上野千鶴子のレビュー一覧

  • 発情装置 新版

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    個人的な上野千鶴子さんのイメージは
    フェミニズムの急先鋒、といったところで、
    あまりポジティブなイメージはなかったけれど、
    かといって当人の言論を直截見たことはなかったので読んでみた。

    序盤は面白い立ち位置から興味深い言論が展開されていた。
    近代になって“使用禁止の性”が生まれたとあって、
    ほかのところで読んだ“青年期は近代の産物”という話と合わさってとても腑に落ちた。

    売春と買春についても男性の目線が色濃く出た言論が罷り通っているのはその通りだと思った。

    中盤以降は“フェミニズム”と聞いて思い浮かびそうなネガティブな部分が顔を出してくる。

    初めのほうから不要に男女を対立構造にして語っ

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    2025年04月21日
  • 家父長制の起源 男たちはいかにして支配者になったのか(集英社シリーズ・コモン)

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    ネタバレ

    インド系イギリス人ジャーナリストの方の書かれた本。

    家父長制について歴史をさかのぼって調べていくと、家父長制といってもいろいろあること、

    男と女、という2つの性別の関係性は、いろいろあって今も変化しているということ、

    それでもやっぱ、どっかからかこの今の家父長制的な関係性がメジャーになってきて、

    今でもその勢いが増している場所もあれば、より男性の支配が緩められる傾向にある社会、

    あるいはまだまだどっちに転ぶか落ち着かなく不安定な地域、などもある、

    とにかく男性優位な社会が全体として広がっている世界に生きている。

    『額縁の中の女たち』とも少し重なるところがあった。あの本は、主に欧米

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    2025年03月13日
  • 情報生産者になる

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    「論文の書き方」を主に伝えてくれているが、筆者がつけたタイトルは、「情報生産者になる」。熱のこもった文章で、論文の書き方を順序立てて語ってもらったような印象で、読みやすかったしためになった。

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    2025年03月11日
  • 家父長制の起源 男たちはいかにして支配者になったのか(集英社シリーズ・コモン)

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    訳文が読みやすく理解しやすい。
    「起源」とタイトルについているので時系列的に書かれたものを想像していたが、テーマごとに章を追って書かれている。
    母系社会は過去から時系列的に遡って分かる単純なものではなく局地的に発生したり移行したりしていて発生の理由も単一ではないとの事らしく、読み進めてもそれを母系とはっきり定義づけられたもの、を知る事は出来なさそうであった。
    中盤はページをさいて男女の二元論という固定観念を外して考える事の難しさが解かれている。
    個人的にはもう少し動物の社会の話も知りたかったかも…

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    2025年03月10日
  • 在宅ひとり死のススメ

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    老親とは一緒に住まず、パートタイム家族になると良い。

    マンションのエレベーターに棺桶が入るかどうか?

    年寄りの容態が急変したら、救急車を呼ぶのではなく、訪問看護ステーションに電話しよう。24時間対応が義務づけられている。

    生きるとは、食べて、出して、清潔に保つこと。食事、排泄、入浴の三大介護。

    介護保険のおかげで一人暮らしの認知症の人も最後を自宅で迎えられる。

    「認知症になった私が伝えたいこと」佐藤雅彦

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    2025年03月08日
  • ひとりの午後に

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    エッセイ集だが、軽くない。
    自身の内面を見つめる目も、研究対象を見つめるように冷静である。
    上野さんがどんな幼少期を送ってきたのか、家庭環境も、冷静過ぎるくらいに語られる。
    後半になると、視点が温かみを増すようだ。
    研究室に来る学生を語るところが好き。
    あとがきにあるように、連載という形だったので、読者の反応などで変化したのかも?
    連載していたのは「おしゃれ工房」!「すてきにハンドメイド」になる前だ。

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    2025年03月02日
  • 最後の講義 完全版 上野千鶴子 これからの時代を生きるあなたへ安心して弱者になれる社会をつくりたい

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    80年代生まれの自分が感じる、この国で女として生きる中で感じてきた息苦しさの構造的な理由と、「これでも数十年前よりはずっとまし」な2025年現在に至るまでに闘ってきたひとたちの存在とその戦果にふれることができた一冊だった
    個人的に学ぶべきことはまだまだあるし、やれることもあると、背中を強く押してもらえた気がする

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    2025年02月25日
  • 女の子はどう生きるか 教えて,上野先生!

