有栖川有栖のレビュー一覧
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ネタバレ江神あり、火村あり、ノンシリーズありのバラバラ短編集。楽しかった。久々にアリスのブルーバード見たな!
江神もの短編が比較的最近のものであるのに比べて、火村ものが短編集に収める時期を失ってたものというのもあり、わりと時代を感じさせるもので、そこにあべこべ感があって面白かった。昭和ガチ末期平成初期から時代動かない江神ものに対して、火村ものは平成から令和まで時代を生きながら34歳をキープするという、サザエさん時空というよりはもはやコナン時空のような世界だけど、これは昔の火村先生を今見てる感じで面白い。
『女か猫か』
アリスが可愛すぎてもう。なんてかわいいんだアリス。かわいい男子大学生代表だよアリス -
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火村英生の作品は久しぶりだ。
「アポロンのナイフ」
しょっぱなから、わりと重めのテーマ。
ご都合主義ではなく、あっちはあっち、こっちはこっち。
「雛人形を笑え」
大阪の風景や、若い漫才師の姿が目に浮かぶ。
若手漫才師に造詣の深い女性刑事が印象的。
「探偵、青の時代」
短編なのに登場人物が多く、全員覚えきれんわー、と思ったが、
覚える必要はそれほどなく、サクッとオチてくれる。
自分が火村青年(?)と同じような仕打ちをうけたら気ぃわるいな、と。
「菩提樹荘の殺人」
表題作。わりと、所謂「胸糞」な被害者。
登場人物たちとのやり取りは興味深いが、
その割には犯人の動機が短絡的であっさりしすぎと -
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ネタバレ1999年。再読。
確かにエラリークイーンの国名シリーズに南米はなかった。蝶といえばバタフライ効果。風が吹けば桶屋が儲かる。
「ブラジル蝶の謎」蝶々を収集する男が殺された。火村初期の話なので、フィールドワークの理由が語られる。
「妄想日記」何故死体は焼かれなければならなかったのか。ほー
「彼女か彼か」ジェンダー系は今にするとあたらしくはないけれど。浅はかな殺人だなぁ。
「鍵」なんの鍵なのか?
「人喰いの滝」おどろかすつもりが転落。長靴~
「蝶々がはばたく」20代のころ行方不明になった男女を、新感線の中から見た。孫といっしょで幸せそうだった。チリ地震があったから駆け落ち成功した男女。絶望の果てに -
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ネタバレ女王国の城・下巻。
物語が怒濤の展開で進んで行ってとても面白かったです。城からの脱出、11年前の事件の謎、協会が秘匿にしようとする秘密、江神の家族などなど。濃密な展開と謎が襲いかかってきて、読む手が止まりませんでした。
館の構造を使ったトリックやどんでん返しとかが無い代わりに、情報統制の中でいつもより少ない情報で論理的に真相にたどり着いたのは本当に凄いの一言でした。動機や目的も盲点を突いたものばかりで目から鱗でした。
まさかの江神の家族の話まで登場し、江神の母親の予言はどうなっていくのか、次の長編が待ち遠しいです。
この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際 -
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ネタバレ学生アリスシリーズ第4弾。
宗教組織・人類協会がお膝元の土地神倉へ失踪した江神二郎を探しにやってきた有栖一行。11年前の未解決事件、殺害された協会員、きなくさい協会上層部、なかなか姿を現わさない教祖・野坂公子... etc.魅力的すぎる謎が前半にこれでもかとばらまかれており、これを後半でどう回収していくのかが楽しみになりました。不気味な雰囲気と織田や望月のやりとりの軽妙さが良い塩梅でとても読みやすかったです。また、有栖視点と麻里亜視点の2つから構成され、それぞれの考え方が絶妙でとても面白かったです。後半の怒濤の展開が楽しみです。
この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングして -
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ネタバレ学生アリスシリーズの第一作目。
火山噴火によるクローズドサークルによって隔離されたキャンプ場を舞台に、次々と殺人事件が発生していくというもの。
作者本人がエラリー・クイーンのファンという事もあり、読者への挑戦状が読者もこの江神の謎解きに参加できているという感覚が持てて物語への没入感がより高まると思いました。登場人物が多いので何回も最初のページを見直す事が必要になると思うが少し、読みにくいと感じるかも知れません。
しかし物語は非常に論理的で、フーダニットを楽しめる良い作品だと思います。ここからの江神二郎と学生アリスの活躍を読んでいきたいです。
この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャス