上野千鶴子のレビュー一覧

  • 上野先生、勝手に死なれちゃ困ります~僕らの介護不安に答えてください~

    Posted by ブクログ

    介護のテーマの本はあまり読んだことがない。2人の会話は、それぞれの立場からのはっきりとした主張によって織りなされている。とても分かりやすく、超高齢社会のこれからを自分ごとで考える良い機会となった。

    0
    2025年11月10日
  • 介護保険は崖っぷち 私たちのケア社会をつくるには

    Posted by ブクログ

    岩波ブックレットNo.1109

    夢の話をします
    高校生の頃のわいの夢は「野垂れ死に」でした
    荒野のイメージです
    誰にも発見されずに土に還ります
    カッコいいと思ってたんです

    けっこう本気で「博徒」を目指してたのでね
    「博徒」の終焉は「野垂れ死に」ですよ
    決まってますよ

    お馬鹿ですね

    今?今は違いますよ
    愛する三人の娘たちに見守られながら、自宅で静かに眠りにつく…

    はい!そこで介護保険です!

    今回のブックレットは介護保険について19の様々な立場の人が、制度編、現場編、展望編という視点で物申してくれてます

    本当に様々な人の、様々な意見を集約してくれていて、非常に勉強になる一冊です
    財源

    0
    2025年08月31日
  • 往復書簡 限界から始まる

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    なんて真摯な文章のやり取りだろう。往復書簡という形だからこそ丁寧に紡がれる言葉や、自分をさらけ出し、相手に相談し、それに応えるというやりとりがされていると感じる。当時の鈴木涼美の悩みは私の等身大の悩みと重なるところがあって、すごく共感してしまった。鈴木涼美の文章が上野千鶴子の「親戚のおばさん」を引き出し、上野千鶴子からの激励を間接的に自分の励みとすることができた、ような気がする。

    私も何人かの友達と往復書簡してみたい、という気持ちになった。

    0
    2025年08月28日
  • 当事者主権 増補新版

    Posted by ブクログ

    初版も読んでいるが、増補新版として、この間の障害者問題と介護保険の変質ぶりなど、また介護保険と支援ヒエ制度の関係など整理できる部分が大きかった。支援費制度が現状でなんとか続いているのは、障害者運動の歴史があ流ことがよくわかり、介護保険の改悪や現場での運用は高齢者運動がないことも要因と確信した。今後団塊の世代から要求世代が高齢化していく中で、運動は大事だと思った。奇しくも本書が刊行後、著者の一人の中西氏の訃報を聞いた。改めて大きな存在を失ったと思う。

    0
    2025年07月04日
  • アンチ・アンチエイジングの思想――ボーヴォワール『老い』を読む

    Posted by ブクログ

    老いには誰も抗えない。それなのに、私たちはなぜ老いを恐れるのだろう。
    自分が老いたことを認めたくないのは、社会が老いを認めないからだ。
    それを惨めにしているのは文明のほうなのだ。
    「老いは文明のスキャンダルである」
    ――この言葉に導かれて、ボーヴォワール『老い』への探究がはじまる。

    ボーヴォワールにしても、上野千鶴子さんにしても、
    「女性」をテーマに闘ってきた、というイメージはあったが、
    老い にも着目していた。
    もちろん、「女性の老い」と「男性の老い」の位置づけの違いにも着目しているが。

    でもまず「老い」である。
    確かになあ、、老いを受け入れる、歓迎する社会だったら、
    アンチエイジングな

    0
    2025年06月15日
  • アンチ・アンチエイジングの思想――ボーヴォワール『老い』を読む

    Posted by ブクログ

    ボーヴォワールの「老い」を今の
    上野先生の頭で読む
    いつか忘れたが若い頃に読んだ「老い」
    人間は老いて死ぬ
    そんなことを考えて読んだな
    体力も知力も減退した時どう生きるか

    上野先生の分析は素晴らしい
    そしてボーヴォワールの時代とは
    福祉も高齢者も変わった

    しかし終末期の医療が死ぬことを強いる あるいは生きることを強いる場合もあるという考えには はっとさせられた

    結論としてどんな状況にあろうと
    生きることの大切さだった

    0
    2025年06月07日
  • 上野先生、勝手に死なれちゃ困ります~僕らの介護不安に答えてください~

    Posted by ブクログ

    出版年は約14年前。
    東日本大震災があった年である。
    フェミニストで団塊世代の上野千鶴子さんと、
    社会学者のまだ20代の古市さん、
    親子ほどの世代の違いのお二人が対談をするという、
    珍しい取り合わせ。

