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  • 山本周五郎[未収録]時代小説集成

    山本周五郎[未収録]時代小説集成

    小説・文芸
    5.0
    1巻5,940円 (税込)
    「少年少女譚海」、「講談雑誌」、「新少年」などの雑誌に発表された人情譚、怪異譚、冒険譚――。 文豪・山本周五郎による、これまで単行本に収録されなかった作品、流布版との異同の多い作品を一挙集成! 長篇2作品、短篇19作品、幻の作品群が姿を現わす!  山本周五郎が戦前に発表した時代小説は、探偵小説ほど未発見の作品は多くない。それでも散逸が激しい「講談雑誌」や少年雑誌、注目される機会が少ないマイナー雑誌や専門誌などに掲載された作品は、埋もれたままになっている。  本書には、『山本周五郎探偵小説全集』にも、〈周五郎少年文庫〉にも収録されていない、周五郎が戦前に発表した時代小説の中でも特に珍しい作品ばかりを収録した。その多くは単行本未収録で、単行本が底本として流布している作品の初出誌版、逆に初出誌が底本として流布している作品の初単行本版なども収めた。興味のある方は、バージョン違いの作品を比較してみるのも一興である。(「編者解説」より)
  • 赤ひげ診療譚 全巻セット

    赤ひげ診療譚 全巻セット

    武士や市井の人々の喜怒哀楽、義理や人情を通して限りない人間愛を描いた時代小説、人情小説の名手・山本周五郎の長編全集。第13巻は江戸・小石川養生所を舞台に、医長の“赤ひげ”と若きエリート医師の対立と成長を描く「赤ひげ診療譚」。黒澤明監督『赤ひげ』として映画化された名作の全巻セット完全版。 ■目次 狂女の話 駈込み訴え むじな長屋 三度目の正直 徒労に賭ける 鶯ばか おくめ殺し 氷の下の芽
  • さぶ

    さぶ

    武士や市井の人々の喜怒哀楽、義理や人情を通して限りない人間愛を描いた時代小説、人情小説の名手・山本周五郎の長編全集。第1巻は「さぶ」。青年から大人になる微妙な時期の男の友情と成長を描いた傑作長編。
  • 山本周五郎 電子全集1
    完結

    山本周五郎 電子全集

    小説・文芸
    5.0
    全16巻199円 (税込)
    山本周五郎の名作・代表作を一挙収録した山本周五郎全集の決定版。※本書は全16巻中の1巻目です。 ●目次 夜明けの辻 新潮記 柳橋物語 楽天旅日記
  • 合本 山本周五郎名品館【文春e-books】

    合本 山本周五郎名品館【文春e-books】

    没後50年、いまもなお読み継がれる巨匠の傑作短篇から、沢木耕太郎が選び抜いた名品。山本周五郎の世界へ誘う格好の入門書であり、その作家的本質と高みを知ることができるシリーズ4冊を便利な合本で! 生涯、膨大な数の短篇を遺した山本周五郎。その大半がいまだに読み継がれ、多くの読者に愛され、また後進の作家たちに多大な影響を与え続けている。山本周五郎作品に深く傾倒する沢木耕太郎氏が独自の視点と切り口で4巻36篇を選び、各巻の末尾に斬新かつ詳細な解説エッセイを執筆。 第1巻「一丁目一番地のひと」(周五郎作品に登場する女性像を分析する。) 第2巻「彼らを輝かせるもの」(男女が貫く「意地」をキーワードに作品世界に迫る。) 第3巻「寒橋のまぼろし」(「情」の万華鏡とも言うべき作品世界の魅力を解き明かす。) 第4巻「悲と哀のあいだ」(微妙に意味合いの異なる「悲」と「哀」を、周五郎はいかに描いたか。)
  • 樅ノ木は残った(上中下) 合本版

    樅ノ木は残った(上中下) 合本版

    小説・文芸
    5.0
    1巻2,530円 (税込)
    仙台藩主・伊達綱宗、幕府から不作法の儀により逼塞を申しつけられる。明くる夜、藩士四名が「上意討ち」を口にする者たちによって斬殺される。いわゆる「伊達騒動」の始まりである。その背後に存在する幕府老中・酒井雅楽頭と仙台藩主一族・伊達兵部とのあいだの六十二万石分与の密約。この密約にこめられた幕府の意図を見抜いた宿老・原田甲斐は、ただひとり、いかに闘い抜いたのか。 ※当電子版は『樅ノ木は残った』(上)(中)(下)の全三巻をまとめた合本版です。
  • 山本周五郎中短篇秀作選集 1 待つ

    山本周五郎中短篇秀作選集

    小説・文芸
    4.8
    1~5巻1,100円 (税込)
    【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 「待つ」とは未来を信じること、あるいは明日へ向かう強い意志。ひたむきに人を待つ美しさ、ひたすらに期(とき)を待つ凄まじさ…生に期する力を捉えた充実の名作11篇。『内蔵允留守』『柘榴』『山茶花帖』『柳橋物語』『つばくろ(燕)』『追いついた夢』『ぼろと釵』『女は同じ物語』『裏の木戸はあいている』『こんち午の日』『ひとでなし』収載。
  • 雨あがる

    雨あがる

    小説・文芸
    4.7
    1巻733円 (税込)
    貧しいながらも心優しい人々のお互いを信じ合う姿が深い感動をよぶ表題作「雨あがる」、その続編「雪の上の霜」、侍という生き方よりも人間らしい生き方を選ぶ主人公を描き、著者の曲軒ぶりがいかんなく発揮されている「よじょう」など、武家ものを中心とした名作全五篇を収載。生きにくい時代だからこそ浮かび上がってくる、“人間の人間らしさ”を描き続けた昭和の文豪・山本周五郎の魅力が光る、オリジナル名作短篇集。(編/解説・竹添敦子)
  • 春いくたび

    春いくたび

    小説・文芸
    4.7
    1巻594円 (税込)
    江戸末期、戦地に赴く信之助を泣きそうな顔で見送る香苗。再会の願いも空しく時は過ぎ、尼僧になった香苗は救護院に流れ着いた老人の姿に息を呑む(「春いくたび」)。貧にして餓死するは武士の本懐なり。亡父の教え通り、最後の一夜を迎える兄妹。しかし、そこに突然激しい剣の音が(「武道宵節句」)。昭和の少年少女のために、山本周五郎が心とことばを尽くした短篇の中から時代小説10篇を収録。
  • さぶ

    さぶ

    小説・文芸
    4.6
    1巻900円 (税込)
    才走った性格と高すぎるプライドが災いして人足寄場に送られてしまう栄二。鈍いところはあるがどこまでもまっすぐなさぶ、ふたりの友情を軸に、人の抱えもつ強さと弱さ、見返りを求めない人と人との結びつきを描き、人間の究極のすがたを求め続けた作家・山本周五郎の集大成。「どうにもやるせなく哀しい、けれども同時に切ないまでに愛おしい」(巻末エッセイより)、心震える物語。(エッセイ/高田郁、編・解説/竹添敦子)
  • 山本周五郎 作品集 一

    山本周五郎 作品集

    小説・文芸
    4.5
    1~91巻110円 (税込)
    時代小説の名手、山本周五郎が描いた人情話の傑作集。貧しさや虐げられた者たちが愛、悲しみ、怒り、慈しみ、恨み、嫉妬、義理などさまざまな感情を抱え、必死で生きていく姿に思わず胸が熱くなる。人生の喜怒哀楽を知り尽くした作家が描く庶民の生活。第一巻は「あだこ」「晩秋」「おたふく」の三本を収録※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 民俗のふるさと

    民俗のふるさと

    ビジネス・実用
    4.5
    1巻968円 (税込)
    日本人の魂を形成した、村と町。それらの関係、成り立ちと変貌を、ていねいなフィールド調査から克明に描く。失われた故郷を求めて結実する、宮本民俗学の最高傑作。
  • 町奉行日記

