【感想・ネタバレ】海のある奈良に死すのレビュー

あらすじ

半年がかりで書き上げた長編が、やっと見本になった! 推理作家・有栖川有栖は、この一瞬を味わうために神田神保町の珀友社にやってきた。会議室に通され見本を心待ちにしていると、同業者の赤星学が大きなバッグを肩に現れた。久しぶりの再会で雑談に花を咲かせた後、「行ってくる。『海のある奈良』へ」と言い残して赤星は会議室を後にした。翌日、福井の古都・小浜で赤星が死体で発見された。赤星と最後に話した関係者として、有栖は友人・火村英生と共に調査を開始するが――!?

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

火村助教授と作家アリス君のコンビ好きです。読み始めたきっかけはドラマでしたけど、別物ですね。どっちも面白いです。
出た順番どおりに読めていないので、計らずも長編では「スウェーデン館の謎」、「46番目の密室」、「海のある奈良に死す」の順番になってしまい、同業者死にすぎ!な印象になってしまいました。スウェーデン館では死んでなかったっけ?
この間読んだ短編に出てきた朝井さんが出てきたのでちょっと嬉しかったです。

0
2025年11月22日

Posted by ブクログ

奈良に近しい者としては、とても興味の持てるタイトル。

『海のある奈良』が何処なのか、最後の方まで分からず、ずっと考えながら読んでいた。

結果、そうなのかと知り、聖地巡礼に行ってみたい気もする。

元々、主人公が関西に住んでいるという設定なので、見知った地名等が出て来るのは、認識しやすくて面白い。

作者が登場人物と同名で登場するのも面白く、火村とアリスの会話の応酬が、読者を楽しませる。

0
2025年04月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 旅の記録ということで。学文路駅からの道筋はほぼ小説通り。柿の葉寿司が食べられなかったことと写真が撮れなかったことが残念。あ、切符は買っていこ。今では改変なくして実写化できないであろう今作だが旅情ミステリーとしての良さが存分に味わえる。立ちよった程度だが小浜にも行けたからなおさら。特に人魚伝説は滋賀県にもあるそうな。楽しみだ。

0
2023年11月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

再読記録をメモ。

ふたりが旅行に出てる!と感動した記憶があり、再読。
いろいろなところを巡りながら、徐々に真相に迫っていく様が心地よい。
捜査するきっかけとなる、アリスの赤星さんに対する想いに、優しさを感じて嬉しい。

0
2025年03月01日

Posted by ブクログ

作家アリスシリーズ4作目。
今回は、旅行ミステリでした。
クローズドサークルもいいですが、旅モノは情緒があっていいですね。
最後には、全ての謎が解けてスッキリしました。

0
2024年08月10日

Posted by ブクログ

旅行記のように様々な県の地名や歴史が詳しく書かれて、検索しながら読んでおりました。それだけで面白い&わくわくする。
いつもながらにトリックは何一つわからず。エピローグ、加えて我孫子さんの解説まで読むと、どれだけ練られた構想なんだと驚嘆する。終わり方は切ない気がしますが、全ての伏線が綺麗に回収され脳みそにグッとくる作品でした。
蛇足ですが、歴史や地名、行事、神仏のことなどが楽しく書かれたこういう本、この令和の世ではもっと読まれてほしいなぁと思いました。遠敷(絶対読めん)、須弥壇、お水取りエトセトラ。恥ずかしながら平成生まれも検索しながら読みました。そう言う意味でも脳みそにグッとくる。生きた教科書だと思います。
しかしビデオの爪とか絶対わからないよね…それもまた時代を感じられて良いと思います。

0
2024年01月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

知り合いの作家が殺されるというショックがあり、火村を巻き込んで真相を探ろうとし、更なる事件に巻き込まれてゆく。再読した中でもあまりにも内容の記憶がなかったのは、あまり好みではなかったからかも。犯人の選択肢はあまりなかったので意外性はなかったけども、動機がわからないままだったのと、結局もっと要注意と思っていた女社長と、人魚の伝説と「海のある奈良」がばらばらな感じがしてしまった。朝井先生の失恋もさらっとしてしまって勿体ない気がする。 ここからコンビも事件も濃厚になってきて面白くなって、本当に良かったな。

0
2022年10月08日

Posted by ブクログ

ビデオテープという懐かしい単語が出てきて年代を感じたけれども、充分楽しめた!

