あらすじ
「生徒会長はなぜ男子が多いの?」「女の子が黒いランドセルってダメ?」「理系に進みたいのに親がダメっていう」等々.女の子たちが日常的に抱くモヤモヤや疑問に上野先生が全力で答えます.社会に潜む差別や刷りこまれた価値観を洗い出し,一人一人が自分らしい選択をする力,知恵や感性を磨くための1冊.
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Posted by ブクログ
東大入学式での上野先生の祝辞を読み、目からウロコが落ちた50代です。
自分自身が、女性として、社会の中で苦労してきたにも関わらず、娘に対して呪いをかけてきたことに気づかせてもらいました。
10代にむけて書かれた本ですが、大人にもぜひ読んで欲しい本です。
クソバイス(^^)ほんと、よく聞きますねー。
Posted by ブクログ
女性が生きる上で日常に浮かぶ疑問を著者が明朗快活に応えていく一冊。
『生徒会長はなぜ男だけ?』『パートナーの呼び名について』『フェミニストってどんな人?』等多岐にわたる質問に対し、自分なりの視点とそう考えるに至った論拠を示している。学校や家、社会において「女性」とはどういった存在か、どう考えられているかが質問を通して見えてくる。
なんとなく受け入れていた現実に対し、鋭くメスを入れていく様は読んでいて爽快。
少なくとも自分に同じ質問をされても、理路整然とは答えられない。
それだけ自分が考えて生きてこなかったのだなぁ、と気付かされた。
作中にもあったが、男の人全てが悪いのではなく、男性優位な社会システムに対しNOを突きつけるというのはこれから先考えていかねばならぬ事だろう。
Posted by ブクログ
"女性である"というだけで直面する理不尽で不可解な境遇を、なるべくポップに親しみやすい言葉で教えてくれる本です。女性として日本で生きていて日々感じる違和感や不満は、正当な不満だよと勇気付けられた気がします。
Posted by ブクログ
性別に関する日々のもやもやを感じている女性にとって、勇気と知識を与えてくれる本だと思う。
学生向けの親しい語り口で分かりやすく、社会人としで読んでも大変読み応えのある内容だった。
家庭で、恋愛関係で、社会人として、、など、あらゆる場面に根付いている女性の生きづらさに関して、日本の女性学のパイオニアである著者が鋭い切り口で分析して下さる様は痛快で、心地が良かった。
2019年度の東大入学式の祝辞に関しても文字起こしがあり、嬉しかった。
著者の弱者へのやさしさ、差別に立ち向かう姿勢が端々から感じられ、大変勇気を頂いた。
Posted by ブクログ
これは女の子に贈る本。の前に、男の子に贈る本。
それから女の子に贈る本。
この男尊女卑な世の中で、勇気をくれる本、たくさんあるんですね。
近くにはいないんだけど、一人じゃないって思えます。
Posted by ブクログ
正直、「あーまだこんな話しなきゃいけない社会なのね」と大人はがっかりしちゃう本。でも、手渡して若い世代に疑問を持って欲しい。何より、「がっかり」と言いながらスッキリもする。個人的には、上野先生の言葉遣いが苦手で敬遠してきたところがあり、今回もそういう部分は否定できないのだけれど、それ以上に「大事なこと」しか書いていない。早くこの本が「歴史的史料」になりますように!
