有栖川有栖のレビュー一覧
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今回は中編2本にショートショートを加えたちょっと特殊な仕立て。
中編2本も楽しかったのだけれど、個人的にはショートショート10本が面白かったなー。
火村シリーズでは絶対に有り得ないであろう展開のものも沢山あったし、何より登場人物がオールスターな感じで「おっ、この人ここで出てくるんだ!」みたいな楽しみがあった。
そして「高原のフーダニット」で最後に語られるアリスにとっての探偵論に物凄く納得して頷いてしまった。
私も探偵はそうだと思う、最近は本当にそういうタイプの探偵もちらほらいるけれど(というより作者の別シリーズにもいた気がするけども)。
もうそろそろこのシリーズも読破してしまいそうな感じだなぁ、早く読みたいようなゆっくり読み終わりたいような……。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ作中の有栖川先生があまり英語を得意としていないという設定の使い方がとても好き
アラン殺害時の、電話でのジョン・ジャック・ジャッキの勘違いネタだけでなく、作中で聞き取れない英語は『××××』で表してその後の(括弧書き)でいろいろと遊んでいるところとか
第四章のラストの『××××(聴き取り不能)』という使い方、ホント好きです
トレーラーハウスの密室は、「傾ける」という発想よりも作中でさらっと流されていた「ショーケース内のコップの水は凍らせておく」という部分に感心してしまいました
本当にシンプルだし、先述したように作中ではさらっと描かれていたのだけど、自分的にはそこが思考の外側の部分だったので思わずハッとさせられました -
Posted by ブクログ
表題作を含め、『あるYの悲劇』『女彫刻家の首』『シャイロックの密室』の全4篇が収録されています。
『あるYの悲劇』
「あっ」と言いたくなる一文があります。
作中のロックに対する語りが面白かったです。悲劇といえば悲劇なのですが、ユーモアのある作品でした。被害者の父親が書いた『消えない蒙古斑を持つ地母神の偉大な臀部が一発の放屁とともに覚醒する朝』という芝居、一体どんな芝居なんでしょう。
『女彫刻家の首』
なぜ犯人は遺体の首を彫刻の首にすげかえたのか?
犯人は、最初の方で当たりがついたのですが・・・
最後の火村のセリフが印象的でした。『天の裁きだって? 神の御手のなせる業か。勝手なことをしてくれるじゃねぇか。裁いていいと、誰がてめ
ぇに言ったんだ』
『シャイロックの密室』
倒叙ミステリー。密室にした方法は?
『スイス時計の謎』
作家アリスの高校生時代の同級生が登場する作品。アリスの過去のトラウマになりそうな出来事が描写されています。シリーズ作品を読んだ方が、もっとよく理解できるようです。 -
Posted by ブクログ
「有栖川有栖」の長篇ミステリ小説『乱鴉の島(らんあのしま)』を読みました。
『虹果て村の秘密』、『孤島パズル』、『朱色の研究』に続き「有栖川有栖」の作品です。
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絶海の孤島、「火村」と「有栖」を「魔」が襲う。
精緻な推理、瞠目の真実、傑作長編ミステリ。
犯罪社会学者の「火村英生」は、友人の「有栖川有栖」と旅に出て、手違いで目的地と違う島に送られる。
人気もなく、無数の鴉が舞い飛ぶ暗鬱なその島に隠棲する、高名な老詩人。
彼の別荘に集まりくる謎めいた人々。
島を覆う死の気配。
不可思議な連続殺人。
孤島という異界に潜む恐るべき「魔」に、「火村」の精緻なロジックとアクロバティックな推理が迫る。
本格ミステリの醍醐味溢れる力作長編。
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探偵役である臨床犯罪学者「火村英生」と、「ワトソン」役の推理作家「有栖川有栖(アリス)」のコンビが活躍する作家「アリス」シリーズの長篇7作目にあたる作品です。
■前口上
■第一章 鴉舞う島
■第二章 ミダス降臨
■第三章 死の翼
■第四章 孤絶と失踪
■第五章 海辺の儀式
■第六章 扉の奥
■第七章 ケシテモウナイ
■終章 遠い島影
■あとがき
■文庫版あとがき
■解説――現役バリバリの本格孤島ミステリ 村上貴史
臨床犯罪社会学者の「火村英生」は、友人の作家「有栖川有栖(アリス)」と休暇に出かける… だが、彼らがたどり着いたのは、目的地・鳥島とは違う場所だった、、、
鴉が群れ飛ぶ絶海の孤島、通称・烏島と呼ばれる黒根島… そこには、世間と隔絶された生活を送る作家「海老原瞬」の別荘があり、謎の医師「藤井継介」、学習塾講師「財津壮」、行政書士「香椎匡明」、保育士「中西美祢」、スクール・カウンセラー「水木妥恵」等の客人が集まっていた。
「海老原」を初め客人たちの雰囲気に何か秘密めいたものを感じながらも、2人はやむなく別荘に一泊させてもらうことになる… さらにそこにIT企業・ミダス・ジパングの社長「初芝真路(ハッシー)」が「藤井医師」に会うため、ヘリコプターで舞い降りてくる、、、
突然の来訪に怒る「藤井医師」は「初芝」を追い返すとともに、「火村」と「アリス」にも「初芝」との同道を勧めが、別荘に連れられて来ていた小学5年生の「拓海」と「鮎」が「アリス」に懐いて寂しがったことから、「海老原」が翻意して2人を引き止める… さらにはもう一泊するよう勧められた「火村」と「アリス」は、その提案を受け入れながらも彼らの態度にますます不可解な思いを強める。
訝る「火村」たちの前で、殺人事件が発生する… 殺されたのは別荘の管理人の「木崎信司」、、、
そして「初芝」は姿を消していた… さらに別荘の電話線が何者かに切断され、警察を呼ぶこともできない一同は交代で不寝番を立てて夜を明かす。
翌朝、烏が集まっていることに異常を感じた「火村」が「アリス」とともに見に行くと、崖下の洞窟内で「初芝」の無残な死体を発見する… しかも、死亡推定時刻から「初芝」は「木崎」よりも先に殺されていたことが判明する、、、
別荘に集う者たちの中に犯人がいることが明らかになるに及んでも秘密を頑なに守ろうとする彼らを前に、「火村」は一連の事件と「海老原」たちの秘密の真相を解明しようと推理を試みる…… 事件の背後に隠された彼らの「秘密」とは何なのか!?
