あらすじ
著者、初めての語録!
「相手のとどめを刺さず、もてあそびなさい」
「人は、自分の器に応じた理解力しかない」
「立ちはだかる壁は、迂回せよ」
「だれとでもいいから結婚すべきでない」
「『かわいいおばあちゃん』にならなくてもよい」
「女はすでに、がんばっている」
悪戦苦闘の人生から生まれた、140の金言を収録。
「いまを生きる女たちに、生き延びてもらいたい。そして、女であることを愛してもらいたい。人生の終わりに、生きていてよかったな、と思ってもらいたい。そのために、もしかしたら役に立つかもしれないことばを厳選しました」(上野千鶴子)
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
弱りかけた時に読み直したい、手元にずっと残しておきたい本。まわりに目指したい女性の先輩がいなくて、困っていた時に出会えた方。生き抜いたからこそ出てくる、実直な言葉に惹かれてしまう。
Posted by ブクログ
母親は娘に「お前を愛している」と言うが、それは娘には「不条理」と聞こえるーーお母さん、わたしはあなたから愛よりも理解がほしかったのよ。
2020/03/28
Posted by ブクログ
わたしの言葉なんかより、上野先生のお言葉を。
P75
現代のヒモには、家事貢献が求められる
昔のヒモは、女に貢がせた金で遊んで歩いてたわけですよ。家事なんかしない。今はね、ヒモだけをやっているわけにはいかず、ちゃんと家事をやってサポートしないといけない。
P77
友だちとカップルの違い
若い子に質問されたんですよ、「男女がいて、別居していて、たまに会って、ご飯食べて、セックスする。その関係を何て呼ぶんですか」って。で、わたしは、「それは仲のよいお友だちと呼ぶんです」と答えました。会ってないときにまで、相手の身体の性的使用に関して権利が発生すると思ったときに、カップルをか、恋人とか、夫婦などという観念が生じる。
P96
愛よりも理解がほしかった
母親は娘に「おまえを愛している」と言うが、それは娘には「不条理」と聞こえる―お母さん、わたしはあなたから愛よりも理解がほしかったのよ。
P97
母娘対決のタイミングを逃すな
私は、18歳で家を出て、できるだけ親元に寄りつかなかったの。私が43歳のときに母は乳がんで亡くなった。介護もしたけど、すでに母は弱者になっていたから追い詰められない。対決の機会を逃しました。だから若い娘たちに言いたいのは、親とちゃんとした大人の関係を作るためには、母が強者のうちに対決しなさいということね。
P102
子育てと介護は、非暴力を実践する場
「いっそベランダから投げ落とそうか」という気持ちを一度も持たずに子どもを育てる母親なんていないはずなんです。~そういう関係の中で嗜虐性や暴力性を抑え、自分の力を使わないでいる経験を積むことについて、「ケアは非暴力を学ぶ実践」と、私は言っています。自分の嗜虐性と暴力性をどう抑制するのかは経験と学習です。その経験の場を男から奪うなと思います。
P106
時間を一緒につぶしてくれるのが家族
時間を一緒につぶしてくれるのに、いちばん安直な相手は家族である。子どもたちは、自分の人生の時間を、20年間ばかりわくわくどきどきさせてつぶしてくれた相手だと思って、それ以上の期待をせずに感謝して送りだそう。
P116
相手にすべてを求めない
一緒にいて気分のいい相手。しょっちゅう会いたい相手、ときどき会いたい相手、たまに会いたい相手、困った時に助けてもらいたい相手、助けてあげたい相手、気になる相手、気にかけてくれる相手…が、多様に自分の身のまわりをとりかこんでいればよいのだ。それをセーフティネットともいう。
P145
娼婦性も、母性も、売るのは一緒
女が自分の女らしさを売り物にするしか、この社会のなかで自分の労働というものを認めさせていくことができないとするなら、娼婦性を売るのが悪くて、母性を売るのがいいなんていえない。
Posted by ブクログ
140の言葉をサラッと読んで、面白いと思ったらそれぞれの本を購入すればいい。
上野千鶴子入門というか、大きな目次みたいな本。
けど、上野千鶴子先生の著作は是非読んでいただきたい。
Posted by ブクログ
自分の言葉を書き残しておくと、こうして並べて、語録というものを
つくることもできるのだということに気づいた
自分の考えを書き残すってよいことだな
共感できたのは
・ガクモンは極道だ
・夫を人間として尊敬できるか
・子育てと介護は非暴力を実践する場
・親業の最終目標
・人生は壮大なヒマつぶしである
Posted by ブクログ
女性に力を与える本。本書はフェミニストの上野千鶴子さんが過去に書いた本の中から、女性として現代を生きるために胸に留めておきたい力強い言葉の数々を集めたもの。もし女性としてこの社会で生きることにやりづらさを感じたことがあるならば、読んでみると良いかもしれない。ただ、本書はパワーワードを単文ずつ集めたものなので、そこまで深い理解は得られない。本書に物足りなさを感じる部分については引用元の原書を参照したい。
Posted by ブクログ
まだまだ今みたいな時代になる前、男性優位社会でフェミニストとして戦ってきた上野先生。さすが、彼女自身の生き方を切り抜いたような、たくましさを感じる語録ばかり。上野先生のようなお方がいたからこそ少しずつ日本の社会も変わったように思う。しかし時代背景も変わった今、男性優位すぎない職場に身を置く私としては、ここまで強いフェミニスト思考は逆に、男性に対する攻撃性や危険性を孕んでいるのではないかと感じつつある。バランスって難しい。
Posted by ブクログ
人生という軸で、上野先生の各書から選びぬかれた言葉がまとめてある。
冒頭に「幸せな女性は私の本などとらない」と書いてあって確かに〜〜ってなったし、終わりにに、「女が女に贈ることばは、わたし自身にとってそうであったように、女にとって命綱の役割を果たすことになるでしょう」に関しても確かに〜〜ってなりました(笑)この本にまとめられてる言葉で救われる人もいるんだろうな。さくっと読める1冊。
あとは個人的に大学院生をやってる身として、学問に対する姿勢の言葉が、結構刺さりました、ぐさっとね。(その研究は誰かにやれって言われたの?そうじゃないでしょう、とか特に)