有栖川有栖のレビュー一覧

  • ペルシャ猫の謎

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    番外編のような特別感があって、ファンはより一層ファンになるのでは、という一冊。
    私ももれなく大ファンになりました。

    『わらう月』
    「子供の頃、月がこわかった」から始まるのが印象的。月が怖い、という感覚がどこかわかる気がする。
    『完璧な遺書』と同じく、語り手の彼女を通して火村・アリスの姿を体験できるのが面白い。
    そして最後の一言。思わず「上手い…」と声が出た。

    『暗号を撒く男』
    解決編は、アリスがクイズのようにヒントを出しながら進んでいくのが楽しい。
    読者を飽きさせないために、毎回違う楽しみ方を用意してくれるのが嬉しい。

    『赤い帽子』
    火村・アリスは登場せず、いつもは脇役のジャニーズ系イケメンの森下刑事が活躍する。
    なぜこの構成なのか?は「あとがき」を読んで納得。

    『ペルシャ猫の謎』
    風変わりなミステリーで、事件なのに終始どこかほのぼの。私も猫飼いなので楽しかった。いつもより優しい火村が見られて大満足。

    『猫と雨と助教授と』
    火村の下宿先のおばあちゃん家の猫の話。
    火村とアリスの会話がいつも以上にリラックスしていて、ほっこりする。
    おばあちゃんと猫の前だと、火村はいつもと少し違っていて……思わずニヤニヤ。
    アリス派だったのに、火村のギャップにやられた。

    この流れからの「あとがき」で、もう完全に有栖川さんの大ファンに。
    有栖川作品のミステリーは、どうしてこんなに楽しくて読後が温かいんだろう。

    トリックに「え!? そんなのあり!?」と思うことがあっても、そこに至るまでの過程がとにかく面白くて、気づけば全作品が好きになっている。

    ★の数はあくまで自分の好みで付けてるけど、どの作品もそれぞれに好きなところがあって、毎回迷ってしまう。
    だったらもういっそのこと全部★5にしてしまえ!と思い、今までの有栖川作品の★を訂正しました。

    次は『スイス時計の謎』へ。
    本棚に「国名シリーズ」が並んでいくのが嬉しい。
    Audibleにて。

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    2025年12月14日
  • 英国庭園の謎

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    『完璧な遺書』
    「殺すつもりなんかなかった…」という犯人の語りから始まる。
    大好きな倒叙がついに来た!(゚∀゚)

    犯人は周りの気持ちも状況も、勝手に自分に都合よく解釈してしまうタイプ。
    その勘違いぶりが気持ち悪くて、正気を疑うような言動が出てくる。
    倒叙なので、犯人の独りよがりな頭の中の自問自答が面白い。

    語り手である犯人の目を通して、火村の鋭さを体験できるのが最高に面白い。
    火村が核心に触れるような質問をするたびに、思わず心の中で「火村先生さすが!」とガッツポーズ。
    こんな嫌な奴が相手だからこそ、スカッとした。
    でも正直言うと、犯人にはもっと白を切って粘ってほしかった!倒叙好きとしては、あの攻防をもっと長く見ていたくて、読み終わるのが惜しかった。

    『雨天決行』
    クリスティの作品にも印象的なセリフで忘れられなくなるものがあるけど、この作品のあのセリフもずっと覚えているだろうな。

    『竜胆紅一の疑惑』
    「私の命を狙っている人間が家族の中にいる…」とスランプ中の作家が、火村とアリスに相談する。
    作家のただの思い込みなのか、それとも本当に狙われているのか…。
    身近なところで起きる物語はやっぱり面白い。

    暗号や言葉遊びなどが盛りだくさん。
    海外ミステリは言葉のトリックだと置いてけぼりになるけど、日本のミステリだと理解できて楽しめるのが嬉しい。

    そして恒例の『あとがき』。
    ユーモアたっぷりの執筆裏話は、読み終えた後のデザートのようなご褒美みたい。
    「あとがき」を読むと毎回あたたかい気持ちになり、ますます有栖川さんのファンになる。

    次は、表紙の可愛さに惹かれて楽しみにしていた『ペルシャ猫の謎』へ!
    国名シリーズ本当楽しいな。
    Audibleにて。

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    2025年12月12日
  • ブラジル蝶の謎

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    火村とアリスが毎回違う切り口で事件に挑む。
    ぶっ飛んだシュールなトリックもあれば、軽くてユーモアがあるものまで、作品ごとに味わいが変わるので全く飽きずに最後まで楽しかった。

    『ブラジル蝶の謎』
    大手サラ金社長の相続をめぐり、離島で暮らしていた弟が呼ばれ、会社役員たちと対立する。その構図だけで物語に引き込まれる。
    博物館の蝶々オタク学芸員の話も興味深くて、思わず蝶々について調べてしまった。
    火村の最後の一言が気になる。

