上野千鶴子のレビュー一覧

  • フェミニズムがひらいた道

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    上野千鶴子の著作を読む度に思う。Twitterに生息するアンフェ、すなわちフェミニズム/フェミニスト、物言う女性の事が大嫌いな連中はTwitterに書き殴られたゴミ同然の140文字の女性呪詛の駄文を追っかけている暇があるなら上野の本を1冊でも2冊でも読んだ方が良い。いくら内容に賛同できなかろうが反感を覚えようが、確固たる決意と思想と経験に裏付けされた文章はTwitterのTLに流れてくる文字列とは全く比べ物にならぬほどの強烈な学びを与えてくれる。

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    2025年08月25日
  • フェミニズムがひらいた道

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    本文抜粋
    人は弱者として生まれ、弱者として死んでいきます。強者である期間は、人生の間で一時のことにすぎません。弱者に強者になれと要求したり、強者に抵抗することを要求したりできるでしょうか。それができないからこそ弱者は弱者なのです。だからといって差別されたり抑圧されたりする理由はありません。弱者が弱者のままで尊重されることを求めて当然でしょう。フェミニズムは、同じである権利を求めるものではなく、ちがっていても差別されない権利を求める思想と実践なのです。

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    2025年08月24日
  • 上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください!

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    2人の会話形式で進むので読みやすい
    フェミニズムという概念について自分で勉強しようとしないとふわっとした理解しかなかったということを思い知らされるが、タイトルの通り入り口を提供してくれる本だと思う
    上野先生の言葉はイメージ通り鮮烈で興味深く読み進められる
    田房さんの漫画やイラストも可愛らしく読みやすい

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    2025年07月27日
  • 毒婦たち 東電OLと木嶋佳苗のあいだ

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    柚木麻子さんの『BUTTER』からこちらに流れ着いた。木嶋佳苗の事件当時、私は20代前半だった。その頃は、へえ、なんか大変な事件が起こったんだな、くらいの関心しかなかった。もう20年近く前の事件に興味を惹かれるのは、ルッキズムやミソジニーの社会的状況が当時と変わっていないからだし、私自身がそこにちょっと敏感になっているからだろう。いくつかの事件をとおして、男とは、女とは、男女の関係とは、について、ここまで断定的に迷いなく語ることができる御三方に憧れのようなものを感じたし、御三方間の捉え方、見方も違っていて(特に上野先生と信田先生は社会学=マクロ、心理臨床=ミクロというモノの見方の違いがあるんだ

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    2025年07月21日
  • 〈おんな〉の思想

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    ネタバレ


    1日で一気読みできるほどとても読み易く、非常におもしろかった。

    森崎和江の章を目的として読み始め、引用される彼女の硬質な言葉の凄まじさには完全に喰らってしまい、『第三の性』をすぐに注文した。
    石牟礼道子の『苦海浄土』「ゆき女きき書」は何度読んでも涙をこられられない。『最後の人 高群逸枝』を巡る記述は初耳で興味深かった。
    田中美津の運動家らしいパンチの効いた言葉にも大いに感動したが、富岡多恵子の章が最も刺さったかもしれない。単独者としてのラディカルな思想には共感を覚え、必ず著書を読もうと決意した。
    『女ぎらい』を読み、水田宗子『物語と反物語の風景』は既に購入して積んでいるため、早く読みたい。

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    2025年07月14日
  • 家父長制の起源 男たちはいかにして支配者になったのか(集英社シリーズ・コモン)

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    瀧波ユカリが紹介してたので読んでみた。家父長制を固定的・普遍的な構造としてではなく、「変化し得るもの」として扱っている点が新鮮だった。霊長類社会におけるジェンダー構成の多様性、世界各地における母系社会の存在、DNA解析によるヨーロッパでの家父長制の広がり、さらにはアテネとスパルタの女性像の対比と、それぞれの章が「家父長制はどこにでも自明のように存在していたのか?」という問いに対し、歴史的・文化的・生物学的な反例を積み上げていく構成になっており、読み応えがあった。

