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その歴史と意義が2時間でわかる、著者初の総合的な入門書。 学校で習った「男女雇用機会均等法」や「男女共同参画社会基本法」。これらは、真の男女平等を実現するものではなかった? 女性参政権、性的役割の解放、#MeToo……。フェミニズムはなぜ生まれ、何を変え、変えられなかったのか。その流れを「四つの波」に分けてコンパクトに解説する。
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Posted by ブクログ
2時間で読める(我が国の)フェミニズム入門。非常にスッキリとまとまっており、世界と日本のフェミニズムの違いや流れなどが分かる。特に第二波フェミニズム(リブ)が社会運動の内側にあった性差別から生まれたことは忘れてはいけないだろう。最後に東大での祝辞を元にフェミニズムがケアの問題とからみ、弱者が弱者のま...続きを読むまで尊重されることを求める思想であると、多様性の尊重に進む考えとなっているまとめが圧巻であった。
男女雇用機会均等法、1期生。 40年を経た今、1985年が 「女性の分断元年」 であったという記述に、やっぱり、と感じた。 分断され、利害が一致しない。 「紳士服仕立て」の服を着て、わきまえながらも上り詰めた人たちが、子どもがいてもいなくても、どんなバトンを次世代に渡せるか 自分はもう非正規だけど...続きを読む、しっかり見つめ続けたい。 中学校の教科書に! 何故、学ぶのか、漫画を読むだけではダメなのか を知るために。 (「道徳」より響く。家庭が具体例の宝庫だから。) 東京都写真美術館のミュージアムショップで、大切にカバーをかけられて置かれていなければ、手に取る機会がなかったかもしれない1冊。
ーーとりわけ男性は自分の尺度でフェミニズムを理解しがちです。「男児平等?そうか、キミたちはボクらみたいになりたいんだね。それじゃ、女を捨ててかかってこい!」……これが「機会均等」のルールです。(p.113) ここを読んで、胸のつかえがスッと取れた気がした。今まで自分が何に足を引っ張られていたのかが...続きを読むよく分かった。 「男勝り」を求める思想は「弱さ嫌悪」とセットで、その根っこは父性原理至上主義的なニッポンの働き方にある。 結局、「働き方改革」とかなんとか言うけど、一番にメスを入れなきゃいけないのはここなんだと思う。 オッサンへの忖度よ、さらば。
上野千鶴子さんの文章はとても好きだなぁと感じます。 淡々とロジカルに、時に皮肉さを込めて 語られるフェミニズムの歩みは 教科書の行間に隠された物語でした。 サラッと読める、とは言わないけれど 著者の冷静な言葉にこもる熱い息遣いを感じられて 本当に良い読書時間だった。 痛みも伴うけれど、知らなき...続きを読むゃいけない。考えなきゃいけない。繋いでいかなきゃいけない。
フェミニズムはけっして女も男のようにふるまいたいとか、弱者が強者になりたいという思想ではありません。フェミニズムは弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想です。
上野千鶴子の著作を読む度に思う。Twitterに生息するアンフェ、すなわちフェミニズム/フェミニスト、物言う女性の事が大嫌いな連中はTwitterに書き殴られたゴミ同然の140文字の女性呪詛の駄文を追っかけている暇があるなら上野の本を1冊でも2冊でも読んだ方が良い。いくら内容に賛同できなかろうが反感...続きを読むを覚えようが、確固たる決意と思想と経験に裏付けされた文章はTwitterのTLに流れてくる文字列とは全く比べ物にならぬほどの強烈な学びを与えてくれる。
本文抜粋 人は弱者として生まれ、弱者として死んでいきます。強者である期間は、人生の間で一時のことにすぎません。弱者に強者になれと要求したり、強者に抵抗することを要求したりできるでしょうか。それができないからこそ弱者は弱者なのです。だからといって差別されたり抑圧されたりする理由はありません。弱者が弱者...続きを読むのままで尊重されることを求めて当然でしょう。フェミニズムは、同じである権利を求めるものではなく、ちがっていても差別されない権利を求める思想と実践なのです。
ネットなんかではよく聞くフェミニズムについて歴史を中心に書かれた本。フェミニズムの考え方は昔からあり、今でも世の中を変えようとしている。物事を正しく理解することは大切。フェミニズムを知らない人に。
流行り廃りの問題でなく、そこにある事実として捉えるべきフェミニズム。その一人者の手になる本書となると、興味を惹かれない訳に行かない。以下に気になった内容を引いておく。 ・フェミニズム以前に前景化していた人種差別や階級差別があり、そのせいで、性別による差別に目が向きにくかった歴史。 ・輸入品ではないウ...続きを読むーマンリブ:新左翼運動で男性に失望した女性活動家から声が上がったもので、欧米のものとは本質を異にする。 ・女性学の最大功績は、「問題は女の側にあるのでなく、社会の側にある」とした点。 ・弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想。そうでないと、男性を目指すのが正解になってしまう。 男性の身からすると、ともすると勘違いしがちな部分だけに、身体化するまで繰り返し思い起こす作業が必要。
フェミニズムの歴史について、とても分かりやすかった。また自分がどこからフェミニズムに関わってきたのかが分かったのも興味深かった。 毎日社会に絶望しがちだけど、先人達の活動は確かに成果をあげているんだと勇気づけられた。 自分が生きているうちには、ほんの少しの変化しかないのかもしれないけど、絶望にめげず...続きを読むに、希望を持って声を上げ続けようと思った。
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