アンチ・アンチエイジングの思想――ボーヴォワール『老い』を読む

アンチ・アンチエイジングの思想――ボーヴォワール『老い』を読む

2,970円 (税込)

14pt

5.0

老いには誰も抗えない。それなのに、私たちはなぜ老いを恐れるのだろう。平均寿命が延び、老人としての生が長くなったことで、誰もが老いに直面すると同時に不安も高まっている。自分が老いたことを認めたくないのは、社会が老いを認めないからだ。それを惨めにしているのは文明のほうなのだ。「老いは文明のスキャンダルである」――この言葉に導かれて、ボーヴォワール『老い』への探究がはじまる。さらに日本の介護の現場を考察し、ボーヴォワールのみた景色の先へと進む。認知症への恐怖、ピンピンコロリという理想、安楽死という死の権利。その裏側にある老いへの否定から見えてくるのは、弱いまま尊厳をもって生ききるための思想がぜひとも必要だということだ。ひとが最後の最後まで人間らしく生きるには、徹底的な社会の変革が必要なのだ。老いて弱くなることを否定する「アンチエイジング」にアンチをとなえ、老い衰え、自立を失った人間が生きる社会を構想する。

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アンチ・アンチエイジングの思想――ボーヴォワール『老い』を読む のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    老いには誰も抗えない。それなのに、私たちはなぜ老いを恐れるのだろう。
    自分が老いたことを認めたくないのは、社会が老いを認めないからだ。
    それを惨めにしているのは文明のほうなのだ。
    「老いは文明のスキャンダルである」
    ――この言葉に導かれて、ボーヴォワール『老い』への探究がはじまる。

    ボーヴォワール

    0
    2025年06月15日

    Posted by ブクログ

    ボーヴォワールの「老い」を今の
    上野先生の頭で読む
    いつか忘れたが若い頃に読んだ「老い」
    人間は老いて死ぬ
    そんなことを考えて読んだな
    体力も知力も減退した時どう生きるか

    上野先生の分析は素晴らしい
    そしてボーヴォワールの時代とは
    福祉も高齢者も変わった

    しかし終末期の医療が死ぬことを強いる あ

    0
    2025年06月07日

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