上野千鶴子のレビュー一覧

  • マイナーノートで

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    どんな方なのかなと思っていたので、書店で興味を持ち購入。
    どんなふうに育ってきて、どんなパートナーがいたのかなど今まで知らなかった上野さんのことを知ることができた。

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    2025年10月19日
  • 別冊NHK100分de名著 フェミニズム

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    上野千鶴子の担当する章が興味深かった。

    ホモソーシャルな集団(往々にして男性中心のコミュニティを指す)では、同性愛嫌悪(ホモフォビア)とミソジニー(女性蔑視)を持つことで成員資格が与えられる。つまり、異性愛者として女性を性の対象として扱うことができてはじめて「仲間」として認められる。

    ホモソーシャルの考え方を使えば、非モテ男性や弱者男性、インセルといった現象も説明できる。
    冷静に考えたら別にモテなくて落ち込む必要はないのに女性に性的にモテなくて落ち込む人が存在する。
    それは実は女性にモテないのではなく、自分が男社会で「仲間」と認められないから落ち込むのではないだろうか?

    そういうのは本当

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    2025年09月14日
  • 八ヶ岳南麓から

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    強く聡明なイメージの上野千鶴子さん。
    話題になった2019年の東大入学式祝辞は感銘を受けた。京大ワンゲル部出身の上野さん。八ヶ岳南麓に家を建て、暮らしていたとは存じ上げなかった。

    スキーを楽しみ、自然を慈しみ、
    地域の方々と助けあって
    看取って
    暮らす。

    人生を五感を使って味わうような生き方だな、と感じた。

    住む場所は
    どこであれ、そういう感性だけは
    持っておきたいな。
    上野さんのような知性はないけど。

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    2025年09月10日
  • 「おひとりさまの老後」が危ない! 介護の転換期に立ち向かう

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    上野先生がガーガー理想の気炎を上げている本かと思いきや(上野先生のファンの方、ごめんなさい)介護業界の裏話的な。非常に面白かったです。
    介護業界に限らず、普通の会社や政界などでも通じるトコロがある人間模様。
    今は在宅で頑張っていますが、近い将来お世話になるかもしれない施設のリアルを教えてもらいました。

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    2025年09月08日
  • 女の子はどう生きるか 教えて,上野先生!

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    「女の子」だけじゃない。アラフォーも同じようにモヤってて、上野先生のご回答にスッキリする。配偶者をどう呼ぶかなんて個人の好き好きでいいんだろうけど、やっぱり夫を主人、旦那様と呼ぶのは引っかかってしまう。自分の配偶者は、夫、妻でクリアできるとして、本書でも触れられていた、2人称、3人称の相手に対する配偶者の呼び名に困る。2人称の場合、「夫さん」と呼ぶのに慣れてきたけど、目上の人に「夫さん」はちと失礼な気もするし、「妻さん」はまだ言い慣れない。3人称の場合はもっと困る。「パートナー」は確かに長いし、「お連れ合い」や「ご伴侶」は賢まりすぎている気もする⋯まあ、慣れの問題なんだろうが⋯同性パートナーも

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    2025年09月04日
  • 女の子はどう生きるか 教えて,上野先生!

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    わりと、読みやすいと思います。
    フェミの代表がこの人!と思ってたけど、主張は新しいところもあり、そうでないところもあり。

    女の敵は女、というけど、隷属に甘んじる人、そして男性を脅かさないことで利益を得る名誉男性がいなくならない限り本当の男女平等なんてなきし、男性は男に生まれたというだけで高下駄を履いてる、というのにも変わりはないんだよなーと思う。

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    2025年09月03日
  • こんな世の中に誰がした?~ごめんなさいと言わなくてもすむ社会を手渡すために~

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    半分ほど読んで、しばらく積読状態だったのを最後まで読んだ。
    「ウィークネスフォビア」(弱さ嫌悪)の人を最近身近に感じることがあって、女性の敵は女性、なんてことに絶対したくないので、この人と手を握るにはどうしたらいいかなあーと考えてしまった。

