有栖川有栖のレビュー一覧
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事件そのものに焦点をあてるのではなく、探偵行為そのものに焦点をあてている不思議なシリーズ。
そう言う意味でいつもの愛する有栖川有栖作品とは異なっていて、事件の構成、謎の解かれ方のテイストも違う。
読者への挑戦がないのは寂しいけれど、これはこれで、変則形のミステリーなので楽しめる。
ただし、今回の謎解きの部分は、個人的には悲しい気分に陥った。まさかの…。本来的には許せないのだが、そういう作品にしたかったのだろうから仕方がない。
探偵行為を禁じられたパラレルワールドの舞台設定の説明に今回もだいぶページを使っているが、この先、どこに向かっているのだろうか???続きが楽しみな作品。
古野まほろの聖ア -
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ネタバレ下巻に入った時から、いや、上巻が終わりに近づくにつれ「もうすぐアリスや江神さんたちの物語が終わってしまう、、、」と少し落ち込んだ。それでも面白くて、続きが気になって先へ先へ、読んでいる時は夢中で読んでいた。
人類協会で第二、第三の殺人が起こる最中、望月、マリア、アリス、織田の四人は脱出を試みる。
惜しくも捕まってしまったアリスは、江神とともにこの事件の真相を手繰り寄せるための推理を始める。
一方なんとか外との連絡をとろうと国道を走ったマリアと織田はしかし協会のバスに道をふさがれて道を引き返すことに。協会は街に連絡網を回して彼らを探し出そうと躍起になっていた。追われる二人は旅館のきのこ栽培のビ -
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ネタバレ『月光ゲーム』を読み終わって、すぐ二作目読もう!と思ったのに、まさかの買い忘れで消沈してならばと手に取ったのが、これ。私は有栖川さんの短編も好き。
結論から言えば、月光ゲームの少し前から二年生になり、あの山での惨劇からの立ち直りに光が差し始め、有馬麻里亜と推理研との出会いとそこに転がり込む事件のはじまり、まで。
ある時はモチさんにかけられた窃盗容疑(というのは大きく言いすぎなのだけれど、、、)を解決し、ある時はアリスの出会ったハードロック喫茶の君(私が勝手に呼んでます)の事情を推理し、信長さんの実家に遊びに行けば線路で寝転がりすぎた男の事件を解決し、推理研の創設者のひとりが持ち込んだ桜川に浮か -
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上司に殺された刑事が何故自分は殺されなくてはならなかったか?
・・・ということを死んで幽霊になってから推理していくというのが主ストーリーのお話。
幽霊になって主人公が一番に行ったところは、自分の家。
母親も妹も主人公に気付かなかった。
次に主人公が行ったのは恋人のもと。
恋人にも主人公の気配すら感じてもらえなかった。
最後に職場に行った主人公は霊媒体質の後輩刑事に姿を目撃される。
そして、ミステリー史上最高?のコンビが結成される。
史上空前の異色コンビも時にはお互い思い違いをして、疑心暗鬼になったりもする。
お互いに一番肝心なことを見落として推理していって、変な結論に達したりするあ -
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学生探偵小説の大作
学生アリスシリーズ第4弾。行方不明の江神部長を探すため、一行が訪れたのは木曽山中にある神倉。そこは、女王が統べる国・人類協会の本部であった。
まず、EMCの面々が繰り広げるドタバタ劇が楽しい。若さと思い切りのいい行動にハラハラされっぱなしです。クローズドサークルからの決死の脱出劇には興奮しました。江神の冴え渡る推理も負けていません。一部の真相はかなり見えやすくなっているのは事実ですが、全編のなかに複数の謎が散らばっており、スケールに見合うだけの解決編が用意されています。そしてラストには、それまで釈然としなかった点が、これ以上ない演出とともに明らかにされています。
エン