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10代から知りたい日頃のモヤモヤ、フェミニズムの歴史などなど上野先生節が聞いた言葉たちで丁寧かつばっさり語ってくれているのがほんとにスッキリする、かっこいい、憧れる……
Posted by ブクログ
数年前から上野千鶴子さんの著書がずっと気になるも、購入及び完読は今回が初。
子どもの本専門店で自分向けに購入。
(25歳前後のムスメが2人いるがまったく読書をしないので)
そもそも【ティーン向け】の著書だと読書を進めている時に気づいた次第。
【岩波ジュニア新書】発刊なのに(笑)
これは無理強いでも25歳前後(未婚)のムスメ達に読ませたい本。
(著者の造語でもある)クソバイスを強いられつつ育てられた自分。
母を反面教師にし「女の子だから◯◯〜べき」を一切口にすることなく育てるも義母も実母ほどではないが嫁(自分)と孫にクソバイス。
著者も同年代なのに、考え方や小気味よい文章が若々しく共感することばかり。
その中でも
【オレサマ•アイデンティティ】
【パートナーの呼び名について】
【情報はノイズから発生。ノイズのないところに情報は生まれない。ノイズはシステムシステムの間に発生
∴1つのシステムの中に安住していると情報は発生しない】
→【違うシステムが接触することによってイノベーション(革新)が起きる】
「人生の最後に「あ〜生きててよかった、おもしろかった」って言えるように】(読者にもそう言ってほしい願い)
まだまだ数えきれないが特に共感した部分。
今後も上野千鶴子さんの著書を購入して読んで更に自分らしく、少しカッコよく生きたい☆
ムスメにも、是非そんな生き方を望む。
2022,8,12〜9,5 5時間45分
東京都北区 青猫書房にて購入
Posted by ブクログ
ジュニア新書というだけあって、比較的わかりやすい言葉でとっつきやすく身近に感じられるような口調で質問とそれに対する上野さんの回答が進んでいき、とても読みやすかった
いくつかの質問では、それは質問内容からは決めつけられないのでは?と少し思うような場面もあったが、本に書かれていないだけ(あるいは本文では端的にされた質問に書き換えられているだけ)で上野さんが回答を書かれるときにはもっと詳細な情報や背景があったのかと思えば腑に落ちるものばかりでもあった
学校、家、恋愛、社会、と段階を踏んでいったのも想定される読者の年齢に合わせたいい工夫だと思ったし、実際大人の読者にとっても興味深い視点の広がりになっていると思う
特にプロローグ(ご挨拶?)と話題になった東大入学式での祝辞がよかった。質問を読み進めたその先に読む、祝辞は、その当時読んだ時よりもずっと胸に刺さった
この本が自分の中学高校(大学でもいい)時代にあったらよかったのに、と思ったし、
この本にたくさんのもやもやを意識し始めた小学生、中学生、高校生が出会って欲しいと強く思った
『フェミニズムはけっして女も男のようにふるまいたいとか、弱者が強者になりたいという思想ではありません。フェミニズムは弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想です。』
この言葉を胸に、これまで以上にフェミニズムを学んで、自分なりに解釈して、フェミニストを胸を張って名乗っていきたいと思った
Posted by ブクログ
大学まで男女平等風な世界で生きてきて、こんなにも男女格差があるって社会人になるまで気付かなかった。でも実はたくさんの不平等が散らばってたんだよね。たくさんの女子達が10代のうちにこの本を読んで、生き方の選択肢が広がればいいな。
Posted by ブクログ
社会人になったからこそ分かることがたくさん。これまでのもやもやした思いを上野千鶴子さんが上手に言語化してくださったな、という印象。
某上司のあれやこれやのお言葉は、やっぱりセクハラパワハラでしかなかったんだな、と思わせてくれた一冊。
Posted by ブクログ
上野千鶴子が好きなんだけど、上野さんが認める女性は私とは違う、と勝手に劣等感を抱いていた。あと、フェミニズムって怖そうとか(笑)
でもこれを読んで、上野さんの目指すものが少し理解できた気がする。それがとても優しく自由なものであることが。
「フェミニズムの基本のきは、女らしさ/男らしさに縛られたくない、自由に生きたいってこと」p177
「弱者が強者になりたい思想じゃない、弱者が弱者のまま尊重されることを求める思想」p178
女性学、ジェンダー研究など新たな学問を切り拓いてきた上野さんが説く、その自由で柔軟な思想は、今世界が直面している困難にも考え方のヒントをくれそう。