    貪るように上野千鶴子さんの本を読んでた時期があったが、あの時、私はこの方によって薄皮が一枚ずつ剥がれて成長していく快感を味わって清々しかったよなーと思う。

    今はちょっと違った感覚で上野さんの著作を読んでいる自分は、その時より成長してるから新しい扉を開ける必要がないせいなのか、時代がかなり良くない方にシフトしているからなのか、後者でないことを祈るような気

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    2025年08月26日
  • フェミニズムがひらいた道

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    上野千鶴子の著作を読む度に思う。Twitterに生息するアンフェ、すなわちフェミニズム/フェミニスト、物言う女性の事が大嫌いな連中はTwitterに書き殴られたゴミ同然の140文字の女性呪詛の駄文を追っかけている暇があるなら上野の本を1冊でも2冊でも読んだ方が良い。いくら内容に賛同できなかろうが反感を覚えようが、確固たる決意と思想と経験に裏付けされた文章はTwitterのTLに流れてくる文字列とは全く比べ物にならぬほどの強烈な学びを与えてくれる。

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    2025年08月25日
  • フェミニズムがひらいた道

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    本文抜粋
    人は弱者として生まれ、弱者として死んでいきます。強者である期間は、人生の間で一時のことにすぎません。弱者に強者になれと要求したり、強者に抵抗することを要求したりできるでしょうか。それができないからこそ弱者は弱者なのです。だからといって差別されたり抑圧されたりする理由はありません。弱者が弱者のままで尊重されることを求めて当然でしょう。フェミニズムは、同じである権利を求めるものではなく、ちがっていても差別されない権利を求める思想と実践なのです。

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    2025年08月24日
  • 上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください!

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    2人の会話形式で進むので読みやすい
    フェミニズムという概念について自分で勉強しようとしないとふわっとした理解しかなかったということを思い知らされるが、タイトルの通り入り口を提供してくれる本だと思う
    上野先生の言葉はイメージ通り鮮烈で興味深く読み進められる
    田房さんの漫画やイラストも可愛らしく読みやすい

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    2025年07月27日
  • 毒婦たち 東電OLと木嶋佳苗のあいだ

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    柚木麻子さんの『BUTTER』からこちらに流れ着いた。木嶋佳苗の事件当時、私は20代前半だった。その頃は、へえ、なんか大変な事件が起こったんだな、くらいの関心しかなかった。もう20年近く前の事件に興味を惹かれるのは、ルッキズムやミソジニーの社会的状況が当時と変わっていないからだし、私自身がそこにちょっと敏感になっているからだろう。いくつかの事件をとおして、男とは、女とは、男女の関係とは、について、ここまで断定的に迷いなく語ることができる御三方に憧れのようなものを感じたし、御三方間の捉え方、見方も違っていて(特に上野先生と信田先生は社会学=マクロ、心理臨床=ミクロというモノの見方の違いがあるんだ

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    2025年07月21日
  • 〈おんな〉の思想

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    1日で一気読みできるほどとても読み易く、非常におもしろかった。

    森崎和江の章を目的として読み始め、引用される彼女の硬質な言葉の凄まじさには完全に喰らってしまい、『第三の性』をすぐに注文した。
    石牟礼道子の『苦海浄土』「ゆき女きき書」は何度読んでも涙をこられられない。『最後の人 高群逸枝』を巡る記述は初耳で興味深かった。
    田中美津の運動家らしいパンチの効いた言葉にも大いに感動したが、富岡多恵子の章が最も刺さったかもしれない。単独者としてのラディカルな思想には共感を覚え、必ず著書を読もうと決意した。
    『女ぎらい』を読み、水田宗子『物語と反物語の風景』は既に購入して積んでいるため、早く読みたい。

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    2025年07月14日
  • 家父長制の起源 男たちはいかにして支配者になったのか(集英社シリーズ・コモン)

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    瀧波ユカリが紹介してたので読んでみた。家父長制を固定的・普遍的な構造としてではなく、「変化し得るもの」として扱っている点が新鮮だった。霊長類社会におけるジェンダー構成の多様性、世界各地における母系社会の存在、DNA解析によるヨーロッパでの家父長制の広がり、さらにはアテネとスパルタの女性像の対比と、それぞれの章が「家父長制はどこにでも自明のように存在していたのか?」という問いに対し、歴史的・文化的・生物学的な反例を積み上げていく構成になっており、読み応えがあった。

