上野千鶴子のレビュー一覧
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ネタバレ
1日で一気読みできるほどとても読み易く、非常におもしろかった。
森崎和江の章を目的として読み始め、引用される彼女の硬質な言葉の凄まじさには完全に喰らってしまい、『第三の性』をすぐに注文した。
石牟礼道子の『苦海浄土』「ゆき女きき書」は何度読んでも涙をこられられない。『最後の人 高群逸枝』を巡る記述は初耳で興味深かった。
田中美津の運動家らしいパンチの効いた言葉にも大いに感動したが、富岡多恵子の章が最も刺さったかもしれない。単独者としてのラディカルな思想には共感を覚え、必ず著書を読もうと決意した。
『女ぎらい』を読み、水田宗子『物語と反物語の風景』は既に購入して積んでいるため、早く読みたい。 -
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瀧波ユカリが紹介してたので読んでみた。家父長制を固定的・普遍的な構造としてではなく、「変化し得るもの」として扱っている点が新鮮だった。霊長類社会におけるジェンダー構成の多様性、世界各地における母系社会の存在、DNA解析によるヨーロッパでの家父長制の広がり、さらにはアテネとスパルタの女性像の対比と、それぞれの章が「家父長制はどこにでも自明のように存在していたのか?」という問いに対し、歴史的・文化的・生物学的な反例を積み上げていく構成になっており、読み応えがあった。
特に、女性を「人を生産する資源」として奴隷化したという視点に対して、「それはすでに奴隷が存在していた社会だったからこそ起きた」とい -
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社会の流れ自体を簡単に変えることはできなくて、幼い頃から刷り込まれて教育されるものに今すぐに抗うのは難しいし、上野千鶴子先生が生涯をかけて戦ってきても社会には微々たる変化しかない。だからそこに期待するのは難しい。
その上で、「個人的なことは政治的なこと」と言う言葉の意味を深く捉えて理解し、自分が変えたいと思う目の前の人を変えていくこと、そして自分自身が考え続けて変わることが求められるのだなと思えた本だった。
余談だが、通学電車内で読もうとしたら何度か気まずくて本を閉じてしまった。電車内で安心して読めるほど私も社会に安心し切ってはいないらしい。 -
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個人的な上野千鶴子さんのイメージは
フェミニズムの急先鋒、といったところで、
あまりポジティブなイメージはなかったけれど、
かといって当人の言論を直截見たことはなかったので読んでみた。
序盤は面白い立ち位置から興味深い言論が展開されていた。
近代になって“使用禁止の性”が生まれたとあって、
ほかのところで読んだ“青年期は近代の産物”という話と合わさってとても腑に落ちた。
売春と買春についても男性の目線が色濃く出た言論が罷り通っているのはその通りだと思った。
中盤以降は“フェミニズム”と聞いて思い浮かびそうなネガティブな部分が顔を出してくる。
初めのほうから不要に男女を対立構造にして語っ -
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ネタバレインド系イギリス人ジャーナリストの方の書かれた本。
家父長制について歴史をさかのぼって調べていくと、家父長制といってもいろいろあること、
男と女、という2つの性別の関係性は、いろいろあって今も変化しているということ、
それでもやっぱ、どっかからかこの今の家父長制的な関係性がメジャーになってきて、
今でもその勢いが増している場所もあれば、より男性の支配が緩められる傾向にある社会、
あるいはまだまだどっちに転ぶか落ち着かなく不安定な地域、などもある、
とにかく男性優位な社会が全体として広がっている世界に生きている。
『額縁の中の女たち』とも少し重なるところがあった。あの本は、主に欧米 -
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性の二重基準
男は女好きがよい、女は純粋無垢が良い、のように基準が違うこと
AVは夢のように現実を補完して事件を防いでいる可能性があるので全面禁止にするべきではない
男を男たらしめるのは、女を所有して性の主体側にいること、あくまで男同士の認め合いであるため女は記号に過ぎない
ホモフォビア
男の性欲を向けられて性の客体となることを危惧
男にモテる男が女にもモテる
女にモテる女と男にモテる女は別
男に与えられる女の価値の方が、自分で勝ち取った女の価値よりも大きく評価される
学業偏差値、女性性偏差値、同性ウケ偏差値
男は全部高い方がいい
女は違う、ねじれが生じる
権力のエロス化
神が死んで -
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Posted by ブクログ
▼全体にオモシロかったです。当方が浅学菲才な昭和生まれのオジサンなので、上野さんが渡したかったものを全部受け取れているかは分かりませんが。後日の自分のために記憶に残っていることだけまとめると。
▼「ミソジニー」というのが「女性嫌い、女性蔑視」みたいな観念のことらしいのですが、これがキーワード。
▼日本だけではないでしょうが、日本の実社会をベースに、どれだけ
「女性は社会的に、能力的に、男性よりも劣るのである」
(あるいは、そうであって欲しい、そうあるべきだ)
という「理屈抜きの決めつけ」が世の中の色んなところに浸透しているか、それがどれだけ理不尽だし、非効率だし、残酷だし、身勝手である -
Posted by ブクログ
舗装されているとは言わないまでも、自分の歩いている道が砂利道であれ、けものみちであれ、ずっと前にここを踏みしめて作ってくれた人たちのおかげでできたものだということに初めて気づかされた。男並みに働くことがカッコいいと、若かりし頃は確かに思っていた。その男の陰で、母や妻や子が人知れず言葉を飲み込んだり涙したりしていたかもしれないことに、今までは思い至らなかった。その人たちのためにも、後に続く女性たちに「ごめんなさいと言わなくてもすむ社会を手渡」せるよう、この本から得た問題意識を持ち続けていきたい。
星をひとつ減らしたのは、著者の見ている老後の景色はまだまだ恵まれているもので、実態を把握しているとは