    『彼女か彼か』
    「あらら〜ン、またいらしたの♡刑事さ〜ん」と、“Mr.マリリン”というバーの蘭ちゃんの語りで進んでいく構成が面白い。
    Audibleのナレーターは、インパクト大の蘭ちゃん役が妙に上手くて楽しかった。

    『鍵』
    殺人事件よりも“何の鍵なのか?”に焦点を当てたところは、捻りがあって面白い。
    始まりと終わりでまったく印象が変わった作品( ๐_๐)〣…。

    『蝶々がはばたく』
    蟹を食べに行こう!と計画する火村とアリスの仲良しぶりが、微笑ましい。
    駅のホームで何かを見て驚愕した男性。
    その男性から投げかけられた謎を解いていく安楽椅子探偵もの。
    今まで安楽椅子探偵の面白さがわからなかったけど、初めてワクワクした。
    余韻の残る読後感。あとがきに込められた有栖川さんの思いにぐっとくるものがあった。
    Audibleにて。

    Audibleで国名シリーズを聴きながらだと、面倒な家事も気分が軽くなって楽しくなる。
    気がつくと、いつもより丁寧に掃除をしている。
    火村&アリスのおかげで家事の時間がご褒美タイムに変わった。
    次は『英国庭園の謎』。楽しみ!

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    2025年12月10日
  • 双頭の悪魔

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    二つの話を同時に読んでる感じが良い。
    マリアがあの村に受け入れられたのがまず納得いってないけれど、美女ならまぁしゃあないか?そしてあそこまで他人に迷惑をかけてるマリア、もう大人なんだからさぁ…って。
    香水のトリックや郵便物のトリック、この作者のトリックは突飛なものじゃなくて好き。

    分厚さも気にならないくらい面白かった。

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    2025年12月09日
  • 孤島パズル

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    ネタバレ

    中盤で犯人わかっちゃいました! パズルも解けちゃいました!
    SAWもでてくるんかいな!!! 結局弾が体に残ってしまった謎は言及されなかったなり。
    推理もパズルもあたっていたし、面白かった!
    動機も納得だし、あと江神先輩がかっこよすぎて…!たまんないわ…

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    2025年12月09日
  • ジュリエットの悲鳴

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    ノンシリーズもので多くの物語、主人公の人生に触れられて満足感が大きかった一冊。ショートショート〜ショートなのでちょっとした隙間時間にも楽しめ、読みやすかった。

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    2025年12月09日
  • 新装版 46番目の密室

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    作家アリスシリーズ第一作目。私を沼に引きずり込んだ原因の一冊です。あなたも有栖川有栖に心を奪われていくんですよ。火村英生カッコ良すぎるんだよな...。キャラも魅力的、ミステリのトリック自体も本格的、オタクは好きになるしかない!

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    2025年11月29日
  • 海のある奈良に死す

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    火村助教授と作家アリス君のコンビ好きです。読み始めたきっかけはドラマでしたけど、別物ですね。どっちも面白いです。
    出た順番どおりに読めていないので、計らずも長編では「スウェーデン館の謎」、「46番目の密室」、「海のある奈良に死す」の順番になってしまい、同業者死にすぎ!な印象になってしまいました。スウェーデン館では死んでなかったっけ?
    この間読んだ短編に出てきた朝井さんが出てきたのでちょっと嬉しかったです。

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    2025年11月22日
  • 濱地健三郎の奇かる事件簿

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    今作もとっても興味深く読ませていただきました。
    特に好きだったのは『湯煙に浮かぶ背中』。
    私は温泉は好きではないけれど、温泉好きのお爺さんがもしいたら、こんな感じに過ごしていたんじゃないかな。と、ちょっと心があたたまりました。作中では湯がぬるくなってますけれど(苦笑)
    その他のお話も、意外な結果だったり、ユリエと共感したり。
    叡二が絡んだ話が多目にあったのも、より一層楽しめました。

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    2025年11月13日
  • 影牢 現代ホラー小説傑作集

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    様々な時代、年齢の登場人物、そして豪華なメンバー作家で贈られる短編集。じわっと怖いものから真に迫る恐怖まで。個人的には「浮遊する水」「影牢」「集まった四人」「山荘奇譚」が好きです。8編あるのでどれか一つは好きになる話があるんじゃないでしょうか。姉妹本もあるのでそちらも読んでいきたいと思います。

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    2025年11月13日
  • 濱地健三郎の奇かる事件簿

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    今回は少し刺激が弱めのようだけど、気のせいかな?
    4作目にもなると、ボスである濱地先生やユリエさんに会えるだけでも読むのが楽しい。