    親や世の中に反発する若者だった上野さん、
    親と仲良しな依存する若者の古市さん、
    ジェネレーションギャップがありすぎ。
    だからこそ、会話がポンポン飛び交っていて楽しかった。
    親と子や上司と部下、縦の関係ではなかなか言いずらい事も、この二人のように、ななめの関係性なら、素直に心を打ち明けて話し合えそう。

    今年はいよいよ、2025年問題、団塊の世代が75歳の後期高齢者に突入した。
    介護や年金や、こ

    0
    2025年06月02日
  • 情報生産者になる

    Posted by ブクログ

    付箋を付けながら、唸りながら読んだ。書き手の発信者責任の話や、研究の進め方、質的研究について、今の自分に響く内容だった。私は地方大学の修士課程を出た身であり、全く知らない内容のオンパレードだったわけではないが、上野先生の冷静かつ熱い筆致に叱咤激励される、そんな読後感であった。読んでよかった。

    0
    2025年05月18日
  • フェミニズムがひらいた道

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    第一波から第四派までのフェミニズムの展開、女性学の誕生とジェンダー研究への転換が時系列でコンパクトにまとめられていてとても良かった。第二派世代で女性学の創成期から中心にいた著者独自の見方も随所に反映されていて、単なる概説書ではない。
    一例を挙げれば、上野はジェンダー研究が女性学から出てきたことを強調し、男性研究者には男性性の解明に取り組めという。ジェンダー研究とはあくまで女と男、それぞれの当事者研究なのである。その点、竹村和子の『フェミニズム 』とはだいぶ趣が異なる。こちらも近く再読したい。
    もう一つ勉強になったのは、「ケアとは非暴力を学ぶ実践」であるという捉え方。ケアする側とされる側は非対称

    0
    2025年05月14日
  • フェミニズムがひらいた道

    Posted by ブクログ

    2時間で読める(我が国の)フェミニズム入門。非常にスッキリとまとまっており、世界と日本のフェミニズムの違いや流れなどが分かる。特に第二波フェミニズム(リブ)が社会運動の内側にあった性差別から生まれたことは忘れてはいけないだろう。最後に東大での祝辞を元にフェミニズムがケアの問題とからみ、弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想であると、多様性の尊重に進む考えとなっているまとめが圧巻であった。

    0
    2025年04月29日
  • 女の子はどう生きるか 教えて,上野先生!

    Posted by ブクログ

    東大入学式での上野先生の祝辞を読み、目からウロコが落ちた50代です。
    自分自身が、女性として、社会の中で苦労してきたにも関わらず、娘に対して呪いをかけてきたことに気づかせてもらいました。
    10代にむけて書かれた本ですが、大人にもぜひ読んで欲しい本です。
    クソバイス(^^)ほんと、よく聞きますねー。

    0
    2025年04月13日
  • こんな世の中に誰がした?~ごめんなさいと言わなくてもすむ社会を手渡すために~

    Posted by ブクログ

    言葉がきつくて疲れるけど、とても平易で読みやすい文章で書いてくれているので、どんどんページを捲っていけます。

    男女雇用機会均等法の歴史、介護保険の歴史はとても分かりやすかった。
    男性に合わせたテイラーメイドの法律が男女雇用機会均等法。確かに男性側の働き方も変えることを考えないのか…はあるよねぇ…。結局日本人は働きすぎなんだよね。それに女性も合わせて、かつ、共働きまでしたらどうやって子どもを育てるのか、、。
    介護保険は核家族化や少子化に伴って、直接的に子から親じゃなくて世代間の仕送りになってるというのが確かにそうだよなと思った。40代から取られるの嫌だななんて思っていたけれど…。
    また、おひと

    0
    2025年03月28日
  • 八ヶ岳南麓から

    Posted by ブクログ

    さらっと一読。最後の、色川先生についての文章が秀逸。

    週刊誌の騒ぎように対して、自分から見える心の景色を、おそらく言葉を厳選して表現している。これが彼女なりの闘い方なのだろう。

    上野千鶴子が実は結婚していた、世間を裏切った、という週刊誌の騒ぎ立てに対して、いろいろ説明もできたはずだ。介護や相続の手続きで籍を入れていたほうが便利だったのだ、とか。そうすると、週刊誌と同じ土俵に立ってしまうから、それに応戦されてめんどくさいことになる可能性がある。