    特に、女性を「人を生産する資源」として奴隷化したという視点に対して、「それはすでに奴隷が存在していた社会だったからこそ起きた」とい

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    2025年07月05日
  • 生き延びるための思想 新版

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    市民とは、戦争に行く男性のことだった!
    フェミニズムに始まり、ケアにいたる上野さんの論考。
    ボーっと生きてきた人間には目から鱗のことが多い。モヤモヤしていたことを説明してくれた感じ。
     前半は私にはなかなか難しく時間がかかったが、Ⅳ章「祈りに代わるもの」のインタビューがわかりやすかった。これは上野さん本人も言っている。
     「命よりも尊い価値」なんてないのだ。

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    2025年07月01日
  • サヨナラ、学校化社会

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    学校的価値観が社会に浸透した「学校化社会」。市場経済の原理が学校を侵食し、サービス化されているという論調の逆ベクトルであり、斬新に感じた。

    なにが正しいかわからない、共通の進歩目標が失われたポストモダン社会の教育を考えさせられた。

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    2025年06月22日
  • 女の子はどう生きるか 教えて,上野先生!

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    ネタバレ

    女性蔑視をタイトルに事例と解釈が書かれた本。

    これまでこんな構造の中にいたから、苦しいことや疑問に思うことがあったんだと納得できた。

    前提が「価値が無い」「重要ではない」「道具である」と思って接している人がいる。
    とんだ勘違いだ。

    屈したくないと思ったし、間違っていることを間違っていると伝えられる技術と話術が欲しいなと思う

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    2025年06月12日
  • 上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください!

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    社会の流れ自体を簡単に変えることはできなくて、幼い頃から刷り込まれて教育されるものに今すぐに抗うのは難しいし、上野千鶴子先生が生涯をかけて戦ってきても社会には微々たる変化しかない。だからそこに期待するのは難しい。
    その上で、「個人的なことは政治的なこと」と言う言葉の意味を深く捉えて理解し、自分が変えたいと思う目の前の人を変えていくこと、そして自分自身が考え続けて変わることが求められるのだなと思えた本だった。

    余談だが、通学電車内で読もうとしたら何度か気まずくて本を閉じてしまった。電車内で安心して読めるほど私も社会に安心し切ってはいないらしい。

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    2025年05月22日
  • 女ぎらい ニッポンのミソジニー

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    ミソジニーの洗脳を解きはじめる段階に入れたとしたら、私はわたしらしくこの先どうやって生きていきたいのだろう わたしは、女らしさという概念を脱いだ後になにが残るのだろう、というかなにを残したいのだろー

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    2025年05月15日
  • 発情装置 新版

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    個人的な上野千鶴子さんのイメージは
    フェミニズムの急先鋒、といったところで、
    あまりポジティブなイメージはなかったけれど、
    かといって当人の言論を直截見たことはなかったので読んでみた。

    序盤は面白い立ち位置から興味深い言論が展開されていた。
    近代になって“使用禁止の性”が生まれたとあって、
    ほかのところで読んだ“青年期は近代の産物”という話と合わさってとても腑に落ちた。

    売春と買春についても男性の目線が色濃く出た言論が罷り通っているのはその通りだと思った。

    中盤以降は“フェミニズム”と聞いて思い浮かびそうなネガティブな部分が顔を出してくる。

    初めのほうから不要に男女を対立構造にして語っ

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    2025年04月21日
  • 家父長制の起源 男たちはいかにして支配者になったのか(集英社シリーズ・コモン)

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    ネタバレ

    インド系イギリス人ジャーナリストの方の書かれた本。

    家父長制について歴史をさかのぼって調べていくと、家父長制といってもいろいろあること、

    男と女、という2つの性別の関係性は、いろいろあって今も変化しているということ、

    それでもやっぱ、どっかからかこの今の家父長制的な関係性がメジャーになってきて、

    今でもその勢いが増している場所もあれば、より男性の支配が緩められる傾向にある社会、

    あるいはまだまだどっちに転ぶか落ち着かなく不安定な地域、などもある、

    とにかく男性優位な社会が全体として広がっている世界に生きている。

    『額縁の中の女たち』とも少し重なるところがあった。あの本は、主に欧米

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    2025年03月13日
  • 情報生産者になる