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    上野千鶴子作品を読むのは3作目。
    十代の女子とその親に向けて書かれているので、高二の娘を持つ身には非常に良い本だった。娘にも読ませよう。

    冒頭に記載ある、マララさんの父親の言葉、「娘のの翼を折らないようにしただけです」は、女性の可能性を信じて、自分からはばたこうとする力を妨げずに、黙って応援する、素敵な言葉だと思った。(そうして、実際に一線で活躍する女性からこの本を推薦してもらったのでした。)

    巻末に載っている「2019年度東京大学学部入学式祝辞」は感動的な名文だと思う。

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    2025年01月21日
  • こんな世の中に誰がした?~ごめんなさいと言わなくてもすむ社会を手渡すために~

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    舗装されているとは言わないまでも、自分の歩いている道が砂利道であれ、けものみちであれ、ずっと前にここを踏みしめて作ってくれた人たちのおかげでできたものだということに初めて気づかされた。男並みに働くことがカッコいいと、若かりし頃は確かに思っていた。その男の陰で、母や妻や子が人知れず言葉を飲み込んだり涙したりしていたかもしれないことに、今までは思い至らなかった。その人たちのためにも、後に続く女性たちに「ごめんなさいと言わなくてもすむ社会を手渡」せるよう、この本から得た問題意識を持ち続けていきたい。
    星をひとつ減らしたのは、著者の見ている老後の景色はまだまだ恵まれているもので、実態を把握しているとは

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    2025年01月03日
  • 往復書簡 限界から始まる

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    audible38冊目
    上野ゼミで学びたかった。
    なんて優しい方だろう。
    優しい人ほど強い人、という言葉を思い出した。
    これまで読んだ(聞いた)本の中で、最も「持ち歩ける」タイトル。
    鈴木涼美さんがお母さんになったのは、この書簡の影響かな、と思ったりもした。
    「娘の母」をやってこられた自分を、初めてちょっと褒めてあげたくもなった。

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    2025年01月02日
  • 家父長制の起源 男たちはいかにして支配者になったのか(集英社シリーズ・コモン)

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    男性が女性を支配する家父長制はしっかり頭と心に染み込んでおり、それを生物学的に説明する説もあったりしたが、この書は古代から現代までの歴史的に家父長制を調べ、そしてイスラム圏や社会主義圏での家父長制を論じる。また生物学的に規定されたものでないことを証明する大胆な書である。家父長制は支配の道具であり、現在の支配層は容易に手放さないが、現代の若者には必要でなくなってきており、そのために歴史は逆流のように締め付けを行う。歴史はジぐザグであっても前に進む。希望が持てる書であった。

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    2024年11月28日
  • 最後の講義 完全版 上野千鶴子 これからの時代を生きるあなたへ安心して弱者になれる社会をつくりたい

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    うんうん、と深く頷きながら読んだ。長い間家事、育児、介護を家の中の女性に押し付けてきた結果が今の社会。政治家も企業のマネジメントも男性ばかり。この社会のジェンダー不平等にうんざりしているが、上野先生の思いを無駄にしないよう、社会を買えるためのアクションについて考え、行動していきたい。

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    2024年11月22日
  • 上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください!

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    女の選択肢は増えたけどそもそもが男社会。これを当たり前として育てられたら、自分に不都合でもない限りその偏った構造に気づけない。不都合がある者、つまり女ばかりが声をあげるから、フェミニズムは偏った考え方だと非難されやすい。
    私もフェミニズムについて理解しきれていない。この本に書かれていること全てに賛同できるというわけでもない。ただ日本のジェンダーギャップ指数の低さは日本人全員が恥ずべきことだと思う。そしてそれをもっと問題にしていくべきだと思うし、男女共に考えていかなければいけない。フェミニズムは女性だけの問題ではない。正直、日本はジェンダーギャップ指数が低いですと言われても、でしょうねとしか思わ

