塩の道

塩の道

880円 (税込)

4pt

生活学の先駆者として生涯を貫いた著者最晩年の貴重な話――「塩の道」、「日本人と食べもの」、「暮らしの形と美」の3点を収録した。日本人の生きる姿を庶民の中に求め、村から村へと歩きつづけた著者の厖大な見聞と体験がここにはある。日本文化の基層にあるものは一色ではなく、いくつかの系譜を異にするものの複合と重なりである、という独自の史観が随所に読み取れる本書は、宮本民俗学の体系を知るための最良の手引きとなるだろう。

...続きを読む

塩の道 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2017年04月02日

    「塩の道」「日本人と食べもの」「暮らしの形と美」
    文献だけでなくフィールドワークで得た情報が、リアルに立ち上がってくる。

    塩は必要不可欠なものだから、山の民は灰(麻を白くする)と交換したとか、牛を使って運ぶと道草を餌にできるし、ついでに向こうで牛も売れる(馬は管理が厳しかった)とか、当時の生活が垣...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2013年12月23日

    20131223 講演会のまとめのため、読みやすい。日本人とは?ということを考えるきっかけになりそうな本。日本人として大事な事は何か、考えさせられる。

    0

    Posted by ブクログ 2013年09月30日

    塩が貴重だった時代、山に住む人にとっての塩。

    その塩を活用するための日本人が編み出した暮らしに密着する知恵と工夫。

    「日本人と食べもの」の内容に関心がありましたが、どの章をとっても、どの節をとっても、得るものが多かったです。

    0

    Posted by ブクログ 2012年09月03日

    日々の暮らしの中に ひっそりと息づいている 大事なことが
    腑に落ちる・・・村から村へと歩き続けた宮本常一さんの見聞と体験が
    ぎっしりつまっています。
    「日本人と食べもの」「暮らしの形と美」とあわせて3作が薄い文庫本におさめられています。目からうろこ、のエピソードもたくさんあって、海外への旅のお供にも...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2013年07月28日

    塩がいかにして作られ、運ばれてきたのか。
    塩は神として祭られたことがないという話から始まり、山奥に住む人が苦労して塩を手に入れていた話や、塩を運ぶために道が作られたという話などが続きます。

    塩だけにとどまらず、日本の食べ物や道具や暮らしなど、興味を掻き立てられることがぎっしりと詰まっていました。
    ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2010年06月15日

    塩の流通だけに終わらず、日本の至るところまでの文化、生活基盤を見事に解き明かしている。日本の文化と生活を知る上では最高の一書です。

    ◆稲作は中国の雲南省のあたりから戦から逃れ朝鮮を経て九州に伝わった。一方で東北ではヒエの栽培が行われていた
    ◆稲作をする上で最大の懸念は風であり、風を避ける為に各盆地...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2010年02月11日

    本の題は『塩の道』ですが

    Ⅰ塩の道

    Ⅱ日本人と食べ物

    Ⅲ暮らしの形と美   の3部から成る。


    塩を通して、また稲作を通して日本の成り立ちを読み解こうとする。


    塩は糖と違って、自分の体の中では生成できない。しかしながら、

    塩は循環機能を保つためには必須のものだから、この塩を手に

    入れ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2022年10月21日

    読みやすい文章
    商圏や文化圏が
    どう伝わって
    どう広がっていったか
    イメージしやすく
    分かりやすい
    それにしても
    ほんの少し前の世代の話なのに
    全く知らない事が多い
    そういう情報が
    途絶えてしまっているのは
    悲しい事だ

    とよたブックマーケット内
    積ん読屋にて購入

    0

    Posted by ブクログ 2022年09月18日

    宮本常一氏の晩年の講演をまとめた一冊。「塩の道」「日本人とたべもの」「暮らしと形の美」の三篇を収録。
    日本全国を歩き回って得た知識を縦横無尽に駆使して、新たな宮本常一ワールド紬上げる、魔法のようです。

    0

    Posted by ブクログ 2021年03月04日

    元々内陸ではほとんど塩の取れない日本では、山で伐採した木を川に流し、海の河口で回収して薪に使い、海水を煮て得た塩を内陸に持ち帰ったという。生きるための知恵と
    労力を惜しまぬ力技に感動。
    また、そもそも塩魚というのは大量流通によって安くなった塩に付加価値をつけたもので、魚よりも塩を摂取することが本来の...続きを読む

    0

塩の道 の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

講談社学術文庫 の最新刊

無料で読める 雑学・エンタメ

雑学・エンタメ ランキング

宮本常一 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す