもり *すみだ川 *小さな祠 *虫すだく ●加門七海(かもん・ななみ) 東京都生まれ。オカルト・風水・民俗学などに造詣が深く、怪談、エッセイ、フィールドワーク作品などを著す。最新刊は『お咒い日和 その解説と実際』(KADOKAWA)。小説に『目嚢』『祝山』『鳥辺野にて』など、エッセイ『猫怪々』『霊能動物館』『墨東地霊散歩』など多数。