上野千鶴子のレビュー一覧

  • 女の子はどう生きるか 教えて,上野先生!

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     「フェミニズムはけっして女も男のようにふるまいたいとか、弱者が強者になりたいという思想ではありません。フェミニズムは弱者が弱者のまま尊重されることを求める思想です。」
     これは本書に限らず上野さんがよく発言されていることだが、忘れないようにメモしておく。私が今まで「女だからと不利を被った覚えがない⋯」と感じていたのは、良い環境に恵まれたからなのと、強者のトラックを曲がりなりにもそこそこ順調に走ってきたからだった。きっと私自身が幾人も虐げてきたのだろう。これから何ができるだろう。
     本書の冒頭に、吉野源三郎の『君たちはどう生きるか』の「君たち」に女の子は含まれていないと書かれていた。私にはそれ

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    2025年12月28日
  • マイナーノートで

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    この著者の功績は計り知れないほどで本当に立派な方だと思っているが、正直言って大変失礼ながらアグレッシブでちょっとコワイ人というイメージを持っていた。このエッセイ集では今まで知らなかった彼女の色々な面が伝わってきて勝手に好感度アップ。

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    2025年12月18日
  • こんな世の中に誰がした?~ごめんなさいと言わなくてもすむ社会を手渡すために~

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    社会学者の上野千鶴子さんの本。男女の働き方、非正規職などについて、歴史的背景を踏まえてわかりやすく書かれている。「こんな世の中」といわなくてもよい世の中を、次の世代に渡すためには、政治に関心をもち、声を上げていくことが大事だと思った。

    ・なぜこれほど非正規職が増えたのか。企業が人件費を抑えるために低賃金で働く非正規雇用者を増やし、その人たちを企業の都合で使い捨てることに政権が同意したから。この状況は、政治家による人災というべきもの。
    ・男性の働き方のルールはそのままに、女性が同じ土俵に上がって競争させられることになった。これは、男並みのルールのもとで競争する「機会の平等」であって「結果の平等

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    2025年12月14日
  • 情報生産者になる

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    女性のラスボスと巷のどこかに書いてあったような上野千鶴子、の論文の書き方の本である。私の大学卒業論文執筆はかなり厳しめの男性指導教諭の工学部研究室であったので、書いた卒論には自信があるけれども、この本で書かれている社会学の論文執筆方法も大体同じようなものであった。

    アウトプットした人だけにたどりつける世界がある、と帯に書いてある。さらに続けて、情報が溢れかえる現代において「新たな知」をいかに発信するか?数々の人材を輩出した「東大上野ゼミ」伝説のメソッド公開!多くの東大生が学んだ知的生産の教科書。論文・レポートこれ1冊でOK!また、知的生産のエッセンスをこの1冊に凝縮!! とある。

    この

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    2025年11月21日
  • フェミニズムがひらいた道

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    過去にこんなふうに戦ってくれた女性がいるから今があるのだと思った。また、祖母、母世代が耐え、「子供にはこんな思いをさせないよう」という気持ちも働いたのだと思う。(逆に「私はこうだったのだから」と押し付ける人もいるにはいるが)
    「個人的なことは政治的である」子供のお迎えがあるから、家事があるから、フルに仕事をすることができないのは家庭の問題ではなく、そうせざるを得ない社会に問題がある。ハッとさせられた。この言葉は男性にも当てはめられる言葉だと思う。稼げない、稼がない男性は弱者になりがちな社会。男女ともに性別役割分担のない世の中になればいいと願う。

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    2025年11月20日
  • マイナーノートで

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    どんな方なのかなと思っていたので、書店で興味を持ち購入。
    どんなふうに育ってきて、どんなパートナーがいたのかなど今まで知らなかった上野さんのことを知ることができた。

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    2025年10月19日
  • 別冊NHK100分de名著 フェミニズム

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    上野千鶴子の担当する章が興味深かった。

    ホモソーシャルな集団(往々にして男性中心のコミュニティを指す)では、同性愛嫌悪(ホモフォビア)とミソジニー(女性蔑視)を持つことで成員資格が与えられる。つまり、異性愛者として女性を性の対象として扱うことができてはじめて「仲間」として認められる。

    ホモソーシャルの考え方を使えば、非モテ男性や弱者男性、インセルといった現象も説明できる。
    冷静に考えたら別にモテなくて落ち込む必要はないのに女性に性的にモテなくて落ち込む人が存在する。
    それは実は女性にモテないのではなく、自分が男社会で「仲間」と認められないから落ち込むのではないだろうか?

