上野千鶴子のレビュー一覧

  • 上野先生、勝手に死なれちゃ困ります~僕らの介護不安に答えてください~

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    世の中なんでこんななのか、こんなふうにすっきり読み解いてもらえると嬉しい。自力でこういう思考ができるようになりたいものです。

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    2012年10月07日
  • 不惑のフェミニズム

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    上野千鶴子さんの仕事の軌跡をたどることができる比較的短めの論文、エッセイ、評論を時代順に並べたもの。一読して、彼女がどんな仕事をやってきたのかが分かる。
    「女性学年報」の編集方針をめぐる最後の幾つかの文章が、ウィキペディアの日本語版の今によく似てて面白い。

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    2012年01月22日
  • 家父長制と資本制 マルクス主義フェミニズムの地平

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    日本のジェンダー論をわかりやすい二軸論にたてかえ、フェミニズムとマルクス主義における女性論を整理した本。

    もちろんわかりやすくしたのだから、種々の議論が抜けている、視座が偏っている、などなどの批判はある。が、≪男性=女性≫という対立関係の中から抜け出せないで議論されていた女性論、僕なりに言えば「解放される主体としての女性をどこにおいたらいいのか論」を、マルクス主義批判をもって非常にわかりやすく転回しまとめたという点でこの本の価値はある。

    またこの家父長制と資本制という二軸から女性論を捉える視座の批判から、それをすることによって初めて明らかになる人間関係を規定する制度もあるだろう。

    本人の

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    2011年12月17日
  • 男流文学論

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    とっても爽快でした。座談会形式の評論ですがとにかくおもしろかった。いかに我々がジェンダーバイアスに晒されているか考えさせられました。解説が斎藤美奈子氏でさらにお得。

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    2011年11月24日
  • サヨナラ、学校化社会

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    ネタバレ

    いわゆる良い大学を出た人間の最大の強みは「やればなんとかなる、自分にはそれだけの力がある、という意識を持てていることである」、という言葉が印象的でした。学歴がもたらすものは「知識」よりも「自信」なのだということ、そしてその「自信」が無ければ先に進む為に行動を起こすことすら出来なくなってしまうこと等が書かれていました。

    低学歴でかつニート・フリーターなど社会的に弱い立場にある人達が思考停止しそこから脱出しようとする意欲すら持たなくなる背景にはこのような心理的背景があるのだということ、本人達の「怠け」ではなく学歴社会による心理的な圧迫があるのではないかという疑問に思い至り、社会問題を感情論ではな

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    2011年11月11日
  • ひとりの午後に

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    ネタバレ

    上野千鶴子さんの、なんと、エッセイ!
    きゃーやばい、ひとつめのお話からぐっときてしまって、ずっと読んでる。
    上野先生、普段はこんなかんじなのか…!

    このつぎは、おひとりさまも読んでみます。

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    2011年10月19日
  • 不惑のフェミニズム

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    日本のフェミニズムの40年近い闘いの歴史は、本当に闘いであったのだなと思わされた。大きくとらえれば、既存の男社会が敵ということになるのだろうが、そのなかでも、当初はとにかく現状打破という感じであったのが、最近ではバックラッシュ派との闘いが主になっている。つまり、敵がその時々で変わりながらの40年だったというわけで、それはそれで非常に骨の折れることだったろうと思うけれど、一方では、この変遷はフェミニズムの発展……というよりも世間の女性蔑視の風潮の変化(それも遅々とではあるが前進している)の表れでもあるのだろう。
    本書を読むと変化の激しいなかでも上野千鶴子はブレていない。考えの変化はあるのかもしれ

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    2011年08月28日
  • 男おひとりさま道

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    「おひとりさま」という流行語の本家本元、上野さんの「男」バージョンおひとりさま道です。
    上野さんは女性であるので、どれだけ分析できるかという興味もあって手に取ったのですが、
    やはり社会学の達人、いろいろな書物からの参照のみならず、いくつかのインタビュー等による分析は流石です。
    未婚率も年々上昇しているし、男のほうが頭数も多いし、熟年離婚によるおひとりさまも増えている状況で、男おひとりさまも笑えない状況です。会社時代の栄光とか上下関係とか、そういうのは一切通じない(逆にそれらを楯に話すと村八分にあう)世代の仲間に入っていくには、40代・50代のうちから「人持ち」になることが一番重要とのこと。お金

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    2011年04月23日
  • ひとりの午後に

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    ご本人は 禁をおかして感じたことを語りすぎたかも・・・と
    おっしゃっているけど。
    私は この本を読めて 上野さんの日常や 考えがのぞけて 良かったと思いましたよ^^

    まだ おひとりさまを覚悟するには早く 一度はお二人様も経験してみなくてはいけない私だけど。でも うんうんと肯く所 クスッと笑う所あり。

    やっぱり この人 好きだなぁ。。。と そして こんな 人持ちな人生を重ねていけたらいいなぁって思いました。


    唯一 上野さんはわかる。。。でもカン様(カン・サンジュンさん)も車に乗るとスピード狂だとは・・・・ちょっと ショック(笑)

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    2010年10月29日
  • 男おひとりさま道

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    死別・離別・非婚
    いずれ「おひとりさま」になるリスクは決して低くない。さまざまな男「おひとりさま」の暮らしを取材しているが、ちょっと生々しい・・・

    「おひとりさまの老後」の男性向けバージョン的なものだが、女性が読んでも大丈夫。

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    2010年07月28日
  • サヨナラ、学校化社会

