有栖川有栖のレビュー一覧
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エッセイ集です。
三部構成で、第一部が「映画」、第二部が「日常」そして、第三部が「阪神タイガース」とバラエティに富んでいます。
普段ほとんど映画を観ないのですが、映画をテーマにしたエッセイは好きだったりします。そして読んだ後は色々な映画を観てみたい! と思うのですが、なかなか行動が伴わない事実。
で、「阪神タイガース」ネタですが、これが2003年に夕刊紙に連載されたものが主になってるんですよ。2003年と言えば、18年ぶりに阪神が優勝したあの年ですな。スポーツ関係には一切全く興味のない僕でも、選手の名前やら何やら知ってしまう程の熱狂振りでしたから、読んでいても「???」てなことにはならず、 -
Posted by ブクログ
『ABCキラー』
クリスティの『ABC殺人事件』へのオマージュ作。
頭文字Aの地名でAのイニシャルの人物が殺され、次はB、Cへ…
もし実際にこんな事件が起きて、自分の名前が次のアルファベットに該当していたら、怖くて外を歩けない…。
事件がすでに終わったABのような「標的にならない人」と、それ以降の頭文字の「これから起こるかもしれない人」。
そこに生まれる「あがった人」と「これからの人」という区別が、人の心理としてとても生々しい。
自分が「あがった人」側だったら、ついどこか安心してしまう気持ちもわかる…
本家の『ABC殺人事件』も改めて読み返したくなった。
『モロッコ水晶の謎』
あとがきの「あ -
Posted by ブクログ
ネタバレ前から気になっていたアリスシリーズ。まさか作家アリスと学生アリスで二つも(しかも別世界の)シリーズがあるとは思わなかったが……ともかく作家アリスシリーズ一作目「46番目の密室」を読み終わったのでと同シリーズのこちらの作品を手に取ってみた。シリーズ刊行順に読んだ方がいいかと思ったのだが、なんとシリーズが同じでも出版社が違うしそれが刊行順とも連動してない様子。内容的にも単巻独立で特にどこから読んでも支障が無さそうなので、とりあえず手に入ったものから読んでいくことにした。
前回の46番目の密室でも思ったが、正直言ってトリックや構成に目新しいものは見られない。いかにも本格推理と言った感じで奇抜な発想や