    町奉行日記

    小説・文芸
    4.5
    1巻880円 (税込)
    着任から解任まで一度も奉行所に出仕せずに、奇抜な方法で藩の汚職政治を摘発してゆく町奉行の活躍ぶりを描いた痛快作『町奉行日記』。藩中での失敗事をなんでも〈わたくし〉のせいにして、自己の人間的成長をはかる『わたくしです物語』。娘婿の過誤をわが身に負ってあの世に逝く父親の愛情を捉えた短篇小説の絶品『寒橋』。ほかに『金五十両』『落ち梅記』『法師川八景』など全10篇を収録。
  • さぶ

    さぶ

    小説・文芸
    4.5
    1巻693円 (税込)
    小雨が靄のようにけぶる夕方、両国橋をさぶが泣きながら渡っていた。その後を追い、いたわり慰める栄二。江戸下町の経師屋、芳古堂に住みこむ同い年の職人、男前で器用な栄二と愚鈍だが誠実なさぶの、辛さを噛みしめ、心を分ちあって生きる、純粋でひたむきな愛と行動。やがておとずれる無実の罪という試練に立ち向う中で生れた、ひと筋の真実と友情を通じて、青年の精神史を描く。
  • 酔いどれ次郎八

    酔いどれ次郎八

    小説・文芸
    4.5
    1巻616円 (税込)
    藩の名刀を奪い、役人を斬って薩摩藩に逃げ込んだ侍を上意討ちにする命をおびた矢作次郎八と岡田千久馬。二人は首尾よく本懐を遂げるが、薩摩藩士に取り囲まれ退路を断たれる。千久馬を逃がし、その場で死んだと思われていた次郎八が二年後に藩に姿を現した時、かつての許婚は千久馬のもとに嫁いでいた――。次郎八のとる意外な行動を描く表題作ほか、「与茂七の帰藩」など全11編を収録。
  • 日日平安

    日日平安

    小説・文芸
    4.5
    1巻825円 (税込)
    織田裕二主演の映画『椿三十郎』の原作「日日平安」を収録。無一文の浪人・菅田は、“切腹のマネ”をして通りすがりの男に飯を乞うがあえなく失敗……。しかし、この通りすがりの男、なにやら騒動を抱えている。聞くと、仲間9人で悪徳政治を行う家老らへの斬り込みを企てていた。これはいいツルだ……!! 菅田は仲間入りを志願。狙うはもちろん礼金! だったのだが……。無一文の空腹浪人の活躍をユーモラスに描く表題作をはじめ、ヒューマニズムあふれる名作全11編。「粋」が伝わってくる、時代小説初心者にもオススメの一冊!
  • おたふく 山本周五郎名品館I

    山本周五郎名品館

    小説・文芸
    4.4
    1~4巻896円 (税込)
    没後50年、いまもなお読み継がれる巨匠の傑作短篇から、沢木耕太郎が選び抜いた名品。 山本周五郎の世界へ誘う格好の入門書であり、その作家的本質と高みを知ることができる傑作短篇集の決定版! 生涯、膨大な数の短篇を遺した山本周五郎。 その大半がいまだに読み継がれ、多くの読者に愛され、また後進の作家たちに多大な影響を与え続けている。 市井に生きる庶民の哀歓、弱き者の意地、男と女の不思議など、特に時代小説に傑作が多く、その数も膨大なものがある。 山本周五郎作品に深く傾倒する沢木耕太郎氏が独自の視点と切り口で4巻36篇を選び、各巻の末尾に斬新かつ詳細な解説エッセイを執筆。 第1巻は「一丁目一番地のひと」と題して、周五郎作品に登場する女性像を分析する。 本書の収録作は以下の9篇。 「あだこ」(絶望した武士を立ち直らせるけなげな娘) 「晩秋」(仇である老臣の立派さ) 「おたふく」(かわいい女) 「菊千代抄」(男として育てられた君主の哀しみ) 「その木戸を通って」(ふっと来て、ふっと消えた女) 「ちゃん」(酔っ払いだが腕のいい職人の父親) 「松の花」(妻に死なれて初めて知る妻の偉さ) 「おさん」(自分の性に翻弄される女を追って) 「雨あがる」(おおらかな浪人とその妻)
  • 扇野

    扇野

    小説・文芸
    4.4
    1巻781円 (税込)
    枯野の襖絵に点睛を加えるために、初めて会った芸妓に野原で扇を落させる流れ絵師。その後の二人の道行きと、その陰で力をつくす女のまごころを鮮やかに写し取った『扇野』。“三十ふり袖、四十島田”のたとえに流れる女の哀しみを、下町の人情と善意で救った『三十ふり袖』。なにげない会話や独白のなかに男女の機微と人生の深い意味を伝える“愛情もの”の秀作全9編を収録する。
  • おごそかな渇き

    おごそかな渇き

    小説・文芸
    4.4
    1巻737円 (税込)
    長年対面しつづけた宗教的課題を取り上げ、“現代の聖書”として世に問うべく構想を練りながらも絶筆となった現代小説「おごそかな渇き」。ほかに“下町もの”の傑作「かあちゃん」「将監さまの細みち」「鶴は帰りぬ」、“武家もの”の名品「紅梅月毛」「野分」「蕭々十三年」、“こっけいもの”の「雨あがる」、“メルヘン調の「あだこ」「もののけ」と、周五郎文学のさまざまな魅力を一冊に収めた。
  • 赤ひげ診療譚

    赤ひげ診療譚

    小説・文芸
    4.3
    1巻796円 (税込)
    長崎で最新の医学を学び、江戸に戻った保本登は、突然小石川養生所に呼び出され、見習い勤務を命ぜられた。エリートとしての矜持を抱く登は、「赤鬚」と呼ばれる医長・新出去定の強引さに不満を抱き、激しい反発を覚える。だが、養生所を訪れる貧しい患者たちや、徒労とみえることに日々を費やす「赤鬚」とふれ合ううち――。病や死を通して“生”の重みを描き出した、山本周五郎渾身の傑作。(エッセイ/細谷正充、編・解説/竹添敦子)
  • 雨あがる 映画化作品集

    雨あがる 映画化作品集

    小説・文芸
    4.3
    1巻715円 (税込)
    黒澤明、小林正樹、小泉堯史――。 世界に名だたる映画監督たちが惹かれてやまない、山本周五郎の世界。 ときに親身に、ときに邪険に。 山本周五郎の描く人間は様々な面を持ち、おそろしいほどに今を生きる人々と重なる。 本作では、黒澤明によって『赤ひげ診療譚』として映画化された「狂女の話」を初め、「深川安楽亭」「雨あがる」など名作六篇を収録。 名監督も惹かれた世界をご堪能あれ。
  • 生きていく民俗 生業の推移

    生きていく民俗 生業の推移

    ビジネス・実用
    4.3
    1巻902円 (税込)
    人間と職業との関わりは、現代に到るまでどういうふうに移り変わってきたか。人が働き、暮らし、生きていく姿を徹底したフィールド調査の中で追った、民俗学決定版。
  • 日本残酷物語 1

    日本残酷物語

    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 日常的な飢え、虐げられる女や老人、掠奪やもの乞いの生涯、山や海辺の窮民…ここに集められた「残酷」な物語は、かつての日本のありふれた光景の記録、ついこの間まで、長く貧しさの底を生き継いできた人々の様々な肖像である。
  • 柳橋物語・むかしも今も

    柳橋物語・むかしも今も

    小説・文芸
    4.3
    1巻616円 (税込)
    幼い一途さで答えてしまった「待っているわ」という一言によって、一生を左右され記憶喪失にまで追いやられてしまう“おせん”の悲しい生涯を描いた「柳橋物語」。愚直な男の、愚直を貫き通したがゆえにつかんだ幸福を描いた「むかしも今も」。いずれも、苛酷な運命と愛の悲劇に耐えて、人間の真実を貫き愛をまっとうした江戸庶民の恋と人情を描き、永遠の人間像をとらえた感動の2編。
  • 宮本常一 伝書鳩のように