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    学校とはなんなのだろう。階層の再生産を維持、低コストで全員が納得できる近代のシステム。えぐいな。。それの片棒担ぎをしてるわけだ。。う〜ん。でもそこを無視して生きてはいけないしな。

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    2010年07月06日
  • ひとりの午後に

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    フェミニスト上野千鶴子女史の論文ではなく初のエッセイ。母を看取り、父親を見送り、いかにこれから生きていくのか。これまで生きてきたかを振り返る。そうなんだよ、こんなふうに人格は形成されていくのかもしれない。せつなくて心打たれる。ところどころで泣ける。

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    2010年06月08日
  • ひとりの午後に

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    ジェンダーの理論家である上野千鶴子さんの最近のテーマは「おひとりさまの老後」。
    若い頃からずっと扱ってきたフェミニズムというテーマでは、上野さんは研究者であると同時に、自分自身が研究対象でした。
    あらたなこのテーマにおいても、上野さんは、研究者と研究対象を兼務しています。

    幸福な人生の典型として描かれるのが、「夫婦子供二人」だとしたら、「おひとりさま」に対して人が抱く思いは、孤独であり、寂しさでしょう。
    でも、この本では、「おひとりさま」であることに、肯定的で、潔い決意を持った上野千鶴子という研究対象が描かれています。
    これを読むと、私たちも、「どんと来い!おひとりさま」という気分になれそう

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    2010年05月28日
  • 家父長制と資本制 マルクス主義フェミニズムの地平

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    ほとんど高2の時に読んだ『スカートの下の劇場・・・ひとはどうしてパンティにこだわるのか』(1990年・岩波書店刊行、のち岩波現代文庫2009年)以来、単行本を手にしていなかった上野千鶴子ですが、それでも雑誌掲載論文とか対談集やアンソロジーくらいは読んでいましたが、このあたりで全貌を明らかにするために少し読み込んでみようと思っています。

    フェミニズムについても、もう一度おさらいする時期だとも考えていますから。

    それにしても、他を圧倒する気っ風のいい論客として名高い千鶴子センセですが、昨年アラカンを迎えられたとはとても信じられませんし、少し前にヒットしたのは、なんと『おひとりさまの老後』(法研

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    2011年09月23日
  • サヨナラ、学校化社会

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    ええことしてると思てる人が、気づかんとえげつないことしてるんが一番おそろしい。

    学校しかり  警察しかり

    反省なんか思いもよらんねやろね。

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    2009年10月04日
  • サヨナラ、学校化社会

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    我々の生活の細部にまで浸透している「学校知」の是非を、丁寧に検証しています。内容が深いため読むのに時間はかかりましたが、逆に一度も飽きがくることなく読みきることができました。社会学・心理学・教育学・文化人類学等多くの人文系の学生に読んでもらいたい本です。

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    2009年10月04日
  • マイナーノートで

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    この著者の功績は計り知れないほどで本当に立派な方だと思っているが、正直言って大変失礼ながらアグレッシブでちょっとコワイ人というイメージを持っていた。このエッセイ集では今まで知らなかった彼女の色々な面が伝わってきて勝手に好感度アップ。

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    2025年12月18日
  • こんな世の中に誰がした?~ごめんなさいと言わなくてもすむ社会を手渡すために~

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    ネタバレ

    社会学者の上野千鶴子さんの本。男女の働き方、非正規職などについて、歴史的背景を踏まえてわかりやすく書かれている。「こんな世の中」といわなくてもよい世の中を、次の世代に渡すためには、政治に関心をもち、声を上げていくことが大事だと思った。

    ・なぜこれほど非正規職が増えたのか。企業が人件費を抑えるために低賃金で働く非正規雇用者を増やし、その人たちを企業の都合で使い捨てることに政権が同意したから。この状況は、政治家による人災というべきもの。
    ・男性の働き方のルールはそのままに、女性が同じ土俵に上がって競争させられることになった。これは、男並みのルールのもとで競争する「機会の平等」であって「結果の平等

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    2025年12月14日
  • 情報生産者になる

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    女性のラスボスと巷のどこかに書いてあったような上野千鶴子、の論文の書き方の本である。私の大学卒業論文執筆はかなり厳しめの男性指導教諭の工学部研究室であったので、書いた卒論には自信があるけれども、この本で書かれている社会学の論文執筆方法も大体同じようなものであった。

    アウトプットした人だけにたどりつける世界がある、と帯に書いてある。さらに続けて、情報が溢れかえる現代において「新たな知」をいかに発信するか?数々の人材を輩出した「東大上野ゼミ」伝説のメソッド公開!多くの東大生が学んだ知的生産の教科書。論文・レポートこれ1冊でOK!また、知的生産のエッセンスをこの1冊に凝縮!! とある。

    この

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    2025年11月21日
  • フェミニズムがひらいた道

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    ネタバレ

    過去にこんなふうに戦ってくれた女性がいるから今があるのだと思った。また、祖母、母世代が耐え、「子供にはこんな思いをさせないよう」という気持ちも働いたのだと思う。(逆に「私はこうだったのだから」と押し付ける人もいるにはいるが)
    「個人的なことは政治的である」子供のお迎えがあるから、家事があるから、フルに仕事をすることができないのは家庭の問題ではなく、そうせざるを得ない社会に問題がある。ハッとさせられた。この言葉は男性にも当てはめられる言葉だと思う。稼げない、稼がない男性は弱者になりがちな社会。男女ともに性別役割分担のない世の中になればいいと願う。

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    2025年11月20日