    一番の好みは『怪奇にして危険な状態』。
    やっぱりこのくらい刺激があるものが好き。
    それに、結末がとても良かった。

    『黒猫と旅する女』は、乱歩の『押絵と旅する男』も好きだらこそ、興味深く読めた。
    有栖川有栖版後日談を読めるなんて贅沢。

    『観覧席の祖父』は怪異ではないけれど、意外とこういう話にグッときてしまう。

    改めて振り返ると、どれも楽しい短編だった。

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    2025年11月10日
  • 孤島パズル

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    江神シリーズ第2作とても面白かった。
    そう言われればそうとしか思えない推論で犯人を特定する過程、整理しても読んでて分かることはないだろうなぁと感じる。
    第3作も楽しみ

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    2025年11月06日
  • 双頭の悪魔

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    学生アリスシリーズ三作目。
    隔絶された二つの村で起こる複数の殺人事件。

    分厚い本なので、これは時間かかるかなぁと思っていたけど、読み始めると止まらなかった。一つの小説だけど、二作読んでいるみたいなところもあって、なかなかの充足感。

    EMCメンバーも分断され、それぞれが立ち向かう推理が面白い。江神さんの華麗な推理も、アリスたちのあーでもないこーでもないと話し合いながらの推理も、どちらも楽しめた。
    傷心のマリアが、またEMCに戻ってきますように。

    設定も絶妙だし、トリックもなるほどだし、個人的にはアリスたちの会話のノリがけっこう好き。
    有栖川有栖、読み始めてよかったなぁ。読む作品がたくさんあって、楽しみ。

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    2025年10月30日
  • 濱地健三郎の奇かる事件簿

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    このシリーズを読むのは初めてだったが、短編集だから読みやすく、非常に楽しめた。霊がどのような生き方をしてきたのか、どんな想いを抱いているのか知るのが面白い。他の作品も読んでみたい。

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    2025年10月09日
  • 江神二郎の洞察

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    シリーズの長編を読んでいるとサラッと流してしまうが、よく考えるとあの事件があって平然とはしていられないよなあ。その過程がわかるのは面白かった。

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    2025年10月08日
  • 本からはじまる物語

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    全体的にかなりのショートショートで18人の作家で有名な作家も取り揃えて234ページとは、かなりお得感がある。
    そして、それぞれが書店や貸本屋、本にまつわる出来事を綴っていくのはおもしろかった。

    本を読むのが苦手な人もこのくらいの短さであれば読むのも楽なのかなと思った。

    個人的には下記が印象に残ったが、
    それぞれの作家さんがこんな短い話しにきちんと自分の色を出しているのはすごいと思った。

    十一月の約束 本多孝好
    サラマンダー いしいしんじ
    読書家ロップ 朱川湊人
    閻魔堂の虹 山本一力

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    2025年10月05日
  • 慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    装丁とかタイトルがチープだからといって侮るなかれ
    作家は皆ホラーの第一線で活躍している人ばっかりで、期待にそぐわない面白さでした。

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    2025年10月01日
  • 慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    こういうアンソロジーって玉石混交のイメージのところ、これはほぼハズレなしの一冊!!移動中とかにさくっと読みたくなる本だね。どんどん読めた。全部良かったけど、背筋が特に好みかな。他にも同じようなアンソロあるみたいだから来夏にでも読んで涼みたい。気づいたら今年はもうホラーの季節じゃなくなっちゃったし。

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    2025年09月26日
  • 慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    ネタバレ

    聞いたことある著名な作家さんがホラーの短編を書くアンソロジー。ホラー作家ではない人も描いてて新鮮。個人的には窓から出すワ、車窓が好み。背筋さんのは短編の中で怖い話が読めるのでワクワクしてよんだ、そして最後のオチ、ページを捲るのが怖かった…、これで私にも見えたらって。
    車窓は短いながらもすっと引き込まれて上手いなと思った。オチはどういう意味なのか…、楕円の看板が見えちゃう呪い?に主人公も巻き込まれたってこと?かな。

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    2025年09月25日
  • 双頭の悪魔

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    ネタバレ

    再読。何回読んでも最高に面白い。傑作!
    ただ以下疑問(ネタバレあり!!!)







    室木による相原殺人ですが、江神推理によると
    「室木が相原に「千原の写真を買いたい」と呼びかけ(殺害するタイミングを作るため)、相原が室木を呼び出し、その商談中に室木が相原を殺した」てな感じでしたが、取引になった写真は千原ではなく鍾乳洞ですかね。

    相原はそもそも撮れてない千原の写真を渡せないし、撮れてたとしても売らなそう。
    室木は相原を呼び出すためにはなんの写真でもよかったし、千原より鍾乳洞の方が怪しまれない。

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    2025年09月17日