今回はアリスの同業者が殺されたということで、黙ってられずに首を突っ込んでいく。
タイトルからして土地の蘊蓄があって色々な伝承が知れた。
だけど海のある奈良、か…
初っ端からこっそりとトリックを仕込まれていて、アリスたちと一緒に右往左往した。
まさかこんな真相だったとは…
また、彼らの関係にも衝撃だった。
最後は何となく物悲しい余韻がある。

0
2022年05月04日

Posted by ブクログ

地名がなかなか覚えられなかった。準不動に読んでいるけど、相変わらず面白かった。合間合間のクスっと笑わせてくらる二人の掛け合いのタイミングば抜群。最後まで、えー?!っていう推理で、楽しめた。

0
2022年03月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

(長編)火村&有栖シリーズ4
プロローグ
第一章 若狭(わかさ)湾の死体
第二章 人魚の牙(きば)
第三章 小浜ミステリーツアー
第四章 毒杯
第五章 ほどける糸
第六章 絵解き
エピローグ-最後の絵解き
あとがき
解説 我孫子武丸

0
2021年12月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

作家アリスシリーズ3作目!学生アリスより、アリスと火村の掛け合いがおもしろくて、アリスの突っ込み描写がたのしくて好き。ビデオ店で火村先生が勢い余ってAVコーナーに突入してしまった場面は声に出してワロタ。トリックは今回は大味な印象。アリバイ系は登場人物をちゃんと初めから覚えてないといけないから苦手かも…犯人当ては全く当たらんかった。朝井先生かと思ってた。

0
2021年09月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

火村英生シリーズ第四弾

(紙の本で読んでいるので)残り少なくなるページ数に対して、散りばめられた伏線をどうやって回収するのだろう?
と気になりつつ、そんな事も伏線として張ってあったのか!と驚きもあると言うスピード感のある展開で、後半をほぼ一気に読み切りました。

色々な注釈が数ページに渡って書かれてあり、朧気にしか知らなかった事等も知れたのは、知識が深まった様な気がして嬉しいですね。

0
2021年05月04日

匿名

購入済み

面白かった

犯人はこの人だろうなとは思ったけれど、トリックや火村がどこで分かったのかは全然分からず。
色々と勉強になりました。
こういう展開も面白かったです。

0
2020年08月03日

Posted by ブクログ

タイトルに魅かれて一読。
スリーより人魚のことがいろいろ知れて得をした感じ。
母と息子の関係はもっと掘り下げないと二人もの殺人に行き着くには無理があると思う。

0
2025年08月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

歴史が得意でない私からしたら、ちょっととっつきづらい説明とかもあったが、ストーリーとしてはわかりやすくて読みやすかった。
片桐くんファインプレーすぎ!
今回もアリスがかわいかった。
火村の夢に飛び起きる描写は今回が初めて?アリスにも踏み込めない距離感がもどかしくて美しい。

0
2025年07月16日

Posted by ブクログ

推理作家 赤星学が「行ってくる。海のある奈良へ」と語って取材旅行へと向かい亡くなる。

赤星の最後の言葉を聞いた有栖川有栖は彼の書こうとしていたものは何だったのか死の真相を火村英生とともに調べ始める

0
2025年04月09日

Posted by ブクログ

「海のある奈良」とは何処なのか。
その場所の特定に主眼を置いた、トラベルミステリの雰囲気が感じられる作品です。

土地にまつわる伝承も興味深く、数々のエピソードも良質な旅行ガイドのよう。

トリックは少々無理があるように思いましたが、伏線の回収は見事で、最後まで楽しませていただきました。

0
2025年03月16日

Posted by ブクログ

火村・有栖川シリーズのトラベルミステリー。
作者、有栖川有栖が専業作家になった第一作目だそう。

ミステリー作家・有栖川有栖の同業者、赤星が、死体で小浜の海に上がった。
赤星と有栖川は前日に東京の出版社で邂逅したばかりであった。
有栖川は赤星の死の謎を解くべく、犯罪学者の火村と動き出す。

本の中盤に来ても、まだ事件は始まったばかり的な雰囲気で、どうまとまるのかが全然見えず・・・怒涛の展開になるのかと思いきや、作者が焦って全部詰め込んだ態になることなく綺麗に終わった。すごい。

んでも犯罪を誘発するトリックに、ちょっと無理があるような気がしたなぁ。それに火村が気付くのもなんぼ専門家とは言え厳しいような・・・。

******

「男たちが命を削りながら創った芸術の多くが伝えようとしていることは何か?ああ、情けない。それはね、――女は素晴らしいっていう、実につまらない錯覚よ」

0
2025年01月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

1995年。
「行ってくるよ、海のある奈良へ」と言って、アリスの同業者の赤星楽は取材旅行へ旅立ち、小浜で死んだ。
海のある奈良とは? 人魚に関する伝説がいっぱい。サブリミナル、公衆電話、テレホンカードは時代をしのばせる。
和歌山、福井あたりに行きたくなるなぁ。ちょっと犯人せつないね。