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    「論文の書き方」を主に伝えてくれているが、筆者がつけたタイトルは、「情報生産者になる」。熱のこもった文章で、論文の書き方を順序立てて語ってもらったような印象で、読みやすかったしためになった。

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    2025年03月11日
  • 家父長制の起源 男たちはいかにして支配者になったのか(集英社シリーズ・コモン)

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    訳文が読みやすく理解しやすい。
    「起源」とタイトルについているので時系列的に書かれたものを想像していたが、テーマごとに章を追って書かれている。
    母系社会は過去から時系列的に遡って分かる単純なものではなく局地的に発生したり移行したりしていて発生の理由も単一ではないとの事らしく、読み進めてもそれを母系とはっきり定義づけられたもの、を知る事は出来なさそうであった。
    中盤はページをさいて男女の二元論という固定観念を外して考える事の難しさが解かれている。
    個人的にはもう少し動物の社会の話も知りたかったかも…

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    2025年03月10日
  • 女ぎらい ニッポンのミソジニー

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    性の二重基準
    男は女好きがよい、女は純粋無垢が良い、のように基準が違うこと
    AVは夢のように現実を補完して事件を防いでいる可能性があるので全面禁止にするべきではない
    男を男たらしめるのは、女を所有して性の主体側にいること、あくまで男同士の認め合いであるため女は記号に過ぎない

    ホモフォビア
    男の性欲を向けられて性の客体となることを危惧

    男にモテる男が女にもモテる
    女にモテる女と男にモテる女は別

    男に与えられる女の価値の方が、自分で勝ち取った女の価値よりも大きく評価される

    学業偏差値、女性性偏差値、同性ウケ偏差値
    男は全部高い方がいい
    女は違う、ねじれが生じる

    権力のエロス化
    神が死んで

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    2025年03月06日
  • 八ヶ岳南麓から

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    上野先生の初めてのプライベートなエッセイ集。山の生活は楽しみもあり、初めて知った苦労もあった。上野先生らしいユーモアもあり、楽しく読んだ。

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    2025年03月04日
  • 在宅ひとり死のススメ

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    老親とは一緒に住まず、パートタイム家族になると良い。

    マンションのエレベーターに棺桶が入るかどうか?

    年寄りの容態が急変したら、救急車を呼ぶのではなく、訪問看護ステーションに電話しよう。24時間対応が義務づけられている。

    生きるとは、食べて、出して、清潔に保つこと。食事、排泄、入浴の三大介護。

    介護保険のおかげで一人暮らしの認知症の人も最後を自宅で迎えられる。

    「認知症になった私が伝えたいこと」佐藤雅彦

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    2025年03月08日
  • ひとりの午後に

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    エッセイ集だが、軽くない。
    自身の内面を見つめる目も、研究対象を見つめるように冷静である。
    上野さんがどんな幼少期を送ってきたのか、家庭環境も、冷静過ぎるくらいに語られる。
    後半になると、視点が温かみを増すようだ。
    研究室に来る学生を語るところが好き。
    あとがきにあるように、連載という形だったので、読者の反応などで変化したのかも?
    連載していたのは「おしゃれ工房」!「すてきにハンドメイド」になる前だ。

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    2025年03月02日
  • 最後の講義 完全版 上野千鶴子 これからの時代を生きるあなたへ安心して弱者になれる社会をつくりたい

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    80年代生まれの自分が感じる、この国で女として生きる中で感じてきた息苦しさの構造的な理由と、「これでも数十年前よりはずっとまし」な2025年現在に至るまでに闘ってきたひとたちの存在とその戦果にふれることができた一冊だった
    個人的に学ぶべきことはまだまだあるし、やれることもあると、背中を強く押してもらえた気がする

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    2025年02月25日