あらすじ
「生徒会長はなぜ男子が多いの?」「女の子が黒いランドセルってダメ?」「理系に進みたいのに親がダメっていう」等々.女の子たちが日常的に抱くモヤモヤや疑問に上野先生が全力で答えます.社会に潜む差別や刷りこまれた価値観を洗い出し,一人一人が自分らしい選択をする力,知恵や感性を磨くための1冊.
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
女性蔑視をタイトルに事例と解釈が書かれた本。
これまでこんな構造の中にいたから、苦しいことや疑問に思うことがあったんだと納得できた。
前提が「価値が無い」「重要ではない」「道具である」と思って接している人がいる。
とんだ勘違いだ。
屈したくないと思ったし、間違っていることを間違っていると伝えられる技術と話術が欲しいなと思う
Posted by ブクログ
日本の社会が男女差別を生み出している。
労働のあり方、年金、学校教育、選挙制度。
その中でどう負の連鎖を断ち切るか。
女性脳や男性脳がないとして、男女の多様性はセックスの問題なのか、それともジェンダーなのか。
Posted by ブクログ
東京大学の入学式での言葉が随分話題になった上野千鶴子さんの著書。
この本を作った意図の部分で私は「それはこの本は作られるべくして作られたのだな」と感じました。
「君はどう生きるか」という本では男にしか向けられていない言葉。
ならば女の子に向けた本を作りたい。
それは上野さんは適任だったのだろうと思う。
男性へのヘイトも中々に織り込まれていますが、10年後この本が古くなっていることを切に願う。
こんなこと言わないといけない時代があったの?
と笑われたい。
日本で夢をかなえるために必要なことは努力ではなく(真っ当な)男に生まれることなの?
と思っていた若い頃の私にこれを届けたい。
Posted by ブクログ
だったら、女の子はどう生きるのか?
どうしてもこの日本で生きていく女の子には壁がある。その壁を、過去から現在に渡って説明し、未来への突破口を開こうとする本。そう、強くなりたいのではなく、そのままでも認められる社会を目指すのだ。
専業主婦を目指すのは、男女共に収入が下がっている現在、厳しい道だし、もちろん自分に収入がないのは離婚という選択肢がない危険性を伴う。けれど、その道だって理解した上で選ぶ人がいるだろう。必要なのはAの道に進んではいけないというアドバイスではなくて、Aの道とBの道についてのメリット・デメリットを知った上で選べる決定権。
何のための男女平等なのか、それは安心して生きるため。誰もが弱者であり(または弱者になる可能性があり)、弱者が安心して生きていける社会がほしいのだ。男女で考えると女性が弱者側だけど、視点はたくさんあり、視点の数だけ弱者側が生まれる。誰もが何かの視点では弱者になる。そこを忘れないようにしよう。