【感想・ネタバレ】最後の講義 完全版 上野千鶴子 これからの時代を生きるあなたへ安心して弱者になれる社会をつくりたいのレビュー

あらすじ

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NHK人気番組「最後の講義 上野千鶴子」を未放映シーンも入れた完全版として書籍化。すべての女性に勇気を与える1冊です。

「あなたは人生最後の日に何を語りますか」
という問いに答えて各界の著名人が1度きりの特別講義をしてくれるNHKの人気番組「最後の講義」。
本書は社会学者の上野千鶴子さんのテレビでは放送されなかった未放映部分を含む完全版をお届けします。
上野さんの研究、実は「主婦」から始まりました。
家事が不払い労働であること、家事、育児、介護、看護がすべて一人の女性の負担になっていること。
お嫁さんがやっていた介護が仕事になっていったことなど、
ずっと女性の幸せのために研究してこられた上野さんの女性学・ジェンダー学の問題点も歴史もわかります。
時代の先頭を走り続け、私たちの生きやすい社会を作ってくれた先輩からのエールに胸が熱くなること間違いありません!


上野 千鶴子(ウエノチヅコ):1948年生まれ。社会学者。東京大学名誉教授。認定NPO法人WAN理事長。京都大学第gクイン社医学博士過程修了。日本における女性学・ジェンダー研究・介護研究のパイオニアとして活躍。著書に『セクシィーギャルの大研究ー女の読み方・読まれ方・読ませ方』、『スカートの下の劇場ーひとはなぜパンティにこだわるのか』、『女の子はどう生きるか 教えて! 上野先生』、『上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください!』、『おひとりさまの老後』、『男おひとりさま道』『おひとりさまの最期』『在宅ひとり死のススメ』など著書多数。

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Posted by ブクログ

最後の講義 完全版 上野千鶴子 これからの時代を生きるあなたへ安心して弱者になれる社会をつくりたい。上野 千鶴子先生の著書。女性ばかりが苦労して女性ばかりが虐げられて女性ばかりが自由に自分の意志で好きなように生きられないような社会があってはならない。いつでも女性の味方で弱者の味方であることを貫いている上野 千鶴子先生。日本のリーダーの中に上野 千鶴子先生のような方がたくさん増えれば安心して弱者になれる社会ができる。上野 千鶴子先生の女性学・ジェンダー研究・介護研究のお話はどこか楽しくて笑いの要素が入っているから上から目線で傲慢で偉そうなお話とは無縁で全くの別物。

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2022年08月05日

Posted by ブクログ

実は有名になった東大のスピーチの内容も知らないのだけど
たまたま手に取る機会があり、さく読みし始めたら
ものすごくおもしろかった一冊。

フェミニズムに関する一つ一つの意見や考察が
とにかく突き刺さるように鋭い。そしてわかりやすい。
中でも、ケア(育児・保育・介護)に対する価値が
軽んじられているが故に対価が低いまたは無償なのだという話は
目から鱗のロジックで、本当にその通りだし、
オジサン社会の日本が改めなくてはならない部分だと痛感した。

他にも首をぶんぶん振りたくなる内容がたくさん。
そして、こういう強い(と言ったら怒られるか)女性が
構造上の問題だと諦めずに声をあげて
アクションし続けてくれることに心から感謝しないといけないね。

もう一つ、本筋とは少し外れるが、
「ケアとは非暴力の実践」であるという言葉、
育児中の自分にものすごく響いた。
そうか、自分の理性と戦いながらの実践なんだから
誰だってきっと簡単じゃないわけだよなと。
少し救われたような気分。

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2022年06月30日

Posted by ブクログ

上野さんが生涯をかけて研究されてきた女性学・フェミニズムのこれまでの成り立ちについて理解することができた。フェミニズムとは、安心して弱者でいられる社会を作ること、という置き方に感銘を受けたし、社会は確実に変わっているという言葉に励まされもした。個人的には、やっぱりそのような世の中を作っていくべきだとも思うし、一人の当事者として、家庭での役割分担や職場におけるメンバーへの接し方など、できることから実践していきたいと感じた。

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2022年06月26日

Posted by ブクログ

難しい内容かと思ったけど、TV番組の文字起こしなので、すごく読みやすかった。
注釈も細かくて、今の社会やフェミニズムについて学び始める導入になりそうだなと思いました。
上野先生のパワフルな言葉たちは、普段フェミニズムに興味がない人にこそ読んでほしい。
社会は少しずつ変わってきてる、そしてこれからも変えていかなきゃならない。弱者が弱者のままで尊重されるっていい言葉だな。

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2022年05月06日

Posted by ブクログ

80年代生まれの自分が感じる、この国で女として生きる中で感じてきた息苦しさの構造的な理由と、「これでも数十年前よりはずっとまし」な2025年現在に至るまでに闘ってきたひとたちの存在とその戦果にふれることができた一冊だった
個人的に学ぶべきことはまだまだあるし、やれることもあると、背中を強く押してもらえた気がする

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2025年02月25日

Posted by ブクログ

うんうん、と深く頷きながら読んだ。長い間家事、育児、介護を家の中の女性に押し付けてきた結果が今の社会。政治家も企業のマネジメントも男性ばかり。この社会のジェンダー不平等にうんざりしているが、上野先生の思いを無駄にしないよう、社会を買えるためのアクションについて考え、行動していきたい。

