塩の道

塩の道

ビジネス・実用
1,210円 (税込)

6pt

生活学の先駆者として生涯を貫いた著者最晩年の貴重な話――「塩の道」、「日本人と食べもの」、「暮らしの形と美」の3点を収録した。日本人の生きる姿を庶民の中に求め、村から村へと歩きつづけた著者の厖大な見聞と体験がここにはある。日本文化の基層にあるものは一色ではなく、いくつかの系譜を異にするものの複合と重なりである、という独自の史観が随所に読み取れる本書は、宮本民俗学の体系を知るための最良の手引きとなるだろう。

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塩の道 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    「塩の道」「日本人と食べもの」「暮らしの形と美」
    文献だけでなくフィールドワークで得た情報が、リアルに立ち上がってくる。

    塩は必要不可欠なものだから、山の民は灰(麻を白くする)と交換したとか、牛を使って運ぶと道草を餌にできるし、ついでに向こうで牛も売れる(馬は管理が厳しかった)とか、当時の生活が垣間見れておもしろい。
    また、塩の摂取の仕方も現実的で興味深かった。塩イワシは必ず焼く(煮たら塩が散る)し貴重品だから四日かけて食べる、わざとニガリのある悪い塩を買って分離させ豆腐作りに使う、塩が不足すると新陳代謝が悪くなって吹き出物が出たり目が悪くなる、等々。
    動物も塩を欲するから、野宿をする場合は必ず火をたく(そうしないと翌朝牛が獣に喰われている)、小便を壺にためたり立ち小便をするとオオカミが舐めに来るから駄目、という話に驚いた。

    わらじは消耗品で三日に1つ破れるから一年に百足は作らなければならない、ということさえ実感としてわかなくなってしまった今、こういう生活に密着した記録は非常に貴重なものだと感じた。

    0
    2017年04月02日

    Posted by ブクログ

    20131223 講演会のまとめのため、読みやすい。日本人とは?ということを考えるきっかけになりそうな本。日本人として大事な事は何か、考えさせられる。

    0
    2013年12月23日

    Posted by ブクログ

    塩が貴重だった時代、山に住む人にとっての塩。

    その塩を活用するための日本人が編み出した暮らしに密着する知恵と工夫。

    「日本人と食べもの」の内容に関心がありましたが、どの章をとっても、どの節をとっても、得るものが多かったです。

    0
    2013年09月30日

    Posted by ブクログ

    日々の暮らしの中に ひっそりと息づいている 大事なことが
    腑に落ちる・・・村から村へと歩き続けた宮本常一さんの見聞と体験が
    ぎっしりつまっています。
    「日本人と食べもの」「暮らしの形と美」とあわせて3作が薄い文庫本におさめられています。目からうろこ、のエピソードもたくさんあって、海外への旅のお供にも おすすめ。

    p.77 すべての道が海につながる

    0
    2012年09月03日

    Posted by ブクログ

    塩がいかにして作られ、運ばれてきたのか。
    塩は神として祭られたことがないという話から始まり、山奥に住む人が苦労して塩を手に入れていた話や、塩を運ぶために道が作られたという話などが続きます。

    塩だけにとどまらず、日本の食べ物や道具や暮らしなど、興味を掻き立てられることがぎっしりと詰まっていました。

    宮本常一さんは実際に自分が見聞きしたことを書き記しているからか、文章に血の通っているような温かみがあって好きです。

    0
    2013年07月28日

    Posted by ブクログ

    知り合いから教えてもらい読んだ!普段手にする本とは違い、文化や成り立ちについて著者が体験し歩き回り集めた情報といった感じが深みがあり面白かった!
    塩の話から、日本人がどう生きてきて、今も形を残しているということが知れてよかった!

    0
    2026年05月16日

    Posted by ブクログ

    読みやすい文章
    商圏や文化圏が
    どう伝わって
    どう広がっていったか
    イメージしやすく
    分かりやすい
    それにしても
    ほんの少し前の世代の話なのに
    全く知らない事が多い
    そういう情報が
    途絶えてしまっているのは
    悲しい事だ

    とよたブックマーケット内
    積ん読屋にて購入

    0
    2022年10月21日

    Posted by ブクログ

    宮本常一氏の晩年の講演をまとめた一冊。「塩の道」「日本人とたべもの」「暮らしと形の美」の三篇を収録。
    日本全国を歩き回って得た知識を縦横無尽に駆使して、新たな宮本常一ワールド紬上げる、魔法のようです。

    0
    2022年09月18日

    Posted by ブクログ

    元々内陸ではほとんど塩の取れない日本では、山で伐採した木を川に流し、海の河口で回収して薪に使い、海水を煮て得た塩を内陸に持ち帰ったという。生きるための知恵と
    労力を惜しまぬ力技に感動。
    また、そもそも塩魚というのは大量流通によって安くなった塩に付加価値をつけたもので、魚よりも塩を摂取することが本来の目的であったという。1日目は塩を舐め、2日目は頭を食べ、3日目は胴体、4日目に尻尾と大事に食べ分けたとのこと。まさに目からウロコの話し。

    0
    2021年03月04日

    Posted by ブクログ

    宮本民俗学なるものを一度くらい読んでみようと思って。話し口調で説明もわかりやすく、たいへん読みやすかった。

    塩水をそのまま煮詰める方法から揚浜式へ、石釜方式へ。
    山から材木を流してそれを海に行って焼く。材木と塩の物々交換。麻をさらすための軽い灰を売って塩を焼く。牛で塩を運ぶ。細い道の道草を食わせる。人の背で運ぶ、塩魚を売る。
    米の伝来、騎馬民族、壺の発達、畳の発明、一つ一つの営みを合理的に限られた中でやっていくことに、文化の繋がりや社会制度が見えてきて面白い。
    民俗学に詳しくないからこの見解がどこまで正しいのかわからないけど。

    P200
    それは、そこにいる人たちのたんなる美意識というよりも、そこにあるものを、長い生活の体験の中から見つけていって、そしてそれを美に転化していった。その美がたんなる美ではなくて、自分らの生活を守る強さをもつ美であった、ということを忘れてはいけないと思います。

    0
    2019年09月16日

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