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    2024年11月05日
  • 「自由」の危機 ――息苦しさの正体

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    知らない論者も多いのだが,なかなか良い企画だったと思う。
    個人的に自由に最高の価値を置いているつもりなのだが,そもそも自由とは何か,きちんと考える必要がある。自由でないから自由という概念が必要となるという指摘はそのとおりだし,自由と秩序の関係も深める必要がある。
    学術会議の問題は解決されないまま世間からは忘れられてその動きは目的を達しようとしている。カネは出すけど口は出さないなんて器量をこの国に望むのはもう無理なのかもしれない。

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    2024年10月14日
  • 在宅ひとり死のススメ

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    著者の上野さんの潔さに憧れます。
    東大の祝辞で存在を知り、初めて著書を読みました。
    まだ先のことである読者にも、ためになる情報や考えがつまった本です。
    「在宅ひとり死」が、普通にできる社会が来ると良いですね。

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    2024年10月09日
  • 最期まで在宅おひとりさまで機嫌よく

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    上野千鶴子さんと対談したものをまとめた本。
    どなたも強烈な個性のある人ばかりで、古いものは2012年のもの。でも何の制度を使うのがベストか?というノウハウ本ではないため、様々な人の一人で死ぬことに対しての考え方を知ることができ、ヒントになる。
    稲垣えみ子の母親が認知症を自覚し「私、これから何もできなくなっていくんでしょう。どうやって生きていったらいいのかな」は、若年性認知症になった時の気持ちを考えると寂しく息苦しい気持ち。
    香山リカの、母親の介護を終えた時点で自分が多分60代~70代、そこから残りの人生をどう生きるか予測がつかない、という気持ち。老後は自分の親が死んだときから始まる、に納得。

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    2024年10月01日
  • 情報生産者になる

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    ネタバレ

    ◆戸田山和久『最新版 論文の教室 レポートから卒論まで』NHKブックス(2022.1.25)「E おすすめの図書など」「●研究者になって、いっちょホントウの論文を書くぞ!という人のために」p.333

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    2025年06月12日
  • こんな世の中に誰がした?~ごめんなさいと言わなくてもすむ社会を手渡すために~

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    上野先生の情報整理力、コメント力にまきとられて、思わずノンストップで読み終えてしまった。

    改めて女性の「働く」をめぐる社会動向や政策について把握できたのが個人的にはありがたかった。

    久しぶりに読んだ「上野節」。

    「『論争』は聴衆に向かって行うもの」と言い切られるだけあって、挑発的な独特な言い回しを差し引いても、読んでる側に突きつけられるものが多々あった。

    どんなに理想を追っても、頑張っても自分1人の世代では「ちょっとはマシ」が関の山なのかな、と最後に思いつつ、「100のノイズのなかから数個の意味あるメッセージ」を見出す心持ちはなくさないでいたい。

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    2024年08月21日
  • こんな世の中に誰がした?~ごめんなさいと言わなくてもすむ社会を手渡すために~

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    漢字表記や言葉遣いが分かりやすく、幅広い世代に読みやすくなっていて親切だという第一印象。中身も、フェミニズムのイメージがアップデートされていない(なんかいつも怒っている、うるさいなと感じている)人たちこそ読んでほしい一冊になった。いま、数ある問題(その多くは格差だけど)を放置し続ければ将来は二流国どころか最貧国になっているんじゃないかと思った。高齢貧困女性問題についても、メディアでは普通の、役職なし女性の、収入やライフスタイルなどフォーカスしていない部分にもそろそろ俎上に乗せてもよいのではないか。みながみな、管理職になれるわけではない、そうじゃない生き方もあることを知ることも必要と感じる。弱者

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    2024年08月13日
  • こんな世の中に誰がした?~ごめんなさいと言わなくてもすむ社会を手渡すために~

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    介護保険、年金保険、医療保険は日本の宝だと思って、ちゃんと守りたいと思った。
    女性の犠牲によって成り立つ社会は許されるべきではないと思った。
    自分はすごく恵まれているのだと思った。また読みたい。

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    2024年08月06日