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2024年11月22日

Posted by ブクログ

「フェミニズムは弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想です」という言葉を聞けて良かった。私なりに、そんな思想を広め、少しでも生きやすい社会にしたい。

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2024年03月11日

Posted by ブクログ

何気なく手に取った本だったけど、面白かった!
有名な東大入学式の祝辞には、カットされていた続きがあったとは。
「弱者が弱者でいられる社会」は、みんなにとって生きやすい社会なのだと思う。
なんでこんな世の中に…と最近よく思うけれど、こんな世の中にしてしまった一因は大人である自分にもあるのかと思うと、同じく「ごめんなさい」となってしまう。
大きなことは出来そうにないけど、身近なところからでも小さな変化を作っていけたらいいなと思った。

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2023年04月18日

Posted by ブクログ

こんな世の中にしてごめんなさいと言わなくてすむ社会を手渡したい
心にとめておきたい言葉。

愛されるっていうのは大事にされるっていう事だと思う。大事にされるっていうことはリスペクトされるっていうこと。女は自分をリスペクトしない男を選ばない。男性もリスペクトできる女を選ぶこと。
自分の時間とエネルギーにはかぎりがあるから、やりたいことに優先順位をつけなきゃいけない。
欲張らない、欲を出さない。小さい目標を立てて、それをひとつひとつクリアしていく達成感。

いまは育児や家事と仕事との両立、のちのちには介護と仕事との両立を考えなければならないとぼんやり思っていた。両立を考えなければならないのはいつも女性側。もやもやしていた気持ちが整理されていくような内容だった。上野さんの他の著書も読んでみたい。

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2023年02月23日

Posted by ブクログ

講演形式なので、ポイント毎に整理され、とてもわかりやすい。
上野千鶴子の膨大な著書と知識が一冊で見通せる。上野千鶴子って、かなり昔からケア労働の問題に注目していたのだな。フェミニズムの文脈からケア労働に繋がるのは当然かもしれないが、コロナ禍でようやく世の中がケア労働について論じ始め、上野千鶴子に追いついたということだ。

保守派のオジサンが不払い労働論に対して悪ノリして「主婦は価値ある仕事をおやりです」と言ったことにたいして、「価値ある仕事」ならあんたがやれよといってのけるのは気持ちいい。
このきっぷの良さがやはり上野千鶴子。バッシンクもあるだろうが、それに負けてない姿勢を見せることが、大事だということも全てわかっていらっしゃる。

「泥酔させて人事不省になった抵抗できない女の子になぜ勃起できるの?」「戦地の慰安所で、列に並んで射精した兵士と同じことを、その場に置かれたらあなたもできるの?」「そういう謎は、やっぱ当事者に解いてもらいたい。」と、当事者からの「男性学」の必要性を求めた言葉、世の男性にぜひ聞いてもらいたい言葉だ。

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2022年08月24日

Posted by ブクログ

上野さんの講義部分は、理路整然としていて知識の注入量がすごかったです。中で一番気に入ったのは、市場が外部(自然、家族)から資源と構成員を取り込んで、さんざ利用後に、不要になったもの及び構成員を、同じ外部(自然、家族)に廃棄を行なっている図でした。
ひどい!
今まさに市場からチヤホヤされなくなってきた自分に重ねて、寒ーくなりました。

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2022年04月10日

Posted by ブクログ

2024.03.09 上野先生の本は、いつも考え方の変化、視点の切り替えを促進してくれる。感謝しかない。

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2024年03月09日

Posted by ブクログ

NHK「最後の講義」より。
半世紀によう渡る筆者の研究の歩みが概括され、特大のて文字でささっ~と読めた。
家事労働論やケア労働をめぐって、50年前とさほど変わらないのねと思う面と、こんなに変わってきたんだと思う面がある。
世の中不条理に思うことをそのままにして生きていくのでなく、なんでだろう?と考え、自分らしく行動してみようと思える背中を押してくれる一冊。

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2023年01月05日

Posted by ブクログ

家事労働の研究からケアの社会学へ。振り返れば著者は「安心して弱者になれる社会をつくること」を一貫して考えてきた。女も男も勇気をもらえる本。
大変遅くなって恥ずかしいのだが、本書で紹介される家父長制システムの指摘に脱帽。市場の外側で家族はイノチの再生産をしてきた。そして女性は不払い労働をさせられてきた。いまだに日本はそこから脱却できずに、静かに衰退に向かっている。十把ひとからげにはできないものの、「保守」の男たちの罪深さ、不勉強がよく分かる。

年をとるのも悪くない。若いうちはむしろアタマが固い。年をとれば、柔軟で寛容になれる。その通りだ。

祈ることを禁じたという。「この世のことはこの世で解決しよう」と。これはニーチェだ。生き延びるために、まずは手に取ろう。

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2022年04月27日

Posted by ブクログ

上野千鶴子さん、「最後の講義」
、、、すごいタイトル、本人も講義の最初にタイトルにふれられています。

ここまでは世の中を変えてきたよ、だから、これからも変えていける、というメッセージを込めての、「最後の講義」ですね。
私は単なる1読者に過ぎませんが、時代を変えてきた偉大なる先達へ、敬意を込めて「お疲れさまでした」と申し上げたいです。

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2022年04月03日

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