「予測不可能な世界には、これまでの前列や慣行が役に立ちません。見たこともない現実に立ち向かって、答えのない問いにとりくまなければならないのです。そういうときに必要なのは、複数のシステムが出会うこと、いくつものシステムに足をかけること、違うシステムを積極的に受け入れること」p191
その「システム」を「渡り歩いている」p191 のが、家事育児仕事を同時にこなしてきた女性だと。
「違うシステムが接触することで、それまでにないイノベーション(革新)が起きる」p192
「システムの中でノイズ(情報の素)を起こして~ノイズを受け入れ、ノイズを楽しみ、共に成長できる仲間たちを見つけて」p194 と、上野さんは若い世代に訴えかける。「人生の最後に...あ~、生きててよかった、おもしろかった、って言えるように」p195
フェミニズムって、権力を持った人(男女問わず)が弱い立場の人を利用し、虐げてきた歴史・現状にノーを言うことだった。
「わたしたちが弱者として生まれ、弱者として死んでいくことを忘れないようにしましょう。そういう大事なことを教えてくれるのがフェミニズムです。そしてそれを実現するためにあるのが、男女平等です。」p197
最後に収録されている「東大入学式祝辞」では、弱い立場の人たちに寄り添う上野さんの思いが伝わってきて、読んでいて胸がいっぱいになって、自分が入学するわけでもないのに泣けてしまった(笑)
タイトルは「女の子はどう生きるか」だけど、おばちゃんも十分励まされて、上野さんがますます好きになりました。
これからの自分がイノベーションを起こせるとは思えないんだけど、ノイズを楽しむくらいはできそうな気がする。
Posted by ブクログ
「女の子」だけじゃない。アラフォーも同じようにモヤってて、上野先生のご回答にスッキリする。配偶者をどう呼ぶかなんて個人の好き好きでいいんだろうけど、やっぱり夫を主人、旦那様と呼ぶのは引っかかってしまう。自分の配偶者は、夫、妻でクリアできるとして、本書でも触れられていた、2人称、3人称の相手に対する配偶者の呼び名に困る。2人称の場合、「夫さん」と呼ぶのに慣れてきたけど、目上の人に「夫さん」はちと失礼な気もするし、「妻さん」はまだ言い慣れない。3人称の場合はもっと困る。「パートナー」は確かに長いし、「お連れ合い」や「ご伴侶」は賢まりすぎている気もする⋯まあ、慣れの問題なんだろうが⋯同性パートナーも含めて、すべてを一撃でクリアできる呼び方、誰か思いついてくれないかな!(他力本願)
Posted by ブクログ
わりと、読みやすいと思います。
フェミの代表がこの人!と思ってたけど、主張は新しいところもあり、そうでないところもあり。
女の敵は女、というけど、隷属に甘んじる人、そして男性を脅かさないことで利益を得る名誉男性がいなくならない限り本当の男女平等なんてなきし、男性は男に生まれたというだけで高下駄を履いてる、というのにも変わりはないんだよなーと思う。
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女性蔑視をタイトルに事例と解釈が書かれた本。
これまでこんな構造の中にいたから、苦しいことや疑問に思うことがあったんだと納得できた。
前提が「価値が無い」「重要ではない」「道具である」と思って接している人がいる。
とんだ勘違いだ。
屈したくないと思ったし、間違っていることを間違っていると伝えられる技術と話術が欲しいなと思う
Posted by ブクログ
上野千鶴子作品を読むのは3作目。
十代の女子とその親に向けて書かれているので、高二の娘を持つ身には非常に良い本だった。娘にも読ませよう。
冒頭に記載ある、マララさんの父親の言葉、「娘のの翼を折らないようにしただけです」は、女性の可能性を信じて、自分からはばたこうとする力を妨げずに、黙って応援する、素敵な言葉だと思った。(そうして、実際に一線で活躍する女性からこの本を推薦してもらったのでした。)
巻末に載っている「2019年度東京大学学部入学式祝辞」は感動的な名文だと思う。
Posted by ブクログ
差別を許さない上野さんの強さがひしひしと伝わってくる本でした。戦っているんだけど、というかむしろ戦っているからこそ人生を楽しまれてるんだなということが読み取れて、尊敬の気持ちが湧いた。
娘達の生き方を考える上で参考にしてみようと読んでみたけど、男性として耳が痛いところが多々ありました。女性をリスペクトする気持ちを持って、且つ、あまり男性とか女性とかに拘らずに仲間として協力してより良くできる社会にしていきたいと思った。それが娘達の世代に対する大人の責務だなと思った。
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数年前、上野千鶴子さんの東大入学式での祝辞に、ものすごく衝撃を受けました。