    宮本常一 伝書鳩のように

    ビジネス・実用
    4.2
    1巻1,232円 (税込)
    日本各地を歩き、漂泊民や被差別民、歴史の表舞台に姿を表さなかった無名の人々の営みや知恵に光を当てた「野の学者」宮本常一。膨大な著作のエッセンスを一冊に集成。
  • さぶ

    さぶ

    小説・文芸
    4.2
    1巻770円 (税込)
    小舟町の芳古堂に奉公する栄二とさぶ。才気煥発な栄二と少し鈍いがまっすぐに生きるさぶ。ある日、栄二は身の覚えのない盗みを咎められ、芳古堂から放逐されてしまう。自棄になった栄二は身を持ち崩し人足寄場へ送られるが――。生きることは苦しみか、希望か。市井にあり、人間の本質を見つめ続けた作家の代表作。
  • 南方熊楠/柳田國男/折口信夫/宮本常一

    南方熊楠/柳田國男/折口信夫/宮本常一

    民衆の紐帯であり自然の宝庫でもある社(やしろ)の破壊に反対する、南方熊楠の画期的論考「神社合祀に関する意見」。 伊良湖岬の浜辺で目にした椰子の実から日本人の来し方を想起する、柳田國男「海上の道」。 後に中将姫と呼ばれる藤原南家の姫君と、非業の死を遂げた大津皇子の交感を軸に綴られる、折口信夫「死者の書」。 近代女性の生き様を活写する「海女たち」「出稼ぎと旅」「女工たち」ほか、宮本常一「生活の記録」。 神話、伝承、歴史、生活、自然など、日本のすべてを包摂する厖大な文業から、傑作29篇を精選。 【ぼくがこれを選んだ理由】 民俗学は文学のすぐ隣にある。 南方熊楠の鎮守の森を擁護する論は今のエコロジーにつながっている。  柳田國男と宮本常一の論考を連ねると、正面から描かれた近代日本人の肖像が見えてくる。  折口信夫はもうそのまま文学。読んでいると古代の日本人とすぐにもハグできるような気持になる。(池澤夏樹) 解説=池澤夏樹 解題=鶴見太郎 月報=恩田陸・坂口恭平
  • 忘れられた日本人

    忘れられた日本人

    ビジネス・実用
    4.2
    1巻1,078円 (税込)
    柳田国男・渋沢敬三の指導下に、生涯旅する人として、日本各地の民間伝承を克明に調査した著者(一九〇七―八一)が、文字を持つ人々の作る歴史から忘れ去られた日本人の暮しを掘り起し、「民話」を生み出し伝承する共同体の有様を愛情深く描きだす。「土佐源氏」「女の世間」等十三篇からなる宮本民俗学の代表作。 (解説 網野善彦)
  • 山に生きる人びと

    山に生きる人びと

    ビジネス・実用
    4.2
    1巻990円 (税込)
    サンカやマタギや木地師など、かつて山に暮らした漂泊民の実態を探訪・調査した、宮本常一の代表作。もう一つの「忘れられた日本人」とも。
  • イザベラ・バードの旅 『日本奥地紀行』を読む

    イザベラ・バードの旅 『日本奥地紀行』を読む

    日本観光文化研究所所長時代に行われた幕末・明治期の紀行文を読む講義のうち、昭和51年9月から52年3月まで全7回の『日本奥地紀行』の講義録。一英国人女性旅行家が目をとめた不思議な国「日本」の事象をきっかけに、その資料的価値、バードの視点の出色さを指摘するにとどまらず、著者自身の比類ない観察眼と聞き取り調査に裏打ちされた該博な見識が縦横無尽に紡ぎ出され、宮本民俗学の入門書ともなっている。(講談社学術文庫)
  • 赤ひげ診療譚

    赤ひげ診療譚

    小説・文芸
    4.2
    1巻616円 (税込)
    幕府の御番医という栄達の道を歩むべく長崎遊学から戻った保本登は、小石川養生所の“赤ひげ”と呼ばれる医長新出去定に呼び出され、医員見習い勤務を命ぜられる。貧しく蒙昧な最下層の男女の中に埋もれる現実への幻滅から、登は事あるごとに赤ひげに反抗するが、赤ひげの一見乱暴な言動の底に脈打つ強靱な精神に次第に惹かれてゆく。傷ついた若き医生と師との魂のふれあいを描く快作。
  • ながい坂(上)

    ながい坂

    小説・文芸
    4.2
    1~2巻825円 (税込)
    徒士組という下級武士の子に生まれた小三郎は、八歳の時に偶然経験した屈辱的な事件に深く憤り、人間として目ざめる。学問と武芸にはげむことでその屈辱をはねかえそうとした小三郎は、成長して名を三浦主水正と改め、藩中でも異例の抜擢をうける。若き主君、飛騨守昌治が計画した大堰堤工事の責任者として、主水正は、さまざまな妨害にもめげず、工事の完成をめざす。
  • 季節のない街

    季節のない街

    小説・文芸
    4.2
    1巻704円 (税込)
    “風の吹溜まりに塵芥が集まるようにできた貧民街”で懸命に生きようとする庶民の人生。――そこではいつもぎりぎりの生活に追われているために、虚飾で人の眼をくらましたり自分を偽ったりする暇も金もなく、ありのままの自分をさらけだすしかない。そんな街の人びとにほんとうの人間らしさを感じた著者が、さまざまなエピソードの断面のなかに深い人生の実相を捉えた異色作。
  • ちいさこべえ 1
    完結

    ちいさこべえ

    少年・青年マンガ
    4.1
    全4巻693円 (税込)
    火事で実家の工務店「大留」が焼け、両親をなくした若棟梁・茂次は、「どんなに時代が変わっても人に大切なものは、人情と意地だぜ」という父・留造の言葉を胸に大留再建を誓う。 そこに、身寄りのないお手伝いのりつ、行き場を失った福祉施設の子供達が転がり込んできて……ひげもじゃ若棟梁の崖っぷち人生劇場幕開き―― 山本周五郎の名作時代小説「ちいさこべ」を望月ワールド全開で新解釈する挑戦意欲作!
  • 小説 日本婦道記

    小説 日本婦道記

    小説・文芸
    4.1
    1巻528円 (税込)
    千石どりの武家としての体面を保つために自分は極端につましい生活を送っていたやす女。彼女の死によって初めて明らかになるその生活を描いた『松の花』をはじめ『梅咲きぬ』『尾花川』など11編を収める連作短編集。厳しい武家の定めの中で、夫のため、子のために生き抜いた日本の妻や母の、清々しいまでの強靱さと、凜然たる美しさ、哀しさがあふれる感動的な作品である。
  • 花杖記

    花杖記

    小説・文芸
    4.1
    1巻660円 (税込)
    何者かによって父を殿中で殺され、家禄削減を申し渡された加乗与四郎が、事件の真相をあばくまでの記録『花杖記』。どんな場合も二の矢を用意せず、また果し合いにもあえて弱い弓を持ってのぞむ弓の達人の物語『備前名弓伝』。ほかに『武道無門』『御馬印拝借』『小指』『似而非物語』など、武家社会の掟の中で生きる武士たちの姿に、永遠に変らぬ人間の真実をさぐった作品10編を収録。
  • 樅ノ木は残った(上)