0
2025年01月27日

Posted by ブクログ

登場人物はそこまで多くないし、進みも割とゆっくりだけど、どんどん引き込まれていく。いろんなところに伏線らしきものを散りばめてあって、だんだんモヤモヤしてくる。

0
2025年01月24日

Posted by ブクログ

アリスと火村さんのコンビを堪能しましたよ。
タイトルが凄く気になっていて読み進めていきました。
トリックも面白くて、楽しめました。

0
2024年09月04日

Posted by ブクログ

有栖川さんの火村英生シリーズの一作。
火村シリーズはどこから読んでも読めるので順番を気にせず見つけたときに買って読んでます。
ただ、海のある奈良は早めに読んだほうがいいかも?

2人のやりとりが微笑ましいのは毎度のことですが新たな登場人物も出てきてこれからのシリーズも楽しくなりそう。
伏線がたくさん出てくるので文を読んで読み解くのが好きな方にはおすすめ。

0
2023年08月01日

Posted by ブクログ

1998年の作品で、
作者の有栖川有栖さんはこの作品から
サラリーマンを辞めて専業作家になられたんだそう。

"海のある奈良”と呼ばれる小浜を舞台に、
アリスの同業者である作家の赤星の死の謎を
火村と共に解いていく本作。
舞台を様々に移しながら物語が進んでいくので、
読み手も旅をしているような感覚に浸れます。

ストーリーは好きでしたが、
少し寄り道が多いように感じました。
結末も個人的に腑に落ちなかったので、★3に。

ですが、相変わらず
アリスと火村のやり取りは面白いですし、
火村の闇の片鱗が見えてきて目が離せません。
続きが楽しみです!

0
2023年02月01日

Posted by ブクログ

人魚の話や歴史の小難しい話が多くて、途中で読むのをやめそうになったが、なんとか最後まで読めた。トリックは今思うと時代錯誤な気がしたが当時としては新しかったのではないだろうか。

0
2022年04月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読むのめちゃくちゃ時間かかった~~~!
地理と歴史が大の苦手だから、途中で何度か匙投げようとしたけど諦めずに読んでよかった…。
有栖川有栖の何が好きかって、最後の犯人の自白シーンなんだけど、今回もそれがよかった。
ダ・ヴィンチのインタビューで、余韻を残す終わり方を意識しているって見たときは、うおー!ばっちし残ってますよ!って思わず笑ってしまった。
ただ前半200pくらいがほんっとにしんどくて、10日ほど読み切るのにかかってしまったのでこの評価です。
ウイスキーのトリックはすごかったなぁ。印象に残ってます。

0
2022年02月14日

Posted by ブクログ

火村とアリスの掛け合い、小浜の観光など、楽しめはするのだが、少し中弛みしてしまっている印象。

ミステリーとしてもトリックは小粒。
犯人を特定するための手がかりは、確かにフェアではあるものの、『ダリの繭』と特定の仕方がかなり似ている。まぁそれでも気づかなかっただろ、って言われればそれまでなんだが...

といっても、小粒なトリック、少しありきたりなストーリーながらも「海のある奈良」という謎を絡めるなどしてこのレベルまで持っていく、というのはやはりプロの作家だなぁと感じる。
それにしても有栖川さんの文章は読んでいてどこか心地良いな...

0
2021年09月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読みやすかった。只、時代が違うせいか「ビデオデッキの爪」がわからなかった…。
結末は好みが分かれると思う。自分的には少しモヤモヤした気持ちになった。

0
2021年02月09日

ネタバレ 購入済み

小浜って重文たくさんあるし、八百比丘尼伝説もあるのに行ったことないなぁと、アリスに倣って少し調べながら歴史ミステリー要素にわくわくしてた私も、赤星氏に翻弄された一人というわけか。あっちこっち飛び回る二人についていくのに必死で、完全に見落としてたなぁ。
トリックであったはずの「海のある奈良」が最終的に小浜に行き着いて、お水送りの話が活きてくるのはお見事。火村とアリスのじゃれあいも何となく勢いがあって楽しかった。穴吹と霧野の間に何があったのかは分からないけど、それがいいのかも。火村先生の秘密は気になるけどね!

