上野千鶴子のレビュー一覧
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岩波ブックレットNo.1109
夢の話をします
高校生の頃のわいの夢は「野垂れ死に」でした
荒野のイメージです
誰にも発見されずに土に還ります
カッコいいと思ってたんです
けっこう本気で「博徒」を目指してたのでね
「博徒」の終焉は「野垂れ死に」ですよ
決まってますよ
お馬鹿ですね
今?今は違いますよ
愛する三人の娘たちに見守られながら、自宅で静かに眠りにつく…
はい!そこで介護保険です!
今回のブックレットは介護保険について19の様々な立場の人が、制度編、現場編、展望編という視点で物申してくれてます
本当に様々な人の、様々な意見を集約してくれていて、非常に勉強になる一冊です
財源 -
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老いには誰も抗えない。それなのに、私たちはなぜ老いを恐れるのだろう。
自分が老いたことを認めたくないのは、社会が老いを認めないからだ。
それを惨めにしているのは文明のほうなのだ。
「老いは文明のスキャンダルである」
――この言葉に導かれて、ボーヴォワール『老い』への探究がはじまる。
ボーヴォワールにしても、上野千鶴子さんにしても、
「女性」をテーマに闘ってきた、というイメージはあったが、
老い にも着目していた。
もちろん、「女性の老い」と「男性の老い」の位置づけの違いにも着目しているが。
でもまず「老い」である。
確かになあ、、老いを受け入れる、歓迎する社会だったら、
アンチエイジングな -
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出版年は約14年前。
東日本大震災があった年である。
フェミニストで団塊世代の上野千鶴子さんと、
社会学者のまだ20代の古市さん、
親子ほどの世代の違いのお二人が対談をするという、
珍しい取り合わせ。
親や世の中に反発する若者だった上野さん、
親と仲良しな依存する若者の古市さん、
ジェネレーションギャップがありすぎ。
だからこそ、会話がポンポン飛び交っていて楽しかった。
親と子や上司と部下、縦の関係ではなかなか言いずらい事も、この二人のように、ななめの関係性なら、素直に心を打ち明けて話し合えそう。
今年はいよいよ、2025年問題、団塊の世代が75歳の後期高齢者に突入した。
介護や年金や、こ -
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ネタバレ第一波から第四派までのフェミニズムの展開、女性学の誕生とジェンダー研究への転換が時系列でコンパクトにまとめられていてとても良かった。第二派世代で女性学の創成期から中心にいた著者独自の見方も随所に反映されていて、単なる概説書ではない。
一例を挙げれば、上野はジェンダー研究が女性学から出てきたことを強調し、男性研究者には男性性の解明に取り組めという。ジェンダー研究とはあくまで女と男、それぞれの当事者研究なのである。その点、竹村和子の『フェミニズム 』とはだいぶ趣が異なる。こちらも近く再読したい。
もう一つ勉強になったのは、「ケアとは非暴力を学ぶ実践」であるという捉え方。ケアする側とされる側は非対称 -
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言葉がきつくて疲れるけど、とても平易で読みやすい文章で書いてくれているので、どんどんページを捲っていけます。
男女雇用機会均等法の歴史、介護保険の歴史はとても分かりやすかった。
男性に合わせたテイラーメイドの法律が男女雇用機会均等法。確かに男性側の働き方も変えることを考えないのか…はあるよねぇ…。結局日本人は働きすぎなんだよね。それに女性も合わせて、かつ、共働きまでしたらどうやって子どもを育てるのか、、。
介護保険は核家族化や少子化に伴って、直接的に子から親じゃなくて世代間の仕送りになってるというのが確かにそうだよなと思った。40代から取られるの嫌だななんて思っていたけれど…。
また、おひと -
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さらっと一読。最後の、色川先生についての文章が秀逸。
週刊誌の騒ぎように対して、自分から見える心の景色を、おそらく言葉を厳選して表現している。これが彼女なりの闘い方なのだろう。
上野千鶴子が実は結婚していた、世間を裏切った、という週刊誌の騒ぎ立てに対して、いろいろ説明もできたはずだ。介護や相続の手続きで籍を入れていたほうが便利だったのだ、とか。そうすると、週刊誌と同じ土俵に立ってしまうから、それに応戦されてめんどくさいことになる可能性がある。
そうではなく、自分はただ自分の人生を生きている、好きなものを楽しんでいる、と淡々と語ることで、だれも反対しようがなく、相手の戦意を喪失させる。暗に -
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男女雇用機会均等法、1期生。
40年を経た今、1985年が
「女性の分断元年」
であったという記述に、やっぱり、と感じた。
分断され、利害が一致しない。
「紳士服仕立て」の服を着て、わきまえながらも上り詰めた人たちが、子どもがいてもいなくても、どんなバトンを次世代に渡せるか
自分はもう非正規だけど、しっかり見つめ続けたい。
中学校の教科書に!
何故、学ぶのか、漫画を読むだけではダメなのか
を知るために。
(「道徳」より響く。家庭が具体例の宝庫だから。)
東京都写真美術館のミュージアムショップで、大切にカバーをかけられて置かれていなければ、手に取る機会がなかったかもしれない1冊。
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▼「女ぎらい」という上野さんの本を読んでいて。そういえば、この本を前に買って読んでなかったなあ、と思い出して。こっちを先に読みました。
▼フェミニズム入門、ということでいうとこっちのほうが読みやすいですね。ただ一方でフェミニズムというのが、「弱者が弱者のままで尊厳のある生き方ができるという理想」だとするならば、そんなに構えなくてもいいのでしょうが。
▼単純に、割と身近な?上野さんの時代や、その親の時代、つまり日本の近代以降の女性の具体的な生きづらさ、経済など、切れば血が出る具体的な「不利益の歴史」みたいなものが口語的に語られるのが非常に分かりやすかった。
▼やっぱりこっちが男性なせいか、 -
Posted by ブクログ
「おひとりさまの老後」を以前読んだ。
この本は、かつて世の中の波に揉まれ理不尽な思いをしたすべての女性におすすめ。
自分が仕事をしていた時代のセクハラ、パワハラ、色々なイヤな事を思い出してしまった。
嫁が介護をするのが当たり前の時代を送った。
今問題になっている、「103万円の壁」もその頃の社会情勢がこの本でよく説明されている。
昨日のニュースでの女性検事の受けた性被害と言い、結局は世の中はいつまでたっても男中心のままだと実感する。
著者のような世の中を動かせるほどの力を持った女性がどんどん出てきてほしいが、まずは、教育の現場から変えなければいけない気がする。