    樅ノ木は残った

    小説・文芸
    4.1
    1~3巻825~880円 (税込)
    仙台藩主・伊達綱宗、幕府から不作法の儀により逼塞を申しつけられる。明くる夜、藩士四名が「上意討ち」を口にする者たちによって斬殺される。いわゆる「伊達騒動」の始まりである。その背後に存在する幕府老中・酒井雅楽頭と仙台藩主一族・伊達兵部とのあいだの六十二万石分与の密約。この密約にこめられた幕府の意図を見抜いた宿老・原田甲斐は、ただひとり、いかに闘い抜いたのか。
  • おさん

    おさん

    小説・文芸
    4.1
    1巻693円 (税込)
    純真な心を持ちながらも、女の“性”ゆえに男から男へわたらずにはいられないおさん――世にも可愛い女が、その可愛さのために不幸にひきずりこまれてゆく宿命の哀しさを描いた『おさん』。芸妓に溺れ込んでいった男が、親友の助力で見事に立ち直ってゆくまでを描いた『葦は見ていた』。“不思議小説”の傑作『その木戸を通って』。ほかに『青竹』『みずぐるま』『夜の辛夷』など全10編を収める。
  • 大炊介始末

    大炊介始末

    小説・文芸
    4.1
    1巻781円 (税込)
    自分の出生の秘密を知った大炊介が、狂態を装って藩の衆望を故意にうらぎらねばならなかった悲劇を描く表題作。自分たちはおたふくであるときめこんでしまっている底抜けに明るく情味豊かな姉妹の物語「おたふく」。奇抜な視点と卓抜な文体で「剣聖」宮本武蔵を描き、著者の後半期の出発点となった意義深い作品「よじょう」など。さまざまな傾向の短編から代表作10編を選りすぐった。
  • 深川安楽亭

    深川安楽亭

    小説・文芸
    4.1
    1巻737円 (税込)
    抜け荷(密貿易)の拠点、深川安楽亭にたむろする命知らずの無頼な若者たちが、恋人の身請金を盗み出して袋叩きにされたお店者に示す命がけの無償の善意を、不気味な雰囲気をたたえた文章のうちに描いた表題作。完成されたものとしては著者最後の作品となった「枡落し」。ほかに「内蔵允留守」「おかよ」「水の下の石」「百足ちがい」「あすなろう」「十八条乙」など全12編を収録する。
  • 宮本常一講演選集 民衆の生活文化

    宮本常一講演選集

    ビジネス・実用
    4.0
    1~8巻3,080円 (税込)
    日本古来の布・衣と紙を植物の茎皮繊維の利用という共通性からとらえ、その生活文化を日本の柔社会の特徴として浮き彫りにした「生活文化研究講義」、晩年に集中して話された「日本文化の形成」につながる「煮ることと蒸すこと」、日本人が何をたべてきたかを語る「日本人の主食」など、6編の講演録を収める。
  • 山本周五郎 愛妻日記

    山本周五郎 愛妻日記

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,760円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 昭和5年、27歳の周五郎は、煩悶の日々を送っていた。世界大恐慌の煽りを受け、日本もまた出口の見えない不況にあった時代。文壇デビューは果たしたものの、思うような作品を生み出せずに苦しみ、焦り、金銭的にも追い詰められて、自暴自棄になる日もあった。しかし、転機は恋と結婚によってもたらされる。周五郎は、最愛の妻に貧しい暮らしをさせていることに心を痛めながらも、真摯に小説と向き合う過程で、「読んで面白い小説」に活路を見出していく。妻への愛情を糧に、自分の為すべき仕事に辿りつくまでの若き周五郎の日常と心情が赤裸々に綴られた、第一級の文学史資料。(監修・竹添敦子)
  • 五辯の椿

    五辯の椿

    小説・文芸
    4.0
    1巻921円 (税込)
    天保五年の正月、むさし屋喜兵衛の寮から火の手が上がり、焼跡から三人の焼死体が見つかった。三人は、長く結核を患っていた当主喜兵衛と、妻おその、娘おしのと認められる。一方その年の晩秋、江戸の町では殺人事件が相次ぎ、骸の傍らには必ず椿の花弁が残されていた。被害者はいずれも殺されて当然と思われるような悪名高い男たちばかり。この一連の事件に、与力青木千之助が捜査に当たる。聞き込みの末に若い娘の影を掴むが、果たしてその娘とは・・・・・・。法で罰することのできない、けれど到底許しがたい罪をどう裁くべきか――昭和の文豪・山本周五郎渾身の傑作長篇。(エッセイ/澤田瞳子、編・解説/竹添敦子)
  • かあちゃん

    かあちゃん

    小説・文芸
    4.0
    1巻733円 (税込)
    私も周五郎作品を読み返す度、失ったものを取り戻すような気持ちになる。それはかつての日本の風景であり、人の情であり、親から伝えられた仕来りであり、恥を感じる心でもある(宇江佐真理・巻末エッセイより)。女手でひとつで五人の子供を育てているお勝と、その家に入った泥棒との心の通い合いを描いた表題作をはじめ、山本周五郎が、人間の“善なる心”をテーマに遺した作品から、全五編を厳選。文庫オリジナル。(編/解説・竹添敦子)
  • おたふく物語

    おたふく物語

    小説・文芸
    4.0
    1巻628円 (税込)
    町人たちの暮らしの姿、現実を生きてゆく切なさに焦点を絞り、すぐれた「下町もの」を数多く遺した山本周五郎。本書は、自分たちを“おたふく”と決めこんでいる明るく元気のいい姉妹をいきいきと描いた「おたふく物語」三部作(「妹の縁談」「湯治」「おたふく」)をはじめ、身分の垣根を越えた人間の交流を情愛たっぷりに綴った「凍てのあと」、女性の妖しさと哀しさを濃密に綴った「おさん」の全五編を収載。江戸に暮らす女性たちの姿を見事に切り取った名作短編集。文庫オリジナル。 (編/解説・竹添敦子)
  • 時代ミステリ傑作選 逃亡記

    時代ミステリ傑作選 逃亡記

    小説・文芸
    4.0
    1巻704円 (税込)
    突如、命を狙われた武士とそれを助ける女。男が明かされた自らの素性と軍用金を巡る藩内の権力闘争。大きな渦に巻き込まれた武士は……。表題作にして名作「逃亡記」、南町奉行所を舞台に、左官職人を殺めた罪で投獄された女の取り調べを行うなかで浮かび上がる深川・しじみ河岸に生きる人々の姿を鮮烈に描く「しじみ河岸」など。市井に生きる人々の息づかい、生活、そして生き様を活写した名手の筆が光る江戸ミステリの傑作六篇。
  • 赤ひげ診療譚 合本版

    赤ひげ診療譚 合本版

    山本周五郎の連作短編小説集。合本版で一気に読める。江戸時代、小石川養生所。長崎で修行した医師・保本登と、赤ひげこと新出去定との対立と葛藤。それぞれ事情を抱える患者たち。赤ひげの治療に対する熱き思いを知るうち、次第に理解するようになる。何度も映画化、ドラマ化された作品。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 樅の木は残った 全巻セット

    樅の木は残った 全巻セット

    山本周五郎の長編の歴史小説。全巻セットで一気に読める。江戸時代。仙台藩伊達家のお家騒動を基にした歴史小説。何も語らない孤高の樅の木と、藩を守るため尽力した原田甲斐の人生を描く。藩内の権力闘争。伊達家の乗っ取りを企む伊達兵部。大名の弱体化を狙う幕府の重鎮酒井雅楽頭(酒井忠清)。張り巡らされた罠をかいくぐり、困難な状況のなか活路を見いだそうとする原田甲斐。何度も映像化、ドラマ化された作品。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 完全版 日本婦道記(上)

    完全版 日本婦道記

    小説・文芸
    4.0
    1~2巻715円 (税込)
    戦中、戦後に渡り書き継がれた名作「日本婦道記」。直木賞辞退作としても知られる金字塔、その31篇を網羅した完全版、初の文庫化。武家の体面を保つために自らはつましい生活を送くる女。その死によって初めて明らかになるその生活を描いた『松の花』や『髪かざり』『風鈴』などの連作短編集。山本周五郎の作品の根幹を成すテーマである、「慎ましく生き、苦しみ、働く」という姿勢を貫く、傑作小説集。
  • さぶ