    特に、女性を「人を生産する資源」として奴隷化したという視点に対して、「それはすでに奴隷が存在していた社会だったからこそ起きた」とい

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    2025年07月05日
  • 生き延びるための思想 新版

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    市民とは、戦争に行く男性のことだった!
    フェミニズムに始まり、ケアにいたる上野さんの論考。
    ボーっと生きてきた人間には目から鱗のことが多い。モヤモヤしていたことを説明してくれた感じ。
     前半は私にはなかなか難しく時間がかかったが、Ⅳ章「祈りに代わるもの」のインタビューがわかりやすかった。これは上野さん本人も言っている。
     「命よりも尊い価値」なんてないのだ。

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    2025年07月01日
  • サヨナラ、学校化社会

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    学校的価値観が社会に浸透した「学校化社会」。市場経済の原理が学校を侵食し、サービス化されているという論調の逆ベクトルであり、斬新に感じた。

    なにが正しいかわからない、共通の進歩目標が失われたポストモダン社会の教育を考えさせられた。

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    2025年06月22日
  • 女の子はどう生きるか 教えて,上野先生!

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    女性蔑視をタイトルに事例と解釈が書かれた本。

    これまでこんな構造の中にいたから、苦しいことや疑問に思うことがあったんだと納得できた。

    前提が「価値が無い」「重要ではない」「道具である」と思って接している人がいる。
    とんだ勘違いだ。

    屈したくないと思ったし、間違っていることを間違っていると伝えられる技術と話術が欲しいなと思う

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    2025年06月12日
  • 上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください!

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    社会の流れ自体を簡単に変えることはできなくて、幼い頃から刷り込まれて教育されるものに今すぐに抗うのは難しいし、上野千鶴子先生が生涯をかけて戦ってきても社会には微々たる変化しかない。だからそこに期待するのは難しい。
    その上で、「個人的なことは政治的なこと」と言う言葉の意味を深く捉えて理解し、自分が変えたいと思う目の前の人を変えていくこと、そして自分自身が考え続けて変わることが求められるのだなと思えた本だった。

    余談だが、通学電車内で読もうとしたら何度か気まずくて本を閉じてしまった。電車内で安心して読めるほど私も社会に安心し切ってはいないらしい。

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    2025年05月22日
  • 発情装置 新版

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    個人的な上野千鶴子さんのイメージは
    フェミニズムの急先鋒、といったところで、
    あまりポジティブなイメージはなかったけれど、
    かといって当人の言論を直截見たことはなかったので読んでみた。

    序盤は面白い立ち位置から興味深い言論が展開されていた。
    近代になって“使用禁止の性”が生まれたとあって、
    ほかのところで読んだ“青年期は近代の産物”という話と合わさってとても腑に落ちた。

    売春と買春についても男性の目線が色濃く出た言論が罷り通っているのはその通りだと思った。

    中盤以降は“フェミニズム”と聞いて思い浮かびそうなネガティブな部分が顔を出してくる。

    初めのほうから不要に男女を対立構造にして語っ

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    2025年04月21日
  • 家父長制の起源 男たちはいかにして支配者になったのか(集英社シリーズ・コモン)

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    ネタバレ

    インド系イギリス人ジャーナリストの方の書かれた本。

    家父長制について歴史をさかのぼって調べていくと、家父長制といってもいろいろあること、

    男と女、という2つの性別の関係性は、いろいろあって今も変化しているということ、

    それでもやっぱ、どっかからかこの今の家父長制的な関係性がメジャーになってきて、

    今でもその勢いが増している場所もあれば、より男性の支配が緩められる傾向にある社会、

    あるいはまだまだどっちに転ぶか落ち着かなく不安定な地域、などもある、

    とにかく男性優位な社会が全体として広がっている世界に生きている。

    『額縁の中の女たち』とも少し重なるところがあった。あの本は、主に欧米

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    2025年03月13日
  • 情報生産者になる

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    「論文の書き方」を主に伝えてくれているが、筆者がつけたタイトルは、「情報生産者になる」。熱のこもった文章で、論文の書き方を順序立てて語ってもらったような印象で、読みやすかったしためになった。

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    2025年03月11日