私自身、女であることを嫌だと思ったことはないけれど、女であることによる不自由や不利益を感じたことも多々あった中で、上野さんの祝辞から発せられるメッセージが心に残っており、たまたま見つけたこの本も手に取ってみました。(東大入学式祝辞もこの本に全文掲載されています)
この本は10代の女の子向けに書かれているものですが、女であるが故に感じてきた、様々な場面でのモヤモヤした思いを晴らしてもらった気がします。
女は女のままで、弱者は弱者のままで、自分の思いのままに、安心・安全に生きていけるようにすることが大事なのだという一貫したメッセージに励まされます。これって、結局みんなにとって大事なことなのではないかな。
フェミニスト、とか、フェミニズム、とかを、何か激しい主張のように考えている方にこそ読んでいただきたい一冊です。
Posted by ブクログ
これ、いい本だな~。『君たちは、どう生きるか』は男の子の話じゃん!ってことで、上野千鶴子先生がカウンターとして書いた本です。
女の子からの質問に答えるQ&A形式で進みます。質問に挙がるテーマや先生の回答のぶっちゃけ具合から、フェミニズムって(やっぱり?)怖い、という印象を持つ人もいるかもしれません。そもそも質問の取り上げ方に偏りがあるんじゃない?とか。
でも、それが「現実」だという認識を持つことが大事な一歩だと思います。
違和感があればあるほど、女性ってそういうものなんだから、という悪しきジェンダー文化に知らずに染まっていることになります。
書いてあることは、本当に本当に当り前のことです。男に置き換えてみれば分かります。それが女性を主語にすると途端に気持ち悪く感じるということは、それだけまだ社会が歪んでいることになります。
女の子には是非読んで欲しい本です。そのうえで、自分として生きて行く、という一歩を踏み出してもらいたいと思います。
巻末の付録の先頭で紹介されている魚住直子さんの『いいたいことがあります!』も合わせて読みたいところです。
Posted by ブクログ
うちは男子2人だが、だからこそ育てていくうえでこういう本が必要。自分の持っている特権を意識できる人になってほしい。
“「もし自分なら」って考えることを、想像力といいます。”(p.19)
“その会社がよい会社かどうかを見分ける方法があります。そこに一〇年、二〇年、三〇年在職している女性がいるか、その女性がどんな働き方をしているか、それが一〇年後、二〇年後には自分もこうなりたいというお手本(ロールモデル)になるか……。”(p.155)
“痴漢冤罪説を唱えるなら、冤罪が起きるほどどの男性も潜在痴漢だと思われているこの国の痴漢文化の方に、 批判の矛先を向けてください。その痴漢文化をつくりあげたのは、男性たちだということを忘れずに。”(p.121)
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上野千鶴子が、女の子の疑問に答える!
タイトルはもちろん、吉野源三郎の『君たちはどう生きるか』からとられている。
前書きで書かれているように、同じ岩波書店から出版されることを嬉しく感じているとのこと。
初めに断っておくが、上野先生は好きだが、その全てを盲信的に受け入れるわけではない。
私と上野先生は(いや、どんな人だって)立場も、背景も違うからだ。
しかし、それを差し引いても、やはり女の子だから、ということで差別を行うべきではないとする上野先生の意見には大賛成だ。
では、いってみよう。
Q 子育て中の先生が担任を持つのは無責任では?
A 子育ての終わった先生だけでいいの?
育児中には責任ある仕事から外すのが親切?
いや、それは配慮の名を借りた差別だ。
自分の家族を大事にしない先生に他人の子供を大事にできると思う?
まさにまさに。
「お母さんは主婦だけど年金はもらえるの?」とか、「女性専用車両は逆差別では?」とか、「総合職やめようかな」とか…。
質問には女の子だから、感じてきた社会のおかしさがある。
女の子だから、で選択肢が狭まることはあってはならない。
2019年の東大入学式の上の先生の祝辞も巻末に載っている。
この言葉にどれだけの女子生徒が励まされ、どれだけの学生たちが気づかされたか。
自らの翼を折ることも折られることもなく、そして誰かの翼を広げる人であれ、上野先生の言葉にはそんな強い意志が感じられる。
女の子、と銘打たれているが、成長したかつての女の子も、男性も読んでみてほしい。
今必要なのは想像力と少しの勇気だ。
それが社会を良くしていく、私はそう信じている。
Posted by ブクログ
日本の社会が男女差別を生み出している。
労働のあり方、年金、学校教育、選挙制度。
その中でどう負の連鎖を断ち切るか。
女性脳や男性脳がないとして、男女の多様性はセックスの問題なのか、それともジェンダーなのか。
Posted by ブクログ
「女性専用車両」のこと、わたしもモヤっとしていたことを上野さんがもやもやの原因をきっぱり言語化されていた。