    さぶ

    小説・文芸
    4.0
    1巻748円 (税込)
    なんでも器用にこなす栄二と、お人よしだが愚鈍なさぶ。二人は幼いころから仲良しで、いつも栄二はさぶの兄貴分だった。だが、無実の罪で栄二が石川島に流されたことをきっかけに、その関係性に陰りが見え始める。自分は陥れられた、ここを出たら復讐してやろうと世間を恨んでばかりいる栄二は、島の罪人とも口を利かず、会いに来たさぶのことも冷たく突き放した。しかし、大あらしから島を守るための防波堤を作る作業中、栄二はうっかり足をすべらせて生き埋めとなってしまう。普段は冷たく接していた罪人たちが、どうしてこんな自分のために危険も顧みず、躍起になって助けようとしてくれるのか。徐々に心を開いていく栄二だったが――。1人の男が精神的な成長を遂げる感動物語。
  • 美少女一番乗り

    美少女一番乗り

    小説・文芸
    4.0
    1巻594円 (税込)
    飛騨と信濃の国境、摩耶谷の山中。お弓は、父親を殺した掟破りの敵陣に馬上に薙刀を執って斬り込んだ(「美少女一番乗り」)。主君の遺言書を命がけで守る中小姓・数馬。武家の家督を巡る兄妹の選択(「和蘭人形」)。上杉景勝一万石の重臣・左内は、大変な倹約家。切り詰めすぎる生活に陰口が飛ぶが、その真意が明かされる(「戦国会津唄」)。冒険、活劇、勇気、友情、ロマン、哀歓を人間の成長と共に描く名作短篇集、全10篇。
  • 日本人のくらしと文化 炉辺夜話

    日本人のくらしと文化 炉辺夜話

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻836円 (税込)
    旅する民俗学者が語り遺した初めての講演集。失われた日本人の懐かしい生活と知恵を求めて。「生活の伝統」「民族と宗教」「離島の生活と文化」ほか計六篇。
  • 青べか物語

    青べか物語

    小説・文芸
    4.0
    1巻572円 (税込)
    根戸川の下流にある、うらぶれた裏粕という漁師町をふと訪れた「私」は、“沖の百万坪”と呼ばれる風景が気にいり、ぶっくれ船“青べか”をテもなくかわされてそのままこの町に住み着いてしまう。その「私」の目を通して、町の住人たちの生活ぶりを、巧緻な筆に描き出した独特の現代小説。
  • 怒らぬ慶之助

    怒らぬ慶之助

    小説・文芸
    4.0
    1巻616円 (税込)
    二の矢を携えず、ただ一矢のみを持って真剣勝負に臨む侍の姿を通し、 武士道の真髄を描いた表題作。従妹の許婚の悪行を知らされると同時に、従妹への恋情に目覚める「怒る新一郎」ほか「千代紙行燈」「武道絵手本」など。大正15年の「小さいミケル」から、昭和18年「日本婦道記」が直木賞に推されてこれを辞退した時期までの苦行時代を、新たに発掘された11編を含め跡づける短編集。
  • 朝顔草紙

    朝顔草紙

    小説・文芸
    4.0
    1巻528円 (税込)
    顔も見知らぬ許婚同士が、十数年の愛情をつらぬきとおし、藩の奸物を討って結ばれるまでを描いた『朝顔草紙』。徳川四天王、本多平八郎と同姓同名の臆病な青年武士が、戦場で名乗りをあげるたびに敵の第一目標とされ、あわてて逃げ出すという滑稽な設定の『違う平八郎』。いずれ劣らぬあわて者同士主従の不思議な心の通いあいを描いた『粗忽評判記』。ほかに『義理なさけ』など全12編。
  • 松風の門

    松風の門

    小説・文芸
    4.0
    1巻737円 (税込)
    幼い頃、剣術の仕合で誤って幼君の右眼を失明させてしまった俊英な家臣がたどる、峻烈な生き様を見事に描いた“武道もの”の典型「松風の門」、しがない行商暮しではあるけれども、心底から愛する女房のために、富裕な実家への帰参を拒絶する男の心意気をしみじみと描く“下町もの”の傑作「釣忍」、ほかに「鼓くらべ」「ぼろと釵」「砦山の十七日」「醜聞」など全13編を収録する。
  • 天地静大(上)

    天地静大

    小説・文芸
    4.0
    1~2巻660円 (税込)
    倒幕に揺れ動く幕末、若者たちは国の為に何をすべきかを模索していた。そんな中、東北の一小藩出身の杉浦透は、世間の流れに惑わされず昌平黌に入学し、学問の道に専念することを決意する。一方、水谷郷臣もまた、藩主の弟という立場に悩みながらも、己に忠実な生き方をしようと努力する。時代の動乱に巻き込まれながらも、懸命に生きる若者たちを描いた青春群像劇。
  • 寝ぼけ署長

    寝ぼけ署長

    小説・文芸
    4.0
    1巻616円 (税込)
    五年の在任中、署でも官舎でもぐうぐう寝てばかり。ところが、いよいよ他県へ転任が決ると、別れを悲しんで留任を求める声が市民たちからわき起った……。罪を憎んで人を憎まずを信条とする“寝ぼけ署長”こと五道三省が、「中央銀行三十万円紛失事件」や「海南氏恐喝事件」など十件の難事件を、痛快奇抜で人情味あふれる方法でつぎつぎと解決する。山本周五郎唯一の探偵小説である。
  • 人情裏長屋

    人情裏長屋

    小説・文芸
    4.0
    1巻825円 (税込)
    居酒屋でいつも黙って一升枡で飲んでいる浪人、松村信兵衛の胸のすく活躍と人情味あふれる子育ての物語『人情裏長屋』。天一坊事件に影響されて家系図狂いになった大家に、出自を尋ねられて閉口した店子たちが一計を案ずる滑稽譚『長屋天一坊』。ほかに『おもかげ抄』『風流化物屋敷』『泥棒と若殿』『ゆうれい貸屋』など周五郎文学の独壇場ともいうべき“長屋もの”を中心に11編を収録。
  • 塩の道

    塩の道

    生活学の先駆者として生涯を貫いた著者最晩年の貴重な話――「塩の道」、「日本人と食べもの」、「暮らしの形と美」の3点を収録した。日本人の生きる姿を庶民の中に求め、村から村へと歩きつづけた著者の厖大な見聞と体験がここにはある。日本文化の基層にあるものは一色ではなく、いくつかの系譜を異にするものの複合と重なりである、という独自の史観が随所に読み取れる本書は、宮本民俗学の体系を知るための最良の手引きとなるだろう。
  • つゆのひぬま

    つゆのひぬま

    小説・文芸
    3.9
    1巻649円 (税込)
    深川の小さな娼家に働く女“おぶん”の、欺かれることを恐れぬ一途なまごころに、年上の“おひろ”の虐げられてきたがゆえの不信の心が打負かされる姿を感動的に描いた人間賛歌「つゆのひぬま」。そのほか、江戸時代を舞台にした作品7篇に、平安朝に取材し現代への痛烈な批判をこめた「大納言狐」、現代ものの傑作「陽気な客」を加え、山本周五郎のさまざまな魅力を1冊に収めた短篇集。
  • 月の松山

    月の松山

    小説・文芸
    3.9
    1巻660円 (税込)
    あと百日の生命と宣告された武士が、己れを醜く装うことで師の家の安泰と愛人の幸福をはかろうとする苦渋にみちた心情を描く『月の松山』。口論の果てに同僚を斬ってしまった男の子供を身ごもっていた女の、数奇な運命とそれを見まもる周囲の暖かな眼を情感ゆたかに謳った『初蕾』。ほかに『お美津簪』『追いついた夢』『おたは嫌いだ』など、話術の巧みさを存分に発揮した10編を収める。
  • 山彦乙女