    そういうのは本当

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    2025年09月14日
  • 八ヶ岳南麓から

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    強く聡明なイメージの上野千鶴子さん。
    話題になった2019年の東大入学式祝辞は感銘を受けた。京大ワンゲル部出身の上野さん。八ヶ岳南麓に家を建て、暮らしていたとは存じ上げなかった。

    スキーを楽しみ、自然を慈しみ、
    地域の方々と助けあって
    看取って
    暮らす。

    人生を五感を使って味わうような生き方だな、と感じた。

    住む場所は
    どこであれ、そういう感性だけは
    持っておきたいな。
    上野さんのような知性はないけど。

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    2025年09月10日
  • 「おひとりさまの老後」が危ない! 介護の転換期に立ち向かう

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    上野先生がガーガー理想の気炎を上げている本かと思いきや(上野先生のファンの方、ごめんなさい)介護業界の裏話的な。非常に面白かったです。
    介護業界に限らず、普通の会社や政界などでも通じるトコロがある人間模様。
    今は在宅で頑張っていますが、近い将来お世話になるかもしれない施設のリアルを教えてもらいました。

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    2025年09月08日
  • 女の子はどう生きるか 教えて,上野先生!

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    「女の子」だけじゃない。アラフォーも同じようにモヤってて、上野先生のご回答にスッキリする。配偶者をどう呼ぶかなんて個人の好き好きでいいんだろうけど、やっぱり夫を主人、旦那様と呼ぶのは引っかかってしまう。自分の配偶者は、夫、妻でクリアできるとして、本書でも触れられていた、2人称、3人称の相手に対する配偶者の呼び名に困る。2人称の場合、「夫さん」と呼ぶのに慣れてきたけど、目上の人に「夫さん」はちと失礼な気もするし、「妻さん」はまだ言い慣れない。3人称の場合はもっと困る。「パートナー」は確かに長いし、「お連れ合い」や「ご伴侶」は賢まりすぎている気もする⋯まあ、慣れの問題なんだろうが⋯同性パートナーも

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    2025年09月04日
  • 女の子はどう生きるか 教えて,上野先生!

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    わりと、読みやすいと思います。
    フェミの代表がこの人!と思ってたけど、主張は新しいところもあり、そうでないところもあり。

    女の敵は女、というけど、隷属に甘んじる人、そして男性を脅かさないことで利益を得る名誉男性がいなくならない限り本当の男女平等なんてなきし、男性は男に生まれたというだけで高下駄を履いてる、というのにも変わりはないんだよなーと思う。

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    2025年09月03日
  • こんな世の中に誰がした?~ごめんなさいと言わなくてもすむ社会を手渡すために~

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    半分ほど読んで、しばらく積読状態だったのを最後まで読んだ。
    「ウィークネスフォビア」(弱さ嫌悪)の人を最近身近に感じることがあって、女性の敵は女性、なんてことに絶対したくないので、この人と手を握るにはどうしたらいいかなあーと考えてしまった。

    貪るように上野千鶴子さんの本を読んでた時期があったが、あの時、私はこの方によって薄皮が一枚ずつ剥がれて成長していく快感を味わって清々しかったよなーと思う。

    今はちょっと違った感覚で上野さんの著作を読んでいる自分は、その時より成長してるから新しい扉を開ける必要がないせいなのか、時代がかなり良くない方にシフトしているからなのか、後者でないことを祈るような気

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    2025年08月26日
  • フェミニズムがひらいた道

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    上野千鶴子の著作を読む度に思う。Twitterに生息するアンフェ、すなわちフェミニズム/フェミニスト、物言う女性の事が大嫌いな連中はTwitterに書き殴られたゴミ同然の140文字の女性呪詛の駄文を追っかけている暇があるなら上野の本を1冊でも2冊でも読んだ方が良い。いくら内容に賛同できなかろうが反感を覚えようが、確固たる決意と思想と経験に裏付けされた文章はTwitterのTLに流れてくる文字列とは全く比べ物にならぬほどの強烈な学びを与えてくれる。

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    2025年08月25日
  • フェミニズムがひらいた道

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    本文抜粋
    人は弱者として生まれ、弱者として死んでいきます。強者である期間は、人生の間で一時のことにすぎません。弱者に強者になれと要求したり、強者に抵抗することを要求したりできるでしょうか。それができないからこそ弱者は弱者なのです。だからといって差別されたり抑圧されたりする理由はありません。弱者が弱者のままで尊重されることを求めて当然でしょう。フェミニズムは、同じである権利を求めるものではなく、ちがっていても差別されない権利を求める思想と実践なのです。

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    2025年08月24日
  • 上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください!

