有栖川有栖のレビュー一覧
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ネタバレ長編ということで、最初の事件発覚までがやや長く、楽しみながらも読み掛けで放置してしまってた。ところが再開していざ殺人事件が起こると、あれよあれよという間に完読。おもしろかった!!
個人的にはトレーラーハウスを傾けるトリックは「そんなうまくいくか?」「手で貼ったところよりは接着が甘いから鑑識の時に分かるのでは?」とか思いはしたが、全体的に納得度が高かったのと、すべての謎のヒントが作中にうまーーいこと散りばめてあったのが「さすが」の一言。事件には直接関係しないシーンでも、謎解きの理解が進みやすいように先出しで道具を使っていたり(序盤のジャッキのシーンなど)。
密室トリックは全く看破できなかったけ -
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ネタバレ見知らぬ女
ミステリーというより活躍譚だから気楽に読める。殺されたと勘違いした結果真の殺人事件が明るみに出る。何とも因果なことだ。
黒々とした孔
心霊探偵ならではの追い込み方が面白い。孔、はそういうことだったのか。
気味の悪い部屋
なるほど。「きみがわるい」か。何に反応して?というのはなかなか面白いミステリーといえる。
あの日を境に
単純にドライブデートが羨ましい。何だろうか、僕は普通に近づきたいのだろうか。うーん………。
分身とアリバイ
果たして霊かトリックか、そこから検討を始めなければいけないのがオカルトミステリーの面白いところ。どっちに転んでも面白いから素敵。
霧氷館の -
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ネタバレとにかく分厚い力作!
有栖川有栖は、個人的には話もしたことのない大作家・影浦浪子(かげうら なみこ)から、警察が自殺と断定しようとしているある男の死の真相を、火村とともに究明してほしいとの依頼を受ける。
火村は、勤務する大学の入試の監督業務に当たるため、有栖が先行して調査に当たることになった。
前半は有栖の地道な聞き込み調査、後半は火村が登場して怒涛の解決編!
梨田稔(なしだ みのる)は、大阪中之島の「銀星ホテル」に5年前から滞在していた。
ホテルで一番良いスイートを利用し、死後に二億円入った預金通帳が発見される。
クレジットカードも携帯電話も持たず、身寄りもなかった。
これだけで、何か身 -
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まさしく傑作揃いというしかないホラーアンソロジーです。全部再読だけれどどれもこれも全部素敵すぎる一冊でした。
なんといっても綾辻行人「バースデー・プレゼント」が最強です。これは今まで読んだすべての作品でトップ1だと思っているし、そもそも私がホラーとミステリにどっぷりハマるきっかけになった一作なので、何度繰り返し読んでも飽きることがありません。おぞましく、美しく、そしてどこかしら穏やかで静謐な印象が強く残ります。
鈴木光司「浮遊する水」、三津田信三「集まった四人」は本当に怖くって、嫌。ホラーは怖くても楽しいと思えるものが多いのだけれど、こういう質の怖さは本当に嫌。なのだけれどもちろん大好きです。 -
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文春文庫のアンソロは面白い!
前作の「神様の罠」が好きだったので今回も購入。
新川帆立「ヤツデの家」
初読みだったけど読みやすかった。アンソロの最初のとっかかりに最適。内容も好みで二回読んだ。
結城真一郎「大代行時代」
こちらもまた初読み作者だったけど面白かった。ありえそうな話だ。
こういう新入社員おるおる~。最後のオチもよかった。
米澤穂信「供米」
この話を読めただけで大収穫です。大好き米澤穂信。愛してる米澤穂信。
3ヶ月ぶりに本を読んだんだけど、2023年最後にこのお話を読めてよかった。やっぱ本読むの大好きだ。
最初読み始めたときは「うわっ苦手な歴史ものだ!」と若干引いたものの、あれ -
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購入済み
推理ものほぼ初読み
初心者なので密室がどうのと難しいことを言われてもまったくわかりませんが、読みながら推理をするという観点を抜きにしても、火村先生と有栖川さんのコンビが面白くて楽しく読めました。
昔、ドラマを少し観ましたけどすぐに止めてしまったので、こういう二人だったのだなと初めて知りました。
火村先生の口が悪くて驚きでした。と言っても愛ある口の悪さでしたから、そこも好きです。 -
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ネタバレ『絶叫城』以来の有栖川作品。作家アリスの長編。ひさしぶりに先生の作品を読んで、終始ワクワク感が半端なかった!好きすぎてなんて感想を書いていいかわからん…。あっ!犯人との対峙シーンは見所です(笑)。特にラスト、彼女の行動には終始ハラハラでした。いつ自分の頭の向けた引き金を引いてしまうのか、と——彼の代わりに。犯人の逃走後の意外な真犯人(?)の発覚にはワンフーへの同情が沸き起こりました…なんて可哀想な、ってね。その直後、火村の新たな事件への関与が語られるが、それはどの作品で読めるのだろうか……とにかくパーフェクトな作品でした!!星五つ。
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ネタバレホームに佇む
なるほど。こういうタイプか。やっぱり有栖川有栖さんは人情話(で合ってるかな?)が上手だ。たかだか30頁なのにふっと心が軽くなる。読んでいて気持ちが良い。生霊と言えば、僕が最初に生霊って言葉を知ったのは多分あの話だ。缶カラ集めのおっちゃんが目撃した恐竜の公園に出る女の子のやつ。タイトルは忘れたけど。あのときのぞっとした感じは今でも覚えている。死者の怨念ではなく生者の執念が原因というところがただの幽霊より怖いからかな。超常的な現象を生者が引き起こせるんだから。
姉は何処
心霊探偵の醍醐味みたいな作品。霊は見えても万能じゃない。だから推理をする。八雲もそうだけどそこがしっかりして