    山彦乙女

    小説・文芸
    3.9
    1巻528円 (税込)
    武田家再興――百三十余年にわたる悲願に翻弄される甲州甘利郷のみどう一族。江戸の新御番、安倍半之助は甲府勤番中に失踪した叔父の遺品を調べるうち、叔父を狂気へと導いた武田家の莫大な遺産をめぐる「かんば沢」の妖しい謎のとりことなり、己れもまた甲州へと出奔してゆく。著者の郷里甲州の雄大な自然を舞台に謳いあげた、周五郎文学に特異な位置を占める怪奇幻想の大ロマン。
  • ちいさこべ

    ちいさこべ

    小説・文芸
    3.9
    1巻825円 (税込)
    江戸の大火ですべてを失いながら、みなしご達の面倒まで引き受けて再建に奮闘してゆく大工の若棟梁の心意気がさわやかな感動を呼ぶ表題作、藩政改革に奔走する夫のために藩からの弾圧を受けつつも、真実の人間性に目を見ひらいてゆく健気な女の生き方を描く『花筵』、人間はどこまで人間を宥しうるかの限界に真正面から挑んだ野心作『ちくしょう谷』など、中編の傑作4編を収録する。
  • 栄花物語

    栄花物語

    小説・文芸
    3.9
    1巻902円 (税込)
    徳川中期、時の先覚者として政治改革を理想に、非難と悪罵の怒号のなか、頑なまでに己れの意志を貫き通す老中田沼意次――従来、賄賂政治の代名詞のような存在であった田沼親子は、商業資本の擡頭を見通した進取の政治家であったという、新しい視点から、絶望の淵にあって、孤独に耐え、改革を押し進めんとする不屈の人間像を、時流に翻弄される男女の諸相を通して描く歴史長編。
  • 五瓣の椿

    五瓣の椿

    小説・文芸
    3.9
    1巻572円 (税込)
    「この世には御定法で罰することのできない罪がある」最愛の父が死んだ夜、自分が父の実子ではなく不義の子なのを知ったおしのは、淫蕩な母とその相手の男たちを、自らの手で裁く事を決心する。おしのは、母を殺し、母の男たちの胸につぎつぎに銀のかんざしを打ちこみ、その枕もとに赤い山椿の花びらを残してゆく……。ミステリー仕立で、法と人間の掟の問題を鋭くついた異色の長編。
  • 戦国物語 信長と家康

    戦国物語 信長と家康

    小説・文芸
    3.8
    1巻660円 (税込)
    山本周五郎は、二人の天下人をいかに見つめていたのか? 多くの時代小説を書き残しながら、その作風から、決して戦国武将を正面から描くことをしなかった周五郎。本書に収録された八篇――「信長編」四篇と「家康編」の四篇――それぞれに仕えた家臣達の物語を通し、その背景立ちのぼる天下人の姿とは!?
  • 戦国武士道物語 死處

    戦国武士道物語 死處

    小説・文芸
    3.8
    1巻616円 (税込)
    昭和16年に執筆され、戦後の混乱期の中、未発表のまま保管されていた短篇小説「死處」。77年ぶりに発見された本作を収録した小説集、遂に刊行! 表題作「死處」のほか、伊達家先方隊として山中を進む武士たちとそれを追う女の恋を描く名作「夏草戦記」、戦場で手柄を立てない良人とその本当の姿を知る妻を心の繋がりを哀切深く描いた「石ころ」など、動乱の世に生きた人々の生き様を通し、人の在り方を問う全篇名作時代小説集
  • 白石城死守

    白石城死守

    小説・文芸
    3.8
    1巻594円 (税込)
    戦地へと向かった伊達軍、その留守を狙い、白石城は上杉の猛攻を受ける。主君・政宗の命は「攻撃を受けた際にはすみやかに岩手沢に撤退せよ」というものだったが、浜田治部介と家来五十一騎は、籠城に出る……。なぜ主君の命に背いて籠城をするのか。表題作「白石城死守」のほか、五篇を収録。命を賭して己の意義を貫く生き方を端正な言葉で描き出した傑作。
  • 日本文化の形成

    日本文化の形成

    日本列島を徹底踏査した民俗学の巨人が、『古事記』『日本書紀』『万葉集』『風土記』などの古代文献を読み返し、それらと格闘の末、生まれた日本文化論。稲作を伝えた人びと、倭人の源流、畑作の起源と発展、海洋民と床住居など、東アジア全体を視野に入れた興味深い持論を展開する。長年にわたって各地の民俗を調査した著者ならではの着想を含む遺稿。(講談社学術文庫)
  • 海に生きる人びと

    海に生きる人びと

    ビジネス・実用
    3.8
    1巻836円 (税込)
    宮本常一の傑作『山に生きる人びと』と対をなす、日本人の祖先・海人たちの移動と定着の歴史と民俗。海の民の漁撈、航海、村作り、信仰の記録。
  • 生きている源八

    生きている源八

    小説・文芸
    3.8
    1巻572円 (税込)
    どんな激戦に臨んでもいつも生きて還ってくるために、臆病者とさえ誤解されながら、なおも生きつづける兵庫源八郎。その細心にして豪胆な戦いぶりに託して、“玉砕”が叫ばれていた太平洋戦争末期に作者の信ずるところを強く打ち出した〈日本士道記〉シリーズの表題作。かけ違った恋に衝撃を受けつつも、剣の道を貫く『藤次郎の恋』。ほかに『立春なみだ橋』『豪傑ばやり』など全12編。
  • 虚空遍歴(上)

    虚空遍歴

    小説・文芸
    3.8
    1~2巻660~693円 (税込)
    旗本の次男、中藤冲也が余技として作る端唄は、独得のふしまわしで江戸市中のみならず遠国でももてはやされた。しかし冲也はそれに満足せず、人を真に感動させる本格的な浄瑠璃を作りたいと願い、端唄と縁を切り、侍の身分をも棄てて芸人の世界に生きようとする。冲也の第一作は中村座で好評を博するが、すぐに行き詰り、妻も友をも信じられぬ懐疑の中にとじこめられてしまう。
  • 日日平安 青春時代小説

    日日平安 青春時代小説

    小説・文芸
    3.7
    1巻628円 (税込)
    お家騒動に遭遇したのを幸いに、知恵を絞り尽くして食と職にありつこうとする主人公の悲哀を軽妙に描き、映画「椿三十郎」の原作にもなった「日日平安」をはじめ、男勝りの江戸のキャリアウーマンが登場する「しゅるしゅる」、若いふたりの不器用な恋が美しい「鶴は帰りぬ」など、若者たちを主人公に据えた時代小説全六篇を収録。山本周五郎ならではの品のいいユーモアに溢れ、誇り高い日本人の姿が浮かびあがるオリジナル名作短篇集。(編/解説・竹添敦子)
  • 周防大島昔話集

    周防大島昔話集

    ビジネス・実用
    3.7
    1巻836円 (税込)
    祖父母から、土地の古老から、宮本常一が採集した郷土に伝わるむかし話。内外の豊富な話柄が熟成される、宮本常一における〈遠野物語〉ともいうべき貴重な一冊。
  • 与之助の花

    与之助の花

    小説・文芸
    3.7
    1巻616円 (税込)
    ふとした不始末からごろつき侍にゆすられる身となった与之助が、思いを寄せていた娘から身を引き、ごろつきを斬って切腹するまでの心の様を描いた表題作。わがままで武術自慢の藩主の娘を、一介の藩士が無遠慮にこらしめる「奇縁無双」。維新戦争に赴いた恋人の帰りを40年間も待つ女心を哀切に謳った「春いくたび」。ほかに「一代恋娘」「友のためではない」など全13編を収める。
  • 風雲海南記