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    2人の会話形式で進むので読みやすい
    フェミニズムという概念について自分で勉強しようとしないとふわっとした理解しかなかったということを思い知らされるが、タイトルの通り入り口を提供してくれる本だと思う
    上野先生の言葉はイメージ通り鮮烈で興味深く読み進められる
    田房さんの漫画やイラストも可愛らしく読みやすい

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    2025年07月27日
  • 毒婦たち 東電OLと木嶋佳苗のあいだ

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    柚木麻子さんの『BUTTER』からこちらに流れ着いた。木嶋佳苗の事件当時、私は20代前半だった。その頃は、へえ、なんか大変な事件が起こったんだな、くらいの関心しかなかった。もう20年近く前の事件に興味を惹かれるのは、ルッキズムやミソジニーの社会的状況が当時と変わっていないからだし、私自身がそこにちょっと敏感になっているからだろう。いくつかの事件をとおして、男とは、女とは、男女の関係とは、について、ここまで断定的に迷いなく語ることができる御三方に憧れのようなものを感じたし、御三方間の捉え方、見方も違っていて(特に上野先生と信田先生は社会学=マクロ、心理臨床=ミクロというモノの見方の違いがあるんだ

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    2025年07月21日
  • 〈おんな〉の思想

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    ネタバレ


    1日で一気読みできるほどとても読み易く、非常におもしろかった。

    森崎和江の章を目的として読み始め、引用される彼女の硬質な言葉の凄まじさには完全に喰らってしまい、『第三の性』をすぐに注文した。
    石牟礼道子の『苦海浄土』「ゆき女きき書」は何度読んでも涙をこられられない。『最後の人 高群逸枝』を巡る記述は初耳で興味深かった。
    田中美津の運動家らしいパンチの効いた言葉にも大いに感動したが、富岡多恵子の章が最も刺さったかもしれない。単独者としてのラディカルな思想には共感を覚え、必ず著書を読もうと決意した。
    『女ぎらい』を読み、水田宗子『物語と反物語の風景』は既に購入して積んでいるため、早く読みたい。

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    2025年07月14日
  • 家父長制の起源 男たちはいかにして支配者になったのか(集英社シリーズ・コモン)

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    瀧波ユカリが紹介してたので読んでみた。家父長制を固定的・普遍的な構造としてではなく、「変化し得るもの」として扱っている点が新鮮だった。霊長類社会におけるジェンダー構成の多様性、世界各地における母系社会の存在、DNA解析によるヨーロッパでの家父長制の広がり、さらにはアテネとスパルタの女性像の対比と、それぞれの章が「家父長制はどこにでも自明のように存在していたのか?」という問いに対し、歴史的・文化的・生物学的な反例を積み上げていく構成になっており、読み応えがあった。

    特に、女性を「人を生産する資源」として奴隷化したという視点に対して、「それはすでに奴隷が存在していた社会だったからこそ起きた」とい

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    2025年07月05日
  • 生き延びるための思想 新版

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    市民とは、戦争に行く男性のことだった!
    フェミニズムに始まり、ケアにいたる上野さんの論考。
    ボーっと生きてきた人間には目から鱗のことが多い。モヤモヤしていたことを説明してくれた感じ。
     前半は私にはなかなか難しく時間がかかったが、Ⅳ章「祈りに代わるもの」のインタビューがわかりやすかった。これは上野さん本人も言っている。
     「命よりも尊い価値」なんてないのだ。

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    2025年07月01日
  • サヨナラ、学校化社会

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    学校的価値観が社会に浸透した「学校化社会」。市場経済の原理が学校を侵食し、サービス化されているという論調の逆ベクトルであり、斬新に感じた。

    なにが正しいかわからない、共通の進歩目標が失われたポストモダン社会の教育を考えさせられた。

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    2025年06月22日