好きなんですよねー クローズドサークル物… しかも、その中でも本格ミステリ好きにとってはたまらない孤島という舞台設ですからね、、、
しっかり愉しませてもらいました… 限られた登場人物、その中に殺人犯が潜んでいるという緊張感、疑心暗鬼になる人々、それぞれのアリバイは?動機は? ホントに面白かったですね。
クローン技術に絡んでいる、孤島に人々が集まってきた理由も含め、謎解きが愉しめましたね、、、
相変わらず、「有栖川」と「火村」二人のコンビが、丁寧に事件を解決してくれるので、読後に謎が残らずスッキリしますしね… 次も作家「アリス」シリーズを読もうと思います。
以下、主な登場人物です。
「火村英生」
英都大学社会学部犯罪社会学専攻の助教授。臨床犯罪学者。
「有栖川有栖(アリス)」
推理作家。火村の学生時代からの友人。
「海老原瞬」
伝説的な象徴詩人、作家、翻訳家、英米文学者。
ポー研究の権威。
「海老原八千代」
海老原の亡き妻。
「藤井継介」
海老原の学生時代からの友人。元・東帝大学病院産科医。
クローン技術の研究者。
「財津壮」
学習塾講師。
「市ノ瀬拓海」
財津の甥、小学5年生。
「香椎匡明」
行政書士。
「香椎季実子」
香椎の妻。行政書士。
「小山鮎」
季実子の姪、小学5年生。
「中西美祢」
保育士。
「水木妥恵」
スクール・カウンセラー。
「木崎信司」
別荘の管理人。
「木崎治美」
木崎の妻。
「初芝真路(ハッシー)」
ミダス・ジパング社長。 -
Posted by ブクログ
読んだあと一番に思ったのは「この話はミステリーなんだろうか、SFなんだろうか」ということだった。
いや、殺人事件はあるししっかりとしたミステリーなんだけど、「事件が起きて探偵がそれを暴く」っていうベースも同じなんだけど、それでも根底にあるテーマがテーマだからかそんなことを考えてしまう。
この話が書かれた時よりも今はずっと技術は進歩しているんだろうけれど、でも実現したと言う話を聞かないのは法律もあるんだろうけど倫理観とかそういうものがあるのかなーなんて。
でも、この小説の中では、せめて創作の世界の中では叶えて欲しかった。
謎解きのシーンが本当に辛くて……そこまで解かなくてもいいじゃない、そこは崩さなくてもいいじゃない、って読みながら思ってしまうほどに。
名前に気付いた時は「そんな所にまで……」って愕然とした、まさかそこまで徹底的に対比がしてあったなんて。
読み終わった後に「命」について考えてしまう、そんなお話だと思う。 -
Posted by ブクログ
こういう本は普段読まないようにしてるんですよ、何故なら紹介されてる本が絶対読みたくなるもの!
でも誘惑に負けて読んじゃいました。
ほんで案の定、紹介されてる本が読みたくなりました(自業自得)
本書は1890年台から1990年台までの密室物を国内、海外20作ずつ紹介したもので、有栖川有栖の解説と磯田和一の図解が掲載されています。有栖川氏の説明が上手くて、これが読書意欲を掻き立てるわけです...
紹介されてるミステリはそこまでミステリガチ勢じゃない自分でも、ほとんど名前を聞いた事あるミステリだったので、ある程度有名どころをセレクトされてるっぽい、ただ自分はこの本に紹介されてるミステリは全て読んだこと無いので、後々読むが楽しみです(また積読が増える...)