    風雲海南記

    小説・文芸
    3.7
    1巻902円 (税込)
    四国西条藩主の家系でありながら双子の弟に生まれた英三郎は、七歳で浅草の寺に預けられる。英三郎は市井の浪人として成長するが、思いがけない偶然の重なりから、知らず知らずのうちに西条藩の御家騒動に巻き込まれる。その中で英三郎は己の出自を知り、騒動を操る藤巻右京と大老・酒井雅楽頭に闘いを挑んでゆく。戦時中に刊行され、戦後長く埋もれたままとなっていた幻の大作。
  • 夜明けの辻

    夜明けの辻

    小説・文芸
    3.7
    1巻565円 (税込)
    江戸中期の尊皇論者、山県大弐と出会ったことから藩の内紛にまきこまれた二人の青年武士の、友情の破綻と和解までを描いた初期の中編『夜明けの辻』。元芸妓との結婚を望んだ若侍が、頑固一徹の国家老の伯父を説得するために機略に富んだやり取りをくりひろげる“こっけい物”の佳品『嫁取り二代記』。ほかに『平八郎聞書』『葦』など、山本周五郎の文学的精進のあとを伝える全11編。
  • 雨の山吹

    雨の山吹

    小説・文芸
    3.7
    1巻660円 (税込)
    乳呑み児をかかえた家来と出奔した妹を斬るために遠国まで追っていった兄は、みじめな境遇におちながらも小さな幸福にすがって生きる妹一家と出会う。静かな結末の余韻が深い感動を呼ぶ表題作。逆境に生きてきた勝ち気の芸者と藩政改革の矢面に立つ若侍との障害をこえた愛「山茶花帖」。ほかに「恋の伝七郎」「いしが奢る」など、武家社会のさまざまな愛の形を中心に10編を収める。
  • 花も刀も

    花も刀も

    小説・文芸
    3.7
    1巻693円 (税込)
    没落した家運を剣によって再興しようと淵辺道場に入門した平手幹太郎(造酒)は、稽古おさめの試合で筆頭代師範を破るが、その夜、破門を命じられる。強い自負心と出世への野望を秘め、酒も飲まず女遊びもせずに剣ひと筋に励みながら、その努力が空回りし、ついには意味もなく人を斬るまでの失意の青春を描く『花も刀も』。ほかに『枕を三度たたいた』『源蔵ヶ原』など全8編を収める。
  • やぶからし

    やぶからし

    小説・文芸
    3.7
    1巻748円 (税込)
    生れついての放蕩がやまずに勘当され、“やぶからし”と自嘲するような前夫のもとに、幸せな家庭や子供を捨ててはしる女心のひだの裏側を抉った表題作。美しい妹の身勝手さに運命を変えられた姉が、ほんとうの幸福をさがし求めるまでを抑制された筆でたどった『菊屋敷』。ほかに、『避けぬ三左』『孫七とずんど』『山だち問答』『「こいそ」と「竹四郎」』『ばちあたり』など、全12編を収める。
  • ひとごろし

    ひとごろし

    小説・文芸
    3.7
    1巻781円 (税込)
    藩中きっての臆病者と評判をたてられた若侍が、それを逆用し奇想天外な方法で誰も引受け手のなかった上意討ちを果すまでを描いた「ひとごろし」、“無償の奉仕”という晩年最大の命題をテーマに著者の人間肯定がみごとに定着した「裏の木戸はあいている」をはじめ、戦前の作品から最晩年の表題作まで、“武家もの”“岡場所もの”“こっけいもの”等々の代表的短編10編を収める。
  • 柳橋物語

    柳橋物語

    小説・文芸
    3.6
    1巻754円 (税込)
    「この物語、年代を問わず全ての女のためにあるのかもしれない。そして、本気で女を愛せる男たちのためにも」(あさのあつこ・巻末エッセイより)。「待っているわ・・・・・・」明日上方へ旅立つ男からの告白に幼い感傷で応えてしまったおせんが、その一途さゆえに歩むこととなった苛酷な生涯を描いた恋愛小説の傑作「柳橋物語」、万年補欠とも称すべき武家の四男としての人生を堂々とまい進する青年とその家族の物語「ひやめし物語」、あまりの世間しらずに幽霊たちもたじたじ・・・・・・講談調の滑稽譚「風流化物屋敷」。人間の諸相を巧みに、鮮烈に描き出した三篇を収録。(エッセイ/あさのあつこ、編・解説/竹添敦子)
  • ならぬ堪忍

    ならぬ堪忍

    小説・文芸
    3.6
    1巻660円 (税込)
    城代家老の“御意討ち”を命じられた新八郎は、直(じか)に不正を糺すが、逆に率直な説明を受け、初めて真実を知る。世間の風聞などは信を置くに足らぬと説いた著者の人間観が現れる『宗近新八郎』。藩の“家宝”が象徴する武家の権威を否定して“人間第一主義”を強調する『浪人走馬灯』。生命を賭けるに値する真の“堪忍”とは何かを問う『ならぬ堪忍』など戦前の短編全13作を収める。
  • 人情武士道

    人情武士道

    小説・文芸
    3.6
    1巻704円 (税込)
    御用人の佐藤欽之助は、妻を通して琴の稽古友達だった女から、夫の仕官の世話を頼まれる。その女が、かつて縁談を申し込んで断られた和枝であることを知った欽之助は、思いがけない行動で依頼を果たす……。著者の鋭い人間観察眼を際立たせている表題作の他に、後年の“職人もの”の先駆をなす「しぐれ傘」や“滑稽もの”の「竜と虎」など、初期の傑作12編を収める。
  • 菊月夜

    菊月夜

    小説・文芸
    3.6
    1巻605円 (税込)
    四年間の江戸詰めの間に許婚・小房の父が狂死し家族は追放されるという運命に遭った信三郎が、事件の決裁に疑問をいだいて真相をさぐり、小房と劇的に再会するまでを描いた「菊月夜」。周五郎が年少の読者に向けて、母の愛とは何かを感動的に語りかけた「花宵」「おもかげ」。ほかに「柿」「一領一筋」「蜆谷」や、名作「青べか物語」の原型となった「留さんとその女」「蛮人」など全10編。
  • 風流太平記

    風流太平記

    小説・文芸
    3.6
    1巻946円 (税込)
    紀州徳川家がイスパニアから武器を密輸して幕府転覆をはかっているらしい――前代未聞の大陰謀を解明すべく奔走をはじめた兄たちによって花田万三郎は長崎から江戸に呼びもどされる。しかし、人間への思いやりにあふれ、彼を慕う二人の女性の間で翻弄される万三郎は、事件解明第一の兄たちに叱られてばかり。独特の人間観をにじませながら、波瀾万丈の剣劇をくりひろげる長編小説。
  • 楽天旅日記

    楽天旅日記

    小説・文芸
    3.6
    1巻616円 (税込)
    大吉田藩七十万石の正嫡順二郎は、四歳の時、側室一派の陰謀によって廃嫡され、国許で幽閉同然の生活を送る。ところが、二十四歳になった時、世継ぎとされていた側室の子が突然死亡し、順二郎は隠密裡に江戸表へ迎えられる事になるが……。お家騒動の渦中に投げ込まれた世間知らずの若殿の眼を通して、現実政治に振り回される人間たちの愚かさとはかなさを諷刺した長編小説。
  • あんちゃん

    あんちゃん

    小説・文芸
    3.6
    1巻748円 (税込)
    妹に対して道ならぬ行為をはたらき、それを悔いてグレていった兄の心の軌跡と、思いがけぬ結末を描く『あんちゃん』。世継ぎのいない武家の習いとして、女であるにもかかわらず男だと偽って育てられた者の悲劇を追った『菊千代抄』。ほかに『思い違い物語』『七日七夜』『ひとでなし』など、人間をつき動かす最も奥深い心理と生理に分け入り、人間関係の不思議さを凝視した秀作8編を収録。
  • 周五郎少年文庫 木乃伊屋敷の秘密―怪奇小説集―(新潮文庫)