0
2021年01月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

作家アリスシリーズ。
旅情ミステリー。
2時間ドラマみたいな内容だった。
技術より頭を使ったトリック。
犯人の手の平で踊らされた被害者。
殺害現場は?
海のある奈良とは?
がテーマかな。
ラストはなんかパターン化してきたな。

0
2020年11月14日

Posted by ブクログ

火村とアリスの関係性やらは楽しめるけど事件の内容的には「ふーん」という感じ。
大阪人なので西が舞台で色々知らないことが書かれていたのは興味深かった。あの人魚も検索した(笑)

0
2020年10月22日

Posted by ブクログ

有栖川さんのミステリの魅力は、アリス・火村コンビの掛け合いやロジックはもとより、時折不意に顔を見せる、有栖川さんの知的な面であったり、文学的な雰囲気もあるような気がします。この『海のある奈良に死す』は、そんな有栖川さんの側面が発揮された作品のようにも思います。

「行ってくる。海のある奈良へ」そう言い残し取材旅行に出かけた、アリスと同業の作家、赤星。彼が死体で見つかったのは、福井県の小浜。アリスは火村と共に調査を開始するも……

今回は旅情ミステリの側面も強かったかなあ。赤星が次作に取りかかる予定だった『人魚の牙』と「海のある奈良」という言葉の謎を追って、アリスたちは小浜に行くのですが、この辺の知識量がなかなかのもの。
小浜の歴史や寺社、様々な伝説や地域への言及と、アリスのガイドっぷりは、火村も思わずうなるほど。この辺の二人のやり取りも、ファンにはたまらないのではないかなあ。

赤星の目的地はどこだったのか。この謎に迫る過程が「そこから迫るのか」と思わされるもので面白かった。この辺は鉄道が大好きな有栖川さんの知識もあるのかな。さらにはアリスの仕事面での相棒、編集の片桐も活躍を見せるのも面白い。

事件の容疑者の一人として出てくるのが、映像会社の女性社長である穴吹。年齢は40代半ばらしいのですが、アリス曰く20代にしか見えないそう。彼女と作中に出てくる人魚との伝説の絡め方も印象的。
下手すると味気なくなってしまいがちな、本格ミステリの人間関係部分ですが、ここまで伝説や伝承の部分をしっかりと描いているので、不思議な余情が生まれます。

そして終章のアリスの独白も、有栖川さんらしいセンチメンタルさがあります。赤星が書くはずだった小説をめぐる旅が、事件解決につながる、その思いをアリスはどこかセンチに、そしてロマンをのせて言葉にします。
このスッとでてくる文章の言葉選びが、良い意味で本格ミステリぽくなくて、有栖川さんやっぱりいいなあ、となるのです。

事件のトリックの一部分に関しては、どうしても時代を感じる部分が出てきてしまうのですが、旅情ミステリの面であるとか、アリスのセンチな部分であるとかは、まだまだ当分通用するのではないでしょうか。

余談ですが、作家アリスの初期作だからか、シリーズではちょくちょく出てくる登場人物が、この作品ではがっつり容疑者の一人だったのが、ちょっと可笑しかった。たぶんこれが初登場作品なのかな。

なので「いやいや、あんたはちゃうやろ」と心の中でツッコみながら読んでいました(笑)でも、こうやって読んでると、あのキャラはやっぱり容疑者メンバーの中でも濃いなあ。そりゃシリーズでもちょくちょくだしたくなるよなあ。

0
2020年05月04日

Posted by ブクログ

この人の作品は本当に無駄がないなぁ、って思う。
削ぎ落としすぎず、冗長になりすぎず。
とても読みやすい
ウイスキーのトリックはなかなか思いつかないよね

2020.2.23
23

0
2020年02月23日

xfh

火村先生が変で再読できない…

推理小説としては楽しめました。
色んな人が色んな地域へ足を運んで事件に関わる何かを探して…とわくわくしました。

ただ火村先生が変です。
京極堂シリーズの榎木津さんや、メルカトル鮎みたいな、変人探偵が流行った(?)時期に書かれた作品なので、火村先生もそっち系にしようと有栖川先生か編集者さんが判断なさったのかなぁと勝手に想像しています。
もしくは〆切までに時間が無くて、火村先生を変人にすることで強引に話を進めたのかなぁと思ったり。

他の作品の火村先生とはあまりに別人でツライので、当事(発行された時)紙の本で一度読んだきり、再読できずにいます。

0
2019年10月02日

「小説」ランキング