なんとなくこっちが悪いんじゃないかと感じてしまうことが、社会のなかで生きていくうちにいつの間にやら刷り込まれている女性差別の発想なんだよ、とはっきり言ってくれる。
先日読んだ『泣いたあとは、新しい靴をはこう新しい靴をはこう。』はちょっと生ぬるかったなと、この本を読んで思ったのである。
2019年の東大学部入学式での式辞全文が掲載されているのもよかった。
Posted by ブクログ
上野さんの本は10年以上前から拝見しています。いつも通りのテンポの良い回答。スパスパと質問に答えていらっしゃるので、大変読みやすいです。
2021年出版の本でしたが、出てくる悩みや質問が昔とさほど変わっていなくて少し悲しい気持ちになりました。世の中が少しずつ変わるといいのですが。
Posted by ブクログ
本が付箋だらけになるほど勉強になった。これまでいかに女性負担ありきで日本社会が進んできたかということが、これでもかこれでもかと出てくる。
歴史や法律、保険制度などの成立背景を知ることができ、自分のいまの環境は先人たちが切り開いてきたのだと、海外に比べたら周回遅れのジェンダー後進国日本も、地道ながら進んできているのだと希望を持てた。
ただ気になるのは、質問者に対してあまりにも嫌味ったらしい受け答えをする箇所がたびたび出てくることだ。上野先生は第一線でこの道を切り開いてきた方だから、日本特有のの先入観にとらわれた質問者の問いにイライラされるのだろうが、この嫌味っぽさにしばしば疲れて何度か本を置いた。男性への敵意・嫌味が剥き出しの文章もあり、何もそこまで言わんでも...と思ったり。
岩波ジュニア新書が何歳対象なのかわかりませんが、子どもに全力で勧められるかというとちょっと足踏みしてしまうかも。ある程度自己を確立してから読んでほしいかな〜などと思ってしまう。
『これからの時代を生きるあなたへ』のほうが良いなぁ...と思った。
Q9への返答は特に、著者の偏見を感じた。Q35もここまで断定して良いものか(もちろん傷モノ発言については、古い、ありえねー!となりますが)。
専業主婦(夫?)への厳しい目線も、専業主婦の肩身を狭くし追い詰めるだけのような気もする。主婦を夫の脇役と断定してしまうのも、少し違う気が。社会の第一線で活躍している側から見れば、家庭のみに従事する者は脇役なのかもしれないが、性別に関係なく、家族をサポートすることが自分のやりがいという人もいるだろう。その人にとってそれは脇役ではなく自分で選択した主役だと思う。
色々書いてしまいましたが、私も日本しか知らずに働いてきた人間なので、古い価値観を知らぬ間に有しているのでしょう。気付かされることも多く、再読したいと思っています。
巻末のブック・リストもありがたい!興味のある本がいくつかあるので、ぜひ読んでみたいと思う。
Posted by ブクログ
わかりやすいところと、簡単に書き過ぎてわからないところがあった。
特に、専業主婦について、政治家、企業、世の中のおじさん、みんなにとって都合の良いのだというのがよくわからなかった。気になるところはより深く自分で調べてみたい。
Posted by ブクログ
東京大学の入学式での言葉が随分話題になった上野千鶴子さんの著書。
この本を作った意図の部分で私は「それはこの本は作られるべくして作られたのだな」と感じました。
「君はどう生きるか」という本では男にしか向けられていない言葉。
ならば女の子に向けた本を作りたい。
それは上野さんは適任だったのだろうと思う。
男性へのヘイトも中々に織り込まれていますが、10年後この本が古くなっていることを切に願う。
こんなこと言わないといけない時代があったの?
と笑われたい。
日本で夢をかなえるために必要なことは努力ではなく(真っ当な)男に生まれることなの?
と思っていた若い頃の私にこれを届けたい。
Posted by ブクログ
だったら、女の子はどう生きるのか?
どうしてもこの日本で生きていく女の子には壁がある。その壁を、過去から現在に渡って説明し、未来への突破口を開こうとする本。そう、強くなりたいのではなく、そのままでも認められる社会を目指すのだ。
専業主婦を目指すのは、男女共に収入が下がっている現在、厳しい道だし、もちろん自分に収入がないのは離婚という選択肢がない危険性を伴う。けれど、その道だって理解した上で選ぶ人がいるだろう。必要なのはAの道に進んではいけないというアドバイスではなくて、Aの道とBの道についてのメリット・デメリットを知った上で選べる決定権。
何のための男女平等なのか、それは安心して生きるため。誰もが弱者であり(または弱者になる可能性があり)、弱者が安心して生きていける社会がほしいのだ。男女で考えると女性が弱者側だけど、視点はたくさんあり、視点の数だけ弱者側が生まれる。誰もが何かの視点では弱者になる。そこを忘れないようにしよう。