    そうではなく、自分はただ自分の人生を生きている、好きなものを楽しんでいる、と淡々と語ることで、だれも反対しようがなく、相手の戦意を喪失させる。暗に

    0
    2025年02月21日
  • 当事者主権 増補新版

    Posted by ブクログ

    社会に「適応」できていると自らを位置付け、他者を差別することで安心する病的な現代は、当事者として現状をとらえる力を失っている。これまでの社会的弱者とされてきた人たちの連携と運動に学ぶことは多い。

    0
    2025年02月17日
  • 家父長制と資本制 マルクス主義フェミニズムの地平

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    近代的自我の確立を学ぶには女性解放を学ばねばならないと考え購入した。
    目次を見るだけでワクワクするが、本書を学ぶには相当の時間を要し、ノートを取りながら行う必要が有る様に思える。これからが大変である。

    0
    2025年02月17日
  • マイナーノートで

    Posted by ブクログ

    最高。こんな先輩、友人がいたらなあと思いつつ…本を通して知り合えたからそれで十分。同じ時代に生きててうれしい。上野さん好きにはとてもとてもたのしい本。

    0
    2025年01月07日
  • フェミニズムがひらいた道

    Posted by ブクログ

    男女雇用機会均等法、1期生。
    40年を経た今、1985年が
    「女性の分断元年」
    であったという記述に、やっぱり、と感じた。
    分断され、利害が一致しない。

    「紳士服仕立て」の服を着て、わきまえながらも上り詰めた人たちが、子どもがいてもいなくても、どんなバトンを次世代に渡せるか
    自分はもう非正規だけど、しっかり見つめ続けたい。

    中学校の教科書に!
    何故、学ぶのか、漫画を読むだけではダメなのか
    を知るために。
    (「道徳」より響く。家庭が具体例の宝庫だから。)

    東京都写真美術館のミュージアムショップで、大切にカバーをかけられて置かれていなければ、手に取る機会がなかったかもしれない1冊。

    0
    2025年01月05日
  • 家父長制の起源 男たちはいかにして支配者になったのか(集英社シリーズ・コモン)

    Posted by ブクログ

    家父長制のはじまりなど考えた事がなかったので純粋に面白かった。また、私自身の知識に偏りがあるのだと思い知らされた。家母長制があったり、スパルタ国の女性がイキイキと活動していたり。宗教もその時代の統治者によって都合よく変更されたり┅とすると天皇制を男系を主張する人達もなにやら

    0
    2024年12月31日
  • 上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください!

    Posted by ブクログ

    ▼「女ぎらい」という上野さんの本を読んでいて。そういえば、この本を前に買って読んでなかったなあ、と思い出して。こっちを先に読みました。

    ▼フェミニズム入門、ということでいうとこっちのほうが読みやすいですね。ただ一方でフェミニズムというのが、「弱者が弱者のままで尊厳のある生き方ができるという理想」だとするならば、そんなに構えなくてもいいのでしょうが。

    ▼単純に、割と身近な?上野さんの時代や、その親の時代、つまり日本の近代以降の女性の具体的な生きづらさ、経済など、切れば血が出る具体的な「不利益の歴史」みたいなものが口語的に語られるのが非常に分かりやすかった。

    ▼やっぱりこっちが男性なせいか、

    0
    2024年12月27日
  • こんな世の中に誰がした?~ごめんなさいと言わなくてもすむ社会を手渡すために~

    Posted by ブクログ

    「おひとりさまの老後」を以前読んだ。

    この本は、かつて世の中の波に揉まれ理不尽な思いをしたすべての女性におすすめ。
    自分が仕事をしていた時代のセクハラ、パワハラ、色々なイヤな事を思い出してしまった。
    嫁が介護をするのが当たり前の時代を送った。

    今問題になっている、「103万円の壁」もその頃の社会情勢がこの本でよく説明されている。

    昨日のニュースでの女性検事の受けた性被害と言い、結局は世の中はいつまでたっても男中心のままだと実感する。

    著者のような世の中を動かせるほどの力を持った女性がどんどん出てきてほしいが、まずは、教育の現場から変えなければいけない気がする。

    0
    2024年12月17日