    周五郎少年文庫 木乃伊屋敷の秘密―怪奇小説集―(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.5
    1巻781円 (税込)
    古代蒙古の王族の棺を持ち帰った考古学の権威厩川博士だが、木乃伊(ミイラ)が夜毎棺から出て、枕元の水差しの水を飲むことに気づいた。博士は恐怖のあまり……(表題作)。かの名探偵ホームズが来日し、財宝をめぐって悪漢たちと壮絶な戦いを繰り広げる「シャーロック・ホームズ」等、痛快探偵小説の内、怪奇性の強い名品珍品13編を精選。(解説・末國善己)
  • 五瓣の椿

    五瓣の椿

    小説・文芸
    3.5
    1巻616円 (税込)
    家のために働きづめ、その挙句倒れて死んでしまった大切な父。その時母は浮気相手と不義密通を働いていた――。おしのが母をなじると、返ってきたのはおどろくべき言葉だった。「おしのちゃん、あなたの本当の父親はほかにいるのよ。」 母の不義を憎み、次々と母や、男たちに復讐を果たしながらも、不浄な血が流れている自身の存在に悩むおしの。最後の復讐相手、自分の本当の父親と直面したおしのがとった驚くべき行動とは――。犯した罪をどうやって償うべきか。サスペンス仕立てで語られる、罪と罰の物語。
  • 花匂う

    花匂う

    小説・文芸
    3.5
    1巻572円 (税込)
    幼なじみの多津が嫁ぐ相手には隠し子がいる。それを教えてあげようとして初めて、直弥は自分が多津をずっと愛していたのだと気づく。そうであるからには隠し子のことは告げるわけにはいかない。中傷になるから…。その後の二人のたどる歳月を通し、人生の深い味わいを感動的に語りかけた表題作。ほかに「矢押の樋」「愚鈍物語」「椿説女嫌い」「蘭」「渡の求婚」など全11篇を収める。
  • 髪かざり

    髪かざり

    小説・文芸
    3.5
    1巻616円 (税込)
    太平洋戦争中から終戦直後にかけて、著者は〈日本婦道記〉と題した短編を発表し続けた。初期の代表作となったこのシリーズには、未曾有の非常時にあって、古来、戦場の男たちを陰で支え続けてきた日本の妻や母たちの、夫も気づかないところに表われる美質を掘起こしたいとの願いが込められていた。本書には、「忍緒」や「二粒の飴」など、文庫未収録の本シリーズ作品のすべて、17編を収録。
  • 四日のあやめ

    四日のあやめ

    小説・文芸
    3.5
    1巻737円 (税込)
    武家の法度である喧嘩の助太刀のたのみを、夫にとりつがなかった妻の行為をめぐって、夫婦の絆とは何かを問いかける『四日のあやめ』。娼婦仲間との戯れに始まった恋であるが故に、一子をなしながらも、男のもとから立去ろうとする女を描いて周五郎文学ならではの余韻を残す『契りきぬ』。ほかに『ゆだん大敵』『貧窮問答』『初夜』『古今集巻之五』『燕』『榎物語』など珠玉作全9編を収める。
  • 一人ならじ

    一人ならじ

    小説・文芸
    3.4
    1巻660円 (税込)
    合戦の最中、敵が壊そうとする橋を支える丸太がわりに自分の足を使い、片足を失う『一人(いちにん)ならじ』。敵の武将を倒しても首級(しるし)を掻き取ることをせず、すばやく次の敵を求めて前進する『石ころ』。ほかに『三十二刻』『殉死』『さるすべり』など、名を求めず、立身栄達も望まず、黙々としておのれの信ずる道を生きる無名の武士たちとその妻の心ばえを描いた“武家もの”の傑作全14編を収める。
  • 柳橋物語

    柳橋物語

    小説・文芸
    3.3
    1巻616円 (税込)
    気丈で働き者のおせんは、おとなしく控えめな庄吉と、乱暴者だが闊達な幸太の2人から相次いで求愛を受ける。幼さゆえに同情と愛とを取り違え、上方に修行へ行く庄吉の「待っていてくれるか」という言葉を受け入れた彼女は、しきりに会いに来る幸太のことをすげなく突き放す。たいへんな大火事が起きたのはそんな時だった。おせんは病気の祖父をかばって逃げ遅れ、窮地を救ってくれた幸太は、火に追われ逃げ込んだ川の中で、濁流にのまれ命を落としてしまう。火事で一切の身寄りをなくしたおせんは、幸太と不義を働いたという根も葉もない噂で心身ともに追いつめられてゆく。追い打ちをかけるように、月日を経て再会した庄吉からも幸太との不義を疑われ、婚約破棄を言い渡されて――。火事から町が復興し、柳橋がかけられるまでの日々に起きた、おせんという一人の女性の哀しくもたくましい愛の物語。他「生きる」ことへの悩みに真正面から向き合った『しじみ河岸』を加えた中編2作による名作集。 ※本書は二〇一三年九月に新潮社より刊行された「山本周五郎長篇小説全集第五巻」、二〇〇五年十一月に小学館より刊行された「山本周五郎中短篇秀作選集2」を、文庫化したものが底本です。
  • 艶書

    艶書

    小説・文芸
    3.3
    1巻616円 (税込)
    宵節句の宴で七重は隣家の出三郎の袂に艶書を入れる。しかし、部屋住みでうだつがあがらないと思っている出三郎には、それが誰からのものかわからないまま、七重は他家へ嫁してゆく。廻り道をしてしか実らぬ恋を描く「艶書」。愛する男を立ち直らせるために、自ら愛着を断つ女心のかなしさを謳った「憎いあん畜生」。著者が娯楽小説として初めて世に問うた「だだら団兵衛」など全11編。
  • 彦左衛門外記

    彦左衛門外記

    小説・文芸
    3.3
    1巻528円 (税込)
    身分のちがいを理由に大名の姫から絶縁された旗本、五橋数馬は奇抜な方法で出世を試みる。失意のうちに市井に隠棲していた大伯父の大久保彦左衛門をおだてあげ、戦記を捏造し、なき家康のお墨付きを偽造して天下の御意見番にしたてあげてしまう。それを侍、侠客、水野十郎左衛門たちが担ぎあげたために大騒動がもちあがる。諷刺と虚構を存分に駆使した奇想天外、抱腹絶倒の異色作。
  • あとのない仮名

    あとのない仮名

    小説・文芸
    3.3
    1巻737円 (税込)
    江戸で五指に入る植木職でありながら、妻とのささいな感情の行き違いがもとで、職を捨て、妻子も捨てて遊蕩にふける男の寒々とした内面を虚無的な筆致で描いて、周五郎文学に特異な位置を占める最晩年の傑作「あとのない仮名」、夫婦の変らぬ愛情を、枯死するまで色を変えない竹柏に託した武家ものの好編「竹柏記」ほか、「主計は忙しい」「桑の木物語」「しづやしづ」など、全八編を収める。
  • 正雪記(上)

    正雪記

    小説・文芸
    3.3
    1~2巻660円 (税込)
    立身出世を夢見て、一介の染屋職人の伜から、侍になる野望を抱き江戸へ出奔した由井正雪は、その明晰な頭脳を武器に島原の乱で浪人たちの衆望を集める。浪人隊を結成し、幕府軍の先鋒に使うことを進言する。しかし知恵伊豆・老中松平信綱の狡猾な罠が待っていた……。支配権力への抑えがたい怒りを胸に、徳川のゆるぎない天下に挑んだ巨人を正面から見つめた本格歴史長編。

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